コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

2009年04月

「フェーズ5」引き上げはどうなのか?

主要国が足並を揃えて未曽有の財政出動に踏み切り、世界経済はいくらか落ち着きを取り戻してきた。
しかし、その矢先にメキシコ発の豚インフルエンザ騒動が起こった。
私は、インフルエンザは寒い季節に流行すると考えていたので驚いた。
確か、空気中のインフルエンザウイルスは気温が20度を超えると、ほとんどが死滅する。
まして湿度が高くなると…(一般に50パーセントとされる)。
したがって、まもなく北半球の主要国については沈静化に向かう?

豚インフルエンザの感染拡大を受け、WHO(世界保健機構)が警戒レベルをフェーズ3から4に引き上げた。
しかし、間を置かず、フェーズ5に引き上げたのはどうなのか?
何せ初めてのこと。
「5」とは、パンデミックの一歩手前の段階。
今後、経済活動だけでなく社会生活にきわめて重大な影響が現れよう。
景気の不安要因に急浮上!
多くの専門家が下した判断に、素人がとやかく口を挟むべきでないが…。

WHOは日本時間未明の記者会見で、さらに最悪のフェーズ6に引き上げる可能性も示唆した。
いったん感染爆発が起こると対応や対策が後手に回ってしまうので、念には念を入れたのか。
それとも、治療そのものを受けられない貧しい国や地域、人々への影響を第一に考えた結果なのか。
メキシコで多数の死者が出ているが、その真相は明らかになっていない。
先日のブログで述べたように貧困層が中心かもしれない。
貧しい国や地域の多い南半球は寒い季節へ向かう。
ここでの致死率はどれほど高くなるか?
とりわけ飢餓に苦しむ人々は抵抗力が弱く、一溜りもない。
なるほど、景気より「命」、当然の判断。
日本であまり切迫感はないが、いま人類は深刻な危機にさらされている?

豚インフルエンザの発生時はともかく、感染拡大後のWHOの動きは迅速、手立ては大胆である。
また、香港かぜ、ましてスペインかぜが大流行した時代とインフラはまったく別物。
金融危機もそうだが、新型インフルエンザについても国際的な協調・連携が不可欠になっている。
同時に、世界銀行による資金援助も…。
小規模な企業や店舗の豚インフルエンザ倒産が生じそうな国では、政府による支援も必要。

警戒レベルの引き上げは、WHOが世界的大流行をかならず食い止めてみせるという強い決意を示したものなのかもしれない。
まずは、パンデミックの回避。
そして、豚インフルエンザの終息。
だが、私自身は今年の冬に正念場が訪れると思っている。



私は海外で初講演の予定が入っている。
テーマは過激で、「経営革命・営業革命」。
これまでヒコーキ嫌いを理由にすべてお断りしてきたが、主催者の猛烈な熱意に押し切られてしまった。
よりによって、最悪のタイミング。
すでに感染が疑われる人が出ている。
私の日頃の行いがよほど悪いのだろう。
ヒコーキはとても怖い。
だが、豚インフルエンザはもっと怖い。
はたして無事に帰国できるのか。

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できる上司は部下を動かす…仕事力

5月12日火曜日夜間、交通の要所・地下鉄神保町駅至近のジェイックのセミナー会場で、私が理事長を務める「NPO法人営業実践大学」の 第156回公開講座を行う。
ゲスト2演題は、「できる上司は部下を動かす!」。
テーマは、「コミュニケーション力強化 実践即効セミナー」。
ゲストは、古波倉正嗣氏(ヒューマンキャピタルイニシアティブ代表)。
時間は、午後7時40分〜9時20分(1時間40分)。
以下は、ご案内。

営業と顧客。上司と部下。社長と社員…。
私たちの仕事は、人とのコミュニケーションのうえに成り立っており、その良し悪しが成果を左右します。
コミュニケーション力=仕事力と言ってもよいでしょう。
しかし、あまりに日常的なスキルのため、真剣に考える機会が少ないのも事実です。
ゲスト1そこで今回は、上司と部下のコミュニケーションを例題に、即使えるコミュニケーションのツボを学ぶことにしました。
ゲストは、昨年12月の「問題解決技法」で大好評だった古波倉正嗣氏です。
ケーススタディやワークショップ満載、頭脳フル回転の濃密講座です。

以上。
古波倉先生の前座として、私・和田創は「社長スクール」で講演を行う。
演題は、「MBA営業変革講演・即興番外編4」。
時間は、午後6時50分〜7時20分(30分間)。
すでに4回連続、大人気。

当日の受講料は4千円、入会してくださるなら2千円。
NPO法人なので、収益事業でなく社会貢献事業。
ぜひ大勢お誘い合わせのうえ、お気軽にご参加ください。
初めての方、大歓迎です。

なお、途中の20分間はフリータイム(名刺交換会&休憩)。

社長、取締役、部課長、拠点長はもとより、すべての営業パーソン、いやビジネスパーソンにとり、非常に新鮮で有益な内容です。

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さらば、カフェテラス馬車道十番館

私が渋谷・松濤から横浜・港北ニュータウンに引っ越してきたのが11年前。
最寄りのセンター北駅に駅ビル「ショッピングタウンあいたい」がオープンした。
その2階に入っていたテナントが「カフェテラス馬車道十番館」である。
「横濱十番館」を筆頭に、横浜に数店舗を展開する名店。
私は本店に足を運んだことはないが、喫茶店だけでなくフレンチレストランになっているようだ。
建物に文明開化の発祥地の面影が色濃く残っており、内部に当時の横浜を偲ぶ文化的な資料が多く備わっている。

さて、私は、あいたいのカフェテラス馬車道十番館を昔はしばしば、最近でもときどき利用した。
一人で、そして家族で…。
ブレンドが香り高くておいしい。
私はとくに深い味わいのアイスコーヒーが大好きだった。
また、シンプルなミックスサンドと、夏場の宇治金時のかき氷も…。
子どもはオレンジジュースがお気に入りだった。
店内はレトロな雰囲気を醸し出していて、気持ちが落ち着いた。

あいたいはテナントの入れ替わりが非常に激しかったが、カフェテラス馬車道十番館は当初から頑張っていた。
それが先日、駅で降りた際に立ち寄ろうとしたら、すでに閉店していた。
ここには、家族と過ごした時間が詰まっていた。
私にとりかけがえのない記憶。

振り返ると、隣の「モザイクモール港北」にスターバックスが進出し、客足がかなり鈍った。
そして、駅の反対側の「ノースポート・モール」に2軒目のスターバックスが開店し、客数ががくっと落ちた。
ほかにも喫茶店などが相次いで開店した。

カフェテラス馬車道十番館は、かつて賑わっていた店内に客の姿が見えないことがあった。
実は、この辺りで喫煙が許される唯一の喫茶店だった。
コーヒーを楽しみながらタバコをくゆらすのが、何ともいえない贅沢であり癒しになった。

私の気持ちを述べれば、せめて1カ月前に閉店予告を掲げてほしかった(見落としたのか?)。
倒産でなく撤退なので、十分に可能だったはず。
他の店舗は従来どおり営業を続ける。

11年間で家族構成とライフスタイルが大きく変わり、私は足が遠のいてしまったが、突然消えるととても寂しい。
残念。
無念。

思い出を手繰り寄せつつ、最後の一杯をじっくりと味わいたかった。

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河村名古屋新市長は軽と市営バス

何かと話題を振りまく河村たかし氏。
初当選から一夜明けた27日、軽自動車で市役所にやってきた。
そこで当選証書を受け取った後、選挙運動同様に自転車でお礼回りへ。
また、新市長として28日、市営バスで初登庁した。
いずれも政治の本質と関係はないが、変革の決意を地元どころか日本中にうまくアピールした。

それにしても選挙公約が危うく、楽しかった。
トヨタのお膝下の名古屋で、市長の公用車を軽自動車にするとは…(もっとも子会社にダイハツ工業がある)。
プリウスではダメなのか?
市長の給与を年間2千6百万円弱から職員並の8百万円に引き下げる。何と3分の1以下。
そのうえ、退職金も受け取らない。
批判を浴びて当然であり、捨鉢!

