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私は40代で企画と営業に関するノウハウ本を何冊か出した。
いまだに書店の店頭で見かけることがある。
さて、読者やセミナー受講者からときどき指摘を受ける。面と向かってでないが…。
「つまらない」と。

うーん。
読む側がつまらないなら、書く側はその百倍や千倍つまらないという簡単なことが、なぜ分からないのだろう。
頭が悪い。
うそだと思うなら、私のようなノウハウ本の執筆に挑んでみるがよい。
めちゃくちゃ大変。
少なくとも私は、面白さを感じない。

書きたくて書いたのでない。
必要性を認めて書いたのだ。
基礎的な知識や技術、作業や行動を時間軸に則してまとめたマニュアルが助けとなる人が世の中にいる。
だれかがやらなければ…。

その証拠に、これらは何度か増刷している。
1万部から数万部ほどで、地味なノウハウ本としてはかなりの売れ行きである。
それだけでない。これらは著作権侵害の嵐にさらされた。やはり待ち望む人があちこちにいる。

                       ◇

ところで、こうしたマニュアルに近いノウハウ本を1冊書く間に、読み物に近いビジネス本を何冊か書ける。
しかも、前者は作業の積み重ねに留まり、苦しい。後者は発想の飛翔を含み、楽しい。
ノウハウ本は、体力のある若いときでないと取り組めない。

実は、十年以上前に書いた原稿が何冊分かある。ほとんどがこの類である。
それに修正を施し、完成度を高めるなら、出版社が刊行を引き受けてくれる可能性はある。
しかし、そのわずかばかりの仕上げが非常におおごと。
というわけで、私は長らく本を出せないまま…。

将来、原稿を起こすことがあれば、読み物に近いビジネス本になるだろう。
老いた私には、マニュアルに近いノウハウ本はムリである。
次の世代に委ねたい。
もっとも、こんな割に合わないことは、だれもやりたがらないかなぁ。
およそ仕事にならない。

Copyright ©2008 by Sou Wada