NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。
竹下景子が、水木しげる(武良茂。村井茂。向井理)の母・村井絹代を演じる。
また、風間杜夫が父・村井修平を演じる。
二人のベテラン俳優は、当時珍しかった「かかあ天下(でんか)」の夫婦になり切っている。
「亭主関白」の飯田源兵衛(飯塚藤兵衛。大杉漣)と飯田ミヤコ(飯塚つや子。古手川祐子)の夫婦と対照的である。

とりわけ竹下景子は、大変な熱演だ。
村井絹代が頻繁に怒鳴るキャラクターであり、体(腰・背)や喉を傷めないかと心配になるほど…。
彼女は東京女子大学の卒業。
デビュー当時は「才女」「才媛」ということで評判になった。
私がなぜ知っているかというと、前妻の2年後輩に当たり、在学中から女優として活躍していた。
関係者が皆、注目する存在だった。

竹下景子はそれほど順調な女優人生を歩んだわけでない。
主役のほかさまざまな役柄を演じるなかで円熟味を増していった。
この朝ドラを一番楽しんでいる出演者でなかろうか。

余談だが、私は竹下景子と勝野洋がコンビを組んだSF映画『ブルークリスマス』のシナリオの単行本化に関わった。
脚本は倉本聡である。
確か有楽町の東宝の宣伝部(?)に足を運んだ。
映画は不入り、したがってシナリオ(本)は返品の山だった。
私は編集作業をいくらかサポートしたにすぎないが、やっぱりという感じ…。
監督を含め、凄い顔触れが揃い、なぜあのような作品をつくってしまったのか不思議だった。
私は仕事なのでシナリオを幾度か読み、そして映画を一度は見た。
が、どうしても内容を思い出せない。

                       ◇

さて、朝ドラを見るかぎり、水木しげるは父親の血を引いている。
漫画家の道に進むうえで、父が影響を及ぼした。
しかし、母親の気質も引いている。
漫画家の苦難を乗り越えるうえで、母が不屈の精神を与えた。

以下は、ウィキペディアなどにより記した。

村井家は家業もこれといった資産もなく、子ども3人が県外で暮らし、やがて東京に集まった。
修平・絹代夫妻も水木しげるが「ゲゲゲの鬼太郎」で大成功を収めると鳥取・境港から上京し、調布の息子宅に同居した。

村井修平(武良亮一)は自由人で道楽者。
ひょうひょうとしており、家庭の実権を握る絹代との暮らしにそれほどストレスを感じなかった。
胃が突出して丈夫なことから、水木しげるは父に「イトツ」とあだ名をつけた。
早稲田大学在学中は都会生活を楽しみ、映画や芝居にうつつを抜かした。
境港に戻ってサラリーマンになっても趣味を引きずった。
仕事に身が入らず、クビに…。
また、大阪(?)へ出て商社を立ち上げ、すぐに失敗した。
経済の観念や仕事の能力を欠く。
上京・同居後、芸能を楽しむなど、幸せに暮らした。
1984年(昭和59年)没。享年88歳。

村井絹代(武良琴江)は修平と正反対、厳格な性格。
正義感が強く、周囲との軋轢を恐れない。
なにかにつけて怒ることから、水木しげるは母に「イカル」とあだ名をつけた。
米子の旧家に生まれ、プライドが高い。
母性愛は恐ろしく強い。
水木しげるが左腕を失ったと知ると自らの左腕を縛り、右腕だけで生活したことがある。
また、漫画家になった息子を案じ、手紙を送りつづけた。
水木しげるは大騒ぎになるのを恐れ、即座に「元気だ」と返事を書いた。
40歳近い息子を帰郷させ、布美枝と見合いさせた。
上京・同居後、修平が一人残されても生活が送れるよう、家事の特訓を施した。
が、それは布美枝に息子の世話に専念してほしかったからだ。
また、ときに漫画のストーリーに口を出した。
1994年(平成6年)没。享年94歳。

                      ◇◆◇

人生の教科書「ゲゲゲの女房」に関するブログは以下のとおり。
ドラマの進行と私の半生を重ねたり照らしたりしながら、心の内を綴った。

⇒2010年5月8日「ゲゲゲの女房…蘇る前妻との初デート」はこちら。

⇒2010年5月19日「松下奈緒、ゲゲゲの女房を好演する」はこちら。

⇒2010年5月20日「ゲゲゲの女房、小銭入れが空っぽの極貧」はこちら。

⇒2010年5月30日「ふすま一枚の地獄…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年6月6日「ゲゲゲ原稿料を払ってもらえない」はこちら。

⇒2010年6月8日「松下奈緒と向井理が好演…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年6月12日「松下奈緒 ゲゲゲの女房 人気シーン」はこちら。

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⇒2010年8月21日「芸術への憧れを捨て、フリーランスのプランナーへ」はこちら。

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⇒2010年9月2日「水木しげるの異変、村井布美枝(武良布枝)の苦悩」はこちら。

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⇒2010年9月14日「ありがとう…いきものがかりゲゲゲの女房主題歌」はこちら。

◆書き加え1(9月15日)

きょうは竹下景子の誕生日らしい。
アンジェラ・アキも…。
ハッピー・バースデー!

⇒2010年7月14日「浅田真央とアンジェラ・アキ」はこちら。

⇒2010年8月16日「アンジェラ・アキの方言と気品、挫折と栄光」はこちら。

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