コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

宇野昌磨、遅すぎた主要国際大会初優勝

四大陸選手権で5、4、3、2、1位
難度を下げてもFS自己ベストで逆転

四大陸フィギュアスケート選手権2019男子シングルで宇野昌磨が金メダルを獲得しました。
これが主要国際大会で初優勝でした。
率直に言って遅すぎました。
努力の才能を含め、素晴らしい資質を持つ選手が長く勝てなかったことが不思議でしたし、がっかりもしました。
(私は本人の意識と考えが著しく変わったと感じており、これに関しては後日のブログにまとめます。)

きょうのブログでは四大陸選手の演技を振り返ります。

右足首を3度捻挫、練習は開幕6日前

宇野昌磨は全日本選手権で捻挫した右足首をその後2度、捻挫したそうです。
治りきらないうちに練習に打ち込み、悪くしてしまったのでしょう。

氷上練習を再開したのは開幕6日前の2月1日でした。
技術はもとより、トレーニングを十分に積めず「体力」に不安を抱えていました。
また、痛みは消えていましたが、テーピングを施して試合に臨みました。

今シーズンはショートプログラム(SP)に2本、フリースケーティング(FS)に4本の「4回転ジャンプ」を組み込んでいました。
が、SPにトウループ1本、FSにフリップ1本とトウループ2本の計3本に難度を落としました。

SPはジャンプの精度を欠いて4位に

宇野翔那はSPで「天国への階段」を滑りました。
ジャンプの精度を欠き、演技の精彩も乏しかった。

冒頭の4回転トウループは着氷が乱れて軽く右手をつき、続く3回サルコウ−3回転トウループのコンビネーションは後ろのジャンプでステップアウトしました。
どちらも出来栄え点(GOE)がマイナスでした。
後半のトリプルアクセルは流れるように着氷し、大きな加点を得ました。
スピンとステップはレベル4を揃えています。
演技構成点(PCS)は8点台もあり、彼にしては低めでした。
宇野昌磨に笑顔はありませんでした。

練習不足からか、慎重に滑っている気配が伝わってきます。
思い切りのよさが見られません。

SPはジャンプのミスが響き、 91.76点で4位に留まりました。
1位と8.42点差は小さくありません。
「練習をしてこなかったので悔しいと言う権利はない」と結果を潔く受け入れました。

FSは目が燃えたぎり、鬼気迫る表情

宇野昌磨はFSでベートーヴェンの「月光」を滑りました。
ほぼ完璧と呼んでいい会心の演技でした。
曲の盛りあがりにつれてスピードも切れも増しました。
全体の流れもよかった。

直前の6分間練習では「攻める」「信じる」などと自分に言い聞かせました。
最終組の1番滑走でしたが、私はスタートポジションにつくまでの鬼気迫る表情に驚きました。
目が燃えたぎり、異様な光を放っていました。

冒頭の4回転フリップ、続く4回転トウループをクリーンに決め、3回転ループを下りました。
後半の4回転トウループ―2回転トウループのコンビネーションを決め、トリプルアクセルを美しく決めました。
トリプルアクセル−オイラー−3回転フリップのコンビネーションジャンプでステップアウトしました。
これが唯一のミスらしいミスです(惜しかった)。
最後の3回転サルコウ−3回転トウループもこらえました。
ジャンプはおおよそ大きな加点を得ています。
スピンとステップはレベル4を揃えています。
演技構成点は5項目すべてで10点満点の9点台でした。

力を出し尽くしたフィニッシュの直後に極限の集中が解け、リンクに崩れ落ちました。
四つんばいになり、数秒ほど立ち上がれませんでした。
これまでの限界の壁を打ち破った瞬間といえます。

FSは自己ベストを更新する197.36点、合計も自己ベストを更新する289.12点を記録しました。
キス・アンド・クライで表示された点数を確認し、「わっ」と発しています。
羽生結弦が持っていたルール改定後のFS世界最高得点190.43点を上回りました。

会見で主要大会の初優勝を素直に喜ぶ

四大陸選手権は5年がかりで5、4、3、2、1位になり、ついに表彰台の頂点に立ちました。
主要国際大会は6戦連続で2位に甘んじて「シルバーコレクター」と揶揄されてきましたが、汚名を返上できました。

一夜明けた記者会見で「練習を積めなかったので達成感がかなり薄かった」と語りました。
しかし、「優勝できたのはシニアの主要大会で初めてなので、すごくうれしい」と素直に喜んでいます。

宇野昌磨はジャンプ構成の難度を下げており、得点の伸び代があります。
3月にさいたまで行われる世界選手権へ自信をつけたことでしょう。
この大舞台では2017年に羽生結弦、2018年に米国のネイサン・チェンに敗れて2位でした。

私は四大陸選手権の気迫に満ちた表情と演技を見て、宇野昌磨は「世界王者」の称号がとても似合いそうだと思いました。
「三度目の正直」という言葉を贈ります。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◇◆◇

宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月16日「宇野昌磨は勘弁、「僕の生き方」という人騒がせ」はこちら。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

⇒2019年1月24日「宇野昌磨と高橋大輔はもう似ていない」はこちら。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

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紀平梨花が自己ベストで3冠達成宣言

発言に使命感、スーパーヒロインの資質
さいたま世界選手権2019で圧勝を収める

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花が3月20日にさいたまスーパーアリーナで開幕する世界選手権2019に出場します。
シニア1年目の今シーズンは国際大会で負けなしの5連勝と躍進を続けています。

