流通業が深刻な業績不振に陥っている。
なかでも百貨店(デパート)。
再建屋雑記帳0786売り上げの大幅な前年割れを一向に止められず、「下取りサービス」に活路を見出そうと必死である。
靴や衣料など、家庭内の不用品と引き換えに割引券を提供する方式が主流。
金券により商品の購入を動機づける狙いだが、それ以前に靴箱やタンスなどの家具に収納空間を確保する。
モノがいっぱいだと購買意欲がわかない。
なりふり構わぬ販売テコ入れ策、不振打開策である。
もっとも百貨店は歴史も長く、体力がないわけでない。
スーパーマーケットや専門量販店、ディスカウンターのなかには、経営がもっと苦しいところが少なくないはず。

百貨店だから注目を集めているが、中古も取り扱う大型書店などは年中、下取りサービスをやっていることになる。
再建屋雑記帳0787ただ、こちらは現金で買い取った中古を商品として販売する点が決定的に異なる。
百貨店は、不用品の引き取りはもちろん、処分もコストになっている可能性がある。
値引きゆえ、こうした下取りサービスはやがて壁に突き当たるだろう。
また、家中モノであふれているといえ、不用品は無限に出てこない。

苦境の百貨店は知恵を絞り、あの手この手の販促手法を繰り出しているが、結果がなかなかついてこない状況である。

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