今回の未曽有の大不況、そして今後の半世紀以上の内需縮小を乗り切るには、全役員・全社員が一丸となって難局に立ち向かうことが絶対である。
社長など経営トップが守りに入ろうとするなら、業績のじり貧、自社の衰退は避けられない。
私がいま経営コンサルタントとしてもっとも力を入れている取り組みの一つが、「クレド経営」「クレド営業」の啓蒙・定着活動である。

このクレドは、制定よりも運用のほうが断然重要!
額装やパネル化により、オフィスや事業所、エントランスロビー、応接室、社長室などに掲出したところで、ほとんど効果はなし。
それこそ建て前や飾り物で終わる。
となると、全社を挙げてウソをつくことになり、マイナスの影響が広がる。
いつしか、コンプライアンスは崩壊…。

ところで、「社是・社訓・行動指針」と「クレド」は何が違うのか?
「社是・社訓・行動指針」は、需要が伸びる右肩上がりの経済下でつくられ、日本の企業に馴染んできた。
ところが、需要がしぼむ右肩下がりの経済下へ転じた。
企業は発展どころか維持さえ覚束ない。
こうした市況の逆転を背景に、手垢で汚れた「社是・社訓・行動指針」に代わり、新しい響きと意味合いを有する「クレド」が注目を集めるようになった。

クレドは、ラテン語で「信条」。
これに近く、やはり関心を呼んでいる言葉に「ミッション」、つまり「使命」がある。
いずれも宗教に由来する。
実は、「布教活動」は想像を絶するほど困難である。
分かりやすい話として聞いてほしいが、需要が極端に少ないか、需要がまったくない。
石をぶつけられるだけならまだしも、命を落としかねない。
それゆえ、クレドには積極果敢な行動を奨励するニュアンスが強い。
企業を巡る環境が厳しさを増すなか、社長は主導して「クレド経営」「クレド営業」を推進すべきだろう。

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なお、本日のテーマについて、もう少し詳しく、あるいはもう少し掘り下げて語っている。



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講演TV(経営編)
クレド経営のすすめ
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これは、2009年3月1日(日)の「和田創ブログ」に若干のアレンジを加えたものである。

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