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西へ向かう新幹線のグリーン席のホルダーに、「ウェッジ」と「ひととき」という2冊の月刊誌が入っている。
前者は市販されている経済誌である。
後者は東京以西の旅、そして各地の風物や文化に関わる車内誌である。長く続いているから、一定の読者を得ているのだろう。
先日、名古屋へ移動する途中、時間を持て余してページをパラパラめくっていると、日清紡グループの広告が目に止まった。
グリーン車の乗客にパーサーから配られるオシボリは、この会社のピュアコットンを使用した製品である。
使い心地がよく、私はとても気に入っている。
キャッチコピーは、「日清紡は、変→」。
それに添えられているコピーは、「変化、変貌、変身、変形、変容、変革、・・・あふれる想いを、一文字と矢印に込めました。」。
ボディコピーは長く、最後の1文が「これからの日清紡は、変→がとまらない。」。
この広告はわりと長期にわたって展開している。
まったく同じか、それともシリーズ広告として表現を変えながら…。
私はだいぶ前にも見かけた記憶がある。
うろ覚えなので、間違っていたら申し訳ない。
さて、率直に言って、広告で謳うムーブメントは遅すぎる。
20〜30年前に全力で取り組んでいなければならない。
戦後、紡績会社は全盛期を謳歌したが、それが長く続くことはなかった。
あっという間に衰退産業に転落した。
私がもう一つ感じたこと。
この広告は、一見すると、日清紡から市場や顧客に対するアピールである。
だが、実際には、経営トップからグループ企業に対するメッセージでないか。
世の中にこうしたかたちで表明することで、内部が変わらざるをえないように仕向ける。
これだけ執拗に続けているところを見ると、日清紡は経営トップが率先しているにもかかわらず、社員がいま一つ変わり切れていないのかもしれない。
私はおもに教育・指導を通じ、営業変革や営業再建に携わってきた。
「チェンジコンサルティング」一筋である。
その経験からすれば、時代にそぐわなくなった企業文化や組織風土を改めるのは、並大抵な苦労でない。
それにどっぷり浸かってきた社員の意識や発想も…。
これができたなら、かつての名門企業はとうに凋落傾向に歯止めをかけられたはずだ。
痛みをともなう変革は、トップダウンで推し進めることは言うまでもない。
最大の問題は、社内でだれが「変→」を引っ張るのが有効かである。
それは、市場や顧客にじかに触れる「営業」を置いていない。
Copyright ©2008 by Sou Wada
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毛筆で味わう
西へ向かう新幹線のグリーン席のホルダーに、「ウェッジ」と「ひととき」という2冊の月刊誌が入っている。
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後者は東京以西の旅、そして各地の風物や文化に関わる車内誌である。長く続いているから、一定の読者を得ているのだろう。
先日、名古屋へ移動する途中、時間を持て余してページをパラパラめくっていると、日清紡グループの広告が目に止まった。
グリーン車の乗客にパーサーから配られるオシボリは、この会社のピュアコットンを使用した製品である。
使い心地がよく、私はとても気に入っている。
キャッチコピーは、「日清紡は、変→」。
それに添えられているコピーは、「変化、変貌、変身、変形、変容、変革、・・・あふれる想いを、一文字と矢印に込めました。」。
ボディコピーは長く、最後の1文が「これからの日清紡は、変→がとまらない。」。
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まったく同じか、それともシリーズ広告として表現を変えながら…。
私はだいぶ前にも見かけた記憶がある。
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さて、率直に言って、広告で謳うムーブメントは遅すぎる。
20〜30年前に全力で取り組んでいなければならない。
戦後、紡績会社は全盛期を謳歌したが、それが長く続くことはなかった。
あっという間に衰退産業に転落した。
私がもう一つ感じたこと。
この広告は、一見すると、日清紡から市場や顧客に対するアピールである。
だが、実際には、経営トップからグループ企業に対するメッセージでないか。
世の中にこうしたかたちで表明することで、内部が変わらざるをえないように仕向ける。
これだけ執拗に続けているところを見ると、日清紡は経営トップが率先しているにもかかわらず、社員がいま一つ変わり切れていないのかもしれない。
私はおもに教育・指導を通じ、営業変革や営業再建に携わってきた。
「チェンジコンサルティング」一筋である。
その経験からすれば、時代にそぐわなくなった企業文化や組織風土を改めるのは、並大抵な苦労でない。
それにどっぷり浸かってきた社員の意識や発想も…。
これができたなら、かつての名門企業はとうに凋落傾向に歯止めをかけられたはずだ。
痛みをともなう変革は、トップダウンで推し進めることは言うまでもない。
最大の問題は、社内でだれが「変→」を引っ張るのが有効かである。
それは、市場や顧客にじかに触れる「営業」を置いていない。
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