このところ世界の主要大会は日本勢とロシアが覇権を争う構図になっていました。
しかし、今シーズンはロシアの主力選手が成長期の壁にぶつかって苦しんでおり、代表入りが有力視される平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワも高難度ジャンプを跳べなくなりました。
今大会は紀平梨花、宮原知子、坂本花織の3選手による「表彰台独占」もありえます。
(名前は私の予想順位で並べています。)
日本選手を応援する私としては力が入ります。

紀平梨花は「憧れの浅田真央」でも果たせなかった同一シーズンでのGPファイナル、四大陸選手権、世界選手権の「3冠達成」を誓いました。
日本勢としては男女通じて史上初の快挙です。

紀平梨花は「何度か優勝できているけれど、一番重要な世界選手権で勝たないと」と抱負を語りました。
オリンピックシーズンを別にすれば、世界選手権は最大のクライマックスであり、実質的な最終戦です。
まして今大会はさいたまで開催されます。
代名詞のトリプルアクセル(3回転ジャンプ)をショートプログラム(SP)で1本、フリースケーティング(FS)で2本跳ぶプログラムをノーミスで滑れば、おのずと自己ベストを更新します。

人間としてのスケールの大きさを感じる

紀平梨花は大勢の国民が応援する大舞台へ向け、「感謝の気持ちを演技で表したい」と語りました。
優勝候補の筆頭に挙げられていますので順位に関心が向かって当然です。
また、選手ですから勝負に淡泊というわけではありません。
実際、どうすれば勝てるか、どうすれば不利な状況を乗り越えられるかも分かっています。

しかし、自分が納得のいく演技を行うことを追い求め、その演技を通じてファンに感謝を届けることを第一にしています。
これまでもそうでしたが紀平梨花は発言の根っこに「使命感」が横たわり、人間としてのスケールの大きさが伝わってきます。
過去のヒーローやヒロインと明らかにタイプの違ったスターの資質が備わっています。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

紀平梨花は21日にオランダで開幕する「チャレンジカップ(チャレンジ杯)」を経て、米国でコロラド合宿を張ってコンディションを整えます。
とはいえ、合宿は世界選手権への調整というより来シーズンへの備えになるようです。
自信と余裕があるからでしょう、「4回転ジャンプ」の習得を目的としています。
つねに女子シングルの全体を俯瞰しつつ、ライバルの動向を掌握しています。
16歳は先、先と見据えて対策を講じます。

紀平梨花と宇野昌磨のFS動画を比べる

私は世界選手権で紀平梨花が圧勝を収めると考えています。
気の毒なことに、現行の演技構成点(PCS)の採点法では紀平梨花の突出したスケーティングが十分に反映されません。
私が受ける印象とジャッジ(審判員)が出す点数にかなりの開きがあります。

⇒2018年12月15日「紀平梨花の演技構成点(PCS)が低すぎるわけ」はこちら。

デスクトップパソコンの大画面でトップクラスの選手の演技(動画)を同時再生すると、紀平梨花がいかに卓越しているかが一目瞭然です。
プログラムも曲調も振付も異なりますので単純な比較は行えないとしても、です。

宇野昌磨は紀平梨花のグランプリ(GP)ファイナルのFSを会場で見て、「僕は一つひとつのポーズが雰囲気だが、紀平さんは一つひとつのポーズを写真で撮ってもきれい」と語っており、きわめて鋭い指摘です。
彼の謙虚な人柄も表れています。

⇒2018年12月21日「プロが絶賛、紀平梨花の天性のスケーティング」はこちら。

ちなみに、私は二人の四大陸選手権のFSも同時再生で見比べています。
ポイントは「消音」にすること。

紀平梨花の凄まじい運動量、強靭なハガネのような背骨から繰り出される体の動きが感じ取れます。

(2月16日執筆)

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月17日「紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ」はこちら。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

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浅田真央は相変わらず頑固、サンクスツアーで感謝を届ける

自分の強みを見失わず、流儀を貫く
解説者にもショー出演にも興味なし

フィギュアスケート女子シングルの2010年バンクーバー五輪銀メダリスト・浅田真央が総合演出も担う「浅田真央サンクスツアー」を続けています。
この公演は2018年5月3日に新潟で始まり、絶大な「人気」を背景に大勢の観客を得て好評を博しています。
2年目の公演が2019年2月16日に始まっています。
(1年で終わらなかったのですね。)
現役時代の応援に対する「感謝」を自分から出向いてファンに届けたいという思いが浅田真央を突き動かしているのでしょう。

メンバーから昨年限りで姉の浅田舞が卒業し、昨年3月に現役を引退した今井遥が加わっています。
オーディションで選んだメンバーが中心になり、最終公演まで固定するというのも浅田真央らしいこだわりです。
演技とショーの「クオリティ」も保ちたいのでしょう。
(自身のインスタグラムに10人の集合写真を載せました。)

今年の最初の開催地は2011年東日本大震災の被災地の宮城県仙台市、会場は「ベルサンピアみやぎ泉」です。
2016年1月に岩手県盛岡市で開催された「NHK杯スペシャルエキシビション」で浅田真央と「ジュピター」を一緒に滑った子どもたちも見守りました。
浅田真央は「私たちの滑りでパワーを届けられたら」と語りました。
北海道から沖縄県まで全国各地を巡り、2019年12月14〜15日の愛知公演で千秋楽を迎える予定です。

国民の期待を背負って大舞台で滑った浅田真央でも、そして2年目でも、「初日は緊張しました」と明かしています。
前夜まで衣装や振付にマイナーチェンジを加え、約80分の公演をはらはら、どきどきしながら無事に終えました。
(前夜の光景と表情が目に浮かびます。)

