NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」。
ヒロイン・村上あかりを演じるのは、18歳の瀧本美織。
鳥取の高校を今春卒業したばかりで朝ドラの大役をつかんだ。
可愛いだけでなく、負けん気も強そう。

私はきのう初めて「てっぱん」を見た。
新人の演技とは思えない瀧本美織の涙。
予告編でストーリーはいくらか分かっていたとはいえ、いきなり感動してしまった。
出演者では、育ての母・村上真知子役の安田成美、父・村上錠役の遠藤憲一がそれぞれ味を出していた。
実にうまい。

瀧本美織はすでに「土曜スタジオパーク」にゲスト出演していた。
生放送。
大阪で店を開業する役柄に合わせ、ホットプレートで尾道風お好み焼きの腕前を披露した。
撮影で通算百枚くらいは焼いたという。
ところが、コテで返した際に崩れるハプニングが起こった。
瀧本美織は「番組が終了したら、お店出そうかな」と、茶目っ気もたっぷり。

                       ◇

番組公式サイトによれば、「てっぱん」のあらすじは以下のとおり。

村上あかりは、広島・尾道で造船所の下請け鉄工所を営む父と母、二人の兄に囲まれ、天真らんまんに育つ。
高校では部活に夢中になり、トランペットを吹く。
思い込んだら一直線、周囲から“ガンボ”と呆れられる男まさり。
しかし、祖母の登場により、あかりは自分が村上家の養子という事実を知らされる。
実母の形見のトランペットを巡り、祖母と衝突を繰り返す。

あかりは祖母を乗り越えようと大阪へ出て、食品会社に就職する。
転がり込んだ先は、その祖母が営む小さな下宿屋。
ここでも互いに突っ張り合う。

やがて、あかりは育ての母から受け継いだ広島の味と、祖母から仕込まれた大阪の味を二枚看板に、お好み焼き屋を開業する。

                       ◇

「てっぱん」の金曜日の放送分は確かに面白かった。
が、出だしに大きな山場を持ってきたということはないのか?
ビデオリサーチ調べで視聴率は初回、関東地区で18.2%、関西地区で13.1%。
前作「ゲゲゲの女房」の好視聴率に乗った。
ゲゲゲの女房は立ちあがりが最悪だったが、その後はじりじりと伸ばした。

「てっぱん」は、高卒のヒロインが育ての母の食の力と生みの母の音楽の力で出生の秘密を乗り越えていく「泣き笑い奮闘記」である。
要は、めげないで、明るく元気に生きる。
こうした単純なテーマが、はたしていまの日本の状況下で受け入れられるだろうか。
大衆の気分とマッチしないと、人気が得られない。

視聴率は現時点で好調。
私は「てっぱん」の成功を願うが、今後は厳しくなると予想する。

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