コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

2019年02月

紀平梨花のコロラド合宿はけがとジャンプ崩壊のリスク

高地で4回転サルコウの特訓を行う

オリンピックシーズンを除いて最大のイベントとなる「世界フィギュアスケート選手権2019」を目前に控え、紀平梨花が米国の高地、コロラドで強化合宿を張ります。
今回は濱田美栄コーチも同行します。
主たる目的は世界選手権へ向けたブラッシュアップと調整でなく、「4回転ジャンプ」の猛特訓というから驚きます。

来シーズンに4回転ジャンプを跳べるロシアのジュニア選手がシニアに上がってくることを強く意識しています。
紀平梨花はシニア1年目で圧倒的な成績を残し、いきなり追われる立場になりました。
まだ16歳なのに危機感をしばしば口にしており、つねに先行しようとする姿勢、果敢に挑戦しようとする姿勢は素晴らしいと思います。

感覚やタイミングが狂いかねない?

紀平梨花は体が浮きやすい高地で4回転サルコウを中心にしながら4回転トウループの習得に励むようです。
男子でもクリーンに跳べる選手は限られています。
彼女が天性の身体能力と運動神経を備えているのは承知していますが、けがを負うリスクが高まります。

これまでのジャンプと助走も跳躍も空中姿勢も着氷も異なり、感覚やタイミングが狂いかねません。
得点源のトリプルアクセルや他の高難度ジャンプが崩壊するリスクが高まります。

なぜ世界選手権の前の猛特訓なのでしょうか。
後では来シーズンの投入が間に合わないという判断でしょうか。

賭けはチャレンジャーがやるもの!

今シーズンの快進撃はジャンプを中心とした「技術要素点(TES)」によってもたらされてきました。
(紀平梨花は総合力で戦えますが、彼女の形容詞になった「逆転優勝」は技術点が原動力なのは確かです。)
大舞台が迫る時期のコロラド合宿は賭けに近いように思えます。
一か八かはチャレンジャーが仕かけることであり、チャンピオンが選ぶことでありません。

◆書き加え(2月27日)

紀平梨花の発言がややトーンダウン

この記事はおそらく四大陸選手権後に書きました。

チャレンジカップでお決まりの逆転優勝を飾った後、紀平梨花は発言がいくらかトーンダウンしました。
軸足は4回転ジャンプの猛特訓より世界選手権へ向けた調整に置いています。
(それとも当時、マスコミが前者を強調して取りあげたのでしょうか。)
濱田美栄コーチが紀平梨花を諭したのでしょうか。
冷静で妥当な判断です。

あすのブログで記していますが、私はシーズン後半に入って高難度ジャンプの調子が落ちてきたと感じています。
コロラド合宿をSPとFSのジャンプを含めた「プログラムの総仕上げ」、さらに世界選手権で使用する「スケート靴の見極め」に充てるべきだと思います。
なかでも3試合連続で不甲斐ない得点に沈んでいる「SP対策」が重要です。

紀平梨花はオリンピックでの金メダル獲得も可能な選手ですから、来シーズンを睨んでいます。
しかし、今シーズンを締め括ることを第一に考えてほしい。
実質最終戦では「勝ちっぷり」も問われます。

ここまでの勢いを大切にするのは当然として、詰めの段階では慎重さを失わないで・・・。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月25日「紀平梨花は国際大会6戦全勝で世界選手権へ確かな道筋」はこちら。

⇒2019年2月23日「謎が深まる紀平梨花とスケート靴の繊細な関係」はこちら。

⇒2019年2月21日「紀平梨花が自己ベストで3冠達成宣言」はこちら。

⇒2019年2月17日「紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ」はこちら。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

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ドラムライン|映画感想評価★☆

2002年「ドラムライン」チャールズ・ストーン3世監督 ★☆

「ドラムライン」チャールズ・ストーン3世監督 ★☆
リズミカルな音楽と派手なアクションを融合させたマーチング・バンドのチームを舞台とした青春映画です。
名門大学に特待生として入った天才的な才能を持つドラマーが主人公となります。
上級生や監督との軋轢や衝突など、挫折を味わいながら成長を遂げるという謳い文句をどこかで見ましたが、脚本があまりに浅くて雑であり、がっかりしました。
せめて主人公、そして主人公と関わる登場人物くらいはきちんと描写してほしかった。
人間ドラマの要素はまったく望めません。

しかし、アメリカ人がマーチング・バンドに注ぐ情熱は、私が日本人だからか、古い男だからか、想像を遥かに超えています。
一糸乱れぬパフォーマンスは素晴らしい!
ドキュメント仕立てにしたほうがよかったと思います。

同点の2校による真剣勝負(決勝)は迫力とパワーが満ちた「格闘技」のようで、文字どおり圧巻です。
(米国の自由さと偉大ささえ感じさせられます。)
が、鑑賞の感動はマーチング・バンドの演奏(演技)によるものであり、作品としての映画によるものでありません。
(脚本はスパイス程度の役割しか果たしていません。)

(2002年米国映画「ドラムライン」チャールズ・ストーン3世監督 ニック・キャノン主演)

◇◆◇

以下は、和田創の映画評価に共通する趣旨とあらましです。

私が観てよかったと感じた映画について「★」を付します。
正確に述べれば、作品の評価というより、自分が繰り返して観るかどうかの手がかりです。
(私はすぐに忘れてしまいますので・・・。)
好き嫌いはおのずと反映されますが、といってそれだけでもありません。
作品の価値に対する感想も込めています。

実は、huluが5月17日に全面リニューアルを行った際、私が覚えのつもりで残してきた視聴作品の★がすべて消えました。
(この変更は改悪でした。)

このブログで幾度も述べていますが、仕事人間の私はパソコンの画面の片隅で流すという“ながら視聴”になります。
映画ファンに叱られてしまう接し方です。
しかし、ちゃんと観ようとしたら、おそらく永久に映画を楽しめません。

それゆえ、ストーリーが単純でないと厳しい。
また、語学がさっぱりなので邦画でないと厳しい。
★はいい加減な直観にすぎず、次に観たときには変わるかもしれません。
それでも、皆さまの鑑賞にいくらか参考になれば幸いです。

★は普通、★★★★★は最高、☆は★の半分。
(★はわりとよい。★★はかなりよい。★★★はとてもよい。★★★★はおおいによい。★★★★★は素晴らしい。)

⇒「ジェーン|映画感想評価★」はこちら。

⇒「ロボコン|映画感想評価★☆」はこちら。

⇒「物置のピアノ|映画感想評価★☆」はこちら。

⇒「ヒア アフター|映画感想評価★★★」はこちら。

⇒「オーケストラ!|映画感想評価★★★★」はこちら。

⇒「張込み|映画感想評価★★★★」はこちら。

⇒「ふたたび swing me again|映画感想評価★」はこちら。

⇒「起終点駅 ターミナル|映画感想評価★★」はこちら。

⇒「月曜日のユカ|映画感想評価★★★☆」はこちら。

⇒「ブレードランナー|映画感想評価★★★★☆」はこちら。

⇒「はやぶさ 遙かなる帰還|映画感想評価★★★★☆」はこちら。

⇒「黄金のアデーレ 名画の帰還|映画感想評価★★★☆」はこちら。

⇒「バッド・ルーテナント|映画感想評価★★☆」はこちら。

⇒「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト|映画感想評価★★☆」はこちら。

⇒「ガールズ・ステップ|映画感想評価☆」はこちら。

⇒「舟を編む|映画感想評価★★★★」はこちら。

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⇒「ローマの休日|映画感想評価★★★★★」はこちら。

⇒「深夜食堂|映画感想評価★★☆」はこちら。

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⇒「好きだ、|映画感想評価★★」はこちら。

⇒「君が踊る、夏|映画感想評価★★☆」はこちら。

⇒「小津安二郎映画作品 ランキング」はこちら。

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樋口新葉、突然のジャンプ崩壊も頑張って表彰台に乗る

親友・池江璃花子の病気にかける言葉を失う

フィギュアスケート女子シングルの樋口新葉がチャレンジカップ(チャレンジ杯)に出場しました。

実は、頻繁に連絡を取り合う親友、2020年東京五輪での金メダル獲得が期待されていた自由形とバタフライの競泳選手、池江璃花子が病気に見舞われました。
かける言葉を失うくらいのショックを受けたことでしょう。

池江璃花子は2000年7月4日の生まれ、樋口新葉は2001年1月2日の早生まれですので学年は同じです。
また、池江璃花子は私が高校時代に暮らした江戸川区出身、樋口新葉は下町出身でないようですが日本橋女学館高等学校に通学しています。
どちらもおそらく東京出身の選手のはずです。
樋口新葉は親友を励ますためにもいい演技を見せたいと思っていました。

回転軸が傾き、コンビネーションを跳べない

ところが、1か月ほど前から突然、ジャンプが跳べなくなりました。
回転軸が傾くため、とくにコンビネーションを決められません。
後のジャンプを続けられないのです。
練習でも失敗が続いていました。

ショートプログラム(SP)は後半の3回転フリップがパンクして0点になりました。
3本しかジャンプを跳べないSPでは致命的なミスとなり、4位に留まりました。
懸命に修正に取り組んでいる段階であり、覚悟はできていたのでしょう。
「予想どおりだった」と振り返りました。

フリースケーティング(FS)は映画007の「スカイフォール」を復活させました。
昨年の世界選手権で2位をつかんだ縁起のいいプログラムです。
彼女の持ち味を発揮しやすいのか、とてもよく似合います。

前半は3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションを2回転トウループに落とすなどしてまとめました。
しかし、終盤は空中でパンクするジャンプが出るなどして苦しみました。

樋口新葉は合計186.24点で3位となりました。
表彰台に乗れるのと表彰台を外れるのでは大違いです。
最悪のコンディションでしたが、得意の演目を意地で滑り終えたという印象です。
よく頑張りました。

樋口新葉に来シーズンの完全復活を期待する

今シーズンは右足甲の故障に悩まされ、目標としていた演技をまったく行えませんでした。
ジャンプを決められなくなった原因はまだ分かっていないそうです。
(負傷箇所をかばって跳んでいるうちに本来のジャンプを見失ったということはないでしょうか。)
技術要素点(TES)に占める得点源を失っては、国内でも戦えません。

私は樋口新葉の話題にほとんど接しませんでした。
何より本人がさみしさを感じていたことでしょう。
樋口新葉はジェットエンジンがついたようなパワフルなスケーティングとジャンプに定評がありました。
韓国の金妍児(キム・ヨナ)と安藤美姫に憧れており、体格を含めて若干の共通点を感じます。
もともと実力は十分の選手ですので「完全復活」を期待したい。

大阪の紀平梨花と宮原知子、神戸の坂本花織と三原舞依の4選手の争いに東京の樋口新葉が加わってほしい。
(私は本田真凜にも希望を捨てていません。)

category:樋口新葉ブログはこちら。

◆書き加え(2月26日)

明治大学へ進学、SPもFSも一新して臨む

樋口新葉が開智日本橋学園高校を卒業し、今春から明治大学へ進学すると明かしています。
私は5年中退ですので母校と呼べませんが、後輩になった気分はします。

フィギュアスケートはこれまでどおり岡島功治コーチに師事し、「明治神宮外苑アイススケート場」を練習拠点とします。
(抜群の立地ゆえに練習時間の確保が大変そうです。)

来シーズンはSPもFSもプログラムを一新して臨む意向であり、「学業と競技を両立できるように」と前を向きました。

どうか、味わった辛苦を飛躍の足がかかりにしてください。

◆書き加え(2月26日)

「スケートをやってきて一番辛いシーズン」

樋口新葉が今シーズンの最終戦となったチャレンジカップから成田空港着の航空機で帰国しました。
けががなかなか治らなかったり、ジャンプが突然跳べなくなったり。
「スケートをやってきたなかで一番辛いシーズンだった」「試合へ向けて気持ちを上げていくために、何をすればいいか分からなかった」と、胸の内を明かしました。
が、「最後の最後で表彰台に乗れてよかった」と、ほっとした表情を浮かべています。
また、今大会ではつねに笑顔を保ち、試合を終えられたと振り返っています。

これまで練習で大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑戦しています。
その目はすでに来シーズンを見据えています。

明治大学は「商学部」とか。

◇◆◇

樋口新葉に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月28日「樋口新葉は有言実行で自分を追い詰める」はこちら。

⇒2018年3月22日「樋口新葉、世界選手権自己ベストで3枠貢献へ」はこちら。

⇒2018年3月21日「樋口新葉は世界フィギュアで雪辱を果たせるか」はこちら。

⇒2017年12月28日「樋口新葉に足りないメンタルと運の2要素」はこちら。

⇒2017年12月9日「樋口新葉はこの程度で浮かれるわけにいかない」はこちら。

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紀平梨花は国際大会6戦全勝で世界選手権へ確かな道筋

「チャレンジカップでも負けられない」

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花がチャレンジカップ(チャレンジ杯)に出場しました。
シニアデビューの今シーズンはグランプリ(GP)ファイナル、四大陸選手権で初出場初優勝を飾るなど、国際大会5戦全勝と負け知らずです。
とにかく強い。

選手は出場する試合のすべてで勝ちたいはずですが、紀平梨花はこれだけ騒がれると「負けらない」という気持ちが強くなるでしょう。
本来なら、3月20日にさいたまで開幕する世界選手権へ向けた最後の実戦での調整という位置づけです。

SPは回転不足などで今季自己最低得点

ショートプログラム(SP)が行われ、紀平梨花は 66.44点で2位につけました。
冒頭の大技、トリプルアクセル(3回転半)がダブルアクセル(2回転半)になりました。
3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションを跳びましたが、珍しく2本目で回転不足を取られています。
後半の3回転ルッツを決めています。
バランスを崩すなど、スピンで取りこぼしが出ました。
(連戦の疲れが残っているのかもしれませんね。)

キス・アンド・クライでは今シーズンの自己最低得点を落ち着いた表情で受け止めました。
どうやら紀平梨花はスケート靴の調整にまたしても苦戦しています。
SPにトリプルアクセルを組み込むかどうかで迷ったようです。

⇒2019年2月23日「謎が深まる紀平梨花とスケート靴の繊細な関係」はこちら。

代名詞はトリプルアクセルから逆転優勝

紀平梨花は今シーズンの全大会で1位となっている得意のフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」で逆転を狙います。
四大陸選手権前に負傷した左手薬指はギプスが外れていませんが、ジャンプへの影響が徐々に薄れています。

トリプルアクセルは、直前の6分間練習で1本にするか2本にするかを決めます。
そして、2本と決めたら、本番での1本目のジャンプの出来により2本目をどうするかを決めます。
冒頭でコンビネーションにできれば、単発で2本目を跳びます。