浅田真央は経済的に余裕があるのかもしれませんが、チームを引き連れており、あのチケット価格で赤字にならないのでしょうか。
この公演を企画する段階で、「間近で見られる会場と金額にする」と語っていました。
(高値での転売目的のチケット購入はだめですが、とくに浅田真央サンクスツアーは趣旨からしてもやめてほしい。)
家族連れの入場者のなかからフィギュアスケート選手を目指す子どもたちが生まれてくる可能性もあります。

私自身は競技性と芸術性のひりひりした緊張のうえに成り立つフィギュアスケート(試合)に惹かれてきました。
浅田真央はアスリートのなかのアスリートであり、現役引退後に目標を見つけるのが大変だったと思います。
「勝負の世界」にずっと生きてきましたから。
そこに真っ直ぐに向かう姿勢が大勢の心をつかんだのです。

浅田真央はむろん現役引退前から引く手あまたでした。
しかし、試合の解説者やゲスト、タレントとしてのテレビ出演を断り、おそらくアイスショーにも出場していません。
前者は高い視聴率が取れ、後者は大きな集客が見込めます。
(プロスケーターへの転向も眼中になかったことがはっきりしてきました。)

どのような誘いに乗っても高収入を手にしたはずですが、自分の強みを見失わず、流儀を貫いています。
この「頑固さ」は現役時代からまったく変わっていません。
分をわきまえ、マイペースを失いません。
また、「人気」を換金しようとの気持ちもありません。
凄いし、清々しい。

私は浅田真央がサンクスツアーを終えたら次に何をするのかが気になります。
それが一番やりたいことになるでしょう。
家庭に収まり、表に一切出てこないことはないように思います。

コーチ、なかでも幼稚園から小学生低学年までの子どもを対象としたコーチが向いているのでは・・・。

日本女子の系譜、そして日本の「お家芸」を引き継ぐ芽を育ててほしい。

(2月16日執筆)

category:浅田真央ブログはこちら。

◇◆◇

浅田真央に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月12日「浅田真央はサンクスツアーで21か所を回る」はこちら。

⇒2018年3月19日「浅田真央はスケート靴を捨てなくてよかった」はこちら。

⇒2018年3月17日「浅田真央、サンクスツアーで感謝を伝える」はこちら。

⇒2018年1月25日「浅田真央のぼろぼろ靴と穴あきソックス」はこちら。

⇒2018年1月24日「浅田真央北京五輪とコストナー平昌五輪の31歳」はこちら。

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フィギュアスケートの有力選手は「京阪神」に集中か

京都と大阪でスケートリンクが新設
関空にもアイスアリーナがオープン

京都と大阪で「スケートリンク」が新設されます。
京都府宇治市の「京都アイスアリーナ(仮称)」と大阪府泉佐野市の「関空アイスアリーナ」の2か所であり、どちらも通年営業の屋内スケート場です。
同紙はその背景を明らかにしました。

全国的に眺めれば、スケート場は減少しています。
学校施設を含めたデータですが、バブル期の昭和60年の 940か所をピークに減りつづけ、平成27年に 213か所と4分の1に落ち込みました。
近畿6府県でもピークの54か所から平成27年に15か所まで減り、その後も大阪府柏原市、守口市の老舗スケート場が閉鎖しました。
リンクに氷を張る莫大な電気代に加え、老朽施設の建て替え費用が捻出できませんでした。

しかし、既存のスケート場は大勢の利用者でにぎわっています。
例えば、大阪市浪速区の「浪速アイススケート場」は冬季を除くオフシーズンはおもに競技者が利用する一般営業時間外の予約がすぐに埋まるそうです。
おそらく選手のニーズに応えきれません。
(スピードスケートは寒冷地、フィギュアスケートは都市部で人気が高いようです。)

地元選手らの活躍で競技人口も増加

背景には、バンクーバー五輪で銅メダルを獲得した高橋大輔、全日本選手権を4連覇した宮原知子、シニア1年目でブレイクした紀平梨花などの関西勢の活躍で人気が高まり、フィギュアスケートを始める人口が急増したことがあります。
(不確かですが、主要大会のテレビ視聴率は関東地区よりも関西地区のほうが高いはずです。)

日本スケート連盟によると、平成30年度のフィギュアスケート登録競技者数は5200人です。
そのうち、人口比率が16%の近畿6府県は21%を占める1112人です。
10年間の競技者数の伸び率も全国平均の21%を上回る25%です。

京都アイスアリーナ(仮称)は「近隣の民間施設が相次いで閉鎖し、リンクが足りない」という声に応えました。
関西アイスアリーナは「天候や季節に左右されない練習場所を確保したかった」としています。
(新設のスケート場は電気代の低減が徹底されています。)

なかでも関西国際空港の対岸に立地する関西アイスアリーナは海外遠征する日本選手の直前合宿に加え、海外選手の利用を見込みます。
また、東南アジアでもスケートブームが起きており、インバウンド(訪日外国人客)の需要の取り込みも目論見ます。
地元経済への波及効果も小さくないようです。

紀平梨花が引っ張る京阪神への流れ

例えば、高校野球でも高校ラグビーでも、関西がどんどん強くなっています。
スクールやクラブなど、幼少期や児童期から当該スポーツに親しめる環境が整っています。
フィギュアスケートでも練習や育成に適したスケートリンクが充実すれば、コーチと選手がおのずと集まってきます。

最近は仙台と名古屋、そして東京で目立った選手が現れていません。
神戸で坂本花織と三原舞依が頑張っています。
「京阪神」は競技者の裾野が広がり、そこから次世代が現れるでしょう。
フィギュアスケートは有力選手が京阪神のクラブに集中するかもしれません。

3月に日本で行われる世界選手権で紀平梨花が優勝を収めると、関西地区でのスケート人気に火がつくはずです。
仙台の荒川静香や名古屋の浅田真央がそうだったように、紀平梨花が京阪神への流れをつくります。

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宮原知子が紀平梨花を意識、トリプルアクセルを習得

4回転ジャンプ競争の時代に危機感
来シーズンに基礎点を引き上げる?

