私はMBAの講師を引き受けたが、いい点数を取る人や知識をたくさん持つ人をつくりたかったわけでない。
「失敗」を恐れない人を育てたかった。

成功教本0242失敗を恐れないとは、「挑戦」を恐れないこと。
人は挑めば、しくじるようにできている。
私は、そうしたエリート中のエリートをつくりたかった。
むろん、私にできることは、ささやかな手伝いくらい。

一般に、人は失敗に懲りる。
挑戦をやめ、小さくまとまり、無難に生きていこうとする。
結果、世の中は挑む前にブレーキを踏む人だらけ…。
私が期待を寄せるMBAでさえ、骨太で粗削りな人は多くない。

私はマーケティング・プランナーや経営コンサルタントとしての経験から、失敗を恐れたら創造を行えないことを知っている。
私がMBAで見たいのは、そこで学ぶ人の失敗である。
それは、学生がMBAで得たものを「行動」に変えないかぎり出てこない。
行動の代表例は「創造」、なかでも「起業」。
私は、携わっている業務か携わるだろう業務をうまくこなすためにMBAで学ぶ人を見るとがっかりする。

成功教本0243私は思う。
知識は体験、とりわけ失敗を経て知恵や気づきに高まる。
職業人生で成功を収めるうえで大事なのは、どれだけ挫折を味わったかだろう。
若い頃は失敗を増やすことを追い求めればよい。
いきなりの成功は幸運にも恵まれないと不可能であり、それはきわめて稀なケース。

自分は“例外”と思わないこと。
失敗を経ることによってしか成功へたどり着けないと考えるべきだ。
ユニクロの柳井正に「一勝九敗」という名言がある。
九敗を避けようとする人は、人生で一勝も上げられないというふうに、私は解釈した。
真理だ。

成功教本0244ところで、人はなぜこれといった失敗を犯さないのか?
自分ができそうなことをやってきたから。
果敢な挑戦を避けてきたから。
ほかに理由はない。

若い頃は失敗が少ないことを恥じなければならない。
将来が見えており、ちょぼちょぼ。
挑まない人は、右肩下がりの経済下で確実に下降線を描く。
MBAでわざわざ学び、それでは情けない。
まして親にカネを払わせているとしたら…。

成功教本0245失敗は、挑戦の証だ。
失敗なくして創造なし。
失敗なくして成功なし。

「失敗は恥」という固定観念がはびこる日本の凋落は決定的だろう。

以下は、MBAに関する私の最近のブログ。
⇒12月13日「日本を覆う閉塞感…MBA講師」はこちら。
⇒12月19日「MBA教員・学生交流忘年会…六本木」はこちら。

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