私は体調と体力の維持が難しくなってきた。
今年から新規顧客については公開セミナーと企業研修の講師を断わっている。
既存顧客についても先方の了解が得られれば講師を降りている。
いずれも感謝の念を抱きつつ…。
講師は激務であり、自信がなくなった。

私が率いた和田創研は長らく各地の中小企業大学校で「提案営業」を中心に営業セミナーを行ってきた。
しかし、閉鎖を来年に控え、社員が去った。
そこで、和田創研に代わる講師を手当てしていただいたが、広島校だけは間に合わず、私が引き受けた。
既存顧客に迷惑をかけるわけにいかない。

私自身は講師の仕事を始めた頃、関西校、そして東京校で引き受けたことがある。
また、社員のピンチヒッターで伺ったことも…。
昔の話だ。

さて、中小企業大学校は受講者のレベルがかなり高い。
地元の優良な中堅・中小企業が中心であり、教育熱心な社長が社員を定期的に送り込んでくる。
皆真剣だ。
当たり前と思うかもしれない。
が、昨今はなぜこんな社員が来ているのかと思うほど、能力以前に意識と意欲の低い受講者が増えた。
学ぶ気持ちが薄いと、講師はお手上げである。
講義の最中に虚しささえ覚える。
社会人、職業人のレベルに達していない人が珍しくない。

中小企業大学校は、講師はやりがいが大きい。
提案営業を習得するには8日間(2日×4回)が必要になる。
各回、1〜2カ月のインターバルを置いて…。
広島校は5日間(3日+2日)なので、受講者は大変である。
講師も大変…。

還暦間近の私は1日でもふらふらになる。
2日、3日と続くと、ホテルの自室に倒れ込むように戻っている。
中小企業大学校は広島校に限らず、宿泊施設と研修施設が一体になっており、その点はとても楽である。
夜間は講師宿泊室で体を休めることができた。
それでも疲れた…。

中小企業大学校広島校の受講者から「提案営業セミナー」の感想や評価、意見が寄せられた。
アンケートやメールなどである。
何回かに分けて紹介しよう。

◆20代・男性、卸売業、営業。
「5日間、ありがとうございます。非常に勉強になりました。
3日間と2日間のインターバルに、早速実践で活用させていただきました」。
一番印象に残った言葉は「すべて真逆」。
⇒和田創:講義の足りない部分は「月刊トップセミナー」で補ってください。
提案営業は奥深く、学びつづけることを願います。

◆30代・男性、商社。
「いままでの自分の営業スタイルを変える必要があると強く感じました」。
一番印象に残った言葉は「変わるが勝ち!」。
⇒和田創:私がコンサルタントとして見聞きした範囲では、変わることのできない企業はじり貧に陥っています。
10年前、20年前と同じような事業を営み、同じような商品をつくり、同じようなやり方で売っている。
社会や経済は変わり、市場や顧客は変わりました。
果敢に変化する気持ちを大切に…。

◆40代・男性、事務用紙製品製造、代表取締役。
「今回の講習で提案営業に取り組むよい機会をいただきましたことに感謝します」。
一番印象に残った言葉は「ベネフィット(利益・利便・利点)」。
⇒和田創:提案営業では顧客のベネフィットにフォーカスし、その最大化のためにどのような貢献が可能か、柔軟かつ徹底的に考えます。
すなわち、価格提示型から価値提供型へ転換を目指します。
価値を与えられなくては、価格で戦うほかにありません。
また、ベネフィット追求の結果、「屋」が取れ、新しい事業や商品、サービスの芽が生まれるかもしれません。
社長(経営者)の責任は重大です。

◆30代・男性、食品、営業部長。
「エグイほどズバリ!」。
一番印象に残った言葉は「できることはもうやらない」。
⇒和田創:私が40年間の職業人生で肝に銘じてきたことです。
提案営業とは、できないこと(超ルーティン)への挑戦です。
当然、失敗も増えるでしょう。
既存顧客への「顔出し⇒御用聞き⇒見積書対応」など、できること(ルーティン)でお茶を濁さない。
困難な案件育成に取り組み、営業力を高めてください。

◆30代・男性、卸売業、営業。
「日数に限りがあり、早足な感が否めませんでした。
もう少し時間があれば、より深く理解できたと思います」。
一番印象に残った言葉は「顧客理解」。
⇒和田創:実案件の進行と歩調を合わせて講義を行えればよかったのですが…。
理想は1〜2カ月置きに3日×4回です。
なお、提案(アウトプット)の大きさを決定づけるのは、顧客理解(インプット)の大きさです。

◆40代・男性、営業所長。
「とても熱心に教えていただき、ありがとうございました。
今回の研修はこれまで受けてきた営業啓発セミナーのなかで一番聞き入った研修となりました。
メールでいただいたさまざまな情報は、積極的に活用していきます」。
一番印象に残った言葉は「商品を売るな!」。
⇒和田創:それ以前に、商品を買う顧客はいません。
業務上の効用、そして経営上の目的を買っています。
モノ(商品)売り営業からの脱却は容易でありませんが、ぜひ成し遂げてください。

以上。
続きは後日。

営業関係者は多忙を極めており、研修にそれほど日数を割けない。
実際、日数を長くすると、受講者が集まらない。
プログラム(カリキュラム)の編成は悩ましい。

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