人気ブログランキング←応援、よろしく!

4日のブログ「バカが際立つ東国原英夫知事」に対し、読者からコメントが寄せられた。
                      ◇
こんにちは。
和田さんが「バカ」という言い方をもう少しうまく説明できないと、この記事、要らぬ誤解を招きそうですよ…。

「自分を下に置いて『個』を出し尽くし、ありとあらゆる手段を利用して、他人に対してサービスしてゆく」という、サービス業の基本中の基本を貫き通している人。

そういう意味で「ほんとうのバカ」と言っているのだろうと思いますが、表現は慎んだほうがよいかもしれません。
はっきり申しあげて、裏に和田さんの驕りのようなものも感じられますから、少し不快にもなりました。
                      ◇
言葉が不適切との指摘である。
確かに「バカ」という言葉は、さまざまな場面でいろいろな意味に使われる。
また、この言葉から受けるニュアンスは人により異なる。
口頭で発するのと、文章に表すのでも異なる。
ならば、自分に留め、他人に用いるべきでないとのお叱りだろう。
がさつな性格ゆえ、人をしばしば不快にさせてしまう…。

さて、私のバカに対する憧憬と尊敬の念は筋金入りである。
バカはなぜ凄いか?
才能と度量が必要だからだ。
このいずれかを持つだけでも、人生でそれなりの成功を収められる。
東国原英夫宮崎県知事(そのまんま東)に限らず、お笑い芸人にはこの2つを兼ね備えた人が少なくない。
それは私が長らく追い求めて得られなかったものだ。

私は先月13日の営業実践大学社長スクールで、初のテーマに挑んだ。
「経営と人生の名言を読み解く!」
このブログでは、深い気づきを与えられた名言を掲げている。
当日は、そのなかでもとくに感銘を受けたものを選び、それに考察を加えるスタイルで講義を進めた。
10の名言を用意したが、一番のお気に入りは竹村健一の「他人に笑われることを怖れなくなったおかげで、本当にいろいろなことができた」。
私は30分の持ち時間の多くを割いた。
この言葉は非常に深い。
私のような凡人が一生かかってもたどり着けない境地ではなかろうか。
なお、私のバカへの思い入れの一端を、1月17日のブログ「竹村健一の名言」で記している。

また、1979年、私は20代後半で赤塚行雄「バカの大研究」という本の刊行に、編集者のアシスタントとして関わった。
国電御茶ノ水駅近くでお会いした著者はざっくばらんな人柄で、私が差し出したゲラ刷りを愉快そうにめくっていた。
人生を楽しんでいる雰囲気が伝わってきた。
世の中の転換や発展に寄与した人物を、バカの側面から捉えた読み物。
すでに当時からバカに関心を持っていたことになる。

このブログに載せている営業川柳(素人川柳)も、そうした私の志向や願望とどこかでつながっている。
実際に多くの時間をつぎ込み、しかも1円にもならず、なおかつ賞賛を受けるわけでないので、強いこだわりがないと続けられない。
バカに徹し切ろうともがいているが、なかなか難しい。
出来はお粗末そのもの。
とくにナンセンスな作品をつくるのが苦労。

さらに、遅ればせながら4月から私の講演に「漫談」の要素を取り入れようとのたうっている。
老いて感性がさびついたせいか、恐ろしく難しい。
もっと訓練を積み、場数を踏まなくてはなるまい。
グーグルやヤフーなどの検索連動型広告でかなり表示されたので、ご存知の方もいるだろう。

私はおもに営業分野の変革コンサルタントとして働いている。つまり、営業再建屋である。
会社や社会を覆う閉塞状況を打ち破るには、生真面目な思考だけでなく、笑い笑われる精神が欠かせないと思い至った。
60歳が目の前に迫り、バカへの希求が再び炎のように燃えあがっている。
年齢的に最後の挑戦になるはず。
綾小路きみまろのCDを持っており、聞くたびにお笑いの即興性と完成度にうならされる。

私は思う。
ケーシー高峰みたいにホワイトボードの前で、牧伸二みたいに歌えたら…。
そもそもシビアな教育や指導と、お笑いを両立させることが可能なのか。
無理を承知で、その道を追い求めたい。
私は先週の研修出張の疲労が色濃く残っている。

                      ◇

先ごろ東国原英夫は宮崎の観光スポット・高千穂を舞台にした新曲の作詞を手がけた。
これが初挑戦ではないが、クルマでの移動中に5分で書きあげたとか。
中身は知らないが、私はその事実に驚かされる。
竹村健一が自らの半生を振り返って述べたように、他人に笑われること、バカにされることを怖れなければ、ほんとうにいろいろなことができると実証しているかのよう…。
才能と度量がさらに備わる。
こうした循環のなかで、一流の人物や人財に成長していくのだろう。

私が職業人生で自分に言い聞かせてきたのは、「バカの一つ覚え」である。
学歴もカネもツテもなかったが、お陰でささやかな成功を収められた。
そうした経験を踏まえ、企業研修や公開セミナーでは受講者に「バカの一つ覚え」の重要性を説いている。
2月15日のブログで述べたように「基本ほど理解できていない。基本ほど実行できていない」。
「基本を自分のものにしているなら、だれだってイチローのように活躍できる」。

リタイアまでに何か一つをしっかりと行えるようになりたい。

Copyright ©2008 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!(1日1クリック)