FSが行われ、紀平梨花は1位の141.90点、合計208.34点で1位になっています。
いまや彼女の指定席であり、国際大会での連勝を「6」に伸ばしました。
追いかける選手がいませんから当然です。
この流れだと、代名詞が「逆転優勝」に変わるかもしれません。

回転軸の傾き、回転不足などで伸び悩み

濱田美栄コーチとおでこを合わせるルーティンを済ませてリンクへ。
マイナーな国際大会ですが、同時に大歓声が上がりました。
日本からの観客でしょうか、私は驚きました。
(会場はそれなりに入っています。)

冒頭にちょっと不安そうに跳んだトリプルアクセルは回転軸が傾きましたが、着氷でこらえました。
次はダブルアクセル−3回転トウループのコンビネーションにしました。
3回転ルッツ−3回転トウループはクリーンです。
後半の3連続ジャンプで回転不足を取られました。
スピンで取りこぼしが出ました。

総じて助走からジャンプにかけての慎重さが目立ちました。
(助走の速度もジャンプの幅も出ておらず、着氷後の流れも乏しいのでは?)
これといったミスを犯していませんが、演技構成点を含めて伸び悩みました。
出来栄え点(GOE)もそれほど稼げていません。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

しかし、演技後、リンクサイドで濱田美栄コーチと互いに笑顔で抱擁しています。
本人は試合後に「いまできる最高かなというくらいの演技だった」と振り返りました。
右手での小さいガッツポーズは、それを表しているのでしょう。

私は、体調を含めたコンディションがあまりよくないとの印象を受けました。
(そもそも毎試合、MAXのスイッチが入ることを期待するのは酷というもの。)
が、世界選手権へいい道筋をつけたのは確かです。

自国の世界選手権で国民の期待を背負う

紀平梨花は「世界選手権は会場の雰囲気が違い、緊張との闘いがある」と語りました。
これまで大舞台での緊張を否定してきましたので、意外なコメントです。
今シーズンの目覚ましい活躍により、国民の期待を背負って滑らなければなりません。
(かつて浅田真央はプレッシャーにまま押しつぶされました。)

「SPとFSで完璧な演技を揃え、自己ベストを更新したい」と幾度も口にしてきました。
これはトリプルアクセルを3本決めることを意味し、ならば「世界女王」になれます。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(2月24日)

不確かですが、紀平梨花はスケート靴を新調しました(何足目でしょうか)。
おそらく調整にてこずった最大の理由でした。

が、コロラド合宿で4回転サルコウの猛練習を積むと、世界選手権まで持たないということはないのでしょうか。
この選手の場合には1か月ほどで革が軟化することもあるようです。

特訓用の靴と試合用の靴を分けるなど、どうか対策を講じてほしい。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月23日「謎が深まる紀平梨花とスケート靴の繊細な関係」はこちら。

⇒2019年2月21日「紀平梨花が自己ベストで3冠達成宣言」はこちら。

⇒2019年2月17日「紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ」はこちら。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

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世界選手権ロシア勢3枠目はメドベージェワ

メドベージェワがさいたま出場へ
ザギトワと世界選手権を盛りあげ

フィギュアスケート・ロシアカップ・ファイナル女子シングル。
今大会の結果により3月にさいたまで行われる世界選手権2019への代表選手が決まります。
欧州選手権1位のソフィア・サモドゥロワ、2位の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワはほぼ確定です。
残る1枠を平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ、欧州選手権4位のスタニスラワ・コンスタンチノワ、GPファイナル3位のエリザベータ・トゥクタミシェワの3選手が争っています。

悪夢のSPはノーミスで首位発進

ショートプログラム(SP)が行われ、エフゲニア・メドベージェワが 76.89点で首位発進でした。
冒頭の3回転フリップ―3回転トウループをきれいに下り、他の2本のジャンプもミスなく跳び、演技後はガッツポーズが出ています。

ロシア選手権ではSPで悪夢の14位に沈みました。
今シーズンは不振に喘いでいましたが、ようやく復活を予感させる舞いを見せました。

ただし、技術要素点(TES)でアナスタシヤ・グバノワとスタニスラワ・コンスタンチノワに劣りました。
また、フリースケーティング(FS)の基礎点は今大会の出場選手でトップ5にも入っていません。
表現力を中心とした演技構成点(PCS)でライバルを突き放すほかに勝算がありません。

エフゲニア・メドベージェワはSPを振り返り、「スタートまでナーバスになりました」と語りました。
が、恐怖や動揺、プレッシャーに打ち克ちました。
「大会から悲しい気持ちで去るのに飽きていました」と喜びました。
このところファンに落ち込んだ姿しか見せていません。
(自信に満ちた絶対女王の時代を知るものとしてはさみしい限りです。)

トゥクタミシェワとの激闘を制す

FSが行われ、エフゲニア・メドベージェワが渾身の滑りで2位の146.01点、合計222.90点で逃げきり、今シーズン初の優勝を飾りました。
国際スケート連盟(ISU)公認記録でありませんが、まあまあの得点でしょう。

2番目の連続3回転ジャンプで転倒し、不安な序盤でした。
が、その後は気迫の溢れた滑りでジャンプをすべて決めました。
中盤は観客を煽る仕草を見せ、「リベルタンゴ」の世界を表現しました。
演技終了時と得点確認時に歓喜の表情を浮かべ、ガッツポーズを取りました。

SP4位のエリザベータ・トゥクタミシェワがトリプルアクセルを決め、FS1位の148.98点で追いあげましたが、合計221.19点で2位に甘んじました。
1位との差はわずか1.71点です。
SP2位のスタニスラワ・コンスタンチノワが合計206.67点で4位に退きました。

優勝は昨シーズンのGPシリーズ「NHK杯」以来、1年3か月振りでした。
残る1枠は本大会での直接対決を制したエフゲニア・メドベージェワが優位に立ちました。

エフゲニア・メドベージェワもアリーナ・ザギトワも日本で高い人気を持ちます。
母国開催で迎え撃つのはスーパースターの紀平梨花、宮原知子、日本女王の坂本花織です。
女子シングルはおおいに盛りあがりそうですが、今シーズンに関しては日本勢の表彰台独占も十分にありえます。
世界中に「日本のお家芸」を強烈に印象づけられる絶好のチャンスです。

◆書き加え(2月23日)

代表はトゥクタミシェワの予想

ウェブで「日本行きはエリザベータ・トゥクタミシェワ」という予想を見かけました。
その根拠はシーズン全体を通じた活躍と安定感のようです。
確かに今大会でも僅差の2位でした。
GPシリーズのスケートカナダで1位、GPファイナルで3位という実績を残しています。

まもなく代表選手が発表されます・・・。

◆書き加え(2月26日)

3枠目はコンスタンチノワか?

ロシアフィギュアスケート連盟は世界選手権の代表選手を発表しました。
女子シングルの3枠目はスタニスラワ・コンスタンチノワになりました。
私には意外でしたが、エフゲニア・メドベージェワもエリザベータ・トゥクタミシェワも補欠です。

ロシア勢では大ベテランとなる22歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ。
コーチをエテリ・トゥトベリーゼからブライアン・オーサーへ変え、練習拠点をカナダへ移したエフゲニア・メドベージェワ。
連盟はこの二人を見切ったのでしょうか。

ただし、アレクサンドル・ゴルシコフ会長は「ロシアカップ・ファイナル後に十分な議論を行う時間を取れなかった。オーダーは世界選手権前に変更できる」と話しています。
最終決定ではないとも受け取れます。

◆書き加え(2月27日)

一転、メドベージェワが代表へ!

ロシアフィギュアスケート連盟は世界選手権の代表選手にエフゲニア・メドベージェワを入れたことを発表しました。
コーチ評議会の投票により、27人中19人が推したそうです。
おそらく選考基準を定めていないのでしょう。

そして、スタニスラワ・コンスタンチノワとエリザベータ・トゥクタミシェワが補欠に回りました。

エフゲニア・メドベージェワは序盤で結果を残せず、GPファイナルの出場を逃しました。
ロシア選手権でもまさかの7位に沈み、欧州選手権では補欠でした。
ロシアカップ・ファイナルに最後の望みを託していました。

国内では欧州選手権に派遣した3選手をそのまま選んだことが波紋を呼んでいたようです。
今度こそ確定でしょう。
世界選手権は興行的には盛りあがります。

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謎が深まる紀平梨花とスケート靴の繊細な関係

シューズのフィットは勝利の条件
トリプルアクセルに影響を及ぼす

フィギュアスケート女子シングルでグランプリ(GP)ファイナルと四大陸選手権を制した紀平梨花が関大・高槻キャンパスで報道陣に練習を公開しました。
トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)はタイミングが合わず、回転が抜けてばかりいました。
終盤になってようやく5本を決めました。
その理由を、前夜に右の銀のエッジを金のエッジに付け替え、「エッジの位置を調整していた」と明かしました。

トリプルアクセルを武器にする紀平梨花にとり、スケートシューズのフィットは勝利の絶対条件といえます。
単発(単独)でもそうですが、コンビネーション(組み合わせ)では得点力が大きく、トップクラスの選手を圧倒する強さの源泉です。
その成否がスケート靴の状態で左右されます。

靴の寿命が短く左の消耗が激しい

紀平梨花は他の選手と比べ、スケート靴の寿命がきわめて短い。
なかでもトリプルアクセルを踏み切る左の靴の消耗が著しく激しい。
初優勝を逃した全日本選手権でも軟化した足首部分にテープを巻くなどして調節しました。
ライバルの頑張りもあり、FSの成功でSPの失敗を取り返せませんでした。

終了後、世界選手権まで使う予定でスケート靴を新調しましたが、1月に行った10日間のコロラド合宿で4回転を含めたジャンプ練習を繰り返し、かなり痛みました。
それも関わるのでしょう、初優勝を収めた四大陸選手権でもエッジの左右の高さが微妙に合わず、開幕前に左だけ銀のエッジの予備シューズに変更しました。
加齢で視力の衰えた私はスローの動画で見て色違いが分かりました。

紀平梨花は「やりにくかった」と違和感を覚えていたそうです。
しかも、開幕前の練習中の突き指で拳を握れず、トリプルアクセルの回転軸をつくりにくい状況でした。
ライバルの伸び悩みもあり、FSの成功でSPの失敗を取り返しました。
(突き指の原因となった転倒もスケート靴が関わる可能性があります。)

紀平梨花はとりわけ国際大会で冷静な「修正力」で危機を乗り越え、素晴らしい成績を収めてきました。

練習を公開したこの日はプラスチックチューブのような特製ギプスを患部に装着していました。
1年前に骨折した古傷と関連があるのだとか。
紀平梨花は感触がよく、これでストレスなく練習に集中できると喜びました。

世界選手権まで靴が持たないはず

世界選手権は今シーズンで最大の試合となり、3月に自国のさいたまで開催されます。
16歳のスターは国民の期待を背負い、その重圧とも闘うことになります。
金のエッジに揃えたこの日、報道陣を通じてファンに優勝を誓いました。

今月下旬にオランダで行われる「チャレンジカップ(チャレンジ杯)」で調子を整え、その後は再び10日間のコロラド合宿に入ります。
4回転ジャンプの猛特訓に励むとのことですから、世界選手権までスケート靴が持つはずがありません。
この大会に焦点を合わせて臨む選手も多く、強豪が揃うなかでSPで出遅れると紀平梨花といえどもFSでの巻き返しは困難です。

想像を絶する過敏な神経の持ち主

紀平梨花がトリプルアクセルの先達とする浅田真央もわりとスケートシューズについて語っていました。
しかし、私は演技の出来にそこまで影響を及ぼすとは思いもしませんでした。
それとも、この選手が想像を絶するほど過敏な「神経」の持ち主なのでしょうか。
ジャンプにマイナスになる気もしてきました。
紀平梨花とスケート靴の関係に謎が深まるばかりです。

・・・おそらく新調したスケート靴でトリプルアクセルを跳ぶことになる世界選手権2019。
(新品で滑るという意味でありません。)
負傷などのアクシデントを別にすれば、唯一の不安材料かもしれません。
はたしてシニア1年目の国際大会を7戦7勝、無敗で締めくくれるのでしょうか。

(2月16日執筆)

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◆書き加え(2月22日)

大会に最高の状態で臨むのは至難

気になったので、スケート靴についてちょっと調べました。
職人の手作業でつくられ、まったく同じものはありません。
自分の足に合う靴を探すだけでも一苦労です。

トップ選手が用いる靴はとても硬いのですが練習などですぐに軟らかくなり、3〜4か月で履きつぶします。
(高難度ジャンプを跳ぶ選手は2か月も持たないことがあるようです。)
値段は十万円前後ですから、この出費だけでもかなり大変です。

実際に試したうえで何足かを選んでシーズンに備えますが、それでも照準を合わせた試合(大会)に最高の状態で臨むのは至難のようです。
トップ選手にとりスケート靴は文字どおり「生命線」です。

紀平梨花は寿命を迎えた靴を取り替えるのでなく、しっくりする靴を2〜3足並行して用いるように改めないと大会ごとにアクシデントに見舞われるのでないでしょうか。
勝利を逃すことより、けがを負うことが怖い。
私は長く世界のトップに君臨できる選手だと考えています。

◇◆◇

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⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

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宇野昌磨、遅すぎた主要国際大会初優勝

四大陸選手権で5、4、3、2、1位
難度を下げてもFS自己ベストで逆転

四大陸フィギュアスケート選手権2019男子シングルで宇野昌磨が金メダルを獲得しました。
これが主要国際大会で初優勝でした。
率直に言って遅すぎました。
努力の才能を含め、素晴らしい資質を持つ選手が長く勝てなかったことが不思議でしたし、がっかりもしました。
(私は本人の意識と考えが著しく変わったと感じており、これに関しては後日のブログにまとめます。)

きょうのブログでは四大陸選手の演技を振り返ります。

右足首を3度捻挫、練習は開幕6日前

宇野昌磨は全日本選手権で捻挫した右足首をその後2度、捻挫したそうです。
治りきらないうちに練習に打ち込み、悪くしてしまったのでしょう。

氷上練習を再開したのは開幕6日前の2月1日でした。
技術はもとより、トレーニングを十分に積めず「体力」に不安を抱えていました。
また、痛みは消えていましたが、テーピングを施して試合に臨みました。

今シーズンはショートプログラム(SP)に2本、フリースケーティング(FS)に4本の「4回転ジャンプ」を組み込んでいました。
が、SPにトウループ1本、FSにフリップ1本とトウループ2本の計3本に難度を落としました。