フィギュアスケート女子シングルの宮原知子が15日、大阪・高槻市の関大高槻キャンパス内の関大たかつきアイスアリーナで紀平梨花とともに練習を公開しています。
逆転で優勝を収めた「ババリアンオープン」から12日に帰国したばかりで、時差ぼけが残っているそうです。
それでもショートプログラム(SP)「小雀に捧げる歌」の曲かけでは3本のジャンプを着氷しました。

宮原知子は終盤のステップに組み込んでいたスパイラルをやめています。
「スパイラルの前でステップが終わっているようにジャッジに見られがち」で、レベル4をまま逃してきました。
SPだけでなく、フリースケーティング(FS)でもプログラムのブラッシュアップを図ったようです。

宮原知子は練習終盤にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑みました。
成功はありませんでしたが、昨夏から跳びはじめており、練習を本格化させています。
2022年北京五輪へ向け、得点力の上積みを目論見ます。

トリプルアクセルは濱田美栄コーチ同門の後輩、紀平梨花が武器にし、シニア1年目の国際大会で圧勝を収めてきました。
宮原知子は「意識しないというとうそになる」と危機感をあらわにしました。
近い将来の習得に並々ならぬ意欲を見せています。

紀平梨花が行うコロラド強化合宿は濱田美栄コーチも同行するようです。
私は当然、宮原知子も一緒と思うのですが、どうなのでしょう。
あまり期間を置かず、幾度も繰り返さないと自分のものにできないはずです。

⇒2019年2月12日「来季は世界と戦えない、コロラド合宿は宮原知子にこそ必要」はこちら。

備えを急がなければ、取り残される

プライドもありますので難しいかもしれませんが、来シーズンは試合での順位が落ちても徹底的にジャンプの強化に取り組んでほしい。
「4回転ジャンプ」を苦にしないロシアのジュニア勢がシニアに上がってくると歯が立たなくなる可能性もあります。
成長期を迎える少女がこれまでのように高難度ジャンプをやすやすと決められるとは考えませんが、女子シングルに「4回転ジャンプ競争」の時代が訪れようとしているのは確かです。
備えを急がなければ、完全に取り残されます。

宮原知子は20歳であり、女子スケーターとしてはベテランの部類に入ります。
「練習の虫」とされ、強固な意思とたゆまぬ鍛錬によってスケーティングの技術と表現を磨き、今日の地位を築きました。
特別な才能に恵まれたわけでありません。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

独自の世界の完成度は称賛に値する

私は宮原知子が築きあげた独自の演技世界の完成度は称賛に値する思います。
ここまで頑張ったのですから、ジャンプ構成の基礎点を引き上げて北京五輪にかならず出場してほしい。
(高難度ジャンプが無理な体格・体形ではないでしょう。)

さいたま開催の世界選手権は1か月後に迫ります。
前回は3位でしたので、2位以内の成績を目指しています。
(ちなみに、私は濱田美栄コーチ門下生のワンツーフィニッシュと予想しています。)

宮原知子は今シーズン最大のイベントにピークを合わせ、会心のパフォーマンスを披露してくれるでしょう。

(2月16日執筆)

category:宮原知子ブログはこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月12日「来季は世界と戦えない、コロラド合宿は宮原知子にこそ必要」はこちら。

⇒2019年1月18日「20歳の宮原知子はもうババリアンなのか?」はこちら。

⇒2018年12月14日「濱田美栄コーチ、同門対決の心労とプライド」はこちら。

⇒2018年12月13日「宮原知子、全日本選手権4連覇は勝ちすぎ」はこちら。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

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紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ

世界選手権へ、超過密スケジュール

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花が15日、大阪・高槻市の関大高槻キャンパス内の関大たかつきアイスアリーナで練習を公開しています。
報道関係者約30社・70人が詰めかけるという人気振りです。
スケート靴のエッジ(刃)を取り替えたばかりで序盤はタイミングが合わずに苦戦しましたが、終盤の5分間は代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を5本決めました。
適応能力、修正能力は群を抜きます。

四大陸選手権の会場は「感動の嵐」

紀平梨花は四大陸選手権で左手薬指関節を亜脱臼しながら優勝を飾りました。
FSは苦手とする夜の遅い時間帯でした。
胸の前で拳を握ってトリプルアクセルの回転軸をつくれないという厳しいコンディションにもかかわらず、会心のパフォーマンスを見せました。
観客がスタンディングオベーションで称え、会場は感動の嵐に包まれました。

試合終了は22時40分頃、その後に表彰式、さらに記者会見があり、ホテルに戻ったのは深夜でした。
家族や知人から届いたメッセージを確認し、午前3時半に眠りについたそうです。
一夜明けてディズニーランドの第1号が開園したアナハイムらしいミニーマウスのカチューシャで記者会見に現れました。
あどけなさの残る16歳に似合います。
実は、私は50代前半までスーツにディズニーキャラクターのネクタイを締めていましたが、なぜかクライアントに呆れられてきました。
受けはいま一つでした。

紀平梨花は母親らと祝勝会を兼ね、ランチでイタリアンを楽しみました。
息の抜ける時間を過ごせたのは久し振りのことだったでしょう。
苦しい大会をよくぞ乗り切りました。
お疲れさまでした!

