私には「ベンチャーはこうあってほしい」という思い入れがある。それは、次の2点に集約される。
第1は、「志」の高さ―。
社会にどのような貢献を行うのか、明確であること。それは企業理念にもうたい込まれる。
この志は、尖っていて、くすんでいてはならない。
ベンチャーは、志の高さゆえに、世間から尊敬と共感を集める存在である。
第2は、「仕組み」の新しさ―。
先の志を、前例のないトータルかつシンプルな仕組みに落とし込んでいること。
それはビジネスモデルとも呼ばれる。
この仕組みは、顧客への価値提供の手段という次元に留まらない。自社のマネジメントやマーケティングの「戦略」という位置づけになる。
それらに関わるすべての活動が、標準化されたプロセスとルールに基づいて整然と行われる。
ベンチャーは、仕組みの新しさゆえに、世間から注目と興味を集める存在である。
…私なりの結論はこうだ。
従来の事業を従来のやり方で行う企業は、それが収益を上げ、株式公開を果たしたとしても「ベンチャー」と言えない。
アマゾンは書籍の流通を、デルはパソコンの販売と生産を、ミクシーは人のコミュニケーションを、高い志と新しい仕組みにより活性化してみせた。
社会に「革命」を引き起こす。
キモは、クリエイティビティの発揮と構成による、約束事の陳腐化である。
「ベンチャー」。
この言葉には、わくわくする響きがある。

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