私はきのうSBIグループが本拠を置く六本木へ足を運んだ。
SBI大学院大学(MBA)の忘年会に参加するため。
会場は、泉ガーデンタワーの裏手の、隠れ家のような地下の居酒屋。
細い路地にあり、私はかなり迷った。到着は開始時刻ジャストの午後7時。
こじんまりしており、気持ちが落ち着く。

さて、SBI大学院大学はネットワーク授業が中心になるので、教員と学生の交流が図りにくい。
また、教員同士についても…。こちらはリアルのMBAでも事情は同じなのかもしれない。

は自分が受け持つ「実践営業論」を受講している方々と接したいとかねてより思っていたので、いの一番に参加を申し込んだ。
実は、教員は学生の顔がまったく見えない。
このところ毎週、追われるように授業を収録しているが、非常に孤独である。
カメラのレンズに向かい、ひたすら話しかける。
いつもストレスを感じていた。

かたや学生はパソコンの画面を通じて教員の顔は見られる。
だが、やはり非常に孤独である。
学生同士のリアルの交流が限られ、互いに励まし合うことも難しい。
恐らく理由は一つ、多忙。
忘年会に参加した学生が私に向かって「もう何カ月も仕事と授業以外は何もしていません」と苦笑いした。
「卒業するまでこの生活が続きそうです」。
それはそうだろう。
SBI大学院大学に入るのは、次のような方。
川柳20081203-021.学習意欲・向上意欲が強い。
2.高額な授業料を払える経済力がある。すでに会社で主力であったり、中枢を担っていたりする。社長も少なくない。
3.昼はもちろん夜も通学する時間がない。あるいは、近くにMBAがない。

つまり、SBI大学院大学の学生は、学ぶ意志を持ち、それなりのカネも持つが、ほとんど時間を持たない。
そう、バリバリの職業人。
学生が私の授業を視聴した記録が残るようになっており、私はその時間帯に感動する。
午前2時、3時は、就寝直前のはず。
午前4時、5時は、起床直後のはず。
はっきりしているのは、学生は眠る時間を極限まで削っていること。
こうした姿勢があれば、私のたわいない授業をどれくらい理解しているかなど、たいした問題でない。
長い職業人生において取るに足らない。
なお、なかには教育ローンを使っている方もいる。こうなると、文字どおり「自己投資」。

きのう、大半の教員は自分の授業を取っている学生と初の対面を果たしたことになる。
むろん、私も…。
思ったとおり優秀な学生ばかり。
大不況の師走に、わざわざ青森県から駆けつけた社長もいた。
頭が下がる。
学生、そして教員は、それくらい切実に触れ合いを望んでいたのだろう。

忘年会は結局3時間を超えた。
会場を出たとき、すでに午後10時10分。
大勢がカラオケへと突き進んだ。
無事に自宅に戻れたのだろうか。
私は朝から授業収録、雑誌取材と続き、くたくたに疲れていたので失礼した。ごめんなさい。
週末か祝日、休暇に1度、SBI大学院大学の学生を対象に、リアルの丸1日授業を行ってみたい。無料。
目的は彼らへのエール。

Copyright ©2008 by Sou Wada

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