次戦は「チャレンジカップ(杯)」

紀平梨花は帰国後にMRI検査を受けた結果、1年前に骨折した部位と関連しており、まだ完治していないとのことです。
そこで、病院でつくってもらったプラスチック製の筒状のギプスで患部を保護し、似た状況でも逆方向に曲がる不安がなくなりました。

次戦は21日にオランダ・ハーグで開幕する「チャレンジカップ」になります。
世界ランキングに関わるポイントを取りたいようです。
帰国したばかりというのに出国しなければなりません。
慌ただしいですね。
私自身は長距離移動の負担を減らし、国内で調整を続けたほうがいいように思いますが、そうもいかないのでしょう。

コロラド4回転ジャンプ合宿が心配

さらに28日から米国のコロラド、標高1800メートルの高地で4回転ジャンプを習得する合宿を張ります。
サルコウに加え、トウループに挑みます。
4回転ジャンプを跳ぶロシアのジュニア選手が来シーズン以降にシニアに上がってくることを念頭に置いた対策です。

しかし、私は世界選手権の直前に4回転ジャンプの猛特訓を積むことで、3回転ジャンプの調子が崩れるとか、最大の得点源のトリプルアクセルのタイミングが取れなくなるという事態が一時的に起こらないか心配です。
跳躍も空中姿勢も着氷もすべて違うはずですから。
終了後だと来シーズンに間に合わないという焦りがあるとしたら、けがのリスクも大きくなります。
くれぐれも慎重に取り組んでほしい。

この子は稀有な身体能力を生まれ持っており、何事にも果敢に挑みます。
世界中のフィギュアスケートファンをしびれさせたフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」はバランスの取りにくい動きや姿勢が満載であり、並の選手だと体が分解してしまうでしょう。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

最後の3回転サルコウからフィニッシュポーズまでの十数秒の動きは美しさに感嘆させられますが、選手は滅茶苦茶大変そうです。
(それ以前に、彼女の世界一のスケーティングが現行の演技構成点では反映されません。)

⇒2018年12月15日「紀平梨花の演技構成点(PCS)が低すぎるわけ」はこちら。

紀平梨花は年明け以降、コロラド合宿、四大陸選手権、チャレンジカップ、コロラド合宿、世界選手権と続く超過密スケジュールです。
体調を崩さないのが不思議です。

シニア1年目をクリーンに締めくくってください。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

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宇野昌磨は勘弁、「僕の生き方」という人騒がせ

選手生命が縮まると心配してしまった
事情を知らされ、勘弁してくれと思う

フィギュアスケート男子シングルの宇野昌磨。
四大陸選手権ではショートプログラム(SP)で出遅れながら、フリースケーティング(FS)で会心の演技を見せ、自身初となる国際大会優勝を飾っています。
それもルール改定後のFS世界最高得点で花を添えました。

宇野昌磨は平昌五輪で羽生結弦に次ぐ銀メダルを獲得して以降、悪い成績に低迷していたわけでありません。
しかし、私はこの選手の才能に照らし、世界選手権やグランプリ(GP)ファイナルでのパフォーマンスにがっかりしてきました。

右足首の負傷を押して出場した全日本選手権で気迫に満ちた滑りを見せてくれましたが、四大陸選手権までに同じ個所を2度痛めたと明かしました。
とりわけ「捻挫」は癖になりやすい。

さて、私が全日本選手権後にまとめた記事が出てきましたので若干手を入れて掲載します。
そのときの率直な気持ちを綴っており、全日本選手権を欠場してほしいと願っていました。



周囲の反対の声を押し切り、強行出場

宇野昌磨は全日本選手権で3連覇を目指していました。
ところが、SP当日の公式練習前のウオームアップで右足首をひねりました。
何とかSPを滑り終え、102.06点で1位に立ちました。
夜に帰宿した頃に痛みが激しくなりました・・・。

翌日に病院でMRI検査を受け、強度の「右足首捻挫」という診断を受けました。
FS当日の公式練習は曲かけで一度もジャンプを跳びませんでした。
明らかな異変です。
私はウェブでこの情報に接し、これは深刻な事態と察しました。

本番を間近に控え、樋口美穂子コーチなど周囲は棄権を勧めました。
2022年北京五輪で金メダルを狙える選手ですから、当然のことです。
「どうしてそこまで出たいの」と尋ねると、宇野昌磨は「僕の生き方です」と答えました。
「地上を歩けるなら出ようと思っていました」と反対の声を押し切り、強行出場に踏み切りました。

FSまで一日空き、完全休養に充てられたことも幸いしましたが、プライドが宇野昌磨を突き動かしました。
痛み止めの薬を服用し、鬼気迫る表情でスタートポジションについています。

右足で踏み切る冒頭の4回転フリップを含む前半の3本のジャンプは乱れました。
ひどい得点になりそうだと私は観念しました。
が、体が温まったのか、スイッチが入ったのか、中盤から終盤にかけて動きがよくなり、ジャンプをきれいに決めました。
それも大きな出来栄え点(GOE)を引き出しました。
スピンとステップはレベル4をそろえました。
国際スケート連盟(ISU)非公認ですが187.04点を記録し、合計289.10点は自己ベストとなりました。