市民税10パーセント減税については市議会との対決が待ち受ける。
あっ、職員の給与の減額も大変。
しかし、選挙での圧勝に加え、泥臭いパフォーマンスにより有権者をさらに味方につけた。
怖いものなし?
例のキャラクターと名古屋弁で乗り切ってしまうのかもしれない。

成果を上げられなければ袋叩きにされるのだから、自分が思うようにやったらよい。
周囲の雑音を気にするな。
市民の人気を後ろ盾に、大ナタを振るってもらいたい。
外野の私としては、劣悪な国政を活性化するほどの、獅子奮迅の活躍を期待する。

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豚も人も37度、同一体温の恐怖

WHOが今回の豚インフルエンザの警戒レベルを「フェーズ4」に引き上げてから、世間が一気に騒がしくなってきた。

私は講演や公開セミナー、企業研修でノドを酷使している。
しかも大勢が閉じ込められた空間。
また、ヒコーキ嫌いなので、新幹線などでの移動が長時間。
さらに、社員はコンサルティングで日本の空を毎日のように飛んでいる。
空港の利用が頻繁。
早速、全員にマスクの購入と着用を呼びかけた。
ドラッグストア店頭ではすでに品薄。

医学ジャーナリスト・松井宏夫によれば、「豚はウイルスのミキサー」。
人のインフルエンザや鳥のインフルエンザなどが豚の体内でかき混ぜられ、ウイルスの突然変異が起こりやすい。

テレビ番組によれば、「豚は37度。人も37度」。
体温が同じなので、感染もきわめて容易。
すでに日本政府は、10日程前にさかのぼってメキシコからの帰国者の追跡調査を始めている。

余談だが、先の松井宏夫は1951年、富山県生まれ。
私と同年齢。
最後のインフルエンザのパンデミック(世界的大流行)は1968〜1969年の「香港かぜ」であり、私は富山県立魚津高校の2年生だった。
クラスメイトと不安を語った記憶が残っている。

最初のインフルエンザのパンデミックは1918〜1918年の「スペインかぜ」であり、アメリカで発生した。
いずれもきわめて乱暴な数字だが、感染者は6億人、死者は6千万人だった。
当時の世界人口は9億人なので、3分の2が感染した。
まさに感染爆発!

今回の豚インフルエンザは、現時点ではそれほどでもないようだが、さらなるウイルスの突然変異により毒性(病原性)が増さないと限らない。
政府は冷静な行動を呼びかけているが、とても心配。
また、石破茂農水相や野田聖子消費者相が、一部の外食産業などがメキシコ産の豚肉の取り扱いを自粛していることに対し、風評被害のもとになると不快感を示している。
国産も含め、すべての豚肉は出荷段階で厳密な殺菌処理が行われており、安全性に問題はなし。
でも、やはり心情的に怖い。
とくに小さな子どものいる家庭。

メキシコに死者が集中しているのは、依然としてナゾのまま。
これまでインフルエンザにかかった経験が少なく、こうした感染症への対処や措置が不十分である。
貧富の格差が大きく、満足な治療を受けられない層が存在する。
また、元気な若者に死者が多い理由も…。
体内に侵入したウイルスに対して形成された過剰な抗体が人間そのものを破壊する。
私は知識を持たないが、一種のアレルギー反応か。
諸説が入り乱れ、真相はまったく分かっていない。

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虎箱に保護すれば済む話

先日のブログ「草なぎ剛が全裸事件の謝罪会見」に対し、マイミクのムッチー氏からコメントが寄せられた。
20080409-02以下のような趣旨。

草なぎ剛の件は、酔っ払ったうえでの失態であり、犯罪でない。
警察は“保護”して虎箱に入れれば済んだ。
それが通常の対応だろう。
“逮捕”したものだから、取り調べを行わざるをえなかった。
トップアイドルゆえに大騒動へ発展。

なるほど、その通りだと思う。
それとも、覚醒剤事件の多いエリアを管轄している赤坂警察署が手柄を焦ったのか?

明日へのヒント実は、虎箱でさえ入れられるのはよくよく。
盛り場は泥酔者が絶えない。
例えば、歩けなくなったり眠くなったり寒くなったりして、虎箱に入れてもらおうとしても強く断られる。
休憩所や仮眠所でないので当然だろう。
放っておくと周囲に被害や損害を与えそうな酔っ払いに限られる。
再建屋ノート3
そもそも事件性などなかったのだ。
関係者は早めに復帰させてやったらよい。

熱烈なファンの仕業か、反社会的な悪戯か、ネット上の過激な書き込みが問題になっている。
それにより一番心を痛めるのは、草なぎ剛本人である。
月刊トップセミナーとても気の毒。
こうした騒動が収まらないと、活動自粛を解くわけにいかないはず。

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営業変革トップセミナー20090303

メキシコ帰りで感染が心配…

「メキシコ帰りで感染が心配…」。
国や自治体、その関連機関に相談の電話が相次いでいる。
とくに専用ダイヤルには殺到。
メキシコ出張やメキシコ旅行から戻った人が不安を募らせている。
すでに世界数カ国で豚インフルエンザの感染者が見つかっており、ほとんどがメキシコ帰りのよう。

私たちの関心は、この豚インフルエンザが人同士で感染するかどうか。
まもなくWHOから分析結果が示される。
しかし、感染者への聞き取りにより、その可能性が高いことが分かっている。
となると、毒性の強さはどれくらい?
どうやらパンデミック(感染爆発)に至らないようだ。

日本政府は水際対策を徹底させる。
だが、輸入される豚肉は滅菌処理が施されており、安全性にまったく問題がないので、禁止措置を取らない。
確か71度以上の加熱調理も有効。
一安心。
とはいえ、顧客心理に配慮し、当面取り扱いをやめる量販店や飲食店も出てきた。
また、大手企業などはメキシコ出張の見合わせ、メキシコ滞在者の引き上げに踏み切った。
しばらく動揺や混乱は収まらない。

世界銀行がメキシコに 約200億円の緊急融資を決めた。
対策に巨額が必要になるのだろう。
死者は決して少なくないが、感染者の大半はすでに回復に向かっている。
また、インフルエンザの新型とはいえ、対応や処方がまったくできないというわけでもないようだ。
日本でもワクチンの開発・製造を急ぐ。
ただ、死者がメキシコに集中しているのが不思議。

豚インフルエンザの流行が一日も早く終息に向かってほしい。

                       ◇

先日のブログ「豚インフルエンザ大流行で草食人間へ」を読んだ知人からメールが寄せられた。
ちょうどいい機会だから「菜食」に切り替えたら…。
いわば食生活の変革提案。
チェンジコンサルティングを生業としている私だが、テーブルから肉が消えることに大きな抵抗がある。
さみしい。味気ない。

肉どころか魚も一切口にしない彼は全身からパワーがみなぎり、肌のツヤも素晴らしい。
う〜ん。

                       ◇

このブログを書いたのは昨夜。
いま午前6時過ぎ。
テレビ報道によれば、WHOが今回の豚インフルエンザの警戒レベルをこれまでより1段高い「フェーズ4」へ引き上げた。
人から人への感染が起きて大流行の可能性がある。

インフルエンザのパンデミックは10〜40年周期らしい。
その最後が1968年とのこと。
これも懸念材料。

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裸になって何が悪い

「裸になって何が悪い」
公然わいせつ容疑で赤坂警察署に逮捕された草なぎ剛。
彼がその際に現場の檜町公園で発した言葉があしらわれたTシャツがネットでバカ売れなのだとか。
ご丁寧にノースリーブやトレーナーも揃う。
価格は2千円で、トレーナーのみ2千5百円(いずれも消費税は別途)。
オリジナルデザインのTシャツ販売を手がけるオンラインショップ「クラブT」

いま調べたら、福田康夫前首相が辞任会見で発した「あなたとは違うんです」Tシャツが1万数千枚のトップセールスを記録したのだとか。
知らなかった。
「裸になって何が悪い」Tシャツはそれを上回りそうな勢いらしい。
世の中は何でも金儲けのネタにしてしまう。
凄い商魂!

