プロ野球が開幕してしばらく経った。
野村克也の機嫌がいい。
楽天がつまずいたからだ。
不振で借金生活。

野村克也が出演している番組で周りから「監督復帰」をほのめかされ、嬉しさをこらえきれなかった。
してやったり。

これが野村克也の限界。
楽天の“名誉監督”だったのでは…。

ONを超えられなかった最大の理由であろう。

                       ◇

参考までに「わずか2勝で名将? 野村克也監督人生」を掲げる。
2010年3月18日のブログだ。

野村克也(のむら・かつや)のプロ野球監督としての通算成績は、わずか2勝の勝ち越しだった。
私がそれを知ったのは、NHKのプレミアム8「1565勝1563敗〜野村克也 野球人生を語る〜」という番組の予告である。
きのうが放送日だったが、わが家はBShiを見られない。

私は驚くとともに熱くなった。
自分のこれまでの人生に思いを馳せざるをえなかった。

野村克也は、兼任の南海を含め、ヤクルト、阪神、楽天の4球団で監督を務めた。
昨季、楽天を初の2位に躍進させたものの、本人によれば「解任」。
実際には契約終了。

私は、野村克也は野球への情熱が衰えておらず、健康を保てれば「監督業」は務まると思っている。
しかし、野村克也を雇う球団がなければ、これが生涯成績になる。
“名将”にして、わずか2勝の勝ち越し。
私は、野村克也が弱小チームを率い、選手を育成したり再生したりして優勝へ導いたという印象を持つ。

楽天ではチームの強化に加え、広告塔として活躍した。
球団がドラフトくじで田中将大(たなか・まさひろ)を引き当てた幸運に恵まれたとはいえ、マスコミや世間から見向きもされなかった球団に多くのファンを引き寄せた。
本拠地の「Kスタ宮城球場」が埋まるようになった。
人気面での功績も大きい。

今季から試合後の監督インタビューがスポーツニュースで報道されることはない。
広告費に換算すると、いったいいくら失う?
数億円などという金額でない。
楽天はチームが2位に留まっては、監督を交代させた意味がない。

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」。
企業経営につながる名言だろう。

私は還暦が来年に迫る。
人生に勝ち負けという言葉を使うのは適切でないが、現時点で大幅な負け越しである。
盛り返せるかどうか分からない。
私は野村克也の戦績に勇気づけられる。
いくらかでも勝ち越せればよしとしたい。

生涯わずか2勝の名将。
そこに氏の運不運も感じるし、反骨も感じる。
むろん、凄いのは監督として3千試合以上、指揮を執ったこと。

野村克也は楽天と「3年契約の名誉監督」でようやく折り合った。
一説には、球団批判の口を封じる狙いで提示された条件とか。
うん? 期限付きの名誉監督?
この“期限付き”というところに野村克也の限界があるようにも思う。
プロ野球での実績と貢献はONに引けを取らないはずなのに…。

野村克也はかつて、王貞治(おう・さだはる)と長嶋茂雄(ながしま・しげお)をヒマワリ、自分を日本海に咲く月見草にたとえてみせた。
氏ほどボヤキの似合う人間はいない。

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