規模の大きな会社や歴史の長い会社への就職を目指している学生に、どうしても知っておいてほしいことがある。
入社して「こんなはずでなかった」と後悔しないために…。
実は、仕事をばりばりこなす新卒は、職場や組織にとって非常に迷惑な存在である。
それをやられると、年功に応じた仕事の割り振りなど、長らく保ってきた秩序が乱れたり壊れたりする。
「新人は、仕事をしてはならない」。
多くの日本企業における暗黙のルールである。
新人は、手順として、長期の下積みを経験する。
“出る杭”は、村八分の状態に置かれるどころか、イジメの集中砲火を浴びる…。
社内の平和のために、新人は可愛くなければならない。
分かり切った仕事のやり方を、上司や先輩にしおらしく尋ねる姿勢こそが評価される。
自分がやりたい仕事をやれるようになるのは、気の遠くなる下積みに耐えて発言力を持った場合に限られる。
ところが、その頃には意識が腐り意欲が萎え、能力も錆びついている。仕事をばりばりこなす新卒が目障りになる。
こうして企業文化や組織風土が無事に受け継がれていく…。
学生が持つべきは、就職とは「就社」という、大人の分別であろう。
とくに人気企業への就職は、手段でなく目的であると割り切ったほうが、周りとうまくやっていけるのではないか。
「仕事に燃えたい」。
そんな願望を抱く学生に応えられるところは多くない。

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