来年の“福袋”の中身は、9月半ば以降の大不況を反映し、旅行とマンションで決まり。
いずれもすでに定価を大幅に割り込んでいる。
前者は六割、後者は八割。
実勢価格はもっと下がっているかもしれない。
福袋ではさらにこの半値以下にする。

「マンション福袋」をつくれば、倒産ラッシュのマンション業界は売れ残りがさばけ、換金が図れる。
つい最近も経営再建中のダイア建設が負債総額約3百億円で白旗を上げた。建てたものの、買い手を見つけられなかった。
「旅行福袋」をつくれば、崖っぷちのホテル・旅館業界は空室が埋まり、固定費のたしになる。
連日のように私のケータイやパソコンに“いまだけ情報”が送られてくる。当日のレイトチェックイン企画まで現れた。
なお、旅行福袋は家族やカップルが年末年始休暇の過ごし方を決めなければならないクリスマスシーズンがよいだろう。

「旅行福袋」「マンション福袋」「リフォーム福袋」「新車福袋」「学校福袋」「教習所福袋」「見合福袋」…。
非常事態なのだから正月に限らず、連発という手もある。
そのうち、店舗名に「初売り」とか「福袋」という言葉を取り入れたところもお目見えするかもしれない。
港北ニュータウンにオープンしたヤマダ電機はそれに近い売り方である。「毎日特売」でなく「毎日初売り」。
平日でもクルマの行列ができる。
ノジマとエディオンよ、負けるな。
何と初売り行列日本一の横浜高島屋はこうした福袋の発売が話題を呼び、例年の5倍、十万人が並んだ。
「横浜駅西口上空から東海林のり子がお伝えしました」。

…私はここで目が覚めた。
長らくMBAでの「実践営業論」の授業制作に追われ、極端な寝不足が続いている。
しかも睡眠が小刻みで、へろへろの状態。

いまや売り手も買い手も死に物狂いである。
「素軽重夷福袋」と命名!

Copyright ©2008 by Sou Wada

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