SPはジャンプの精度を欠いて4位に

宇野翔那はSPで「天国への階段」を滑りました。
ジャンプの精度を欠き、演技の精彩も乏しかった。

冒頭の4回転トウループは着氷が乱れて軽く右手をつき、続く3回サルコウ−3回転トウループのコンビネーションは後ろのジャンプでステップアウトしました。
どちらも出来栄え点(GOE)がマイナスでした。
後半のトリプルアクセルは流れるように着氷し、大きな加点を得ました。
スピンとステップはレベル4を揃えています。
演技構成点(PCS)は8点台もあり、彼にしては低めでした。
宇野昌磨に笑顔はありませんでした。

練習不足からか、慎重に滑っている気配が伝わってきます。
思い切りのよさが見られません。

SPはジャンプのミスが響き、 91.76点で4位に留まりました。
1位と8.42点差は小さくありません。
「練習をしてこなかったので悔しいと言う権利はない」と結果を潔く受け入れました。

FSは目が燃えたぎり、鬼気迫る表情

宇野昌磨はFSでベートーヴェンの「月光」を滑りました。
ほぼ完璧と呼んでいい会心の演技でした。
曲の盛りあがりにつれてスピードも切れも増しました。
全体の流れもよかった。

直前の6分間練習では「攻める」「信じる」などと自分に言い聞かせました。
最終組の1番滑走でしたが、私はスタートポジションにつくまでの鬼気迫る表情に驚きました。
目が燃えたぎり、異様な光を放っていました。

冒頭の4回転フリップ、続く4回転トウループをクリーンに決め、3回転ループを下りました。
後半の4回転トウループ―2回転トウループのコンビネーションを決め、トリプルアクセルを美しく決めました。
トリプルアクセル−オイラー−3回転フリップのコンビネーションジャンプでステップアウトしました。
これが唯一のミスらしいミスです(惜しかった)。
最後の3回転サルコウ−3回転トウループもこらえました。
ジャンプはおおよそ大きな加点を得ています。
スピンとステップはレベル4を揃えています。
演技構成点は5項目すべてで10点満点の9点台でした。

力を出し尽くしたフィニッシュの直後に極限の集中が解け、リンクに崩れ落ちました。
四つんばいになり、数秒ほど立ち上がれませんでした。
これまでの限界の壁を打ち破った瞬間といえます。

FSは自己ベストを更新する197.36点、合計も自己ベストを更新する289.12点を記録しました。
キス・アンド・クライで表示された点数を確認し、「わっ」と発しています。
羽生結弦が持っていたルール改定後のFS世界最高得点190.43点を上回りました。

会見で主要大会の初優勝を素直に喜ぶ

四大陸選手権は5年がかりで5、4、3、2、1位になり、ついに表彰台の頂点に立ちました。
主要国際大会は6戦連続で2位に甘んじて「シルバーコレクター」と揶揄されてきましたが、汚名を返上できました。

一夜明けた記者会見で「練習を積めなかったので達成感がかなり薄かった」と語りました。
しかし、「優勝できたのはシニアの主要大会で初めてなので、すごくうれしい」と素直に喜んでいます。

宇野昌磨はジャンプ構成の難度を下げており、得点の伸び代があります。
3月にさいたまで行われる世界選手権へ自信をつけたことでしょう。
この大舞台では2017年に羽生結弦、2018年に米国のネイサン・チェンに敗れて2位でした。

私は四大陸選手権の気迫に満ちた表情と演技を見て、宇野昌磨は「世界王者」の称号がとても似合いそうだと思いました。
「三度目の正直」という言葉を贈ります。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◇◆◇

宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月16日「宇野昌磨は勘弁、「僕の生き方」という人騒がせ」はこちら。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

⇒2019年1月24日「宇野昌磨と高橋大輔はもう似ていない」はこちら。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

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紀平梨花が自己ベストで3冠達成宣言

発言に使命感、スーパーヒロインの資質
さいたま世界選手権2019で圧勝を収める

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花が3月20日にさいたまスーパーアリーナで開幕する世界選手権2019に出場します。
シニア1年目の今シーズンは国際大会で負けなしの5連勝と躍進を続けています。

このところ世界の主要大会は日本勢とロシアが覇権を争う構図になっていました。
しかし、今シーズンはロシアの主力選手が成長期の壁にぶつかって苦しんでおり、代表入りが有力視される平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワも高難度ジャンプを跳べなくなりました。
今大会は紀平梨花、宮原知子、坂本花織の3選手による「表彰台独占」もありえます。
(名前は私の予想順位で並べています。)
日本選手を応援する私としては力が入ります。

紀平梨花は「憧れの浅田真央」でも果たせなかった同一シーズンでのGPファイナル、四大陸選手権、世界選手権の「3冠達成」を誓いました。
日本勢としては男女通じて史上初の快挙です。

紀平梨花は「何度か優勝できているけれど、一番重要な世界選手権で勝たないと」と抱負を語りました。
オリンピックシーズンを別にすれば、世界選手権は最大のクライマックスであり、実質的な最終戦です。
まして今大会はさいたまで開催されます。
代名詞のトリプルアクセル(3回転ジャンプ)をショートプログラム(SP)で1本、フリースケーティング(FS)で2本跳ぶプログラムをノーミスで滑れば、おのずと自己ベストを更新します。

人間としてのスケールの大きさを感じる

紀平梨花は大勢の国民が応援する大舞台へ向け、「感謝の気持ちを演技で表したい」と語りました。
優勝候補の筆頭に挙げられていますので順位に関心が向かって当然です。
また、選手ですから勝負に淡泊というわけではありません。
実際、どうすれば勝てるか、どうすれば不利な状況を乗り越えられるかも分かっています。

しかし、自分が納得のいく演技を行うことを追い求め、その演技を通じてファンに感謝を届けることを第一にしています。
これまでもそうでしたが紀平梨花は発言の根っこに「使命感」が横たわり、人間としてのスケールの大きさが伝わってきます。
過去のヒーローやヒロインと明らかにタイプの違ったスターの資質が備わっています。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

紀平梨花は21日にオランダで開幕する「チャレンジカップ(チャレンジ杯)」を経て、米国でコロラド合宿を張ってコンディションを整えます。
とはいえ、合宿は世界選手権への調整というより来シーズンへの備えになるようです。
自信と余裕があるからでしょう、「4回転ジャンプ」の習得を目的としています。
つねに女子シングルの全体を俯瞰しつつ、ライバルの動向を掌握しています。
16歳は先、先と見据えて対策を講じます。

紀平梨花と宇野昌磨のFS動画を比べる

私は世界選手権で紀平梨花が圧勝を収めると考えています。
気の毒なことに、現行の演技構成点(PCS)の採点法では紀平梨花の突出したスケーティングが十分に反映されません。
私が受ける印象とジャッジ(審判員)が出す点数にかなりの開きがあります。

⇒2018年12月15日「紀平梨花の演技構成点(PCS)が低すぎるわけ」はこちら。

デスクトップパソコンの大画面でトップクラスの選手の演技(動画)を同時再生すると、紀平梨花がいかに卓越しているかが一目瞭然です。
プログラムも曲調も振付も異なりますので単純な比較は行えないとしても、です。

宇野昌磨は紀平梨花のグランプリ(GP)ファイナルのFSを会場で見て、「僕は一つひとつのポーズが雰囲気だが、紀平さんは一つひとつのポーズを写真で撮ってもきれい」と語っており、きわめて鋭い指摘です。
彼の謙虚な人柄も表れています。

⇒2018年12月21日「プロが絶賛、紀平梨花の天性のスケーティング」はこちら。

ちなみに、私は二人の四大陸選手権のFSも同時再生で見比べています。
ポイントは「消音」にすること。

紀平梨花の凄まじい運動量、強靭なハガネのような背骨から繰り出される体の動きが感じ取れます。

(2月16日執筆)

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月17日「紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ」はこちら。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

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浅田真央は相変わらず頑固、サンクスツアーで感謝を届ける

自分の強みを見失わず、流儀を貫く
解説者にもショー出演にも興味なし

フィギュアスケート女子シングルの2010年バンクーバー五輪銀メダリスト・浅田真央が総合演出も担う「浅田真央サンクスツアー」を続けています。
この公演は2018年5月3日に新潟で始まり、絶大な「人気」を背景に大勢の観客を得て好評を博しています。
2年目の公演が2019年2月16日に始まっています。
(1年で終わらなかったのですね。)
現役時代の応援に対する「感謝」を自分から出向いてファンに届けたいという思いが浅田真央を突き動かしているのでしょう。

メンバーから昨年限りで姉の浅田舞が卒業し、昨年3月に現役を引退した今井遥が加わっています。
オーディションで選んだメンバーが中心になり、最終公演まで固定するというのも浅田真央らしいこだわりです。
演技とショーの「クオリティ」も保ちたいのでしょう。
(自身のインスタグラムに10人の集合写真を載せました。)

今年の最初の開催地は2011年東日本大震災の被災地の宮城県仙台市、会場は「ベルサンピアみやぎ泉」です。
2016年1月に岩手県盛岡市で開催された「NHK杯スペシャルエキシビション」で浅田真央と「ジュピター」を一緒に滑った子どもたちも見守りました。
浅田真央は「私たちの滑りでパワーを届けられたら」と語りました。
北海道から沖縄県まで全国各地を巡り、2019年12月14〜15日の愛知公演で千秋楽を迎える予定です。

国民の期待を背負って大舞台で滑った浅田真央でも、そして2年目でも、「初日は緊張しました」と明かしています。
前夜まで衣装や振付にマイナーチェンジを加え、約80分の公演をはらはら、どきどきしながら無事に終えました。
(前夜の光景と表情が目に浮かびます。)

浅田真央は経済的に余裕があるのかもしれませんが、チームを引き連れており、あのチケット価格で赤字にならないのでしょうか。
この公演を企画する段階で、「間近で見られる会場と金額にする」と語っていました。
(高値での転売目的のチケット購入はだめですが、とくに浅田真央サンクスツアーは趣旨からしてもやめてほしい。)
家族連れの入場者のなかからフィギュアスケート選手を目指す子どもたちが生まれてくる可能性もあります。

私自身は競技性と芸術性のひりひりした緊張のうえに成り立つフィギュアスケート(試合)に惹かれてきました。
浅田真央はアスリートのなかのアスリートであり、現役引退後に目標を見つけるのが大変だったと思います。
「勝負の世界」にずっと生きてきましたから。
そこに真っ直ぐに向かう姿勢が大勢の心をつかんだのです。

浅田真央はむろん現役引退前から引く手あまたでした。
しかし、試合の解説者やゲスト、タレントとしてのテレビ出演を断り、おそらくアイスショーにも出場していません。
前者は高い視聴率が取れ、後者は大きな集客が見込めます。
(プロスケーターへの転向も眼中になかったことがはっきりしてきました。)

どのような誘いに乗っても高収入を手にしたはずですが、自分の強みを見失わず、流儀を貫いています。
この「頑固さ」は現役時代からまったく変わっていません。
分をわきまえ、マイペースを失いません。
また、「人気」を換金しようとの気持ちもありません。
凄いし、清々しい。

私は浅田真央がサンクスツアーを終えたら次に何をするのかが気になります。
それが一番やりたいことになるでしょう。
家庭に収まり、表に一切出てこないことはないように思います。

コーチ、なかでも幼稚園から小学生低学年までの子どもを対象としたコーチが向いているのでは・・・。

日本女子の系譜、そして日本の「お家芸」を引き継ぐ芽を育ててほしい。

(2月16日執筆)

category:浅田真央ブログはこちら。

◇◆◇

浅田真央に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月12日「浅田真央はサンクスツアーで21か所を回る」はこちら。

⇒2018年3月19日「浅田真央はスケート靴を捨てなくてよかった」はこちら。

⇒2018年3月17日「浅田真央、サンクスツアーで感謝を伝える」はこちら。

⇒2018年1月25日「浅田真央のぼろぼろ靴と穴あきソックス」はこちら。

⇒2018年1月24日「浅田真央北京五輪とコストナー平昌五輪の31歳」はこちら。

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フィギュアスケートの有力選手は「京阪神」に集中か

京都と大阪でスケートリンクが新設
関空にもアイスアリーナがオープン

京都と大阪で「スケートリンク」が新設されます。
京都府宇治市の「京都アイスアリーナ(仮称)」と大阪府泉佐野市の「関空アイスアリーナ」の2か所であり、どちらも通年営業の屋内スケート場です。
同紙はその背景を明らかにしました。

全国的に眺めれば、スケート場は減少しています。
学校施設を含めたデータですが、バブル期の昭和60年の 940か所をピークに減りつづけ、平成27年に 213か所と4分の1に落ち込みました。
近畿6府県でもピークの54か所から平成27年に15か所まで減り、その後も大阪府柏原市、守口市の老舗スケート場が閉鎖しました。
リンクに氷を張る莫大な電気代に加え、老朽施設の建て替え費用が捻出できませんでした。

しかし、既存のスケート場は大勢の利用者でにぎわっています。
例えば、大阪市浪速区の「浪速アイススケート場」は冬季を除くオフシーズンはおもに競技者が利用する一般営業時間外の予約がすぐに埋まるそうです。
おそらく選手のニーズに応えきれません。
(スピードスケートは寒冷地、フィギュアスケートは都市部で人気が高いようです。)

地元選手らの活躍で競技人口も増加

背景には、バンクーバー五輪で銅メダルを獲得した高橋大輔、全日本選手権を4連覇した宮原知子、シニア1年目でブレイクした紀平梨花などの関西勢の活躍で人気が高まり、フィギュアスケートを始める人口が急増したことがあります。
(不確かですが、主要大会のテレビ視聴率は関東地区よりも関西地区のほうが高いはずです。)

日本スケート連盟によると、平成30年度のフィギュアスケート登録競技者数は5200人です。
そのうち、人口比率が16%の近畿6府県は21%を占める1112人です。
10年間の競技者数の伸び率も全国平均の21%を上回る25%です。

京都アイスアリーナ(仮称)は「近隣の民間施設が相次いで閉鎖し、リンクが足りない」という声に応えました。
関西アイスアリーナは「天候や季節に左右されない練習場所を確保したかった」としています。
(新設のスケート場は電気代の低減が徹底されています。)

なかでも関西国際空港の対岸に立地する関西アイスアリーナは海外遠征する日本選手の直前合宿に加え、海外選手の利用を見込みます。
また、東南アジアでもスケートブームが起きており、インバウンド(訪日外国人客)の需要の取り込みも目論見ます。
地元経済への波及効果も小さくないようです。

紀平梨花が引っ張る京阪神への流れ

例えば、高校野球でも高校ラグビーでも、関西がどんどん強くなっています。
スクールやクラブなど、幼少期や児童期から当該スポーツに親しめる環境が整っています。
フィギュアスケートでも練習や育成に適したスケートリンクが充実すれば、コーチと選手がおのずと集まってきます。

最近は仙台と名古屋、そして東京で目立った選手が現れていません。
神戸で坂本花織と三原舞依が頑張っています。
「京阪神」は競技者の裾野が広がり、そこから次世代が現れるでしょう。
フィギュアスケートは有力選手が京阪神のクラブに集中するかもしれません。

3月に日本で行われる世界選手権で紀平梨花が優勝を収めると、関西地区でのスケート人気に火がつくはずです。
仙台の荒川静香や名古屋の浅田真央がそうだったように、紀平梨花が京阪神への流れをつくります。

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宮原知子が紀平梨花を意識、トリプルアクセルを習得

4回転ジャンプ競争の時代に危機感
来シーズンに基礎点を引き上げる?

