きのうのブログ「カネで1票を買う…選挙戦スタート」の続き。
すでに述べたとおり、各党のマニフェストの根っこは同じ。
「あなたにカネをあげるから、わが党に投票してほしい」。
つまり、カネで1票を買う。
これを候補者が行うとつかまるが、政党ぐるみでやるとつかまらない。
空前絶後のバラマキ合戦!
手練手管を尽くし、国民に“媚び”を売ることしか知らない。

私は思う。
政党(候補者)は己が勝つために述べるのでなく、日本をよくするために語るべきだ。
どのような国に変えようとしているのか。どのような国をつくろうとしているのか。
いまや非常事態!
ところが、肝心の政治家に構想力がなく、大きなストーリーを描くことができない。

「日本の未来を決める選挙」と言い放つわりに、党首が発するメッセージはあまりに“情緒的”である。
こちらは、いわば店の呼び込み。
そのくせ、時勢を反映し、中身はやけに“現実的”である。
こちらは、いわば店の品揃え。
要は、人目につきやすい店先に“特売商品”をずらりと並べ立て、店主が愛想笑いで呼び込みを行う。
各党は、ばら撒くカネを甘いコピーで包み込み、有権者を煙に巻く作戦に打って出た。
国民は愚弄されている。
だれが後ろで知恵を授けているか分からないが、国政選挙が企業PRや商品プロモーションのようになってきた。

「政権交代」。
今回の衆議院議員選挙の“焦点”。
しかし、その是非を判断しようにも“争点”がはっきりしない。
有権者は、日本再生のビジョンもシナリオも示されず、将来の全体像も知らされぬまま、来る投票日に選択を行わなければならない。

ところで…。
「ムダをなくす」。
財源批判に応え、民主党の鳩山由紀夫代表がよく使う言葉である。
当たり前でないのか?
ぼやけていて、曖昧。
ムダの一つにして、その根源である官僚の既得権益。
それは日本中に張り巡らされている。
なぜ、これを排除すると明言しないのか。
ムダをなくすとは、官僚支配に幕を下ろすこと。
政権が手に入りそうになり、民主党はトーンダウンしているとの印象を受ける。
「霞ヶ関を解体する」という威勢のいい言葉を忘れたのか。



借金まみれの状態、財政危機の崖っぷちで真っ先に断行すべきは、「減らす」「削る」「なくす」。
これは、個人・法人、自治体・国家を問わず、“建て直し”の大原則である。
現下、「削る」政党だけが正しい。

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