この大会までに積み重ねた練習の貯金が利いたとはいえ、王者としての気迫と極限の集中力でアクシデントを乗り切りました。
演技後にガッツポーズが出て安どの表情も浮かべています。

日本男子の二枚看板が選手生命の危機

宇野昌磨はSP後に記者から足の状態を尋ねられても「言い訳になるのでFS後に明らかにします」と一切答えませんでした。
最初から棄権する選択肢を排除していました。

「捻挫による強い痛みはありますが、滑っても選手生命に関わらないという医師の診断ですのでFSに出ます」とちょっとでも言ってくれていたら、私はやきもきしませんでした。
羽生結弦に続いて日本男子の二枚看板が選手生命の危機に直面すると、本気で案じました。
私は事情を明かされ、勘弁してくれと思いました。

宇野昌磨は「自分のわがままでご心配やご迷惑をかけたことを申し訳なく思います」と綴りました。
「僕の生き方」は人騒がせです。

今シーズンは「自分を信じる」というテーマを掲げていましたが、それができずに悩んでいました。
「けがをしたのは不注意ですが、けがをしていたからこそ成し遂げられたこともありました」と振り返りました。
実際、宇野昌磨は身体に不安があるとき、それを打ち消す演技を行ってきました。
「不安が演技でなく、けがに向かうためでないか」との自己分析でした。
ならば、文字どおり「怪我の功名」です。
ぎりぎりに追い詰められ、自分を信じるほかになかったのでしょう。

ファンは日本一の選手と思っていない

宇野昌磨は全日本選手権を2連覇しています。
しかし、「ファンは日本一の選手と思っていないし、自分もそう考えている」と本音を吐きました。
背中を追いかける羽生結弦がプレッシャーに打ち克って突出した成績を残しているように、自分もそうでありたいと願うようになりました。

試合前に報道陣に「楽しむ」と語ってきたこれまでとは、著しい心境の変化がありました。
日本王者として自覚が増し、責任感が強まったのでしょう。
歩くのもままならない痛みを抱えながら全日本選手権で初めて納得のいく勝利を収められたゆえんです。
かならずや、飛躍のきっかけとなるはずです。

宇野昌磨は3連覇を果たし、世界選手権の代表切符をつかみました。
世界の大舞台でずっと2位に甘んじており、「シルバーコレクター」と揶揄されています。
1位になるために自分を信じ、いい演技を行い、いい結果を出したいと誓いを語りました。

3月にさいたまで行われる世界選手権ではけがからの復調が見込まれる羽生結弦、実力をつけてきた米国のネイサン・チェンと激突します。

ちなみに、私は宇野昌磨を日本一と思っています。
資質も努力も申し分がない。
そろそろ世界一になってもいい。
少なくとも私はまったく驚きません。
紀平梨花に負けるな・・・。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◇◆◇

宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

⇒2019年1月24日「宇野昌磨と高橋大輔はもう似ていない」はこちら。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

⇒2018年12月22日「宇野昌磨は高橋大輔と全日本選手権を盛り上げる」はこちら。

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紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか

FS「ビューティフル・ストーム」
ジェニファー・トーマス作曲
トム・ディクソン振付

私は紀平梨花がシニア1年目で滑るフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」が大好きです。
この「振付」を手がけたのが米国のコーチ・振付師のトム・ディクソンです。
紀平梨花の身体能力と運動神経を限界まで引き出すとともに、美しさを際立たせています。
選手と切り離して語れませんが名作のプログラムだと思います。

それ以前に「選曲」がよかった。
紀平梨花は美的センスも優れ、どのような曲がマッチするかを知っています。
「A Beautiful Storm」は米国の音楽家、ジェニファー・トーマスが「地球の誕生」をテーマに作曲しています。
私は動画で彼女がピアノもバイオリンも弾ける作曲家と知りました。
ダイナミックでありながら、繊細で静謐な美しさを湛えたピアノ曲です。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

明快で心地いい旋律のなかに荒々しさと知性が融合しています。
これまでのいかなるスターとも異なったタイプの「華」を持つ紀平梨花にふさわしい。

ジェニファー・トーマスは紀平梨花が優勝を収めたグランプリ(GP)ファイナルの会場で応援していたそうで、目の前であれほど芸術的に滑ってくれたら、さぞかしうれしかったことでしょう。
冒頭に跳び、高く鋭く回転するトリプルアクセルは「竜巻」を思い起こさせます。
世界中のファンが注視するなか、センセーショナルな演技となりました。

バランスの取りにくい動きや姿勢を詰め込み

話を戻し、FSのプログラムはよくぞここまでバランスの取りにくい動きや姿勢を詰め込んだと感心します。
私には「罰ゲーム」みたいな振付に見えます。

トム・ディクソンは試したかった振付を紀平梨花に託したのかもしれません。
並の選手だと、体が分解しそうな無理が盛りだくさんです。
振付師の意図どおりに滑るには、「瞬発力」と「持久力」に加え、フィギュアスケートの「技術力」と「表現力」が不可欠になります。

振付が素晴らしいのは確かですが、より素晴らしいのはむろん紀平梨花です。

私が驚くのが、そんな過酷なプログラムを紀平梨花はしなやかでのびやかな身のこなしで滑り切ります。
彼女の最大の魅力である「ナチュラルスケーティング」はいささかも乱れることがありません。

⇒2018年12月21日「プロが絶賛、紀平梨花の天性のスケーティング」はこちら。

最後の3回転サルコウからフィニッシュポーズまでの十数秒の動きは美しさに感嘆させられますが、選手は滅茶苦茶大変そうです。

ビューティフル・ストームの生命力は弱まる

四大陸選手権のFSではトリプルアクセルが1本だったにもかかわらず、2本跳んだGPシリーズ第4戦「NHK杯」での自己ベスト154.72点(TES 87.17点/PCS 67.55点)に迫る153.14点( 82.74点/ 70.40点)という高得点でした。