しかし、どんな人が買うのだろう。
草なぎ剛のファン?
今夏の湘南海岸はこのTシャツを着た若者たちであふれ返るのだろうか。

・・・う〜ん、私も営業マンを応援するTシャツをつくってみようかなぁ。
全体に毛筆のエールをちりばめて。
何せ現下の大不況で、多くの営業マンはどん底。
すっかり自信を失っている。
私がつくった「営業川柳」「営業格言」を盛り込むのもいいかもしれない。
せっかくだから自分で文字を書き、Tシャツをデザインする。
実を言うと、半年前から「営業御守」をつくってみたいと考えていた。
見積もりまで取った。

営業Tシャツも営業御守も私が理事長を務めるNPO法人営業実践大学のホームページに加え、私が講師を務める講演公開セミナーの会場で販売する。
が、はたして売れるかなぁ?
自信がない・・・。

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自分の営業力を判断する

はたして、あなたの「営業力」はいかばかりか?
明日へのヒント 海老一染太郎市場で、顧客先で、営業マン同士が激しくぶつかり合いながら、勝敗が決まる。
そうした商談結果を左右するものが営業力である。
一般に、売り上げや利益などの金額、すなわち「個人成績」が大きな目安となる。
だが、それをもって自分の営業力と判断するのは乱暴だし、危険すぎる。

営業教本0109忘れてならないのは、大手・中小・零細、上位・中位・下位といった、自分が属する企業の規模や業界地位である。
個人でやっている場合を除き、すべての営業マンは会社という土台に乗って営業活動を進めている。
一人ひとりが競合他社と戦う際の土台の高さがまるで違うわけで、「企業力」とはこのことである。
営業教本0110むろん、これには売るための施策や仕組み、インフラなども含まれる。
また、ベンチャーでは注目度なども…。

大手企業や上位企業で働く人は、そうした有利さを貪欲に生かして成果を上げるのは当然だろう。
ただ、怖いのは、それを自分の実力と勘違いすること。
営業教本0111ほんとうは会社の看板やブランドの力で売れているだけなのに、自分の力で売っていると錯覚してしまう。

何らかの事情があって、大手企業や上位企業に勤める人が転職しなければならないことがある。
そうした際、とりわけ中高年では、いまより規模の小さい企業や業界地位の低い企業に移るのが普通である。

主要営業講座私は昔、大手企業で長年やってきた人を採用した。
おおいに期待して待つものの、一向にいい報告が上がってこない。
給料の設定で相当な無理をしたので、それでは困るし、放っておけない。
営業教本0112ある日、営業活動に同行してみて、あまりのひどさに愕然とした。
「私はずっと****で働いていた」というところから始まる。
結局、彼は何の成果も残せず、4カ月ほどで去っていった。
そうそう、経営破綻した証券会社の営業マンを採用した知人が、似たような感想を漏らしていたっけ…。

営業教本0113終身雇用の時代なら、まして固定給の時代なら、自分の営業力をそれほど気にしなくてよかった。
出世を諦めれば済む話。
しかし、私たちはバブル崩壊後、そして目下、倒産やリストラをいやというほど見聞きしている。
まして金融資本主義がはびこり、乱気流型経済へ。
この先も景気の変動にともない、非常事態は幾度も繰り返される。

営業教本0114私たちは、自分の営業力を正しく見極めるべきなのだ。
言い換えれば、それは営業としての「市場価値」を知っておくことである。
「営業力=個人成績−企業力」。
大手企業や上位企業で働く人は、個人成績が実力より大きくかさ上げされているという認識を片ときも忘れてならない。
本人が考えるほど、営業力はない。
そうでないと、まさかのとき、自分の心や家族の暮らしがあっけなく壊れてしまう。

先の数式は、「個人成績=営業力+企業力」と変えられる。
念を押せば、企業力は規模や業界地位で極端に違う。
私は以前フリーランスだったので、この値がゼロ。
営業活動が素晴らしく難しかった。
営業教本0115私が今日、営業分野の経営コンサルタントとして食べていけるのも、そのお陰である。

なお、商談は顧客の期待水準をクリアしたときに決まる。
先の数式は、さらに「期待水準=営業力+企業力」と置き換えられる。
零細企業の営業マンがいかに厳しい戦いを強いられているかが分かるだろう。

                       ◇

余談―。
業績低迷が長引くなか、「組織営業」の重要性が叫ばれている。
ソリューション系の大型案件を成功へ導くには、営業マン単独でなく、拠点や部門、ときに会社を挙げて取り組まなければならない。
営業教本0116つまり、その進捗に応じて上司や同僚が加わる、マネジメントやマーケティング、技術やサービスのスタッフが加わる、役員や社長が加わる。
営業マンを支援し、いわゆる商談満足度を向上させるわけである。
「期待水準=営業力+組織力」「商談満足度=営業力+組織力」ということになろうか。

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豚インフルエンザ恐慌、株価暴落

先のブログ「豚インフルエンザ流行で草食人間へ」の続き。
今回の豚インフルエンザウイルスが万一、人同士で感染すると判明すると、世界経済は一気に後退するのでは?
いくらか持ち直した株価だって暴落。
また、現時点で大丈夫でも、さらなる突然変異により事態が急変する可能性も…。

以前のブログで「鳥インフルエンザ倒産」について述べたが、現下の大不況では「豚インフルエンザ恐慌」が起こっても不思議でない。
メキシコだけでなくアメリカでも豚インフルエンザが発生しており、オバマ政権は新たな大問題を抱えたことになる。
GMとクライスラーの経営破綻が秒読みに入っているというのに…。

私はこの時期に新型インフルエンザが景気の不安要因に浮上するとは、まったく予想していなかった。
考えようによっては、それで大幅なマイナス成長に転じ、地球環境の温暖化に急ブレーキがかかる。

                       ◇

ところで、23日のブログ「失業率10パーセントの時代へ」。
読み返してみると、我ながら意味が分からない。
情けない出来栄え。
手を入れたので、いくらかましになったと思う。
あす当日分に修正を施すので、ご覧いただきたい。

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豚インフルエンザ大流行で草食人間へ

テレビ報道によれば、豚インフルエンザがメキシコとアメリカで発生した。
しかもメキシコではすでに千人以上が感染、60人以上が死亡している。
なぜ、これほど深刻な事態になるまで公表されなかったのか?
確かサーズのときもそうだった。

私は、鳥インフルエンザは知っているが、豚インフルエンザは初めて聞く。
今後、動物を介したインフルエンザウイルスが次々と人間を襲う。
この豚インフルエンザについては、人同士の感染の可能性は不明とのこと。
恐ろしい。
WHOは判断に数日を要するとしている。

再建屋雑記帳0691私は以前、何かの雑誌で読んだ。
地球の平均気温が2〜3度上がると、ウイルスの突然変異が止まらなくなる。
人間が免疫を持たない感染症が生まれ広がり、日々膨大な命が失われる。
ワクチンの開発などまったく追いつかない。
21世紀に入り、それが現実味を帯びつつある?
文明社会の発展にともなう環境破壊のツケが回ってきたともいえよう。

核だけが人類を滅ぼすわけでない。
私はむしろ、こちらのほうがはるかに厄介だと思う。
それを避けるには、産業経済の成長を完全に放棄しなくてはならない。
百八十度の方向転換。
どの国家も国民も真っ平御免と言うはず。
温暖化にブレーキをかけることは絶望的である。

地球にとり最大の失敗は人類を育んだことではなかったか。
ウイルスの突然変異は、私たちに対する地球の警告なのかもしれない。

                       ◇

・・・牛に加え、鳥と豚も危ない。
となると、牛乳と鶏卵も怖い。
それらは私たちが日常的に口にするさまざまな加工食品に使われている。
それとも心配しすぎ?

テレビなどで「草食男子」と「肉食女子」という言葉を耳にする。
日本社会における男女の役割分担や力関係の変化を巧みに表現している。

しかし、私たちは近い将来、肉を食べられず、やがて魚も食べられず、草食に変わるのでなかろうか。

自給自足―。
家族が食べる穀物や野菜、果物くらいはつくらなければ生きていけない時代がすぐそこに迫っている?

