全閣僚の顔触れが固まり、鳩山由紀夫新内閣が船出を果たした。
高らかに「霞が関の解体」「日本の大掃除」を謳う。
官僚組織総体を地名で呼ぶのは世界的にも珍しいのだとか…。
鳩山新政権は傷んだ暮らしの手当てを最重視し、その財源確保も絡めて官僚主導から政治主導への劇的転換を目指す。
どうか国民の期待に応えてほしい。

私は四半世紀前の出来事を思い出した。
さて、一定の条件を満たした国民に対し、政府が記念品を贈る。
当時プランナーの私がとても懇意にしていた社長が、省庁との取引実績の豊かな業者からそれを受託した。
生産が心配になるほどの数量であり、金額も凄い。
社長自ら現場に張り付くようにして納期に間に合わせた。

後日、社長は伝手から、自分が納入した記念品が数倍の価格で省庁に納入されていたことを知り、絶句した。
途中、何者かが介入し、何社かが関与していた?
霞が関にうごめく影、影、影…。
社長は怖くて理由を聞けなかったそうだ。
私たちが想像もつかない深い闇が、あの辺り一帯に存在するのだ。

社長は別の機会に、業者のオフィスで奥まった部屋に通された。
そこには最新鋭で最高級のマージャン卓が置かれていた。
豪華な本革の椅子と立派な家具調のサイドテーブルを含め、いったい一式いくらするのかと思ったそうだ。

省庁が仕事をつくりカネを動かすことで大きな利権を生み出す図式が戦後長らく保たれていたのか。
そこにたかる人物や企業が絶えなかった。
政治家の口利きや圧力もあっただろう。
いまはこんなデタラメは通用しないはずだが…。
それが当時の税金の使い道・使い方だった。

では、皆無になった?
戦後初の野党政権は、霞が関の利権と表裏一体の関係にある行政のムダを徹底的に排除する責務を負う。

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