起業の教科書 ―次世代リーダーに求められる資質とスキル私は先月、東洋経済新報社から『起業の教科書』を刊行した。
ただし、SBI大学院大学(MBA)の教官12名による共著である。
私が担当したテーマは「営業発のネットワーク型起業」。
単行本で約4分の1の文字数。

起業がもっとも容易かつ確実なのは営業職だと、私は考えている。
関心のある方はお読みいただきたい。
このブログの記事をベースにした。
営業マンこそ会社をつくってほしい。

以下に、「会社はごく簡単につくれる」と題する2007年8月26日のブログを収める。
いくらか手を加えた。

                      ◇◆◇

会社はごく簡単につくれる。
堂々巡りの思考は何ももたらさない。
行動の勇気が人生を変える。

さて、会社をつくる第一歩は「名刺」をつくること。
「会社の創設とは、名刺の作成である。」。
起業したいと思いながら踏み切れない人は、この平明な真理が分かっていない。
温めた社名を掲げ、社長や代表など、憧れの肩書を添える。
登記を済ませていないので、株式会社や代表取締役などは用いられない。

そして、多くの出会いを求め、ひたすら足を運ぶ。
会う人、会う人、会う人、会う人、会う人に名刺を渡し、かならず「志」を伝えよ。
ホステスにばら撒くな。
自分は何を通じ、どう役立とうとしているのか、思いのたけをぶつける。
さまざまな人とやり取りするうちに考えが練られ、磨かれていく。
新会社のビジョンやドメイン、ビジネスモデルなどが固まったことになる。
この頃には顔つきが社長らしく変わっている。

話を戻し、なぜ名刺なのか。
第1は「仲間」を見つける。
才能のある人を除き、一人で経営や事業を進めても、会社は大きくなりにくい。
なるべく数名は巻き込む。

第2は「株主」を見つける。
カネはないより、あったほうがよい。
資金繰りで追い詰められると、人は判断を誤りやすい。
株主はまま、仲間と顧客まで呼び寄せてくれる。

第3は「顧客」を見つける。
創業時に売り上げの見込みを立てられる。
心が落ち着き、経営が好循環に入りやすい。
営業活動が成果として現れるには時間がかかる。

この3点をサラリーマンとして勤務する間に行う。
こうして、起業に必要な一切合切を出会いから調達する。
「元気と知恵があれば、何でもできる」。
どっかで聞いたなぁ…。

会社はごく簡単につくれる。
一番大事なのは、このブログで幾度も述べているように、アントレプレナー(起業家)や社長の練習を積んでおくことだ。
最初は起業ごっこ、社長ごっこで十分である。

                      ◇◆◇

最初の原稿は以下のとおり。

⇒2007年8月26日「会社はごく簡単につくれる」はこちら。

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