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営業変革トップセミナー

夢の16連休!

今年のゴールデンウィークは後半の並びがよくて、2日(土)から6日(木)まで5連休。
高速道路料金の値下げの恩恵により旅行やレジャーを楽しむ家族連れが増加し、激しい交通渋滞が予想されている。
首都圏では、ピークは下りが2〜3日、上りが4〜5日になる。
私は、GWや盆休み、正月休みを取らないせいで、いわゆるトップシーズンの大渋滞に巻き込まれた経験を持たない。
それさえ、仕事に追い立てられる人生を送ってきた身にすれば、うらやましい。

ところで、妻が先日、16連休の会社があると教えてくれた。
きのうから5月10日(日)まで通して休む。
受注半減など、仕事の少ない製造業で珍しくないらしい。とくに部品メーカー。
半月を超える大型休暇。
仕事漬けの私は溜め息をついてしまった。

それから数日後、みずほ総研での提案営業セミナーでご担当者が、中小企業に勤めるご子息も16連休だと教えてくれた。
ただし、本来の休日以外は無給。
手放しで喜ぶわけにいかないようだが、私は不況も悪くないなと思った。

夢の16連休は、自分の働き方について、これまでを振り返り、これからを展望する最高の機会だろう。
ともすれば惰性に流されやすい職業人生で、リフレッシュメントを図れるのは大きな幸せである。
また、一念発起により、集中的な学習の機会となろう。
何か一つのテーマを追いかけ、掘り下げるには十分の期間である。
いずれも昔は考えられなかったビッグプレゼント。
これを生かすも殺すも自分次第。

                       ◇

余談だが、クルマメーカーは雇用の維持に全力を尽くすべき。
自動車業界は裾野が広い基幹産業なので、高速道路料金の値下げのほかにも、政府が優遇措置を講じる。
それらは最終的に国民の負担になるはず。

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草なぎ剛が全裸事件の謝罪会見

草なぎ剛がテレビなど大勢のマスコミ関係者(3百名?)を前にし、神妙な態度で全裸事件の謝罪会見を行った。
その表情から、とことん堪えていることが分かる。
ファン、SMAPのメンバー、CMを含めた多方面に及ぶ仕事の関係者に対するお詫びに終始した。
自分が取った行動について、「恥ずかしいことをした」。
それが引き起こした心配や迷惑、損害について、「申し訳ないことをした」。
国民的アイドルなのだから、やむなし。
何より彼自身が、己の持つ社会的な影響力の大きさに驚いているはず。

しかし、草なぎ剛は、そもそも目くじらを立てて非難するほどの大事件を起こしたわけでない。
深夜というか早朝というか、近隣住民の安眠を妨げたのは事実だが、それ以外の被害者を出していない。

前後不覚の酔っ払いが己を解放した場所が自宅でなく公園だったという話。
これを犯罪として扱うのはどうだろう。

苦情を寄せられた赤坂警察署としては、未明の公園で全裸の男が奇声を発しており、なおかつ注意に従わなかったら、逮捕せざるをえなかったのかもしれない。
それとも、両者の間に何らかの確執や遺恨があったのか?
その後の家宅捜索には疑問が残る。

                       ◇

いま土曜日午前9時近く。
少し書き加える。

先のブログで、「それにしても脱いだ服をまとめておくとは、律儀。」と述べた。

彼が律義な性格なのは間違いないが、ふと思った。
それは“自宅”と勘違いしたためでなかったのか?
悪意はまったくなかった。
30代前半の若者が酒に飲まれた失態にすぎない。
近くに女性がいなくて、せめてもの幸運。

私はファンというわけでないが、早く仕事に復帰させてやりたい。
きちんと謝罪会見を行ったので、謹慎期間はごく短くてよい。

ただし、草なぎ剛は今後、酒との付き合い方を改めるべき。
大事なのは、自分に巣食う弱さを見つめ直すこと。
それができるまでは活動自粛。

もう一度、問題行動を起こすと、世間を敵に回す。

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公園の噴水で裸踊りに興じる

杉並区高円寺南1丁目の日本経済新聞高円寺専売所で新聞配達をやっていた40年程前。
最寄りの中野駅の近くでかなりの酒を飲み、公園の芝生に仰向けになったことが2〜3度ある。
大の字の解放感に浸るうち、1〜2時間ほど寝込んでしまった。
不思議と蚊に刺されなかった。
はした金しか持っていなかったとはいえ、盗まれることもなかった。

30年以上昔は楽しみが限られていたこともあり、住宅街の駅の周辺でも千鳥足の泥酔者が珍しくなかった。
夏場の深夜に公園の噴水で裸踊りに興じる酔っ払いを幾度も目撃した。
着衣ではしゃいでいるが、野次馬が少しでも集まると、がぜん張り切って脱いじゃう。
公然わいせつ。
なかには眉をひそめた女性もいたはずだが、大半は笑いながら通り過ぎる。
ケータイがあれば、違った展開になったのかもしれない。
のんびりとした時代だった。

先日深夜、東京ミッドタウンのそばの赤坂の公園で全裸になり奇声を上げていた男が近隣の住民に通報された。
赤坂警察署員が駆け付けると、アイドルグループ「SMAP」のメンバー、草なぎ剛。
泥酔状態で命令に従わず、暴れたために現行犯逮捕され、今回の大事件に発展した。
当然の措置だったが、これまでの多方面の活動と実績、そこから窺える人柄を考慮すれば、私は気の毒に思う。
それと、尿検査で薬物反応が出なかったにもかかわらず、家宅捜索に踏み切ったのは行き過ぎ。

私は、それなりの量を飲んだ時期があった。
しかし、もともとストレスを感じないタイプなので、その解消や発散のために飲んだことはない。
もっぱら頑張りへのご褒美、無心のくつろぎ、睡眠の入口などとして…。
大方は就寝前のジャスト2時間。
長居もハシゴもしない。
昔、ママやホステスに「きれいなお酒」とよく言われた。
まったく乱れない。

草なぎ剛は、やさしくて生真面目。
芸能界に生きるなかで、内面に相当なフラストレーションを溜め込んでいた。
私の若い頃の知人に酒でつまずいた、とてもいい奴がいた。
彼を思い出した。

草なぎ剛は、一般人に暴言を吐いたとか暴力を振るったとか、まして性的暴力を加えたわけでない。
前後不覚の酩酊で全裸になった。
大声で歌っていたというから、よほど気持ちがよかったのだろう。
それにしても脱いだ服をまとめておくとは、律儀。

今回の騒動に悪質性はないが、著名人は社会的な影響力が大きい。
CMを含め、仕事関係でも莫大な損害を与えた。
酒に飲まれないようにしないと、ね。

草なぎ剛はすでに十分な制裁を受けている。
甘いと叱られるかもしれないが、温かく再起を見守ってあげるのがよいのでは・・・。

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松下幸之助の名言に深い溜め息

日本中をリストラの嵐が吹き荒れていた21世紀初頭、私が理事長を務めるNPO法人営業実践大学の月例公開講座でのこと。
経営と人生の名言0216大手系列の中堅企業に属するトップセールスマンを大学セミナーのゲストに招いた。
年配の方。
レクチャーの締め括りに、参加者から質問を募った。
「定年は何歳ですか」。
「定年は会社が決めるものでなく、自分が決めるものです」。
即答。
中小企業のチャイナ・サバイバル 第8回やはり能力の問題だった。
当時、この業界はどん底に沈んでいたが、彼の職業人生を何ら左右しない。

また、別の日の公開講座で大手企業の営業部長がいきなり嘆いた。
「社長がど〜しても離してくれない」。
まんざらでもなさそう。
経営と人生の名言0217大層なご高齢。
前例のない処遇により長らく会社に留まっている。
能力の突出した人材を定年だからという理由で辞めさせるのは愚かしい。
経済合理性に反する。

私は、リストラされた人を間近で見てきた。
負う傷は鋭く深く、長らく癒えない。
心のどこかで「自分をリストラした会社が潰れればいい」。
でも、実際には会社が甦ったりする。
新刊紹介2009年4月気持ちは複雑だろう。
潰れれば寂しいし、甦れば悔しい。
「リストラされ、いい転機になったよ」。
家族にも友人にもそしてかつての同僚にも、心からそう言えるようでありたい。