フィギュアスケート女子シングルの宮原知子が15日、大阪・高槻市の関大高槻キャンパス内の関大たかつきアイスアリーナで紀平梨花とともに練習を公開しています。
逆転で優勝を収めた「ババリアンオープン」から12日に帰国したばかりで、時差ぼけが残っているそうです。
それでもショートプログラム(SP)「小雀に捧げる歌」の曲かけでは3本のジャンプを着氷しました。

宮原知子は終盤のステップに組み込んでいたスパイラルをやめています。
「スパイラルの前でステップが終わっているようにジャッジに見られがち」で、レベル4をまま逃してきました。
SPだけでなく、フリースケーティング(FS)でもプログラムのブラッシュアップを図ったようです。

宮原知子は練習終盤にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑みました。
成功はありませんでしたが、昨夏から跳びはじめており、練習を本格化させています。
2022年北京五輪へ向け、得点力の上積みを目論見ます。

トリプルアクセルは濱田美栄コーチ同門の後輩、紀平梨花が武器にし、シニア1年目の国際大会で圧勝を収めてきました。
宮原知子は「意識しないというとうそになる」と危機感をあらわにしました。
近い将来の習得に並々ならぬ意欲を見せています。

紀平梨花が行うコロラド強化合宿は濱田美栄コーチも同行するようです。
私は当然、宮原知子も一緒と思うのですが、どうなのでしょう。
あまり期間を置かず、幾度も繰り返さないと自分のものにできないはずです。

⇒2019年2月12日「来季は世界と戦えない、コロラド合宿は宮原知子にこそ必要」はこちら。

備えを急がなければ、取り残される

プライドもありますので難しいかもしれませんが、来シーズンは試合での順位が落ちても徹底的にジャンプの強化に取り組んでほしい。
「4回転ジャンプ」を苦にしないロシアのジュニア勢がシニアに上がってくると歯が立たなくなる可能性もあります。
成長期を迎える少女がこれまでのように高難度ジャンプをやすやすと決められるとは考えませんが、女子シングルに「4回転ジャンプ競争」の時代が訪れようとしているのは確かです。
備えを急がなければ、完全に取り残されます。

宮原知子は20歳であり、女子スケーターとしてはベテランの部類に入ります。
「練習の虫」とされ、強固な意思とたゆまぬ鍛錬によってスケーティングの技術と表現を磨き、今日の地位を築きました。
特別な才能に恵まれたわけでありません。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

独自の世界の完成度は称賛に値する

私は宮原知子が築きあげた独自の演技世界の完成度は称賛に値する思います。
ここまで頑張ったのですから、ジャンプ構成の基礎点を引き上げて北京五輪にかならず出場してほしい。
(高難度ジャンプが無理な体格・体形ではないでしょう。)

さいたま開催の世界選手権は1か月後に迫ります。
前回は3位でしたので、2位以内の成績を目指しています。
(ちなみに、私は濱田美栄コーチ門下生のワンツーフィニッシュと予想しています。)

宮原知子は今シーズン最大のイベントにピークを合わせ、会心のパフォーマンスを披露してくれるでしょう。

(2月16日執筆)

category:宮原知子ブログはこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月12日「来季は世界と戦えない、コロラド合宿は宮原知子にこそ必要」はこちら。

⇒2019年1月18日「20歳の宮原知子はもうババリアンなのか?」はこちら。

⇒2018年12月14日「濱田美栄コーチ、同門対決の心労とプライド」はこちら。

⇒2018年12月13日「宮原知子、全日本選手権4連覇は勝ちすぎ」はこちら。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

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紀平梨花がチャレンジカップ、コロラド合宿へ

世界選手権へ、超過密スケジュール

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花が15日、大阪・高槻市の関大高槻キャンパス内の関大たかつきアイスアリーナで練習を公開しています。
報道関係者約30社・70人が詰めかけるという人気振りです。
スケート靴のエッジ(刃)を取り替えたばかりで序盤はタイミングが合わずに苦戦しましたが、終盤の5分間は代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を5本決めました。
適応能力、修正能力は群を抜きます。

四大陸選手権の会場は「感動の嵐」

紀平梨花は四大陸選手権で左手薬指関節を亜脱臼しながら優勝を飾りました。
FSは苦手とする夜の遅い時間帯でした。
胸の前で拳を握ってトリプルアクセルの回転軸をつくれないという厳しいコンディションにもかかわらず、会心のパフォーマンスを見せました。
観客がスタンディングオベーションで称え、会場は感動の嵐に包まれました。

試合終了は22時40分頃、その後に表彰式、さらに記者会見があり、ホテルに戻ったのは深夜でした。
家族や知人から届いたメッセージを確認し、午前3時半に眠りについたそうです。
一夜明けてディズニーランドの第1号が開園したアナハイムらしいミニーマウスのカチューシャで記者会見に現れました。
あどけなさの残る16歳に似合います。
実は、私は50代前半までスーツにディズニーキャラクターのネクタイを締めていましたが、なぜかクライアントに呆れられてきました。
受けはいま一つでした。

紀平梨花は母親らと祝勝会を兼ね、ランチでイタリアンを楽しみました。
息の抜ける時間を過ごせたのは久し振りのことだったでしょう。
苦しい大会をよくぞ乗り切りました。
お疲れさまでした!

次戦は「チャレンジカップ(杯)」

紀平梨花は帰国後にMRI検査を受けた結果、1年前に骨折した部位と関連しており、まだ完治していないとのことです。
そこで、病院でつくってもらったプラスチック製の筒状のギプスで患部を保護し、似た状況でも逆方向に曲がる不安がなくなりました。

次戦は21日にオランダ・ハーグで開幕する「チャレンジカップ」になります。
世界ランキングに関わるポイントを取りたいようです。
帰国したばかりというのに出国しなければなりません。
慌ただしいですね。
私自身は長距離移動の負担を減らし、国内で調整を続けたほうがいいように思いますが、そうもいかないのでしょう。

コロラド4回転ジャンプ合宿が心配

さらに28日から米国のコロラド、標高1800メートルの高地で4回転ジャンプを習得する合宿を張ります。
サルコウに加え、トウループに挑みます。
4回転ジャンプを跳ぶロシアのジュニア選手が来シーズン以降にシニアに上がってくることを念頭に置いた対策です。

しかし、私は世界選手権の直前に4回転ジャンプの猛特訓を積むことで、3回転ジャンプの調子が崩れるとか、最大の得点源のトリプルアクセルのタイミングが取れなくなるという事態が一時的に起こらないか心配です。
跳躍も空中姿勢も着氷もすべて違うはずですから。
終了後だと来シーズンに間に合わないという焦りがあるとしたら、けがのリスクも大きくなります。
くれぐれも慎重に取り組んでほしい。

この子は稀有な身体能力を生まれ持っており、何事にも果敢に挑みます。
世界中のフィギュアスケートファンをしびれさせたフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」はバランスの取りにくい動きや姿勢が満載であり、並の選手だと体が分解してしまうでしょう。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

最後の3回転サルコウからフィニッシュポーズまでの十数秒の動きは美しさに感嘆させられますが、選手は滅茶苦茶大変そうです。
(それ以前に、彼女の世界一のスケーティングが現行の演技構成点では反映されません。)

⇒2018年12月15日「紀平梨花の演技構成点(PCS)が低すぎるわけ」はこちら。

紀平梨花は年明け以降、コロラド合宿、四大陸選手権、チャレンジカップ、コロラド合宿、世界選手権と続く超過密スケジュールです。
体調を崩さないのが不思議です。

シニア1年目をクリーンに締めくくってください。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月15日「紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか」はこちら。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

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宇野昌磨は勘弁、「僕の生き方」という人騒がせ

選手生命が縮まると心配してしまった
事情を知らされ、勘弁してくれと思う

フィギュアスケート男子シングルの宇野昌磨。
四大陸選手権ではショートプログラム(SP)で出遅れながら、フリースケーティング(FS)で会心の演技を見せ、自身初となる国際大会優勝を飾っています。
それもルール改定後のFS世界最高得点で花を添えました。

宇野昌磨は平昌五輪で羽生結弦に次ぐ銀メダルを獲得して以降、悪い成績に低迷していたわけでありません。
しかし、私はこの選手の才能に照らし、世界選手権やグランプリ(GP)ファイナルでのパフォーマンスにがっかりしてきました。

右足首の負傷を押して出場した全日本選手権で気迫に満ちた滑りを見せてくれましたが、四大陸選手権までに同じ個所を2度痛めたと明かしました。
とりわけ「捻挫」は癖になりやすい。

さて、私が全日本選手権後にまとめた記事が出てきましたので若干手を入れて掲載します。
そのときの率直な気持ちを綴っており、全日本選手権を欠場してほしいと願っていました。



周囲の反対の声を押し切り、強行出場

宇野昌磨は全日本選手権で3連覇を目指していました。
ところが、SP当日の公式練習前のウオームアップで右足首をひねりました。
何とかSPを滑り終え、102.06点で1位に立ちました。
夜に帰宿した頃に痛みが激しくなりました・・・。

翌日に病院でMRI検査を受け、強度の「右足首捻挫」という診断を受けました。
FS当日の公式練習は曲かけで一度もジャンプを跳びませんでした。
明らかな異変です。
私はウェブでこの情報に接し、これは深刻な事態と察しました。

本番を間近に控え、樋口美穂子コーチなど周囲は棄権を勧めました。
2022年北京五輪で金メダルを狙える選手ですから、当然のことです。
「どうしてそこまで出たいの」と尋ねると、宇野昌磨は「僕の生き方です」と答えました。
「地上を歩けるなら出ようと思っていました」と反対の声を押し切り、強行出場に踏み切りました。

FSまで一日空き、完全休養に充てられたことも幸いしましたが、プライドが宇野昌磨を突き動かしました。
痛み止めの薬を服用し、鬼気迫る表情でスタートポジションについています。

右足で踏み切る冒頭の4回転フリップを含む前半の3本のジャンプは乱れました。
ひどい得点になりそうだと私は観念しました。
が、体が温まったのか、スイッチが入ったのか、中盤から終盤にかけて動きがよくなり、ジャンプをきれいに決めました。
それも大きな出来栄え点(GOE)を引き出しました。
スピンとステップはレベル4をそろえました。
国際スケート連盟(ISU)非公認ですが187.04点を記録し、合計289.10点は自己ベストとなりました。

この大会までに積み重ねた練習の貯金が利いたとはいえ、王者としての気迫と極限の集中力でアクシデントを乗り切りました。
演技後にガッツポーズが出て安どの表情も浮かべています。

日本男子の二枚看板が選手生命の危機

宇野昌磨はSP後に記者から足の状態を尋ねられても「言い訳になるのでFS後に明らかにします」と一切答えませんでした。
最初から棄権する選択肢を排除していました。

「捻挫による強い痛みはありますが、滑っても選手生命に関わらないという医師の診断ですのでFSに出ます」とちょっとでも言ってくれていたら、私はやきもきしませんでした。
羽生結弦に続いて日本男子の二枚看板が選手生命の危機に直面すると、本気で案じました。
私は事情を明かされ、勘弁してくれと思いました。

宇野昌磨は「自分のわがままでご心配やご迷惑をかけたことを申し訳なく思います」と綴りました。
「僕の生き方」は人騒がせです。

今シーズンは「自分を信じる」というテーマを掲げていましたが、それができずに悩んでいました。
「けがをしたのは不注意ですが、けがをしていたからこそ成し遂げられたこともありました」と振り返りました。
実際、宇野昌磨は身体に不安があるとき、それを打ち消す演技を行ってきました。
「不安が演技でなく、けがに向かうためでないか」との自己分析でした。
ならば、文字どおり「怪我の功名」です。
ぎりぎりに追い詰められ、自分を信じるほかになかったのでしょう。

ファンは日本一の選手と思っていない

宇野昌磨は全日本選手権を2連覇しています。
しかし、「ファンは日本一の選手と思っていないし、自分もそう考えている」と本音を吐きました。
背中を追いかける羽生結弦がプレッシャーに打ち克って突出した成績を残しているように、自分もそうでありたいと願うようになりました。

試合前に報道陣に「楽しむ」と語ってきたこれまでとは、著しい心境の変化がありました。
日本王者として自覚が増し、責任感が強まったのでしょう。
歩くのもままならない痛みを抱えながら全日本選手権で初めて納得のいく勝利を収められたゆえんです。
かならずや、飛躍のきっかけとなるはずです。

宇野昌磨は3連覇を果たし、世界選手権の代表切符をつかみました。
世界の大舞台でずっと2位に甘んじており、「シルバーコレクター」と揶揄されています。
1位になるために自分を信じ、いい演技を行い、いい結果を出したいと誓いを語りました。

3月にさいたまで行われる世界選手権ではけがからの復調が見込まれる羽生結弦、実力をつけてきた米国のネイサン・チェンと激突します。

ちなみに、私は宇野昌磨を日本一と思っています。
資質も努力も申し分がない。
そろそろ世界一になってもいい。
少なくとも私はまったく驚きません。
紀平梨花に負けるな・・・。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◇◆◇

宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

⇒2019年1月24日「宇野昌磨と高橋大輔はもう似ていない」はこちら。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

⇒2018年12月22日「宇野昌磨は高橋大輔と全日本選手権を盛り上げる」はこちら。

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紀平梨花、FS(フリー)の振付は罰ゲームなのか

FS「ビューティフル・ストーム」
ジェニファー・トーマス作曲
トム・ディクソン振付

私は紀平梨花がシニア1年目で滑るフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」が大好きです。
この「振付」を手がけたのが米国のコーチ・振付師のトム・ディクソンです。
紀平梨花の身体能力と運動神経を限界まで引き出すとともに、美しさを際立たせています。
選手と切り離して語れませんが名作のプログラムだと思います。

