アメリカンショートヘア・ブラックスモーク♀の「フウ」。
通常は真っ黒だが、フウは濃いグレー。
渋谷・松濤に暮らしていた頃、私の部屋で生まれた。
大手町・日経ビジネススクールで講師を務め、へとへとになって自宅に戻ってきたら5匹…。
両親のクロ(ブラックスモーク♂)とモモ(シルバータビー♀)はペットショップで購入。
去勢手術が遅れ、子どもができてしまった。

近所のヤマザキ動物専門学校の生徒と子どもの友人に差しあげ、とても喜ばれた。
しかし、1匹もいなくなったら、苦労して生んだモモがかわいそうと妻が主張し、ひ弱そうな1匹を手元に残した。

フウは私の部屋で暮らす。
すべてがマイペースであり、食事も一回に取れる量が少ない。
他の猫と一緒にできない。
フウは寝相の悪い私を避け、おもにイスで眠る。
私が出張などで帰ってこないと悟ると、深夜過ぎに妻の部屋へ行ってベッドで眠る。

フウは13歳になり、猫としては高齢。
心細いせいか空調(冷房)のせいか最近、私のベッドで眠ることが多くなった。
大の字の股間に収まろうとする。
また、机で仕事中の腿(もも)で丸まろうとする。

猫の体温は高い。
私は玉袋(正式名称は不明)が汗まみれになる。
7月の猛暑も一因か、おそらく「汗疹(あせも)」をこじらせたようだ。
かゆくてかゆくて…。
居ても立ってもいられず深夜、コンビニで「オロナインH軟膏」を買ってきた。
「皮ふ疾患・外傷治療薬」と記されている。 

赤くはれあがったブツブツは2〜3日で解消・・・。

                       ◇

ところで、「オロナイン」の名前は半世紀前、私が小学生の頃には世間に知れ渡っていた。
何と息の長い商品だろう。
売れ筋しか扱わないコンビニの店頭に置かれているとは驚きである。
優良企業・大塚製薬の実力を感じさせられる。
なお、老いた私は「オロナミン(C)」とごちゃごちゃになる。
こちらも同社の超ロングセラー商品。
オロナミンのネーミングは、オロナインがベースになっているようだ。
私が混乱するのも当然か…。

私は改めてオロナインH軟膏の効能書きを見て、びっくりした。
ガマの油売りの口上並み。
極端に言えば、何にでも効く。
「にきび・吹出物・はたけ・やけど(かるいもの)・ひび・しもやけ・あかぎれ・きず・水虫(じゅくじゅくしていないもの)・たむし・いんきん・しらくも」。
30〜50年前によく見聞きしたりかかったりした懐かしい(?)皮膚疾患の名前がずらっと並ぶ。
オロナインH軟膏の実力は図抜けている。

しらくもの少年といんきんの中年の立場からすれば、これほど心強い味方はない。
が、しらくもといんきんの立場からすれば、これほど手強い敵はない。
オロナインH軟膏により、彼らは人生の行き場を失う。
悲痛な叫びが、私には聞こえてくる。
オー・マイ・ゴッド!

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