大会前に紀平梨花はコロラドで10日間の強化合宿を行い、トム・ディクソンの指導を仰ぎながら表現のブラッシュアップに努めました。
顔の表情や向け方、目線の使い方など、演技の完成度がかなり高まりました。
私がとくに感じたのは腕の動きに明確な意味が込められたことです。

⇒2019年1月28日「紀平梨花は視線がうつろに泳ぐ瞬間がある」はこちら。

ただし、演技の熟成と引き換えにシーズン当初の「ビューティフル・ストーム」のいくらか粗っぽさの残った奔放な「生命力」は若干弱まりました。
やむをえないことです。

⇒2018年12月9日「紀平梨花、ビューティフル・ストームの生命力」はこちら。

紀平梨花は今月末にオランダで行われる「チャレンジカップ」を経て、3月にさいたまで行われる「世界選手権」へ挑みます。
今シーズンは全7試合でFSは1位の得点を記録してきました。
つまずくことの多かったSPをクリアしたうえで最高のパフォーマンスで最終戦を締めくくってくれるでしょう。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

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紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか

無傷の5連勝、結果だけ見れば敵なし
3Aを跳ばなければだれにも負けない

四大陸フィギュアスケート選手権2019で優勝を収めた紀平梨花が、3月20日にさいたまで開幕する世界フィギュアスケート選手権2019に出場します。
シニア1年目の国際大会は無傷の5連勝を飾っており、結果だけ見れば敵なしの状態です。

しかし、3戦が逆転優勝であり、ショートプログラム(SP)で出遅れ、フリースケーティング(FS)で巻き返すパターンです。
会場でもテレビでも盛りあがりますので、SPの失敗がかき消されます。

ちなみに、FSは全試合で1位と圧倒的な強さを誇っています。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

紀平梨花は全試合のSPで冒頭に代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んでいますが、きちんと着氷して基礎点8点以上を得たのはグランプリ(GP)ファイナルの1試合に留まります。
(ルール改定後の世界最高を記録したSPです。)
GPシリーズ第6戦「フランス杯」と四大陸選手権ではシングルアクセルになって「0点」でした。

四大陸選手権では開幕直前に左手薬指関節を亜脱臼し、欠場も検討したほどです。
それも響いてSPで5位に沈みましたが、FSでトリプルアクセルを1本に絞り込んで成功させ、2位に大差をつけて逆転しています。

FSでの「修正力」が光りますが、強豪が出場する大舞台になるほどSPでの失敗を挽回するのは容易でありません。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

SPスタートポーズで足ががくがく?

トリプルアクセルの成功率がここまで低いのは、精神的な状態に左右されるからです。
翌日に行われたFSであっさりと跳んでいるところを見ても、技術的な問題といえません。

紀平梨花は「試合で緊張しない」と語っています。
それがほんとうだとすれば、集中できていないのでしょう。
(むろん本人も気づかない緊張があるのかもしれません。)

四大陸選手権のSPではスタートポーズで左足ががくがくしていました。
震えのようにも見え、専門家が緊張と指摘していましたが、おそらく無意識で左のスケート靴の感触を確かめていました。
(スタートポーズにつく前に、左のスケート靴を気にする仕草をしていました。)
拳(こぶし)を握れない状態で踏み切るトリプルアクセルのことが頭にあり、集中できていなかったのです。

紀平梨花は「総合力」が際立ちますが、本人のなかでは高難度のジャンプが得意との気持ちがどこかに残っているのでしょう。
SPでは3本しか跳ぶことを許されず、1本の失敗、まして最大の得点源となる冒頭のトリプルアクセルにプレッシャーを感じて当然です。
これをしくじった瞬間にSPの首位は遠のきますから。
プレッシャーも感じないとして、少なくとも「神経質」になって集中力を欠いているのは確かです。

SPでの失敗はFSでの成功の踏み台

紀平梨花のトリプルアクセルに対するスタンスは競技人生をかけたといっても過言でない浅田真央と異なります。
本人はリアリストの側面もあり、そこまでの「こだわり」を持っていません。
私は逆転優勝が続くとしたら、SPでトリプルアクセルを跳ぶ必要があるのか疑問に思います。

が、これまでの試合を振り返ると、話はそれほど単純でありません。
紀平梨花は、SPでの失敗をFSでの成功の“踏み台”にしている節があります。
つまり、前者を肥やしにして、後者を咲かせるという因果関係です。
ならば、SPでのトリプルアクセルは成否にかかわらず必須となります。

しかも、紀平梨花は決して失敗を引きずらず、すぐに気持ちを切り替えられます。
(悔しくないはずがありませんが、自信の裏返しなのか、けろっとしています。)
そのうえで、自分の調子やリンクとの相性なども含めて冷静・緻密に失敗を分析し、具体的で明確な対処を行えます。
16歳にして、頭も心(メンタル)も第一級の選手です。

⇒2019年1月20日「紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)」はこちら。

紀平梨花はもちろんSPでつまずこうなどとは考えていません。
世界選手権へ向けて「SPから集中力を出せるようにし、SPとFSを揃えたい」と繰り返し語っています。

この選手はどのような国際大会でもライバルの存在さえ気にする必要がないほど強い。
戦う相手は、自分のほかにいないのです。
「完璧」を求める繊細さが過剰になり、まま集中力を奪っています。

