ダイハツ工業は再来年度までに部品の調達コストを3割削減し、それにより新車価格を大幅に引き下げる。
クルマの製造原価で大きな比重を占める部品に思い切ったメスを入れる。
すでに部品メーカーを呼び集め、今後の購買方針について説明を行ったそうだ。
背景には、スモールカーの充実とハイブリッドカーの低価格化により、ケイ(軽自動車)の競争力が低下したことがある。
販売テコ入れの一環だ。

それと、新興国で発売された超低価格車のインパクト!
値下げというより「価格破壊」。
この動きが、中流階級が崩壊し、低所得層が増加する日本市場にも持ち込まれることになった。
ケイに限定した取り組みだが、すぐに自動車全体へ広がるのでないか。

新車を買う際、7〜8年で乗り潰す人は気にしなくてよいが、3年で買い替える人は悩ましい。
頭金に充当する“下取り価格”が、愕然とするほど落ち込んでいるかもしれない。
理由は、新車価格の下落に加え、ガソリン車の不人気。

私が意外だったのは、トヨタグループのダイハツが価格破壊の先陣を切ったこと。
以前のブログで述べたとおり、日本でも遠からず50万円前後の国産低価格車(軽以外)が相次いで登場する?

ところで、クルマ部品メーカーが大変だ。
昨秋来の新車販売台数の激減で経営が厳しいところに、今回の追い討ち。
また、脱ガソリンの流れが加速するにつれてクルマの構成部品も変化しており、発注が別の業界へ流れはじめている。
やはり以前のブログで述べたとおり、自ら「クルマ部品メーカー」と名乗り、それに違和感を持たなかったのがおかしい。
部品メーカーなのだ。
クルマ業界への依存から脱却することが急務であり、そのためには他の業界や市場に打って出る「営業力」が不可欠である。
脱系列の後は、脱クルマへ!

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