昨日の続き―。
大半の人にとり、最初の就職とは「就社」である。
そこにおいて、どのような段取りでキャリアアップや自己実現を図っていけばよいだろう。
豊かさと幸せをつかむ働き方は、いかにあるべきか?
第1に、仕事を与えられる―。
これについては、4月27日のブログで、「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ」という阪急・東宝グループの創業者、小林一三の言葉を引用しながら述べた。
最初は、「上」から仕事を命じられることから始まる。
第2に、仕事を決める―。
これについても、4月11日のブログで、「職業人生でどう頂点を極めるか?」というタイトルで、「会社勤めの方であれ、働く部署も、そこでの仕事も、すべて自分が“主導権”を持って決める」と述べた。
「できることは、もうやらない」。
そう、心に固く誓うだけでよい。簡単だ。
いわゆる「社内営業」とはこれ。リレーションセールスとソリューションセールスを合わせて用いる。
次第に、「上」と接触し、「上」へ提案していく。自分から仕事を指し示すようにする。
担当者なら管理者へ、管理者なら上級管理者へ、昇進の可能性が高まる。また、転職の選択肢を持てよう。
第3に、仕事をつくる―。
これは、第2ステージを進化させたものである。
いわゆる「社内起業」とはこれ。自分が推し進めたい事業やプロジェクトを立ちあげる。
結果として、部門の責任者かチームのリーダーになる。少なくとも主要メンバーに収まる。4月11日に紹介した事例は、第2と第3のステージを同時にやってのけたわけである。
また、やりたくないことをやらなくてすむ。何よりだ。
この領域に足を踏み入れると、労働観が一変する。毎日「遊んでいる」感じ…。
既存企業の圧倒的大多数は、“現業”を守るのでは、縮小や衰退を避けようがない。
したがって、これがうまくいったら「役員」を請われる。トップへの道が開かれたことになる。
最後に、自分から仕事を生み出すようにする。
以上が、「就社」の範囲での成功の段取りである。
実は、第3ステージは、自分が独立する“稽古場”となる。私が最近出会った起業家は、全員がこれを実行していた。
“母屋の軒先”を借りるわけだから、気軽に行える。
そして、やがて自信がついたところで、自社を飛び出す前に、仕事をはみ出す。
第3ステージの最終段階、つまり仕上げである。
私は、いきなり起業する人の勇気に頭が下がるが、かなりリスキーだということを分かってほしい。
リスクは小さくできるなら、それに越したことはない。
では、どうするか?
「無償で、他人の会社を手伝う」。
なかでも起業に関わるのは、一番有益である。
無償だから、自社の就業規定に触れないし、仮に失敗しても自分に損害が及ばない。うまくいったら「役員」を請われる。
時間は、夜間や週末、祝日や休暇などを当てる。自室でネット環境を使えばすむかもしれない。
来るべき自分の出番に備え、他人の舞台で働く。起業の練習と研鑽を積んでおく。
当事者経験を味わうことが最重要!
これなしに、自分の起業や経営、事業に関する能力を正確に見極められない。
例えば、社長より参謀に向いている自分を発見したりする。迂闊な倒産も回避できよう…。
私は切に願う。
起業するからには、かならず成功してほしい。

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