それ以前に「選曲」がよかった。
紀平梨花は美的センスも優れ、どのような曲がマッチするかを知っています。
「A Beautiful Storm」は米国の音楽家、ジェニファー・トーマスが「地球の誕生」をテーマに作曲しています。
私は動画で彼女がピアノもバイオリンも弾ける作曲家と知りました。
ダイナミックでありながら、繊細で静謐な美しさを湛えたピアノ曲です。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

明快で心地いい旋律のなかに荒々しさと知性が融合しています。
これまでのいかなるスターとも異なったタイプの「華」を持つ紀平梨花にふさわしい。

ジェニファー・トーマスは紀平梨花が優勝を収めたグランプリ(GP)ファイナルの会場で応援していたそうで、目の前であれほど芸術的に滑ってくれたら、さぞかしうれしかったことでしょう。
冒頭に跳び、高く鋭く回転するトリプルアクセルは「竜巻」を思い起こさせます。
世界中のファンが注視するなか、センセーショナルな演技となりました。

バランスの取りにくい動きや姿勢を詰め込み

話を戻し、FSのプログラムはよくぞここまでバランスの取りにくい動きや姿勢を詰め込んだと感心します。
私には「罰ゲーム」みたいな振付に見えます。

トム・ディクソンは試したかった振付を紀平梨花に託したのかもしれません。
並の選手だと、体が分解しそうな無理が盛りだくさんです。
振付師の意図どおりに滑るには、「瞬発力」と「持久力」に加え、フィギュアスケートの「技術力」と「表現力」が不可欠になります。

振付が素晴らしいのは確かですが、より素晴らしいのはむろん紀平梨花です。

私が驚くのが、そんな過酷なプログラムを紀平梨花はしなやかでのびやかな身のこなしで滑り切ります。
彼女の最大の魅力である「ナチュラルスケーティング」はいささかも乱れることがありません。

⇒2018年12月21日「プロが絶賛、紀平梨花の天性のスケーティング」はこちら。

最後の3回転サルコウからフィニッシュポーズまでの十数秒の動きは美しさに感嘆させられますが、選手は滅茶苦茶大変そうです。

ビューティフル・ストームの生命力は弱まる

四大陸選手権のFSではトリプルアクセルが1本だったにもかかわらず、2本跳んだGPシリーズ第4戦「NHK杯」での自己ベスト154.72点(TES 87.17点/PCS 67.55点)に迫る153.14点( 82.74点/ 70.40点)という高得点でした。

大会前に紀平梨花はコロラドで10日間の強化合宿を行い、トム・ディクソンの指導を仰ぎながら表現のブラッシュアップに努めました。
顔の表情や向け方、目線の使い方など、演技の完成度がかなり高まりました。
私がとくに感じたのは腕の動きに明確な意味が込められたことです。

⇒2019年1月28日「紀平梨花は視線がうつろに泳ぐ瞬間がある」はこちら。

ただし、演技の熟成と引き換えにシーズン当初の「ビューティフル・ストーム」のいくらか粗っぽさの残った奔放な「生命力」は若干弱まりました。
やむをえないことです。

⇒2018年12月9日「紀平梨花、ビューティフル・ストームの生命力」はこちら。

紀平梨花は今月末にオランダで行われる「チャレンジカップ」を経て、3月にさいたまで行われる「世界選手権」へ挑みます。
今シーズンは全7試合でFSは1位の得点を記録してきました。
つまずくことの多かったSPをクリアしたうえで最高のパフォーマンスで最終戦を締めくくってくれるでしょう。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月14日「紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか」はこちら。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

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紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか

無傷の5連勝、結果だけ見れば敵なし
3Aを跳ばなければだれにも負けない

四大陸フィギュアスケート選手権2019で優勝を収めた紀平梨花が、3月20日にさいたまで開幕する世界フィギュアスケート選手権2019に出場します。
シニア1年目の国際大会は無傷の5連勝を飾っており、結果だけ見れば敵なしの状態です。

しかし、3戦が逆転優勝であり、ショートプログラム(SP)で出遅れ、フリースケーティング(FS)で巻き返すパターンです。
会場でもテレビでも盛りあがりますので、SPの失敗がかき消されます。

ちなみに、FSは全試合で1位と圧倒的な強さを誇っています。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

紀平梨花は全試合のSPで冒頭に代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んでいますが、きちんと着氷して基礎点8点以上を得たのはグランプリ(GP)ファイナルの1試合に留まります。
(ルール改定後の世界最高を記録したSPです。)
GPシリーズ第6戦「フランス杯」と四大陸選手権ではシングルアクセルになって「0点」でした。

四大陸選手権では開幕直前に左手薬指関節を亜脱臼し、欠場も検討したほどです。
それも響いてSPで5位に沈みましたが、FSでトリプルアクセルを1本に絞り込んで成功させ、2位に大差をつけて逆転しています。

FSでの「修正力」が光りますが、強豪が出場する大舞台になるほどSPでの失敗を挽回するのは容易でありません。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

SPスタートポーズで足ががくがく?

トリプルアクセルの成功率がここまで低いのは、精神的な状態に左右されるからです。
翌日に行われたFSであっさりと跳んでいるところを見ても、技術的な問題といえません。

紀平梨花は「試合で緊張しない」と語っています。
それがほんとうだとすれば、集中できていないのでしょう。
(むろん本人も気づかない緊張があるのかもしれません。)

四大陸選手権のSPではスタートポーズで左足ががくがくしていました。
震えのようにも見え、専門家が緊張と指摘していましたが、おそらく無意識で左のスケート靴の感触を確かめていました。
(スタートポーズにつく前に、左のスケート靴を気にする仕草をしていました。)
拳(こぶし)を握れない状態で踏み切るトリプルアクセルのことが頭にあり、集中できていなかったのです。

紀平梨花は「総合力」が際立ちますが、本人のなかでは高難度のジャンプが得意との気持ちがどこかに残っているのでしょう。
SPでは3本しか跳ぶことを許されず、1本の失敗、まして最大の得点源となる冒頭のトリプルアクセルにプレッシャーを感じて当然です。
これをしくじった瞬間にSPの首位は遠のきますから。
プレッシャーも感じないとして、少なくとも「神経質」になって集中力を欠いているのは確かです。

SPでの失敗はFSでの成功の踏み台

紀平梨花のトリプルアクセルに対するスタンスは競技人生をかけたといっても過言でない浅田真央と異なります。
本人はリアリストの側面もあり、そこまでの「こだわり」を持っていません。
私は逆転優勝が続くとしたら、SPでトリプルアクセルを跳ぶ必要があるのか疑問に思います。

が、これまでの試合を振り返ると、話はそれほど単純でありません。
紀平梨花は、SPでの失敗をFSでの成功の“踏み台”にしている節があります。
つまり、前者を肥やしにして、後者を咲かせるという因果関係です。
ならば、SPでのトリプルアクセルは成否にかかわらず必須となります。

しかも、紀平梨花は決して失敗を引きずらず、すぐに気持ちを切り替えられます。
(悔しくないはずがありませんが、自信の裏返しなのか、けろっとしています。)
そのうえで、自分の調子やリンクとの相性なども含めて冷静・緻密に失敗を分析し、具体的で明確な対処を行えます。
16歳にして、頭も心(メンタル)も第一級の選手です。

⇒2019年1月20日「紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)」はこちら。

紀平梨花はもちろんSPでつまずこうなどとは考えていません。
世界選手権へ向けて「SPから集中力を出せるようにし、SPとFSを揃えたい」と繰り返し語っています。

この選手はどのような国際大会でもライバルの存在さえ気にする必要がないほど強い。
戦う相手は、自分のほかにいないのです。
「完璧」を求める繊細さが過剰になり、まま集中力を奪っています。

トリプルアクセルを大切にしてほしい

最後に私の率直な気持ちを記します。
紀平梨花には日本女子の「お家芸」をかならず入れてほしいと思っています。
浅田真央のようにかならず挑んでほしい。
もっと得点力の大きい「4回転ジャンプ」をプログラムに組み込むようになってもトリプルアクセルを大切にしてほしい。

しかし、コンディションの問題も関わりますから、大舞台では勝負に徹してください。
四大陸選手権ではSPはダブルアクセルで十分でした。
大事なのは、最終組の後半3人のなかに入ることです。
文句のつけようのないチャンピオンとして、ここで滑ることに自分自身を慣らしたほうがいい。
残念ながら滑走順は選べませんが、SPで首位に立ち、FSで最後を締めて圧勝を収めるイメージを膨らませてください。

それこそが世界女王の紀平梨花にふさわしい。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

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紀平梨花、慈愛が息づく「深くて静かな華」

紀平梨花に「スーパーヒロイン」の素質
わざわざ逆転してテレビ視聴率を高める

四大陸フィギュアスケート選手権2019の女子シングル。
開幕前に左手薬指を負傷した紀平梨花が出場しました。

ショートプログラム(SP)でダブルアクセルに変えれば普通に勝てたのに、大きく出遅れてフリースケーティング(FS)で逆転してみせるというドラマチックな筋書きを自ら描き、四大陸選手権をおおいに盛りあげてくれました。
この子は「スーパーヒロイン」の素質も十分です。
おかげで私は優勝の喜びが数倍になりました。

普段は冷静沈着な濱田美栄コーチでさえ、この演出にすっかり乗せられ、紀平梨花をやさしく抱き締めています。
頑張った演技直後とはいえ、あんなにほめるとは意外です。
「勇気のあるライオンがおりたな」と訳の分からないことを口走っています。
これだと世界選手権はライオンのぬいぐるみだらけになり、クマが可愛そうです。
(ちなみに、私は自室で徳島のくまを飼っています。)

⇒2015年8月10日「徳島のクマを飼う(写真付き)」はこちら。

そして、ファン以上に喜んだのは地上波で放送した「フジテレビ」でしょう。
おそらくですが、おいおい泣いています。
男子シングルでは宇野昌磨が逆転していますから、2日連続で視聴率が高まったはずです。

⇒2018年12月11日「紀平梨花TV視聴率はスターの証、女・羽生結弦へ」はこちら。

オリンピックシーズン以外の四大陸選手権は関心が高くありません。
私はゴールデンタイムのテレビ放送はないかもしれないと思っていたくらいです。

瞬間最高視聴率は女子シングルが紀平梨花のFSのリプレイ終了の18.8%、男子シングルが宇野昌磨の表彰式後のFSのリプレイ途中の14.9%です(ビデオリサーチ調べ。関東地区)。
結果が知れ渡った後での録画放送ですから相当な数字です。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

エキシビションでフェイデッドを舞う!

最終日にエキシビションが行われました。
私は昼間にテレビ放送でなく、夜間に動画で視聴しました。

紀平梨花が黒と紫の衣装に身を包み、アラン・ウォーカーの「フェイデッド」を滑っています。
滑るというより「舞う」といった形容がぴったりです。
シックな衣装がよく似合っており、彼女の優雅さと知性が引き立ちます。
エキシビションに限りませんが、日本人の観客がとても多くてホームのような雰囲気です。
(羽生結弦が出場する大会がそうだということは知っていましたが・・・。)

彼女が最初に大きな注目を集めたグランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」でエキシビションを見たときにも感動しましたが、それから一段と自信をつけ、全身から女王のオーラそして風格が漂っていました。

⇒2018年11月12日「紀平梨花はエキシビションで女王のオーラ」はこちら。

慈愛が息づく「深くて静かな華」がある

しなやかでのびやかな身のこなしに加え、四肢の繊細な動きが溶け込んだ演技は絶品です。
エキシビションといいながらスピードの速さ、動きの大きさと切れ味も失われていません。
3回転サルコウ、ダブルアクセル、3回転サルコウを鮮やかに決めています。

エキシビションを見て、紀平梨花にはこれまでのスターと違った「華」があることに気づきました。
いかなるトップスケーターにも感じたことのない、慈愛が息づく「深くて静かな華」です。
(このブログで後日取り上げる、紀平梨花が広田神社に奉納した絵馬に記した驚愕の「願い」に通じます。)
滑りに「魂の救済」を感じるのはそれと無関係でないでしょう。
(浅田真央にも感じたことがありますが、スケーティングというより存在に対してです。)

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

この選手のスケーティングにはスキルを超越した「精神性」が宿ります。
おおらかできれいな心が投影されているからだと思います。

フィギュアスケートが大好きな私は女子シングルの荒川静香や安藤美姫、浅田真央、男子シングルの高橋大輔や羽生結弦、宇野昌磨の演技にわくわく・ぞくぞくしてきましたが、スケーティングそのものにふるえたのは紀平梨花が初めてです。

なお、四大陸選手権3位の三原舞依はエキシビションの「シンデレラ」で5連続ジャンプをはさむという大サービスです。
彼女もFSでおおいに盛りあげてくれました。

日本選手を応援する私にとり男女ともにほぼ最高の結果でした。
(いまでも三原舞依は2位、坂本花織は3位と思っています。)

category:紀平梨花ブログはこちら。

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紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

⇒2019年2月8日「紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す」はこちら。

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来季は世界と戦えない、コロラド合宿は宮原知子にこそ必要

宮原知子は精神面を含め立て直しの時期
ババリアン1位から世界選手権表彰台へ

フィギュアスケートの「ババリアンオープン」は女子シングルのフリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)で2位に留まった宮原知子が合計204.56点で逆転優勝を収めています。
世界選手権へ向けての調整の機会とはいえ、2位ではさすがに格好がつきません。
(審判員の訓練や養成の機会なのか、滑る選手が気の毒なほど採点が乱れます。)

⇒2019年1月18日「20歳の宮原知子はもうババリアンなのか?」はこちら。

冒頭の3回転サルコウの着地で乱れ、終盤の3連続ジャンプの3つ目で軽く転んでいます。
ジャンプの見直しを進めているせいでしょうか、調子はいま一つでした。
というか、精彩を欠いています。

この選手の課題といえば、得点源の高難度ジャンプの「回転不足」の克服に尽きます。
(来シーズンからオリンピックまでを見据えると、合わせてジャンプ構成の基礎点を引き上げなければなりません。)

選手のポイントによる世界ランキングに関わるくらいの知識しか持たない私は、すでに世界のトップスケーターになり、女子シングルではベテランの部類に入る宮原知子がこうした大会に出場する意義がぴんと来ません。
(観客のほとんどいない会場で滑るとモチベーションが下がってしまうことはないのでしょうか。)

宮原知子は破壊的変革なくして成長なし

宮原知子は「試合に出ないから」と、さぼるはずがありません。
国内でみっちりと練習を積んだほうがいいのではと思いました。
あるいは紀平梨花のように海外で短期間の合宿を行うとかです。
集中して取り組まないと自分に染みついたジャンプを変えるのは不可能です。