私たちは粘り強く能力の向上に努め、有事に備えるべき。
やはり別の日の公開講座の懇親パーティで、熱心な会員が私に語った。
「先生、一寸先は闇ですから」。
大変な頑張り屋。
素晴らしい実績を上げながら、驕りはもちろん油断がない。

経営と人生の名言0218松下幸之助に、深い溜め息が出るほど凄い言葉がある。
「何事も結構」。
穏やかにそう言えるようになるには、どれほどの努力を積み重ね、どれほどの試練を乗り越えたらよいのだろう。
私が知る範囲で、経営者の名言ナンバーワンである。
頭がくらくらする。

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失業率10パーセントの時代へ

きのうのテレビ報道によれば、有効求人倍率が低下している。
全地域、土砂降り。
とりわけ製造業の不振が響いている。
在庫圧縮が進んだものの、国内外で依然として販売不振が続いており、生産調整が急速に解かれそうもない。
不況で当分ダメとの結論。

しかし、雇用情勢に関しては今後、そうした問題で片づけられなくなると、私は思う。

日本の産業用ロボットは出来のよさもさることながら、きわめて広範囲な用途に開発が進んでいる。
目的別に特化した精度が高まり、軍事用に搭載・利用が検討されるほど。
製造業などでは合理化による生き残りをかけ、徹底した導入がなされる。
いまや大きな労働市場に育った介護の分野でも近い将来、民生用に活用が普及する。
ロボットはさまざまな職場で人間に取って代わる。
単純なものに留まらず、作業系の労働は確実に減る。

また、企業は国内市場の縮小や雇用条件の厳格化に見切りをつけ、海外への生産移転に加え、その他の業務移転も加速させる。
ホワイト、メタルといった襟の色を問わず、作業系の労働は確実に減る。

さらに、政府は国策として21世紀の産業育成を誘導し、それによる大規模な雇用創出を目指すべきところを、ビジョンも戦略も持たずにカネをばら撒く。
中長期の投資でなく当面の支出にすぎない。
作業系の労働はいくらか上積みが図られるにしろ、仕事系の労働はたいして増加が見込まれない。

こうした背景や事情から“人余り”が激しくなり、10パーセント近い失業率が現実になるのでないか?

となると、国民に残されるのは、自己防衛のみ。
作業を行う人手を脱し、仕事を担う人材へ変わる。
さらに、労働における考える要素と比重のより大きい仕事に携わる人財へ昇る。

しかも、会社寿命が縮まり、終身雇用も崩れた。
したがって、私たちは会社が潰れたり会社を追い出されたりするリスクを想定し、職能の垂直強化と水平開発に励む。
例えば、いまの会社でしか通用しない能力と、ほかの会社でも通用する能力をバランスよく伸ばす。
あるいは、スペシャリストとしての専門・限定能力と、ゼネラリストとしての基礎・汎用能力をバランスよく高める。
すなわち、半世紀に届きそうな職業人生での転職を必然と受け止め、いわゆる「市場価値」を磨き抜く。

激変する産業経済下での人材の最適化とは、人材の流動化にほかならない。
就社意識の消滅は、企業と個人の双方にとり繁栄と幸福をもたらす。
後者について補えば、サラリーマンのプロフェッショナル化とキャリアアップを通じた収入増加と自己実現である。

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リストラの可能性を判定する

自分はリストラされる可能性があるか?
判定は、簡単だ。
自分がいなくなっても、これといった不都合が起こらず、いまの職場が回っていく、続いていくとしたら、リストラの対象になる。

仕事教本0241私たちが自分と家族の生活を守るには、そうした問いかけを忘れてならない。
そして、肝心なことは、その答が会社の側でなく、自分の側にあることだ。

リストラは、「会社の事情」によると考えたいのは分かる。
しかし、「自分の能力」によると考えたほうがよい。
放り出して助かるのが会社であり、放り出されて困るのが自分である以上…。

リストラを「他責」と見なすかぎり、能力の伸長も人間の成長も図られない。
それでは不況が訪れるたびに職場を失い、収入が途切れる。
自分も家族も社会の底辺をさまよう。
まして中高年に達すると、それにより職業人生が幕を閉じかねない。

昔、リストラされた人がタクシーの運転手にかなり流れた。
クルマで顧客回りを行っていた営業職も少なくない。
私は長距離乗車などで、しばしば愚痴をこぼされた。
黙って聞いていると、会社への恨み辛みばかりで、際限がない。
気の毒とは思うが、これじゃ仕方ないかとも思った。
営業職について述べれば、十分な成績を残せる人が不況でお払箱になったという話は聞いたことがない。

仕事教本0242「転ばぬ先の杖」。
人は平時にしか備えられない。
例えば、2003年〜2007年の5年間。
追い風に背中を押されていたので、だれしも仕事でそれなりの結果を残して当然。
この間、気を引き締めて自分の能力の向上を強く意識した働き方を行ってきたか?

他力に甘んじる人は、かならず他責にする。
「不況で売れない」と言うなら、「好況で売れている。自分の力は無関係」と言うべき。
売れているときは自分のお陰で、売れないときは景気のせいでは…。
冷静に振り返ると、仕事の成果は景気がもたらしたのであり、人がつくったわけでない。
例外は、一握りのプロフェッショナル。

仕事教本0243いまさら悔やんでも仕方がないが、不況期になってアタフタしても手遅れ。
せめて、職場でかけがいのない存在になるための第一歩を踏み出そう。
そうすれば、まさかのときに“拾う神”も現れる。

世界はジェットコースター経済に突入。
しかも日本は衰退トレンドが加速。
十年に1度は不況の激震に見舞われそう。
ゆえに、私たちは景気に左右されない職業人生を真剣に追い求めなければならない。
それは豊かさと幸せを手に入れる前提条件。
むろん、企業経営でも同様。

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どうなる? リストラ

川柳20080416-01このところ製造業の経営層や管理職と接する機会が多い。
例えば、部品メーカーでは前年同月比5〜8割減といったところが珍しくない。
しかし、彼らの表情にいくらか明るさが戻ってきた。
生産調整が進んだ結果、第2四半期、早ければ5〜6月から工場の稼働率が上向きそうとの手応えを得ている。
今回の経済危機により製造業は金融業や不動産業と並んで大きな痛手を被ったが、底入れ感が広がりつつある。

とはいえ、大幅な前年割れが半年以上続いていることに変わりはない。
日本を代表する大手メーカーでさえ公的資金の活用を考えている。
体力の弱い企業はいよいよ限界に近づいてきた。
すでにパートや派遣の従業員の解雇を行っているが、売り上げの早期回復を図れず、それだけではやっていけないところが出てくるはず。
私は、正社員のリストラは今年度に増えると思う。

また、世界経済は多くの不安要因を抱えている。
この先、ちょっとしたきっかけで景気後退が起こるかもしれない。
そうなると、ぎりぎりの状態で踏み止まっていた企業が一斉にリストラへ動く。

雇用波乱はまだ収束に向かわない。

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職業人生で自分なりの頂点を極める

「できることは、もうやらない」。
経営と人生の名言0210私たちが本気で職能開発やキャリアアップを望むなら、これしかない。
これだけでよい。
単純明快。
それは、私自身が働くうえで最重視した姿勢であり決意であった。
とくに22〜44歳くらいの、仕事の成長期において。

説明を補いたい。
「これに関して、自分は十分にやれる」と思うことを、決して行わないという意味である。
これを守って働くなら、だれしも職業人生で行けるところまで行ける。
みずほ総合研究所(大阪)自分なりの頂点をかならず極められる。
耳慣れた「自己実現」とは、このこと。
難しく考えたらダメ。

昔、公開セミナーでそう語ったところ、「私はサラリーマンですからムリです」と、休憩時間に話しかけてきた受講者がいた。
それは誤解です。
新刊紹介2009年4月いつとはなしに世間や会社からマインドコントロールされてしまった人間の典型的な意識であり発想である。
最大の問題は、例えば人事異動に従って当然という本人の精神土壌にある。
ああ、いったい自分はどこへ行ってしまったのか。
「そもそも本人の意思や意向をまったく無視した転勤だのジョブローテーションなど滅茶苦茶」。
ベンチャー企業の社長が怒りをあらわにした。

