人気ブログランキング←応援、よろしく!

先週末、私は品川プリンスホテルアネックスタワーに宿泊していた。
午後10時を回った頃…。
私は用事があり、品川駅方面へ向かっていた。
すると、サラリーマンとおぼしき一団のなかで、小競り合いが起こっていた。
忘年会帰りか、皆、足取りが怪しい。
罵り合う3人の中年男性を引き離そうと、職場の仲間が背後から押さえにかかっている。
今年も残すところわずか、師走の風物詩。
しこりが残るものなのか…。

ところで、忘年会の冒頭に、トップや上長が挨拶を行うことがある。
「きょうは無礼講でいこう」。
右肩上がりの時代が幕を閉じ、すでに十数年―。
いまだに化石みたいな会社や部門が残っているのだ。

横並びの確保から、個性化の追求へ。
一枚岩の死守から、多様性の容認へ。
右肩下がりの時代を勝ち抜くには、出る杭が現れなくてはならない。
その条件は、自由にものが言える風通しのよさ…。

一般に、組織の官僚化が進むと、忘年会以外は無礼講にならない。
成員の意識、思考、行動の一切合財が、秩序の維持、ポジションの保全に向けて塗り固められる。
したがって、忘年会に限って無礼講に変えると、押さえつけられていたものが堰を切ったように噴き出す。
それは前向きな意見でなく、後ろ向きの不満になりやすい。
そして、ときに憤怒や嫉妬の感情が絡まる…。

「きょうは無礼講でいこう」。
これには、太っ腹なところを見せながらも、酒の勢いを借りた言動は謹んでほしいという祈りが込められている。
さらに、自分や組織に好ましくないハプニングが起こったときの収拾が探られている。

経営を取り巻く環境は、一段と厳しさを増すだろう。
それを乗り越えるには、進んで仕事をつくり成果を生んでいくクリエイティブな企業文化が築かれていなければならない。

「毎日が無礼講」。
いまや実力主義のマナー、勝ち組のルールといえよう。

人気ブログランキング←応援クリック、いま何位?