成功体験(実績)を持つ選手こそ「破壊的変革」を成し遂げないと先の成長はありません。
数回のコロラド強化合宿が必要なのは宮原知子のほうです。
高地の力を借り、ジャンプの跳躍から着氷までの感覚を体に覚え込ませてほしい。
(私は素人ですが、1シーズンを棒に振るくらいの覚悟がないと世界の頂点で戦えなくなるということはないのでしょうか。)

宮原知子は全日本選手権で5連覇を阻まれ、「日本女王」の座から陥落しました。
4年にわたって日本女子を支えてきた重圧から解放されたともいえ、張り詰めていた気持ちが一度は緩んだはずです。
精神面を含め、フィギュアスケーターとして立て直しの時期に差しかかりました。

宮原知子は当然ながら母国開催の世界選手権で表彰台を目指しています。
心情として日本女王の坂本花織より上に行きたいはずです。
(紀平梨花にアクシデントがないかぎり、上回るのは不可能です。)

横浜清風高校・青木祐奈シニアデビュー

なお、ババリアンオープンで17歳、SPで1位に立った青木祐奈がFS2位、合計182.90点で2位というシニアデビューを果たしています。
この選手は私が暮らす横浜市にある横浜清風高校という私立高校に通っています。
フィギュアスケートの有力選手を抱える地域が名古屋・大阪・神戸と西へシフトしていますが、東京・神奈川でも五輪で活躍する選手が出てきてほしい。

category:宮原知子ブログはこちら。

◆書き加え(3月7日)

宮原知子もコロラドで万全の調整を積む

宮原知子が米国でコロラド合宿を行っていることを知りました。
濱田美栄コーチが紀平梨花に同行しているのに、宮原知子が行かないことが不思議でした。

ワールドアリーナアイスホールで二人が振付師のトム・ディクソンを挟む3ショットが公開されました。
(私が単に見落としていただけかもしれませんが、ウェブで今回の宮原知子のコロラド合宿は取り上げられていなかったように思います。)

私は宮原知子が回転不足を克服できれば世界選手権で表彰台に上ると考えていましたので、ようやく納得できました。
万全の調整を積み、さいたまで最高の笑顔を見せてほしい。

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宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月18日「20歳の宮原知子はもうババリアンなのか?」はこちら。

⇒2018年12月14日「濱田美栄コーチ、同門対決の心労とプライド」はこちら。

⇒2018年12月13日「宮原知子、全日本選手権4連覇は勝ちすぎ」はこちら。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

⇒2018年12月3日「フィギュアGPファイナル2018優勝予想・順位予想」はこちら。

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紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる

いま気づきました。
四大陸選手権で圧勝が当然と考えていた女子シングルの紀平梨花がアクシデントに見舞われ、私まで動揺したのでしょう。
2019年2月8日(金)付けでなぜか2本の記事を書いていました。
大会は終わって結果が出ていますが、以下にアップします。



回転軸を保てない? 突き指のアクシデント
四大陸選手権でトリプルアクセルを跳べない

「四大陸フィギュアスケート選手権2019」が米国・アナハイムで行われています。
女子シングルは初出場の紀平梨花が優勝候補の筆頭とされています。
シニア1年目にグランプリ(GP)シリーズ2戦とGPファイナルで3連勝を果たした演技が世界中のファンと関係者の注目を集めました。

紀平梨花はルール改定後の世界2位の高得点を誇り、本大会の出場選手では自己ベストが一番です。
10日間のコロラド強化合宿で振付師のトム・ディクソンの指導を仰ぎながら、フリースケーティング(FS)のプログラムの見直しとブラッシュアップを図りました。
表現力も一段と増したことでしょう。

紀平梨花は現地で精力的に練習を行い、代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど好調振りを示していました。
ところが、アクシデントが起こりました。
公式練習の終了直前に3回転ルッツで転び、左手を着きました。

紀平梨花は青く腫れあがった薬指の関節をじっと見詰めました。
将来、リングが嵌まらなくなることを案じたというわけでないようです。
濱田美栄コーチのもとへ向かい、アイシングとテーピングの応急措置を施されました。

紀平梨花は報道陣に「やばい」と状況を説明しました。
それによれば、氷に開いていたくぼみに左手の薬指が引っかかり、「ぐにゃぐにゃ」になりました。
笑顔を絶やしませんが、痛みがじんじん出ており、歩くだけでも患部に響くという深刻さです。

「何とか間に合うかなという感じ」と、これから突き指の治療を受けると語りました。

フィギュア選手はジャンプを跳ぶときに、体を締めるために手をきつく握ります。
とくに高難度ジャンプを得点源とする紀平梨花はそうです。
体を締めないと、回転軸を真っ直ぐに保てなくなる恐れがあります。

紀平梨花は指に力を入れない空中姿勢も検討していますが、トリプルアクセルなどの成功は厳しいでしょう。

きのうのブログでも記しましたが、紀平梨花は現地で左のスケート靴だけをサブに替えました。
そのせいで右は金のエッジ、左は銀のエッジという色違いです。
全日本選手権後に新調したばかりですがコロラドでも猛練習を積んでおり、トリプルアクセルを踏み切る左が軟らかくなったようです。
練習では左のスケート靴の感触を確かめる仕草も見せています。

紀平梨花は非常事態に直面していますが、ショートプログラム(SP)とFSを揃えられるなら初制覇は当然として、アリーナ・ザギトワが持つ世界最高得点も更新できます。
(私自身は世界選手権の楽しみに取っておきたい気がします。)

余談。
紀平梨花は宇野昌磨に続き、チャレンジカップを欠場するはずです。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

宇野昌磨が女子シングルでも滑るという意味でありません。

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紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

⇒2019年2月8日「紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す」はこちら。

⇒2019年2月7日「紀平梨花に金と銀の不安、スケート靴を左だけ取り替え」はこちら。

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紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし

紀平梨花は演技のクオリティが別格
話し声、笑い声はかわいい女の子!

四大陸フィギュアスケート選手権の女子シングル。
フリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)5位と出遅れた紀平梨花が1位の153.14点を記録し、合計221.99点で逆転優勝を収めています。
けがの影響をほとんど感じさせない完璧な演技でした。
グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」で記録した自己ベスト154.72点に迫る高得点です。

あらかじめ公表された予定演技構成表には冒頭のコンビネーションと直後の単発で「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)」を置いています。
しかし、本番でこのとおり跳ぶ必要はありません。
紀平梨花は前日、直前の6分間練習で決めるとし、入れても1本になると語っていました。

紀平梨花はSPで冒頭のトリプルアクセルがシングルアクセル(1回転半)になり、規定違反で0点に終わりました。
大会前に左手薬指を負傷し、練習でスケート靴の紐の調節などに手間取り、トリプルアクセルを跳ぶ回数が激減したことを主因の一つとして挙げました。
この経験を踏まえ、FS当日の公式練習では跳ぶ回数を増やし、4本連続を含む7本を決めました。
万全な調子にほど遠いとしても、いくらか感触と手応えはつかんでいました。

7つのジャンプすべてでGOE加点

紀平梨花は冒頭のトリプルアクセルをクリーンに着氷しました。
2.51点の出来栄え点(GOE)を引き出しました。
この選手は失敗を成功へ生かす力がきわめて優れています。

⇒2019年1月20日「紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)」はこちら。

続くダブルアクセル(2回転半)−3回転トウループも決め、流れに乗りました。
(トリプルアクセルから落としました。)
そして、難度の高い3回転ルッツとのコンビネーションを2回転トウループから3回転トウループに変えて点数を上積みしました。
7つのジャンプすべてでGOEを得ています。
スピンやステップでもレベル4としたうえで加点を得ています。

おもに表現力を示す演技演技点(PCS)でも5項目のうちの4項目で8点台でした。
音の解釈の項目で9点台に乗せており、技術要素点(TES)と合わせてライバルを圧倒しました。
とにかく強い。

演技構成点(PCS)はまだ伸びる

今シーズンの全試合で1位となっているFS「ビューティフル・ストーム」は1月に行ったコロラドでの10日間合宿で振付師のトム・ディクソンとブラッシュアップを図りました。
四肢の使い方、顔の表情などに磨きがかかり、PCSに反映されました。

⇒2019年1月28日「紀平梨花は視線がうつろに泳ぐ瞬間がある」はこちら。

私は紀平梨花の演技全体を通じた繊細な美しさとともに、群を抜く運動量が素晴らしいと思います。
クオリティの高さは別格、世界一といえます。
PCSはまだ伸びていくのでないでしょうか。

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

⇒2019年1月21日「紀平梨花の運動量のすごさに圧倒される」はこちら。

滑り切るとガッツポーズが飛び出し、会場はスタンディングオベーションに包まれました。
濱田美栄コーチがやさしい笑みで出迎え、ねぎらいの言葉をかけました。
(厳しいだけではないのです。)
そのやり取りが一部漏れ聞こえてきます。
話し声、とくに笑い声はかわいい女の子です。
話し方にあどけなさが残ります。
大人びた意思とのギャップが不思議です。

安全にいい成績を残せるよう考える

紀平梨花は試合後の会見で「ミスは許されない」と、高い集中力を持って臨んだと振り返りました。
6分間練習が終わったときに「無理することなく、安全にいい成績を残せるように考えて1本と決めました」と明かしました。
彼女は冷静で賢明な判断を行えますが、ならばSPの演技前に「無理することなく、安全にいい成績を残せるように考えてダブルアクセルに変えました」と言ってほしかった。

⇒2019年2月10日(日)「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

自らの代名詞となったトリプルアクセルですが、出場選手の顔触れや調子、試合の展開によっては跳ばなくても問題なく勝てるということです。
すべての要素でGOEを稼げ、ナチュラルスケーティングを土台としたPCSも高い。
今シーズンについてはライバルが見当たりません。

紀平梨花はシニアデビューシーズンの国際スケート連盟(ISU)公認の国際大会で5戦5勝と連勝を伸ばしました。
3月には今シーズン最大のイベントとなる世界選手権が行われます。
母国開催となり、日本女子の実質エースとして平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワらロシア勢を迎え撃つことになります。
スケート靴を含め、ベストコンディションで臨み、圧勝を収めてほしい。
トリプルアクセルを3本決められれば、おのずとSPとFSが揃います。

爆笑で会心の演技の余韻が台無しに

私がFSで一番ほっとしたのは、フィニッシュポーズの直前で上体を反らしたときに、後ろに引っ繰り返らなかったことです。
おそらく氷についた右膝が滑ったのでしょう。
(へろへろだったようには見えません。)
爆笑が起こり、会心の演技の余韻が台無しになるところでした。
アナハイムのホンダセンターに名を刻んだかもしれません。

紀平梨花は魂が震えるような感動を与えてくれました。
この選手は異次元です。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(2月10日)

けがも仲よし、金メダルも仲よし!

男子シングルの宇野昌磨がFSを気迫で滑り切り、主要国際大会で初となる優勝を収めました。
オイラーを挟んだ3回転フリップをステップアウトしましたが、ほぼ完璧な出来です。
ルール改定後の今シーズンのFS最高得点を記録しました。
フィニッシュポーズを取った後にリンクに崩れ落ちました。
精も根も尽き、立っていられなかったのでしょう。

宇野昌磨は全日本選手権でのウオーミングアップを含めて右足首を3度捻挫し、本格的な練習の再開は現地入り後だったようです。

四大陸選手権で紀平梨花と宇野昌磨はけがも仲よし、金メダルも仲よしです。
(宇野昌磨は前日に紀平梨花にあれだけの演技をされたら、頑張らないわけにいかなかったでしょう。)

酷寒の3連休でしたが、私は心がとても温まりました。
文句のつけようのないFSを見せてくれた二人に感謝するとともに「おめでとう」と言いたい。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2019年2月1日「宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ」はこちら。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

⇒2019年2月8日「紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す」はこちら。

⇒2019年2月7日「紀平梨花に金と銀の不安、スケート靴を左だけ取り替え」はこちら。

⇒2019年2月5日「紀平梨花が早速練習・・・アナハイム四大陸選手権」はこちら。

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逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない

ミスを引きずらない精神力が凄まじい
が、接戦では判断ミスが命取りになる

四大陸フィギュアスケート選手権2019の女子シングル。
優勝候補筆頭の紀平梨花は練習中に左手薬指を亜脱臼し、薬指と小指を固定し、痛み止めの薬を服用してショートプログラム(SP)に臨みました。
そして、直前の6分間練習後にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑むと決断を下しました。
しかし、踏み切った直後に体を締められず、空中で回転がほどけてしまいました。

岡崎真は紀平梨花がいつもよりトリプルアクセルを跳びにいこうとしすぎていたと指摘しています。
突き指の影響で体を締めきれないと思ったのか、あるいは助走のスピードが足りなかったのか、無理に高さを出そうとして余分な動作が増え、軸が外れてばらけたように見えたと述べています。
専門家の分析です。

紀平梨花は冒頭のトリプルアクセルがシングルアクセルに抜けて0点になってからの演技が見事でした。
慌てず、落胆せず、落ち着いて丁寧に滑り終えました。
何事もなかったようで、ミスを決して引きずりません。
16歳と思えない凄まじい「精神力」です。
紀平梨花は 68.85点で5位発進となりました。

自分を信じ、データを重んじてほしい

紀平梨花はトリプルアクセルが代名詞とはいえ、演技構成点を含めた総合力で戦える選手です。
進化を遂げた自分をもっと信じるべきでした。
SPで大幅に出遅れると上位選手にプレッシャーをかけられず、戦ううえで不利です。

真のチャンピオンは、最終グループの後半の3人のなかで滑って勝利を収めます。
紀平梨花は今シーズンに滑ったフリースケーティング(FS)すべてで一番ですので、この事実を踏まえればSPで無難に滑るだけで勝てるのです。
客観的なデータをもっと重んじるべきでした。

SPで1位と僅差につけておけば十分

紀平梨花は負傷した状態で一か八かの勝負に出るのなら、FSにしたほうがよかった。
彼女にしては珍しく「冷静さ」を欠きました。
SPで1位と僅差につけておけば、安心して単発のトリプルアクセルに絞れます。
すべての要素での出来栄え点(GOE)、美しいスケーティングを土台とした演技構成点で不足分は十分に補えます。

マスコミは 73.91点で1位の米国女王、ブレイディ・テネルと5.06点差で逆転の射程圏内につけたと書き立てていますが、ナンセンスです。
私もそうですが坂本花織を2位と予想していたわけですから、フォーカスすべきは二人の点差です。
紀平梨花が勝利を収めたとしても、坂本花織がミスを犯すことが前提になる他力にすぎません。