トリプルアクセルを大切にしてほしい

最後に私の率直な気持ちを記します。
紀平梨花には日本女子の「お家芸」をかならず入れてほしいと思っています。
浅田真央のようにかならず挑んでほしい。
もっと得点力の大きい「4回転ジャンプ」をプログラムに組み込むようになってもトリプルアクセルを大切にしてほしい。

しかし、コンディションの問題も関わりますから、大舞台では勝負に徹してください。
四大陸選手権ではSPはダブルアクセルで十分でした。
大事なのは、最終組の後半3人のなかに入ることです。
文句のつけようのないチャンピオンとして、ここで滑ることに自分自身を慣らしたほうがいい。
残念ながら滑走順は選べませんが、SPで首位に立ち、FSで最後を締めて圧勝を収めるイメージを膨らませてください。

それこそが世界女王の紀平梨花にふさわしい。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

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⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

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紀平梨花、慈愛が息づく「深くて静かな華」

紀平梨花に「スーパーヒロイン」の素質
わざわざ逆転してテレビ視聴率を高める

四大陸フィギュアスケート選手権2019の女子シングル。
開幕前に左手薬指を負傷した紀平梨花が出場しました。

ショートプログラム(SP)でダブルアクセルに変えれば普通に勝てたのに、大きく出遅れてフリースケーティング(FS)で逆転してみせるというドラマチックな筋書きを自ら描き、四大陸選手権をおおいに盛りあげてくれました。
この子は「スーパーヒロイン」の素質も十分です。
おかげで私は優勝の喜びが数倍になりました。

普段は冷静沈着な濱田美栄コーチでさえ、この演出にすっかり乗せられ、紀平梨花をやさしく抱き締めています。
頑張った演技直後とはいえ、あんなにほめるとは意外です。
「勇気のあるライオンがおりたな」と訳の分からないことを口走っています。
これだと世界選手権はライオンのぬいぐるみだらけになり、クマが可愛そうです。
(ちなみに、私は自室で徳島のくまを飼っています。)

⇒2015年8月10日「徳島のクマを飼う(写真付き)」はこちら。

そして、ファン以上に喜んだのは地上波で放送した「フジテレビ」でしょう。
おそらくですが、おいおい泣いています。
男子シングルでは宇野昌磨が逆転していますから、2日連続で視聴率が高まったはずです。

⇒2018年12月11日「紀平梨花TV視聴率はスターの証、女・羽生結弦へ」はこちら。

オリンピックシーズン以外の四大陸選手権は関心が高くありません。
私はゴールデンタイムのテレビ放送はないかもしれないと思っていたくらいです。

瞬間最高視聴率は女子シングルが紀平梨花のFSのリプレイ終了の18.8%、男子シングルが宇野昌磨の表彰式後のFSのリプレイ途中の14.9%です(ビデオリサーチ調べ。関東地区)。
結果が知れ渡った後での録画放送ですから相当な数字です。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

エキシビションでフェイデッドを舞う!

最終日にエキシビションが行われました。
私は昼間にテレビ放送でなく、夜間に動画で視聴しました。

紀平梨花が黒と紫の衣装に身を包み、アラン・ウォーカーの「フェイデッド」を滑っています。
滑るというより「舞う」といった形容がぴったりです。
シックな衣装がよく似合っており、彼女の優雅さと知性が引き立ちます。
エキシビションに限りませんが、日本人の観客がとても多くてホームのような雰囲気です。
(羽生結弦が出場する大会がそうだということは知っていましたが・・・。)

彼女が最初に大きな注目を集めたグランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」でエキシビションを見たときにも感動しましたが、それから一段と自信をつけ、全身から女王のオーラそして風格が漂っていました。

⇒2018年11月12日「紀平梨花はエキシビションで女王のオーラ」はこちら。

慈愛が息づく「深くて静かな華」がある

しなやかでのびやかな身のこなしに加え、四肢の繊細な動きが溶け込んだ演技は絶品です。
エキシビションといいながらスピードの速さ、動きの大きさと切れ味も失われていません。
3回転サルコウ、ダブルアクセル、3回転サルコウを鮮やかに決めています。

エキシビションを見て、紀平梨花にはこれまでのスターと違った「華」があることに気づきました。
いかなるトップスケーターにも感じたことのない、慈愛が息づく「深くて静かな華」です。
(このブログで後日取り上げる、紀平梨花が広田神社に奉納した絵馬に記した驚愕の「願い」に通じます。)
滑りに「魂の救済」を感じるのはそれと無関係でないでしょう。
(浅田真央にも感じたことがありますが、スケーティングというより存在に対してです。)

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

この選手のスケーティングにはスキルを超越した「精神性」が宿ります。
おおらかできれいな心が投影されているからだと思います。

フィギュアスケートが大好きな私は女子シングルの荒川静香や安藤美姫、浅田真央、男子シングルの高橋大輔や羽生結弦、宇野昌磨の演技にわくわく・ぞくぞくしてきましたが、スケーティングそのものにふるえたのは紀平梨花が初めてです。

なお、四大陸選手権3位の三原舞依はエキシビションの「シンデレラ」で5連続ジャンプをはさむという大サービスです。
彼女もFSでおおいに盛りあげてくれました。

日本選手を応援する私にとり男女ともにほぼ最高の結果でした。
(いまでも三原舞依は2位、坂本花織は3位と思っています。)

category:紀平梨花ブログはこちら。

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紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

⇒2019年2月8日「紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。クライアントとともに77歳までに百社の設立を目指す(内、自ら11社)。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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