私は、公開セミナー企業研修の受講者から手紙をいただくことがある。
以下は、屈指の巨大企業の地方支社で働く方から…。
営業に“勝ち癖”をつけるなお、一部を抜粋し、かつ要約した。
「和田先生に教えていただいた提案営業を、顧客はもちろんですが、本社の上層部へ積極的に行いました。
その努力が認められ、社運を賭けたプロジェクトチームのメンバーに抜擢されました。
驚きです。
ありがとうございます」。
驚きでなく、それは常識です。
おめでとうございます。

会社勤めの方であれ、働く部署も、そこで携わる仕事も、すべて自分が主導権を持って決める。
会社に決めさせることに、強い疑問を感じないとしたら恐ろしい。
仕事教本0240経営層などに対する社内提案を通じ、他人任せの職業人生になってしまうことを全力で阻止すべき。
どうせ働くなら職業人生を謳歌したいので、私がサラリーマンなら断じてそうする。

懸命な努力を惜しまなかったのに、それが叶わない会社だというのなら、見切りをつけるだけの話。
主要営業講座だって、一度かぎりの人生だもの。
「あいだみつを」ふう。

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営業変革トップセミナー

ストックが底を突く

私はリハビリと気候のお陰で体の痛みがかなり和らいだ。
ところが、このところの忙しさで、再び腰と背中に凝りが出てきた。
2〜3月はキャンセルできない仕事のほかは横たわっていたので、筋力も体力も弱り切っているのだろう。
さらに脚に張りが出ている。
前のめりでがなり立てる講演や、姿勢の固定される長時間の移動が続くと、痛みがすぐにぶり返す。
例により、日常の動作や仕草はおっかなびっくり…。

このブログは時間のゆとりのあるときに書き溜め、それを秘書に順次アップしてもらっている。
1〜2週間分に及ぶこともある。

で、いまは多忙と体調のせいでストックが底を突き、翌日分を追われるように記している。
ときに自分で当日分をアップしている。
毎日更新するとの執念。
それもついに・・・。

今週は飛び回っており、過去に掲載したブログの再録になる。
若干手を入れるかもしれない。

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和田創 提案営業研修 1日体験版

通勤電車は社会の縮図

明日へのヒント 秋元康先日のブログ「痴漢と痴女、満員電車の被害と冤罪」に、以下の件(くだり)がある。
過去、満員電車で年配の女性に凄い目つきで睨まれたことがある。
まったくもって不愉快だった。
「好きでくっついているわけじゃない」と言ってやりたかった。

読者からコメントが寄せられた。
その方の父君が似たようなケースで若い女性に対し、「お嬢さん、鏡をご覧になったことはありますか?」と返したとか。

月刊トップセミナーそれにしてもきつい言葉。
よほど腹に据えかねたのだろう。
気持ちは分からないわけでないが、非常に危険。
これが引き金となって相手の感情を爆発させたら、痴漢に仕立てられた可能性がある。

私は喉元まで出かかったが、言葉を飲み込んだ。
もともと短気なのに、冷静な考えが働いた。

痴漢行為は、それを働く男がいて、それを受ける女性がいて成り立つ。
それが犯罪事件になるのは、女性が男を突き出したとき。
ゆえに、泣き寝入りはどれほどか。

同時に、痴漢行為を働いたかどうかでなく、男が女性に突き出されたとき、犯罪事件になる。
それを受けたと感じた女性の証言がすべてだから。
冤罪でも、男はどうにもできず、圧倒的に不利だった。

社員教育DVD2最高裁が下した判断は、こうした事件の行方に少なからず影響を与える。
何よりも被害者の主張や言い分が正しいことを前提にした取り調べのありようが変わるかもしれない。
とはいえ、災難に巻き込まれたくなければ、男は自己防衛に努めるべき。
それが女性への優しさでは…。

また、こうした潮流の転換につけ込む者も出てくるはずで、男以上に不愉快な経験を味わうことの多い女性はとても複雑な心境だろう。

                       ◇

大昔、私が満員電車から吐き出されるようにしてホームに降りたら、若い女性が行く手に回り込んできた。
「ごめんなさい。肩のところに口紅をつけちゃって…」。
みずほ総合研究所(東京)おっ、キスマーク。見事、完璧。
彼女は唇を真っ赤に塗っていた。
言わなきゃ分からないのに、と思った。
「きょうはツキがありそう」。
せめてクリーニング代を払わせてほしいとの申し出を遮った。

再建屋ノート33年程前、通勤事情に疎い私は最寄りのセンター北駅で「女性専用車両」に乗り込んでしまった。
以前はなかったのでは?
近くの中年の女性が教えてくれた。
ただし、横浜市営地下鉄はそれほど混雑がひどくない。
焦った私が隣の車両へ移ろうとしたら、「次の駅でいいんじゃないですか」。
周りからかすかな笑いが漏れた。
私はこの言葉にとても救われた。

みずほ総合研究所(大阪)…通勤電車は社会の縮図。
殺人的な混雑では、いろんなことが起こる。
だからこそ、人を思いやる心が欠かせない。
でなくては、毎日が地獄になる。

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企画(プランニング)の要諦

企業も個人も「目標設定」の重要性は分かっている。
みずほ総合研究所(東京)もちろん、私も…。
しかし、私たちは「得る目標」を立てることはあっても、「与える目標」を立てることがほとんどない。

成功教本0196かつての成長社会では得る目標を立て、それが叶うことはあった。
しかし、いまの成熟社会ではまず叶わない。
成長社会を好況期、成熟社会を不況期と置き換えてもよい。

個人について述べれば、ライフプランやキャリアプランを立てる人がいる。
企画の愉しみ向上心の強い人は学習プランまで立てる。
ところが、その中身は自分が何を得るかに留まる。
なぜ、周囲に何を与えるかにフォーカスしないのか…。

成功教本0197時代は変わった。
いかなる企画も、自分が得る内容でなく、周囲に与える内容になっていなければならない。
プランニングの考え方もやり方も何もかもこれまでとまったく逆にする。

もし得ようとして得られるなら、私たちはとっくにあり余る豊かさや幸せを手に入れている。
みずほ総合研究所(大阪)だが、実際にはそうなっていない。
なぜなら、皆が得たいと望んでいるからだ。
欲する人は満たされないので、どこかさみしそうだったりイライラしていたりする。

成功教本0198私たちの人生にもたらされる果実は、周りにどれくらい与えたかで決まる。

企画とは何か?
むろん、与えること。

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さっぱり分かっていない

知っていることと、気づいていることは、別次元である。
人の行動を変えさせるのは、気づきレベルに達した認識だけである。
学習教本0248知らないよりはましだが、知っているからといって行動が変わるわけでない。
そして、行動が変わらなければ、むろん成果も報酬もついてこない。

実際、自分が述べている事柄を、当人がさっぱり分かっていないケースが珍しくない。
よりによって勉強に熱心な人。
学び方を間違えているのだろう。

営業に“勝ち癖”をつける例えば、私が提案営業研修などで、商品が横並びの環境下における営業のあり方を問いかける。
すると、それなりの人は、「商品がおおよそ同じわけですから、差別化を図ります」とか「付加価値を付けます(日本語としてはおかしいが…)」などと返してくる。
差別化、付加価値…。
何と小難しい。

営業教本0108そこで、それはどういうことかと突っ込む。
彼らは複雑で曖昧な説明を繰り返す。
耳を澄まして聞いても、いま一つ腑に落ちない。
自分が述べた事柄の真意を解していないのだ。
この程度の認識では社長や管理者になったときに社員や部下に対して明確な指導を行えない。

学習教本0249私なら、「商品を売ってならない」と答える。
むろん、彼らと言っていることは同じだが、そこに知識と気づきの決定的な開きがある。
気づきに深まらないと、行動に目に見えた変化も起こらないし、職業人生で目に見えた成長も現れない。

笑い話のようだが、研修で差別化や付加価値と答えた人が、しばしば「モノ売り営業」に留まっていたりする。
つまり、横並びの商品を売ろうとしてもがき、成績が伸び悩んでいる。

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和田創 提案営業研修 1日体験版

社長が最大のネック!

