日本一の花火大会はどこだろう?
ふと疑問が湧いた。
そこで、グーグルで「花火大会ランキング」のキーワードで検索したら、約7百万件がヒットした。
凄い数!
花火は、日本人の夏の風物詩なのだ。

さて、多くの人にとり、もっとも親しみを感じるのは地元の花火大会だろう。
私にとり、生まれ故郷の直江津の花火大会。
狭い市街地の真ん中辺りに自宅があったおかげで、わざわざ会場に足を運ばなくても十分に楽しめた(でも、足を運んだ)。
住民が唯一燃焼できる、待ち焦がれたイベントだった。
地方都市ゆえに規模は大きくなく、打ち上げ数は5千発、来場者数は10万人。
私が暮らしていた約半世紀前は不明。
直江津市は人口が約3万人だった。
現在は市町村合併により上越市になり、正式名称は「上越まつり大花火大会(直江津地区)」。
例年7月26日。
やはり当時は不明だが、7月下旬だったと記憶している。

次いで、私がいま暮らす横浜の花火大会。
「神奈川新聞花火大会」。
8千発、30万人。
人口 370万人弱の日本最大都市の住民はクールなのか。

私はインターネットで調べ、何をもって日本一とするかも難しいことが分かった。
打ち上げ数か、来場者数(人出)か。
それともさまざまな演出を含めた楽しさか、周囲の景観を含めた美しさか。
演出にはイベントやサービス、ほかに露店などを加えるか。
ちなみに、私の生まれ故郷の花火大会は直江津祗園祭(祇園祭)の一環というか幕開けとして行われる。
主会場となる関川(荒川)河口には舟形屋台(山車)が集結し、祭との相乗効果で盛り上がる。
5千発の打ち上げながら素晴らしい感動を味わえる。

私は、各地の花火大会に順位をつけることにあまり意味がないという、当たり前の結論に行き着いた。
「全国花火大会ランキング」の類は、レジャーや観光で出かける際の目安になるくらいだ。

ところで、私は新潟県の直江津小学校を卒業し、長野県の伊那中学校に入学した。
確か2年生の夏休みに家族4人で諏訪湖の花火大会を見にいき、あまりの迫力に圧倒された。
入園前の妹は震えていたのでないか。
私は妹のことが心配で、花火を楽しめなかった。
2歳頃から重い自家中毒に幾度もかかっていた。
噴水のように吐きつづける様子を見て、私は2度ばかり「命が助からない」と思った…。
それは精神的な興奮が引き金になっていたようだ。
伊那市駅まで鉄道で帰らなければならなかったこともあり、花火大会の途中で引き揚げた(うろ覚え)。
凄さをいやというほど味わったのと、乗り物の混雑を避けたいということだったと思う。

「諏訪湖祭湖上花火大会」。
なるほど、あれが人により日本一と讃える花火大会だったのだ。
約45年前は不明だが、4万発、50万人。
湖は安全面でゆとりがあり、大玉の打ち上げや大がかりな仕掛けが可能である。
スターマインやナイアガラなどのスケールは突出している。
波のない湖面に映る花火も美しさを増幅させる。
また、山に囲まれており、音が体中に伝わる。
ホント、凄い。
湖畔に沿い、大勢が取り囲むように楽しめるのもよい。

あるランキングでは、山下清画伯の貼り絵で有名な「長岡まつり大花火大会」がベストテンに入っていた。
日本最長の信濃川の河川敷で行われる。
こちらは2日間合計で2万発、90万人弱。

以下に、ヤフーでの花火大会人気ランキングベストテンを示す。
集計期間が2010年6月30日〜8月31日なので、途中経過だ。

1位:長野県 第62回諏訪湖祭湖上花火大会
2位:新潟県 長岡まつり 大花火大会
3位:秋田県 全国花火競技大会(大曲の花火)
4位:静岡県 全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠州の花火2010
5位:大阪府 教祖祭PL花火芸術
6位:滋賀県 びわ湖大花火大会
7位:大阪府 なにわ淀川花火大会
8位:三重県 全国花火サミット開催記念 第58回伊勢神宮奉納全国花火大会
9位:栃木県 真岡の夏祭り 大花火大会
10位:栃木県 尊徳夏まつり大花火大会

こうした調査は、組織票が入りやすい。
地元が熱心に応援すれば得票が伸び、順位が跳ね上がる。
参考にしかならない。
が、1位と2位が図抜けている。

私が見たいと思うのは、長岡、大曲、琵琶湖(びわ湖)の花火大会である。
それと、もう一度、諏訪湖。
印象が強烈だ。

                       ◇

私が親しみを感じるのは熱海の花火大会だ。
「夏季熱海海上花火大会」。
観光客を誘引する目的で行われている。
むろん、満足度を高める目的でも…。
打ち上げ数は5千発と多くないが、30分間に立てつづけ。
来場者数は2〜3万人か。
首都圏から近く(こだま号で約50分、ひかり号で約35分)、旅行などのプラスアルファの思い出づくりに最適である。
夏が中心だが、春や秋、冬にも行われる。
私は熱海が大好きなので、幾度か楽しんだ。

東京ディズニーランドの花火もそうだ。
東京ディズニーリゾートというべきか。
こちらは午後8時半から毎日(要、問い合わせ)。
名物のパレードの後にほんの数分間、ディズニーソングとともに数百発が打ち上げられる。
一日の思い出、パレードの感動を仕上げる効果を狙っているのだろう。
花火が終わると、土産を買って帰る家族連れやカップルが少なくない。

熱海の花火も東京ディズニーランドの花火もそれ自体の魅力を訴えるというより、見る人に幸せを感じてもらうものだ。
人気の秘密はこれ。

人生のエポックと交わるとき、花火は燦然と輝く。
そして、心のなかに生きつづける。

                       ◇

きょうのブログは、以下のブログに思い切って手を加えたものである。

⇒2009年8月8日「夏の風物詩・花火大会ランキング」はこちら。

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