私自身は四大陸選手権での「勝ち負け」にはそれほど興味がありません。
世界の頂点を狙える選手は調整と実戦感覚養成の機会と位置づけるべきです。
毎試合で勝とうとしていたら、けがのリスクが高まります。
いまやフィギュアスケートはもっとも過酷なスポーツの一つに変わりました。
男子シングルに数年遅れで4回転ジャンプ競争に突入しつつある女子シングルもそうです。

マスコミに逆転で本領発揮と書かれる

この原稿はFSが行われる前に、紀平梨花が敗れるという予想に基づいて書きました。

結局、紀平梨花は1位の153.14点を記録し、合計221.99点で逆転優勝を収めています。
私はこの結果にまったく驚きません。
230 点台が当然という実力の持ち主ですから。

指を痛めると日常生活さえ不便になることを考えれば、私は四大陸選手権での演技は立派だったと思います。
しかし、マスコミに「逆転で本領発揮」と書かれるのでは真のチャンピオンと呼べません。
「結果オーライ」で喜ぶというわけにいかないのです。
私は紀平梨花を荒川静香、羽生結弦というオリンピック金メダリストの流れを引き継げるアスリートと考えています。
強敵のいる接戦では判断ミスが命取りになります。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

紀平梨花は「逆境に強い」とも書かれていました。
ことさら強調することもありません。
大舞台で勝利を収める選手は皆たいていそうです。
世界選手権ではぜひともクリーンな演技を見せてください。

ちなみに、私の印象では、四大陸選手権は1位が紀平梨花、2位が三原舞依、3位が坂本花織であり、日本勢が表彰台を独占していました。
三原舞依はもっと点数が出てもいい。

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紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因

突き指で回転軸と回転速度をつくれず
ダブルアクセルに落としてほしかった

紀平梨花はシニア1年目に得点源のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の成功率を高めて自信をつけ、優れた資質を一気に開花させました。
グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」で日本勢として初出場・初優勝を飾ると、第6戦「フランス杯」でも優勝を飾っています。
勢いに乗って平昌五輪金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワを破り、日本勢として2013年の浅田真央以来となるGPファイナル制覇を成し遂げました。
今シーズンは国際大会で負けなしの快進撃を続けており、四大陸選手権では優勝候補本命と目されています。
3月にさいたまで行われる世界選手権に弾みをつけたいところです。

紀平梨花はコロラド強化合宿からいったん帰国して現地入りし、練習で好調振りを示していました。
ところが、ショートプログラム(SP)の前々日の公式練習で3回転ルッツで転倒して左手薬指を負傷し、暗雲が垂れ込めました。
昨年1月に骨折して完治に約3か月を要した古傷です。

病院で撮影したレントゲンをもとに、帯同するチームドクターが下した診断は左手薬指の亜脱臼でした。
濱田美栄コーチ、日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長などに相談し、自らの意志で出場を決断しました。
「痛いのは痛い。この状態でなんとかやろうと思う」と語りました。

フィギュアスケートでは、指はジャンプの際に拳を握り、体を締めて跳ぶための部位です。
とりわけ高難度のトリプルアクセルにおいては重要になります。
さらに、レイバックスピンでも片足のブレードを持ちます。
患部への負担を減らすには中指から小指まで3本を固定するのが理想的ですが、試行錯誤の末に薬指と小指の2本をテーピングすることにしました。

トリプルアクセルは0点でもSP5位

四大陸選手権は女子シングルのSPが行われ、紀平梨花は 68.85点で5位でした。
冒頭のトリプルアクセルがシングルアクセルになり、SPの要件を満たせません。
案の定、回転軸と回転速度をつくれませんでした。
それでも続く3回転フリップ―3回転トウループのコンビネーションは落ち着いて決めました。
後半の3回転ルッツもクリーンに降りました。
3つのスピンのうち、フライングシットスピンはレベル3になりました。
ステップはレベル4でした。

前向きにとらえれば、トリプルアクセルが抜けて痛恨の「0点」にもかかわらず、70点近い5位に踏み止まりました。
スケーティングの評価の高さ、得点力の大きさを示しています。
演技構成点は3番目の 33.03点です。

演技前に濱田美栄コーチからかけられた「真のチャンピオンになるにはこういう試練も必要だし、挑戦だと思って頑張って」という言葉が支えになりました。
英才教育モードですね。
ジャンプ構成の難度を落としてダブルアクセルにするという選択肢もありました。
(私はそうすべきだと思いました。)

紀平梨花は直前の6分間練習を終えるまで迷い、しかも事前の練習がまるで不足した状態で挑みました。
氷の感触も十分につかめていなかったかもしれません。
(この選手はつねに完ぺきを求めています。)
そのうえ、踏み切る際のスピードがなくては、トリプルアクセルの失敗もやむをえません。

坂本花織は得意の最終滑走でノーミ

演技後にフリースケーティング(FS)の抽選が行われ、最終組3番目の19番滑走と決まりました。
GPシリーズNHK杯では5位のSPからFSで154.72点を記録し、6.58点差を引っ繰り返しています。
1位の全米女王のブレイディ・テネルと5.06点差であり、FSでの巻き返しを期待する声もありますが、私は上位選手に大きなミスでも出ないかぎり難しいと考えます。
僅差の2位につけ、FSで得意の最終滑走となる坂本花織はほぼノーミスの演技を見せるでしょう。

また、負傷出場の紀平梨花にパーフェクトな演技を望むのも酷です。
トリプルアクセルは入れたとしても1本です。
結果から眺めるとSPでトリプルアクセルに挑んだことが敗因になるかもしれません。
(他力になりますが、優勝にこだわるならダブルアクセルでGOE加点狙いの様子見でした。)

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紀平梨花はOKジャンプで勝ち運を取り戻す

優勝候補筆頭が大ピンチに陥った

紀平梨花は四大陸選手権で優勝候補筆頭です。
今シーズンの国際スケート連盟(ISU)の公認記録は四大陸選手権の出場選手で2番目の坂本花織に 19.22点という大差をつけています。
初出場・初優勝で3月にさいたまで行われる世界選手権へ弾みをつけようと狙っています。

紀平梨花は6日の練習終盤に3回転ルッツで転得し、左手薬指を痛めました。
激しい「突き指」です。
患部は昨年1月に骨折した古傷ですので、大ピンチに陥ったといえます。

フィギュアスケーターはジャンプを跳び、空中でぶれない回転軸を保つために両脇で体を締めます。
とくにトリプルアクセルを跳ぶ紀平梨花は力を込めて手を握ります。
それができないとジャンプが乱れやすくなります。

診断結果は左手薬指関節の亜脱臼

本番会場で公式練習が行われ、紀平梨花は約17分遅れで参加しています。
日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長によると、朝一番の6時に予約を取って病院へ行き、レントゲンを撮影しました。
負傷した左手は、中指、薬指、小指の3本をテーピングと添え木で固定していました。
ジャンプの踏み切りで体を締める動作を繰り返しています。
3回転サルコウと3回転フリップを計5本、ダブルアクセル(2回転半)を2度決めています。

午後の練習では、トリプルアクセル(3回転半)を降りたようです。
また、3回転ルッツからのコンビネーション、左手で片足を持つレイバックスピンも確かめたようです。

結局、帯同するチームドクターから「左手薬指関節の亜脱臼」と診断されました。
濱田美栄コーチはショートプログラム(SP)でジャンプの難度を落とさないと語りましたが、無理に跳ぶ必要はありません。

運気が下降、アクシデントが続く

今シーズンの中盤の全日本選手権から後半の四大陸選手権にかけて運気が下降気味なのかもしれません。
全日本選手権では寿命を迎えたスケート靴の調整に苦しみ、2位に甘んじました。
コロラド強化合宿でブラッシュアップを図り、今大会の練習でもトリプルアクセルを決めるなど好調振りが目立っていましたが、2試合連続のアクシデントです。
さらに、全日本選手権後に新調したスケート靴が軟らかくなり、左だけサブを急きょ投入したばかりでした。
紀平梨花は「この状態でどうにかしてやろうと思います」と前を向きました。

どのように体を締めるのか、いくつかの対処プランを練っています。
親指と人差し指だけを握るパターン、親指と人差し指と中指を握るパターン、5本の指を握らないパターンなどです。
素人の私には、親指と人差し指で輪っかをつくるのが力を入れやすく、しかも残りの3本指が動きにくい気がします。
これなら勝ち運も取り戻せそうですが、OKサインは国や地域により悪い意味になるとかで避けたほうが無難かもしれません。

これまでに述べたジャンプに留まらず、指を痛めると演技全般に相当な支障が出ます。
神経の行き届いた繊細な表現など絶望的です。
手の表情は演技構成点も左右します。
(痛み止めを飲むか打つかするのでしょうが、大変そうです。)

紀平梨花は一番よい方法を選んで何とかするはずです。
「絶対に間違わない」という言葉に決意と覚悟がにじんでいました。

世界選手権へ調整という位置づけ

しかし、こうなった以上、私は世界選手権への調整の機会という位置づけで臨めばいいと考えます。
優勝にしがみつくことはありません。
「日本勢の表彰台独占に貢献できればうれしい」くらいにトーンダウンすべきかな・・・。

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紀平梨花に金と銀の不安、スケート靴を左だけ取り替え

「四大陸フィギュアスケート選手権2019」が2019年2月6日(水)〜2月11日(月)に米国・アナハイムで開催されます(日本時間)。
全日本選手権で2位の紀平梨花が出場します。
シニア1年目でグランプリ(GP)ファイナルを制しており、優勝は動かないという声がほとんどです。
それくらい世界で評価されているのです。

この選手は最大の武器である「トリプルアクセル(3回転半)」をショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)で決められるなら、おのずと表彰台の頂点に立ちます。
今シーズンについては、ジャンプの基礎点がもっとも高いプログラムを組んでいます。
来シーズンについては、4回転ジャンプを跳ぶロシアのジュニア勢がシニアに上がってきます。

先ごろ国際スケート連盟(ISU)は公式サイトで紀平梨花の特集記事を掲げました。
見出しは「私はいま自分自身を信じられる」です。
ジュニア時代は世界選手権でメダルも獲れなかった選手が一気にブレイクした要因を結論づけています。
それは、トリプルアクセルの安定度が増したこと。
これにより、トップクラスの選手と互角に戦えるとの自信がつきました。
さらに、ジャンプのほかのエレメンツとスケーティングのクオリティが高まったこと。
ISUも出来栄え点(GOE)を含めた「総合力」を認めています。

紀平梨花は他の日本選手とともに練習を行っています。
トリプルアクセルはコンビネーションも単発もそれなりの確率で決めているようです。

ところが、ウェブでスケート靴を左足だけ取り替えたという記事を見かけました。
しかも、現地で、です。
調整に苦しんだ全日本選手権後にスケート靴を新調したばかりです。
何らかの不安を感じたとしか思えません。
私には理由が分かりません。
(詳しい情報がほしいところです。)

スケート靴がしっくり来ないと、トリプルアクセルは決められないはずです。

紀平梨花は出場する以上は優勝を目指しています。
が、見据えているのはシーズン最大のイベント、3月にさいたまで開催される世界選手権でしょう。
だれからも「世界一」と認められるためにはこの大会で圧勝する必要があります。
四大陸選手権は、そこへ向けた調整と実戦感覚を取り戻す機会という位置づけで十分です。

(2月5日執筆)

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◆書き加え(2月6日)

紀平梨花は全日本選手権で足首付近をテープで固定して滑りました。
大会終了後に新調したスケート靴がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を踏み切る「左」だけが軟化し、「サブシューズ」を投入しました。
その結果、右が金のエッジ、左が銀のエッジという色違いで試合に臨みます。
(両方のメダルを獲ろうとしているという意味でありません。)

スケート靴は選手の「命」です。
時間をかけて足に馴染ませても、高難度ジャンプを跳ぶ選手の場合はせいぜい3か月で踏ん張りが利かなくなるようです。

紀平梨花は1月にコロラド強化合宿で4回転ジャンプも含めた猛練習を積んできたこともあり、スケート靴がわずか1か月で寿命を迎えました。
高難度ジャンプが身体にも大変な負荷になっていることが実感として分かります。
跳ぶ瞬間、さらに降りる瞬間の衝撃は凄まじいのでしょう。

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四大陸選手権順位予想・・・三原舞依が2年ぶり優勝

四大陸フィギュア2019日程、テレビ放送
私自身は三原舞依に優勝を収めてほしい

「四大陸フィギュアスケート選手権2019」が2019年2月6日(水)〜2月11日(月)に米国・アナハイムで開催されます(日本時間)。
アフリカ、アジア、アメリカ、オセアニアの主要選手が演技を競います。
ロシアを含めたヨーロッパの主要選手が演技を競う欧州フィギュアスケート選手権と対を成す国際大会です。

日本勢は、女子シングルに坂本花織(1位)、紀平梨花(2位)、三原舞依(4位)、男子シングルに宇野昌磨(1位)、田中刑事(3位)、友野一希(4位)が出場します。
カッコ内は全日本選手権の順位です。

メディアで優勝候補の筆頭に挙げられているのが、シニア1年目でグランプリ(GP)ファイナルを制した紀平梨花です。
ほぼ異論なし。
さらに、2位に坂本花織、3位に三原舞依が予想されています。
そうなると、日本勢が2年連続で表彰台を独占することになります。
ちなみに、前回(台北大会)は坂本花織が1位、三原舞依が2位、宮原知子が3位でした。

日本勢の対抗馬として名前が挙がっているのは、韓国のイム・ウンス、米国のマライア・ベル、ブレイディ・テネルです。
地元の米国では3位にマライア・ベルが予想されています。
そうなると、三原舞依が表彰台から外れます。

私自身は今シーズン、いい演技を続けている三原舞依に表彰台の頂点に立ってほしい。
紀平梨花、宮原知子、坂本花織の陰に隠れて目立ちませんが、実力はトップクラスにあります。
どうも得点も順位も運がないように思います。

三原舞依は2年ぶりの優勝へ「調子はまずまずです。かおちゃんが死ぬ気でがんばると言っているので、私は死なない程度にがんばります」と語っています。
かおちゃんとは、中野園子コーチ同門の後輩、坂本花織のことです。
切磋琢磨するライバルであるとともに掛け替えのない親友でもあります。