経営と人生の名言0209私が講師を務める「営業変革講演」に経営トップや営業幹部が参加する。
また、「提案営業セミナー」にも…。
講義の終了後に名刺交換にやってくる方がいる。
「顧客志向」を土台とした内容に感動してくれたのだ。
経営教本0424私が一貫して説いたのは、自社都合を排除し、顧客志向へ転換することの重要性。
「顧客優先」「顧客第一」・・・。

さて、そうした方から研修のほかコンサルティングなど、仕事をいただくことがある。
例えば、「顧客志向の観点から当社の営業を徹底的に見直してほしい」。
また、昨秋以降の不況で増えたのがホームページに関して。
それを通じた顧客の問い合わせや引き合いが激減し、営業が途方に暮れているのだ。

目をおおう営業活動の実態後日、私は意気込んで乗り込む。
ところが、社長が発する言葉に愕然。
「ここまで築くのは大変でしたので、あまり変えたくないのです」。

経営教本0425「徹底的に…」という決意はどこへ飛んでいったのか?
ホームページに限らず、営業体制や営業組織、営業方法などに関しても同様。
私が行う指導は改善より改革、改革より「革命」。
クライアントに対し、百八十度の方向転換を促すこと。

経営教本0426私が講演やセミナーで述べた「顧客志向」とは、表面の演出でなく、根本の思想である。
相手の希望はこうなのだ。
自社都合でつくったラーメンに顧客志向のスパイスを利かせてもらえないか。
いや、本音はもっと図々しい。
自社都合でつくったご飯に顧客志向のふりかけをかけて覆い隠してくれ。
築いたものは変えたくない。

経営教本0427結局、社長は私の講義をまったく理解できていなかった。
多くの企業にとり、顧客志向へ生まれ変わるのは絶望的な状態である。
その最大のネックが社長なのは間違いない。

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胃潰瘍のち満塁ホームラン/イチロー

私はイチローが苦手である。
いやなヤツだというわけでない。
野球に取り組む姿勢はもとより生き様がストイックすぎて、彼の言動にちょっと触れるだけで息苦しくなる。
凡人が窺い知れぬ高みに達している。

WBCの終了後、イチローに胃潰瘍が見つかった。
私は畏敬の念が一段と強くなった。
侍ジャパンにチームリーダーは不要と語っていたが、いかに重い責任を感じていたかが分かる。
まさか体調を崩すほどとは…。

イチローは今シーズン初出場。
3回の第2打席でセンター前にクリーンヒット。
そして、7回の第5打席でライトスタンドに満塁ホームラン。
応援に駆けつけた日本プロ野球最多安打記録保持者の張本勲の前で、あっさりと並んでみせた。
スーパースターはグランドスラムで自らを祝福した。
3085本(ただし、日米通算)。

張本勲は当時、41歳。
イチローはいま、35歳。
少なくとも40歳まで現役を続け、4千本安打を達成してほしい。
いや、45歳5千本安打も不可能でない。



ところで、アメリカでは、イチローを記録ほど評価しない人が珍しくない。
バントやボテボテのゴロを含めた内野安打の多さが気に入らないのか。
私は、相手の真剣な守備や送球を引き出すのでスリリングだと思う。

彼の最大の貢献は、ホームラン一辺倒になりがちだった大リーグに「走・攻・守」の魅力を呼び戻した、あるいは付け加えたことだろう。



何?
松坂大輔が15日間の故障者リスト入り?
彼も責任感の塊。

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慌てふためく社長・・・

世界が金融資本主義に浸かっている。
根底には、カネは人類に繁栄や幸福をもたらすはずとの楽観的な思想、いや寝ぼけた思い込みがある。
要は、カネの働きに経済どころか社会を委ねる。

しかし、カネの関心は、上昇局面では自己増殖にしかなく、下降局面では自己防衛にしかない。
したがって、景気変動の振幅と速度は想像を絶するほど大きくなる。
人間が世界を支配していたときには、いくらか先行きを見通せた。
カネが世界を支配する今日では、著名な経済評論家を含めてだれも先行きを見通せない。
厚顔か健忘症でないと、テレビのコメンテーターは務まらない。

ジェットコースター時代の幕開き―。
私たちは今後、今回のような劇的な経済危機に度々見舞われると覚悟すべきだろう。
それを前提に企業経営や人生設計を行う。
前者について述べれば、社長は好況期に会社を大きくすることより、不況期に会社をつぶさないことのほうを優先する。

私は昨秋以来、経営トップや営業幹部の「個別経営相談」に乗ってきた。
そして、彼らの慌てふためく様子に接し、つくづく思う。
零細企業では難しいかもしれないが、中小企業でも社員数が数十名を超えると、好況期に強い事業と不況期に強い事業を持っていないとリスキー。
それが無理なら、せめて好況期に売れる商品と不況期に売れる商品を持っていたい。
むろん、サービスなどの無形商品を含めて…。
景気変動への対応が、企業経営における最重要課題の一つとなった。

もはや社長は好況期にカネを使えない。
例えば、規模の拡大を図ろうとして不動産を取得する、新卒など人材を獲得するとなると膨大なコストがかかる。
ところが、不況期だとつぶれかかったライバルを社員はもとより顧客ごとタダ同然で飲み込める。
相手が製造業なら工場まで…。縮小する業界で新たに設備投資など行っていたら採算が取れない。

同じ金額でも、好況期と不況期では価値がまったく違う。

また、社長が好況期にカネを借りると不況期に借りられず、会社が持ち堪えられない。

時代は変わった。
経営の考え方も行い方も何もかもこれまでと逆にしなければならない。

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痴漢と痴女、満員電車の被害と冤罪

マスコミによれば、きのう、痴漢事件について最高裁の判断が下された。
被告の大学教授に逆転無罪。
報道に接したのをきっかけに、私なりに思うところがあったので記したい。
むろん、この事件を取りあげたわけでなく、ましてその真相を探ったものでない。
また、世の中には痴漢に遭遇し、心に深い傷を負った女性がいるのも事実だろう。

さて、私は長らくフリーランスとして生計を立てていたため、通勤の経験がない。
仕事場を都心に移してからも年中無休、徹夜で働いていたので、泊まり込みが続いた。
また、いまの講師やコンサルタントの仕事に転じてからも会場や顧客の近くのホテルにあらかじめ泊まる。
何せつねに大きいキャリーバッグを引きずっている。

その私でも、まれに満員電車に乗り込むことがある。
はっきり言って、大嫌い。
そして、恐怖!
見知らぬ男女が衣服を隔てて貼りつく。
夏場は薄い生地を挟んでピタッ。
この空間だけを切り取れば、明らかに異様、絶対に変。
四方八方、女性ということも…。
私は片隅に身を寄せるか、座席の前に立つ。
とにかく世間に背を向ける。

しかし、それが不可能なときは、自分の手のありかをはっきりさせるように気をつけている。
例えば、多少ムリがあっても手すりや吊り革に手を伸ばす。
女性も大変だが、男も必死である。
朝夕の殺人的な通勤ラッシュでは、互いの足が交わり、横からの圧力で体が浮きあがる。
いつ勘違いや人違いの餌食になっても不思議でない。
となると、男は信用も仕事も失う。ときに人生も失う。
家族も辛い。



確か2〜3年前。
私は都心での公開セミナーに備え、前夜9〜10時頃に東急田園都市線(地下鉄半蔵門線)に乗り、ホテルへ向かった。
逆方向の各駅停車だったので、ガラガラ。
途中、20歳前後の女性が私の正面に座った。
なかなかきれいな方。

ほどなく気づいたのだが、短いスカートから股間をさらしている。
私は呆れた。
年寄りをからかい、何が面白い?
彼女は2〜3駅で降り、それでお仕舞い。

後日、下半身を露出した男が捕まったというニュースに触れ、ふと思った。
あれはれっきとした犯罪だったのでは…。
さらに思った。
こうした場合、女性を駅員に突き出したり通報したりする男はどれくらい…。
世の中、痴漢もいるように痴女もいる。

