「しまった!」。
私は明け方に飛び起きた。
時間にすれば一瞬だったかもしれないが、さまざまな思いが駆け巡った。
オネショは小さな子どもに限られたものでないらしい。
大人でも重い疲労時や深い睡眠時、泥酔時にやらかすことがある。
まして老いてくれば…。
私はこのところ疲労と寝不足が限界に近かった。
慌ててパジャマの股間を触ると濡れていない。
よかった、大丈夫・・・。
夢を見たのだろうか。

先だって港北ニュータウンの自宅周辺を歩いていたとき、曇天なのに一軒家の庭先に布団が干してあった。
何やら怪しい。
布団の大きさからすると小学校の入学前、柄からすると姫、いや僕かもしれない。
やったね!
常習らしく、年輪のよう。
私は妙に感心。
子どもは好き好んでやっているわけでない。
お母さんはもうちょっと配慮してあげてもいいのでは…。

妹と違い、私はオネショがひどかった。
普通は幼稚園に入園する頃には直ると思うが、私は小学3〜4年生までごくまれに失敗した記憶がある。
母に布団を干されるのがとても恥ずかしかった。

90歳近いオヤジは施設で暮らしており、オムツを外すことはない。
ボケが進行し、排泄を管理できなくなった。
それは私の近い将来の姿。
だれしも長生きするうちに幼児に逆戻りし、自分で何一つできなくなるのか。

Copyright ©2008 by Sou Wada

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