NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。
水木しげる(武良茂。向井理)は半世紀近く東京都調布市に暮らしている。
そして、仕事を続けてきた。

2008年3月、ついに「調布市名誉市民」の称号を贈られた。
文化の興隆と市の発展に寄与した功績が認められたのだ。
朝ドラでは一時期、水木しげるは「悪書追放運動」により苦しめられた。
大勢が振りかざす「社会正義」はしばしば危うい。

水木しげるは、その漫画作品とともに調布市の名物になっている。
とりわけ、もっともポピュラーな「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターたち…。

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かつて株式会社水木プロダクションは自宅にあった。
朝ドラでも大きな看板がかけられている。
いまは京王線調布駅徒歩3分程の場所へ移っている。
TBSテレビ「ぴったんこカン・カン」で放送された建物内の通路の印象ではオフィスビルであり、ドアの印象ではマンションである。
どちらだろう?
いずれにしろ、高名な漫画家の仕事場というより事務所といった性格でなかろうか…。

また、自宅は場所が変わっていない。
水木しげるは家の増改築が趣味だったようだ。
ウィキペディアによれば、気が向くままに手を加えた結果、トイレ5カ所、浴室3カ所、階段5カ所の2階建て、一部3階建てになったと記されている(現在は不明)。
朝ドラでも村井布美枝(武良布枝。松下奈緒)が「迷路みたい…」と、来客に申し訳なさそうだった。
家のなかで迷子になるとは、いかにも妖怪漫画の第一人者にふさわしい。
ユーモラスだ。

2階は現在、本人が数十年かけて収集してきた世界各国の精霊の彫像、民芸品などの展示室になっているようだ。
売れない時代にも漫画を描く資料としてスクラップを行っていた。

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調布市には、ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターがボディに描かれた「鬼太郎バス」が運行されている。
また、調布駅北口の天神通り商店街には、ゲゲゲの鬼太郎など妖怪のオブジェが並ぶ。
さらに、「ぴったんこカン・カン」でも紹介された深大寺。
水木しげると武良布枝が最初のデートで訪れた思い出の場所である。
むろん、結婚後のこと。
その門前に「鬼太郎茶屋」が営業している。
私が前妻と初デートを楽しんだのも深大寺。
ただし、うっそうとした森(林)へ。

私は調布の鬼太郎の名所に出かけてみたい。
せっかくなので、とびきりうまい「深大寺そば」を食べたい。

ゲゲゲの女房の放送が始まり、視聴率が伸びるにつれ、水木しげる夫妻は街を歩いていて周囲から声をかけられることが多くなった。
調布市民から大変な人気を得ている。
高齢なだけに、戸惑いもあろう。

長年にわたる血の滲むような努力が、地元はもとより世間から認められた。

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「株式会社水木プロダクション(調布市。武良茂社長)」に関するブログは以下のとおり。

⇒2010年7月24日「水木プロダクション旗揚げ…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月5日「水木プロダクション異様な活気…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月11日「水木プロダクション…アシスタント人件費」はこちら。

⇒2010年8月20日「松下奈緒は号泣、向井理は手料理…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月31日「水木しげるプロダクション倒産危機…仕事激減」はこちら。

⇒2010年9月1日「水木しげる大スランプ、自信喪失…仕事がない」はこちら。

⇒2010年9月2日「水木しげるの異変、村井布美枝(武良布枝)の苦悩」はこちら。

⇒2010年9月3日「水木しげるスランプの原因…先生商売の落とし穴」はこちら。

⇒2010年9月3日「水木夫婦ゆかりの地巡り…清水ミチコ、松下奈緒」はこちら。

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