3代目(新型)エルグランドと2代目(現行)アルファードについて、比較を交えながら私の率直な感想を綴った。
「評価」というより、この2台が大好きな私の受け止め方である。

日産自動車(ニッサン)は2010年8月、「エルグランド」を約8年振りにフルモデルチェンジ(FMC)した。
3代目の登場を、ファンは首を長くして待ち望んだ。

新型エルグランドにおける最大の変化は、駆動方式がFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)に変更されたこと。
それにより「低床パッケージ」を追求できた。
ここから外観の洗練ほか、乗降性の改善や走行性能の強化など、多様かつ大幅な進化がもたらされた。

私は猛暑のさなか、自宅のそばの「神奈川日産ニュータウン都筑店」(横浜市都筑区北山田5-17-21)に足を運んだ。
この辺りでは最大の店舗。
「エコカー補助金」が9月で終了するせいか、店内はかなりの賑わいである。
実は、トヨタ自動車(トヨタ)が2代目アルファードを発売した際にも「横浜トヨペットあざみ野店」(横浜市青葉区荏田町131-1)へ出向いた。
わりと最近まで2代目エルグランドと初代(先代)アルファードのオーナーだった私は、FMCが行われたと知ると居ても立ってもいられないのだ(クルマの運転をやめたので買わない)。

2002年5月、2代目(先代)の登場時、店舗にはエルグランドが4〜5台置かれていた。
もっと多かったかもしれない。
すべてのボディカラーが揃っていた。
ところが、今回は実車がたった1台しかない。
それも展示車兼試乗車。
期待のFMC直後にどうなのか?
コストの削減が販売現場に及び、来店客は不便を強いられる。

私は試乗の順番待ちを諦め、せめて実車に触れようと思ったが、それもままならない。
初めは我慢、やがてイライラ…。
結局、1時間以上待たされ、クルマとの交流(?)は他の顧客と一緒にわずか5分間。

3代目エルグランドのフォルムは、箱(直方体)にサルーンの要素が加わり、上品でスマートになった。
ロー&ワイドなプロポーション。
ショルダーの張ったボディがそれを強調する。

3代目エルグランドの外観(エクステリア)は、とくにフロントマスクに大きな変化があった。
全高が抑えられたのでフロント部分の厚み(高さ)が減り、結果としてグリル(ビレット状)が薄くなった。
それによりデザイン的なまとまりがよくなった。
反面、インパクトが弱まった。
前を走るクルマを威圧するような2代目の迫力は乏しくなった。
さみしさを覚えるファンも少なくないのでは…。

私は運転席(ドライバーズシート)に着き、低床を実感!
着座位置、したがってアイポイントがかなり低くなった。
先々を見通しながら運転するのは気持ちよく、高速走行時などに女性や初心者は安心感が大きい。
そのよさが失われた。
ドライバーも同乗者も周囲のクルマを見下ろすような感覚が薄れた。
それがラージクラスミニバンに特有の優越感につながっていた。
オーバーな言い方をすれば、ドライビングポジションは2代目とセダンの中間くらい(この変化を好ましいと受け止めるユーザーもいるはずだ)。

その代わり、走行時の安定感を手に入れた。
2代目と、きっと別次元!
先代のオーナーは低重心を実感しよう。
姿勢の変化が小さい。

開発者によれば、足回りを煮詰め、高速だけでなく「ワインディング」を得意科目に加えた。
ミニバンでは、運転者の走りの満足より、同乗者の乗り心地のよさのほうが大事である。
3代目は後席、とくに3列目の揺さ振りが大幅に和らげられる。

私は、2代目の発売と同時に購入した最上級グレード(本革シート、ツインモニター)を2年4カ月で初代アルファードに買い替えた。
最大の理由は、それだった。
ドライバーにとり高速クルージングは申し分ない。
同乗者も快適だ。
ところが、例えば箱根に分け入ると、家族がクルマ酔いになった。
ふわふわするので、船酔い状態。
3代目は高級サルーンに近い上質でしっとりした乗り心地を確保したのでは…。

ラージクラスミニバンはドアが大きく、乗降はしやすい。
新型エルグランドは床(したがってステップ)がぐっと下がったので、運転席も後席もとても楽になった。
負担が少なく、腰や膝(ひざ)が痛む人はありがたみを感じる。

3代目エルグランドの内装(インテリア)は、派手さを抑えて仕上げられた?
インストルメントパネルからサイドへ、木目調パネルを流れるように配した。
大人7人がゆったりと座れる快適性はこのクラスでは常識(共通)である。
シートはモダンで立体的、硬めでしっかり。
助手席と2列目の計3席にシート一体型の大型オットマンを備えた。
さらに、2列目シートに肩甲骨の辺りでリクライニングできる“中折れ機能”をつけた。
シート全体で身体を保持し、長時間ドライブの疲労を軽減している。
足を伸ばせば、自宅のソファーでくつろぐみたいに極楽…。
3列目はシートの格納操作が容易である。
2列目はスライドドアの窓(ガラス)が昇降するようになった(私は未確認)。

3代目エルグランドがFRからFFに変わることで獲得したメリットは大きく多い。
走りと乗り心地はもちろん、居住性や使い勝手など、格段のブラッシュアップを果たしたことは間違いない。

しかし、先代のゆったりとしたおおらかな走りと、ラージクラスミニバンのスケールの大きさはやや失われた。
クルマの開発は難しい。
私は飛ばすわけでなく、走行性は重視しない。
存在感の強い2代目のほうが断然好きである。
「キング・オブ・ミニバン」という称号を捧げたいと思った。
3代目に、印象面や感覚面で物足りなさを感じるファンも出てくるのでは…。

続きは、あすのブログで。

                      ◇◆◇

トヨタ・アルファード、ニッサン・エルグランドに関するブログは以下のとおり。

⇒2008年5月11日「新型(2代目)アルファード、予約は上々」はこちら。

⇒2008年5月18日「新型(2代目)アルファード、実車さらによし」はこちら。

⇒2009年9月12日「アルファードハイブリッド仕様」はこちら。

⇒2009年9月13日「エルグランドとアルファードの至福」はこちら。

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