⇒2018年12月28日「三原舞依は好調・安定の演技、欠点がないという欠点」はこちら。

私は宇野昌磨が四大陸選手権で未勝利ということが不思議でなりません。
むろん優勝候補の筆頭です。
羽生結弦も米国のネイサン・チェンも出場しませんから、異論なし。

宇野昌磨は2018年平昌五輪、2017年と2018年の世界選手権とGPファイナルでも銀メダルです。
この四大陸選手権は2017年江陵大会で銅メダル、台北大会で銀メダルでした。
ライバルになるとしたら、前回を制した中国のボーヤン・ジン、GPファイナルで銅メダルを獲った韓国のチャ・ジュンファンくらいです。

全日本選手権で痛めた右足首に不安が残っていますが、「シルバーコレクター」の汚名を返上できるかどうかに注目が集まっています。

◆四大陸選手権競技日程(予定)

◇2月8日(金) 05:30〜8:40 女子SP
◇2月8日(金) 11:15〜15:15 男子SP
◇2月9日(土) 12:00〜15:40 女子FS(以降、表彰式)
◇2月10日(日) 12:00〜15:55 男子FS(以降、表彰式)
◇2月11日(月) 11:00〜13:30 エキシビション
※いずれも日本時間。

◆四大陸選手権テレビ放送(予定)

フジテレビ系列で放送されます。

◇2月8日(金) 19:57〜 女子SP 男子SP
◇2月9日(土) 19:00〜 女子FS
◇2月10日(日) 19:00〜 男子FS
※いずれも録画放送。

競技日程もテレビ放送も予定が変更になることがあります。
かならず確認してください。

四大陸選手権は、3月にさいたまで行われる世界選手権の前哨戦とされています。
が、トップクラスの選手が揃うわけでありません。
この大会の結果で占うことは難しい。

category:三原舞依ブログはこちら。

◇◆◇

三原舞依に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月28日「三原舞依は好調・安定の演技、欠点がないという欠点」はこちら。

⇒2018年11月29日「三原舞依はGPシリーズ自己最高2位にうれしさと悔しさ」はこちら。

⇒2018年11月15日「三原舞依は地力があり演技が安定している」はこちら。

⇒2018年11月15日「三原舞依の幸福感に満ちた演技世界を楽しむ」はこちら。

⇒2018年11月10日「三原舞依はGPシリーズNHK杯で遅れを取り戻す」はこちら。

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紀平梨花が早速練習・・・アナハイム四大陸選手権

欧州以外の国・地域が参加するフィギュアスケートの四大陸選手権が7日に米国・アハナイムで開幕します。
前回覇者で日本女王の坂本花織、2017年大会覇者で全日本選手権4位の三原舞依が現地時間の3日、田中刑事、友野一希とともにロサンゼルス空港に到着しています。

坂本花織はまたしても「死ぬ気でがんばります」と語りました。
全日本選手権のフリースケーティング(FS)の前にも死んだはずです。
これでは命がいくつあっても足りません。

三原舞依は2年ぶりの優勝へ「調子はまずまずです。かおちゃんが死ぬ気でがんばると言っているので、私は死なない程度にがんばります」と返しています。
この子の対応は正しい。

⇒2019年1月31日「カオちゃん、それを言っちゃあ、おしまいよ」はこちら。

紀平梨花も3日、ロサンゼルス空港に到着しましたが、ウェブ記事では別行動だったかどうか分かりません。
それともシニア1年目でグランプリ(GP)ファイナルを制したので単独扱いなのでしょうか。

紀平梨花は10日間のコロラド合宿を終えたばかりであり、振付も変えました。
到着2時間半後、ロサンゼルス郊外のアイスリンクに直行して練習を行いました。
FS「ビューティフル・ストーム」の曲をかけて冒頭のトリプルアクセル(3回転半)−2回転トウループ、続く単発のトリプルアクセルを降りるなど、約1時間汗を流しました。
「まだふわふわしている」とか。
(練習では宇野昌磨、友野一希も一緒だったらしい。)

⇒2019年1月9日「紀平梨花は米国合宿へ、ブラッシュアップと滑り込み」はこちら。

「気合を入れて自己ベストを更新したい」と語っています。
ショートプログラム(SP)で出遅れた全日本選手権では2位に甘んじましたので期するところがあるはずです。
しかし、狙いを定めているのは、3月にさいたまで行われる世界選手権での優勝でしょう。

ところで、紀平梨花はコロラド合宿で4回転サルコウと4回転トウループを跳んでいます。
この情報は国際スケート連盟(ISU)公認大会で女子史上初めて4回転ルッツを決めた14際のアレクサンドラ・トルソワなど、ジュニア女子の4回転ジャンパーが複数いるロシアでも「シニア女子の4回転革命の始まり」として報じられました。
個人差はあるにしろ、成長期を迎えた16歳の紀平梨花が着氷させたことに驚きが広がりました。

⇒2018年12月30日「賢い紀平梨花は4回転ジャンプを跳ばない」はこちら。

紀平梨花はトリプルアクセルを武器に平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワなどを倒しましたが、来シーズンに4回転ジャンプを組み込むかどうかに注目が集まっています。

余談。
新調したスケート靴はいくらか馴染んできたのでしょうか。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月28日「紀平梨花は視線がうつろに泳ぐ瞬間がある」はこちら。

⇒2019年1月22日「紀平梨花はまだまだ未熟、改善点がいっぱい」はこちら。

⇒2019年1月21日「紀平梨花の運動量のすごさに圧倒される」はこちら。

⇒2019年1月20日「紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)」はこちら。

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

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万全でない羽生結弦はさいたまで負ける

ネイサン・チェンに自信をつけさせない
前人未到の五輪3連覇にフォーカスせよ

フィギュアスケート男子シングルの羽生結弦。
先ごろ行われた全米選手権を見たでしょうか。
ショートプログラム(SP)で世界王者のネイサン・チェンが1位に立ち、フリースケーティング(FS)で衝撃的なスコアを叩き出し、悠々と3連覇を成し遂げました。

朝飯前と言わんばかり、3種類、計4本の4回転ジャンプをパーフェクトに決めています。
点数が1割増しとなる後半にすべてのコンビネーションを置くというどん欲な構成でした。
国際スケート連盟(ISU)の非公認ながら228.80点、合計342.22点を記録しました。
本田真凜を指導するラファエル・アルトゥニアンコーチとキス・アンド・クライで得点を見て「ワオ」と驚きました。

いったいどういう採点をしているのか?

ネイサン・チェンは出来栄え点(GOE)も際立ちました。
おもに表現力を示す「演技構成点」でも、2項目で10点満点、残り3項目で9点台後半でした。
グランプリ(GP)シリーズ「スケートアメリカ」で記録したパーソナルベスト282.42点を60点近くも上回りました。
とんでもない数字であり、いったいどういう採点をしているのかと怒りたくなります。

羽生結弦がGPシリーズ「フィンランド大会」で記録したルール改定後の最高得点297.12点を45点ほど上回りました。
参考までに記せば、「歴史的高得点」とされてきた昨シーズンまでの世界歴代最高得点は羽生結弦が2015年GPファイナルで記録した330.43点です。

羽生結弦も宇野昌磨もけがの回復途上!

ネイサン・チェンは3月にさいたまで行われる世界選手権に出場します。
GPファイナル連覇、世界選手権制覇により課題だった「メンタルの弱さ」を克服しつつあります。
かたや、五輪2連覇の羽生結弦も平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨もけがの回復途上です。
しかも、宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖がついています。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

素晴らしい実力を備える二人といえども万全の状態で臨まないとネイサン・チェンに敗れる恐れがあります。
メンタルの状態で成否が左右される高難度ジャンパーに自信をつけさせるときわめて厄介です。
2022年北京五輪を含めた大舞台で最大のライバルに楽に滑らせることになります。
ルール改定により演技の「質」が重視されるようになりましたが、依然として得点に占めるジャンプの比重は大きい。

最後の砦、羽生結弦に負けてほしくない

ネイサン・チェンは名門エール大学1年に在籍する文武両道のスーパーエリートです。
さいたまで彼の時代が幕を開けるかもしれません。
私はとくに日本男子の最後の砦、羽生結弦に負けてほしくない。

⇒2018年12月6日「羽生結弦に3年連続特例など問題外、全日本フィギュア2018」はこちら。

羽生結弦は前人未到のオリンピック3連覇の偉業を成し遂げられる力を持っていると考えています。
あくまでも北京五輪にフォーカスし、史上最高のフィギュアスケーターとして、まばゆい栄光とともに競技人生を締め括ってください。

これこそが羽生結弦にふさわしい最後の大仕事といえます。

(1月28日執筆)

category:羽生結弦ブログはこちら。

◇◆◇

羽生結弦に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月14日「羽生結弦が4Aクワッドアクセルを跳ぶ日」はこちら。

⇒2018年12月6日「羽生結弦に3年連続特例など問題外、全日本フィギュア2018」はこちら。

⇒2018年11月30日「羽生結弦はけん玉大使、昭和26年生まれはマグマ大使」はこちら。

⇒2018年11月21日「羽生結弦はフィギュアスケートの神なのか」はこちら。

⇒2018年11月20日「羽生結弦に奇跡の復活は期待できない」はこちら。

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羽生結弦は世界選手権出場の判断が難しい

日本開催で表彰台の頂点は譲れない
が、4回転なしにチェンに勝てない

フィギュアスケート男子シングルの羽生結弦。
昨年11月のグランプリ(GP)シリーズ「ロシア杯」の公式練習で右足首を負傷したにもかかわらず、この大会を滑り切って優勝を飾りました。
ムリを通そうとした時点で、12月のGPファイナルを欠場することを前提にしていました。

羽生結弦を指導するブライアン・オーサーコーチは「けがの状態はよくなっており、氷上に戻っている」「こうした状況は初めてでない」と自信ありげに語りました。
実際、昨シーズンも右足首のけがを乗り越えて平昌五輪で金メダルをつかんでいます。
直前まで出場さえ危ぶまれ、「奇跡の復活」と称えられました。

羽生結弦は昨年末の全日本選手権も欠場しましたが、特例(救済措置)を適用されて3月20日にさいたまで開幕する世界選手権の代表選手に選ばれています。

⇒2018年12月6日「羽生結弦に3年連続特例など問題外、全日本フィギュア2018」はこちら。

ブライアン・オーサーコーチは1年前よりずっと早いと語りました。
練習拠点のカナダ・トロントで順調に回復し、トレーニングを再開しているそうです。

私自身は羽生結弦に2022年北京五輪に出場してオリンピック3連覇という前人未到の偉業を成し遂げてほしいと願っています。
このブログで幾度か述べていますが、一生に一人見られれば幸運という選手です。
強行出場は避けてください。
同じ個所をもう一度痛めたら、選手生命が終わります。

ブライアン・オーサーコーチは羽生結弦が4回転ジャンプを跳びはじめたかどうかについては明らかにしていません。
五輪同様に直前まで伏せるはずです。

羽生結弦としても日本開催の世界選手権に出場するからには表彰台の頂点は譲れないでしょう。
熱烈なファンと大勢の国民の期待を背負うことになります。

最大のライバルとなるのは、GPファイナル連覇を果たし、世界選手権連覇を目指す米国のネイサン・チェンです。
ただ跳ぶだけだったのに「出来栄え点(GOE)」を稼げるようになり、表現力を中心とした「演技構成点」も伸ばしました。

私は宇野昌磨と金メダルを争ってほしいと思っていますが、宇野昌磨はネイサン・チェンに勝てません。
また、羽生結弦といえども、さすがに4回転ジャンプを跳べなくては得点で上回れません。
メンタルが著しく影響する高難度ジャンパーに自信をつけさせてしまいます。
私は二人が表彰台の両脇に甘んじる姿を見たくありません。

選手生命とライバル対策の観点でも世界選手権への出場の判断を慎重に行ってほしい。

⇒2018年11月19日「羽生結弦は棄権するわけにいかない」はこちら。

(1月28日執筆)

category:羽生結弦ブログはこちら。

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羽生結弦に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月2日「羽生結弦は世界選手権出場の判断が難しい」はこちら。

⇒2019年1月14日「羽生結弦が4Aクワッドアクセルを跳ぶ日」はこちら。

⇒2018年12月6日「羽生結弦に3年連続特例など問題外、全日本フィギュア2018」はこちら。

⇒2018年11月30日「羽生結弦はけん玉大使、昭和26年生まれはマグマ大使」はこちら。

⇒2018年11月21日「羽生結弦はフィギュアスケートの神なのか」はこちら。

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宇野昌磨は世界選手権で男女同時金メダルを叶えよ

コンディションづくりを最優先
チャレンジカップは欠場へ

フィギュアスケートの男子シングル。
日本スケート連盟は宇野昌磨が2月21日にオランダ・ハーグで開幕する「チャレンジカップ」を欠場すると発表しました。
2月7日に米国・アナハイムで開幕する四大陸選手権には予定どおり出場します。

宇野昌磨は3連覇を果たした全日本選手権のショートプログラム(SP)のウオーミングアップで負傷した右足首捻挫が完治していません。
無理を押して出場しましたので、その後の回復に思ったよりも時間がかかっています。
3月20日にさいたまで開幕する世界選手権へ向けたコンディションづくりを最優先させました。
自身の公式サイトで「2試合出るには足の不安もある」とコメントしました。
四大陸選手権の出場も取り止めることを検討しましたが、「試合勘」をつける必要性を感じました。

現在は回復の目途が立っているとのことで大丈夫でしょう。
今後へ向けて「けがが悪化しないように細心の注意を払って練習している」と語りました。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

このチャレンジカップには紀平梨花も出場します。
私はこの2選手が2022年北京五輪へ日本のフィギュア界を牽引していくと考えていました。
どちらも金メダル獲得を目指しているはずで、この機会に仲よしになってほしかった。

宇野昌磨は紀平梨花のグランプリ(GP)ファイナルのフリースケーティング(FS)を会場で見て、多くの気づきを得ています。
トップアスリート同士が情報や意見を交換することは貴重です。
ライバル関係になる同性と違い、異性とは十分に可能です。

GPファイナルで紀平梨花が1位になったのに対し、宇野昌磨は2位に留まりました。
世界選手権の大舞台でどうか男女同時金メダルを叶えてほしい。
おそらく米国のネイサン・チェンに負けつづけている宇野昌磨の頑張りにかかっています。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

(1月28日執筆)

category:宇野昌磨ブログはこちら。

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宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月24日「宇野昌磨と高橋大輔はもう似ていない」はこちら。

⇒2019年1月23日「宇野昌磨と紀平梨花はチャレンジカップで仲よしになれ」はこちら。

⇒2018年12月29日「宇野昌磨はネイサン・チェンに負け癖」はこちら。

⇒2018年12月22日「宇野昌磨は高橋大輔と全日本選手権を盛り上げる」はこちら。

⇒2018年12月20日「宇野昌磨はなぜ僅差の2位に留まるのか」はこちら。

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和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

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