過去、満員電車で若い女性に不自然さを感じたことがある。
でも、ほんとうのところは分からない。
単に私の受け止め方の問題か。

過去、満員電車で年配の女性に凄い目つきで睨まれたことがある。
まったくもって不愉快だった。
「好きでくっついているわけじゃない」と言ってやりたかった。



大多数の社会人は混雑時の通勤を避けられない。
危険極まりない環境に連日、身を投じることになる。
だれしも痴漢(痴女)の被害に遭うかもしれないし、だれしも痴漢(痴女)の冤罪を着せられるかもしれない。
いまや電車に乗るにも細心の注意を払い、「自己防衛」に努めなければならない。
やれやれ・・・。

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いよいよ間抜け・無責任な財政出動へ

「景気対策」。
**の一つ覚えでも、有権者の受けは悪くない。
麻生内閣と自民党が支持率向上の手応えをつかんだ。
最近の総理大臣のはしゃぎ振りは子どものよう。
だれかがルビを振っているせいか、漢字の読み間違いも減りつつある。
これまでの自信を喪失した表情が一変。未曽有の不況には、みぞうゆうの景気対策をと言わんばかり!
中身が粗末なせいか、規模の立派さをやたら強調する。

いよいよ日本政府は大盤振る舞い、総額15兆4千億円の財政出動へ。
見栄えや聞こえのよさそうなものを洗い出し、ずらっと並べ立てた。
時間が限られていたとはいえ、知恵が乏しい。
例えば、何かを買えばカネをもらえるから、正面切ってだれも反対しない。
需要の先食いにより景気の底割れを防ぐ。
しかし、大事なのは、どのような波及効果をどれくらいもたらすか。
それが不透明な財政出動は所詮“ばら撒き”でしかない。
投じた金額分の景気浮揚が図られるというのでは…。

総理は重大な決断について、記者へ立ち話でお茶を濁すのでなく、演台の前に立って国民へメッセージを発するべき。
「景気は経済の天気である。
きょうは雲一つない快晴でも、あすは一寸先も見えない土砂降りになるかもしれない。
景気は変動を繰り返す。
好況期の後にやって来るのは不況期である。
分かりきったことなので、企業も個人も自己責任と自助努力で乗り切ってほしい。
好況期には、来る不況期に備えて力を蓄えておくよう。
ただし、今回は経済災害なので、国の責任において例外かつ一時的な措置として被災者の救済を行う」。
こうした声明を端折ると、誤解や甘えが生まれないか。企業や個人が不況期になるたび、特別の計らいを当てにする。

それと、もう一つ。
総額の大きさは借金の凄さである。
わが国はすでに借金まみれ。
そして、借金の最大の問題は返済しなければならないこと。
「大胆な財政出動に踏み切るが、あまり喜ばないでほしい。
補正予算とは、急場しのぎの借金である。
返すのは、私でも政府でもなく、あんた」。
実際、行財政改革に無関心の自民党が決めたこと。
既存の制度や既得の権益にメスを入れる気がないから早晩、消費税を引き上げる。
「これだけ努力を払ったけれども、これだけ不足が生じるからカネを出せ」でないと、一般社会で通らない。
あの人たちは「カネが足りないから出せ」。盗人の論理。

…私は老いてしまい、先行きが長くない。
したがって、私が返せなかった分まで次世代に背負わせることになる。
しかも、日本は少なくとも半世紀は大幅な人口減少が続く。
借金の総額を次世代の頭数で割ると恐ろしい。
さらに、毎年返しても一人当たりの借金が減らないという事態が起こる。

この国では親は子に、教師は生徒にこう述べるほかにない。
「私が借りるので、君たちが返しなさい」。
心が痛む。

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日本人? 中国人の住民感情

中国政府の内需拡大策により、景気後退の影響を受けにくかった内陸部の市場が盛りあがりを見せている。
中小企業のチャイナ・サバイバル 第8回インセンティブがつくからだろう、クルマやテレビなどの販売が好調である。
輸出頼みの製造業が多い沿海部はまだまだのようだが…。
やはり世界経済を引っ張っていくのは中国。

さて、マイミク・加東仁(JK)氏が執筆した「中小企業のチャイナ・サバイバル」を掲載した。
もともとNPO法人営業実践大学が発行する会報『月刊営業人』での1年連載だが、著者の許可を得てウェブ上で公開している。
第8回は「日本人に対して」

新刊紹介2009年4月日本人にとり気がかりなのは、現地人がどのような感情を抱いているか。
戦争という不幸な歴史があり、中国で暮らす日本人はともすれば負い目を感じる。
記憶に新しいのは、2005年春の大規模な反日デモ。
日本では、中国人の国民感情が爆発したかのように報道された。
しかし、私などはその理由がよく分からない。
実際、原因を除去したり問題を解決したりしたわけでもないのに、事件はほどなく沈静化した。
あれは何だったのか?

中小企業のチャイナ・サバイバル 第8回加東仁氏が中国での生活と体験に基づき、実感や実情を語っている。
ぜひお楽しみいただきたい。

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和田創 提案営業研修 1日体験版

MBA、大学で営業学の授業

私は新設間もないSBI大学院大学で講師を務めている。
わが人生0460大学を例に引くまでもなく、学校のブランドづくりには相当な歳月を要する。
まったくこれからのMBA(社会人大学院)といってよい。
教育機関が置かれている経営環境は厳しいが、たくましく育ってもらいたい。
むろん、私も微力を尽くす。

わが人生0461さて、自分で言うのも何だが「教育者」の端くれ。
実学重視との趣旨で声をかけていただいたとき、使命のようなものを感じてわくわくした。
だから、条件面は何一つ尋ねることなく、ボランティアのつもりで引き受けた(無料でない)。

40代前半、日本経済新聞社や産能大学などから「企画」に関わる著作を立てつづけに刊行した。
その際にも話が持ちあがったが、私の事情で叶わなかった。
最近にもあったが、地理的な条件などで難しかった。

わが人生0462私がSBI大学院大学の要請を受け入れた理由はいくつかある。
例えば、地元の横浜・関内。和田創研にとりきわめて重要な顧客のすぐそば。
一番大きいのは、年齢的なもの。
日本の将来を担う人たちに何か伝えられるのでないかという思い。
しかし、本業、つまり収入をあまり犠牲にできない。

営業変革講演なるべく近場でと考えていたので、通信制授業のMBAはぴったり(収録も関内)。
学校もネット講義も初挑戦だった。

私は昨年度の後期から携わったものの、学生の反応が見えないため、講師に大きなストレスが残ることが分かった。
そこで、新年度を迎えるに当たり、MBAの事務方に対し、教室での特別授業と学生とのディスカッションを無償で行うと申し入れた。
学生は経営層が中心であり多忙を極めるが、希望が寄せられるなら喜んで…。
SBI大学院大学《資料請求》私が受け持っているのは「実践営業論」である。
特別授業は「営業」をテーマとするが、その後のディスカッションは「起業」を絡めたい。
営業と起業について考えを深める場になり、さらにビジネスが生まれるきっかけになれば嬉しい。

SBI大学院大学では先週土曜日から前期の過程が始まった。

                       ◇

わが人生0463私が十余年にわたって行ってきた講演公開セミナー企業研修は、経営トップや営業幹部を含めた社会人が対象となる。
その点で、MBAでの講義に違和感はなかった。

いつか、私にとり未経験の、大学生を相手としたナマの授業を行ってみたい。
営業部門に配属される新卒も多いのだから…。

わが人生0464最終的には、大学、大学院、MBAのすべてで「営業学」の指導を経験できればと思う。
私が目指す営業人と営業職の社会地位、社内地位の向上にもつながろう。

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営業変革トップセミナー
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詳しくは、和田創研のホームページをご覧ください。

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しかも、私がときどき新しい記事を割り込ませています。
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なお、ブログによりぎりぎりのジョーク、成人向けの内容が含まれます。
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私は執筆に当たり全人格を投影したいと考えます。
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プロフィール
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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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