一日中、ホームページの増補と改良に没頭する。
それにより、創設や開設の当初は、見違えるほど変わった。
しかし、いまは土台ができているので、それをアップしたところで見た目の印象はあまり変わらない。
「頑張った」という実感をなかなか持てない。作業のつらさばかりが身にしみる。
でも、ここからが頑張りどころ。
すべてが“横並び”のなかで、たとえわずかでも上に立つことが大切なのではないか。
原稿の執筆でも同じだ。
私は1回で文章が書けない。正確に言うと、うまく考えを整理し構築することができない。要は、頭が悪い。
したがって、いったん書いた原稿を数十回はうだうだ推敲せざるをえない。とても孤独な作業といえる。顧客への提案書の作成でも、企画書の作成でもしかり。
私は、何でも70点を目指している。これが「目標点」。もちろん自己採点のことである。他人の評価は気にしない、気にならない。
ベタで貼りつけるなら、1週間で1冊分の叩き台はつくれる。若い頃なら4〜5日。10〜20点。
最初の数回までは、推敲するたびにどんどんよくなる。30点。これが「許容点」。
10回を超えたあたりから、内容があまり変わらなくなる。それを伝えるための表現が少しずつよくなる。40点。
執筆のテーマや原稿の性格によるが、20回前後で50点になる。これが「及第点」。つまり、自分で何とか合格を出せる、ぎりぎりの水準に達したわけである。
そして、勝負はここからだ。30回、40回…。気が遠くなるまで推敲を繰り返す。
「知的生産」は際限がなく、これで十分ということがない。もういいだろう、手を離す、その見切りがきわめて難しい。
推敲初期では1カ月に5点上がったとしても、後期では1点しか上がらない。55点の状態を60点に引き上げるのは、非常に大変だ。
こうして、著作の刊行が何年も先延ばしになってしまう。
過去に出版社がOKを出しながら、私自身が納得できなくて刊行を取り止めた原稿は5冊分もある。
「もったいない」。周りがあきれる。
「バカだなぁ…」。自分にあきれる。
職人の腕を持っていないのに、「職人気質」だけは抜けない。このどうしようもないわがままを何とか変えたいのだが…。

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