私は、体力の低下と体調の悪化により、公開セミナーや企業研修の講師が務まらなくなった。
主因は“老い”だろう。

そこで、サードキャリアとして短時間の「講演稼業」に挑戦しはじめた。
年初から転職活動中の身分。
講演は、おもにマスコミなどで顔が売れている有名人が行う商売(職業)なので、私が入り込む余地がなかなか見つからない。
競争も格段に熾烈である。
私は苦戦を覚悟していた。

結局、講演の実績をコツコツと積み上げていくしかない。
が、そのためには“きっかけ”をつくることが先決となる。
万事、突破口が欠かせない。
それは、商品力(コンテンツ)と営業力が両輪になるはずだ。
前者に関して述べれば、私の場合には本かDVD。
それなりに売れるか、もしくは話題になることが条件である。
焦ってもうまくいかないので、じっくりと急ぐしかない。

4月から具体的な準備に取りかかった。
しかし、エンジンがまったくかからない。
10月からようやく弾みがついてきた。
おや、はるかかなたにゴールが見えるではないか(頭のいい人は1週間もかからない、と思う)。

それにともない、私はデスクワークの時間が増えてきた。
ちょっと受験生状態…。
そこで必要になるのが、ご存じインスタントラーメンである。
私はカップ麺派でなく袋麺派。

先だって“追い込み”に備えてまとめ買いしようと、妻と港北ニュータウンのオーケーストアに乗り込んだ。
この辺では袋麺がもっとも安いという(不確か)。
私は気合い十分、5袋入りを20種類。

どんだけ買うんだ!

私にとり袋麺“名作”第1位は、サンヨー食品のサッポロ一番「塩らーめん」。
いろいろ食べるうちに、この塩ラーメンが無性に食べたくなり、かならず戻ってくる。
サッポロ一番塩原点または故郷(ふるさと)。
懐かしく、温かく、おいしい。
主張がなく、ホッとする(実際には、つくり手の主張、それも強いこだわりがある)。
サッポロ一番・塩ラーメンはすべてが自然…。
切り胡麻に泣けてくる。
ゆえに、私は圧倒的に食べている。

あちっ。
いま食べながらブログを書いている。
ラーメン丼(どんぶり)は百円ショップ(?)。
塩ラーメン
具材はいずれも少量のハクサイ、ニンジン、チンゲンサイ、モヤシ。
タマゴ。
いつもはこれらを麺と一緒に煮るのだが、きょうは野菜炒めと半熟の目玉焼きにして麺とスープにのせた。
そして、少量のネギとメンマを添えた。

もう一つ。
イトメンの「チャンポンめん」。
先の名作に対し、こちらは“絶品”。
うまいっ。

塩らーめんもチャンポンめんも野菜がマッチする。
商品の完成度が抜群に高いので、具材を少なくし、貧しく食べるのがおいしい。
ご飯のおかずに最高である。
私は「ラーメンかけご飯(RKG)」にするのが好きだ。

このブログで、半生を賭してつかんだRKGの極意を惜し気もなく明かした。
きゃ〜っ。

⇒2010年1月26日「ラーメンかけご飯(RKG)の流行」はこちら。

以下に、「吾輩は袋麺である…名作物語」と題する2009年11月21日のブログ、「絶品、イトメン・チャンポンめん」と題する2009年11月22日を収める。
ついては原稿を1本にまとめたうえで、いくらか手を加えた。

                      ◇◆◇

私はインスタントラーメン(即席麺)が大好きだ。
カップ麺よりも断然「袋麺」のほう。
私にとり、インスタントラーメンとは袋麺のこと。
20代前半、カネがない日には具なしで1〜2食(まったくない日にはご飯を1〜2杯)。
貴重なスープは残さなかった。
ただし、還暦間近になり、食べる頻度はだいぶ落ちた。
食品スーパーの店頭にわりと出回っている商品なら、ほとんど食べたのでなかろうか。

私は、サンヨー食品、明星食品、東洋水産、日清食品などの“定番”がやはりおいしいと思う。
味は時代につれてリニューアルが施されているはずだが、昔からそれほど変わっていないように感じる。
パッケージ(袋)も…。
人間の味覚がいかに保守的か分かるとともに、これらは登場時から完成度の高い商品だった。

私がとくに好む袋麺を具体的に挙げよう。
商品の頭に打ったA〜Eは、味の評価でなく、好みの度合い。
私のなかの「袋麺人気ランキング」といえる。

サッポロ一番しょうゆサンヨー食品の「サッポロ一番」シリーズ。
Bしょうゆ味、Cみそラーメン、A塩らーめん、Bソースやきそば、Cアラビヤン焼そば。
このシリーズをもっとも食べた。
名作揃い。
どれもフツーにおいしく、それゆえに飽きが来ない。
しょっぱくてつゆっぽいものを食べたいとき、どれほど「塩らーめん」のお世話になったろう。
どうということのない「ソースやきそば」は焼きそばのナンバーワンだ。
マイナーな「アラビヤン焼そば」はほっとする。

明星食品の「チャルメラ」シリーズ。
Bしょうゆラーメン、Bみそラーメン、C塩ラーメン。
一時原宿にあった私の仕事場から1分程の距離に本社ビル。
東京メトロ副都心線(北参道駅)は開業していなかった。
渋谷区千駄ヶ谷三丁目、明治通り沿い。
「しょうゆラーメン」は俗っぽさが好きで、かなり食べた。
私にとりチャルメラとはこれ。
屋台イコール醤油味なのだ。
店頭にあまり並んでいないが、「みそラーメン」がとてもおいしい。
袋麺では一番。
天ぷらそば
東洋水産。
Dマルちゃんのソース焼きそば、B冷しラーメン、D天ぷらそば、Eカレーうどん甘口。
大手なのでいろいろ食べているはずだが、印象に深く残っているものが少ない。
具材を用意しなければならないが、「冷しラーメン」はおいしく、生麺と比べて大きな遜色がない。
ストックしておけば、食べたいときに手軽に冷やし中華を食べられるので、真冬に重宝だ。
カレーうどん「天ぷらそば」はうまいが、私はなぜかカップ麺へ走ってしまう。
「カレーうどん甘口」はごくまれに食べる。
貴重だ。
体が温まる。

日清食品。
B出前一丁、C日清焼そば、Eチキンラーメン。
「出前一丁」は1968年、私が高校1〜2年生頃の発売で熱狂した。
出前一丁当時、集中的に食べた。
「ごまラー油」が見事にマッチする。
「日清焼そば」は香ばしい粉っぽさがたまらない。
両方とも店頭にたいてい並んでおり、つい手が伸びる。
「チキンラーメン」は湯を注ぐタイプ。
同社の袋麺を代表する商品だ。
調理法の関係で麺の腰が弱くなる。
私は鶏の風味がやや苦手である。
日清焼そばこの2つの理由からときどき食べる程度だが、非常に根強いファンがいる。
だいぶ後になり「たまごポケット」が付いた。
「元祖鶏ガラ」だけに生卵との相性が素晴らしい。
海外では袋に湯を注いでそのまま食べる地域があるようだ。
そやけどヤケドしないのか。

日清食品は、私にとりカップ麺のメーカーというイメージが強い。
NHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」で、インスタントラーメンの開発者にして日清食品の創業者である安藤百福(あんどう・ももふく)が登場した。
凄まじい執念が伝わってきた。チキンラーメン
もちろん演じたのは役者。
「チキンラーメン」は1958年、私が小学1〜2年生頃の発売。
世界初であり、画期的な発明品だった。
日本を代表する食品の一つといってよい。

これらのほかに、エースコック。
Cワンタンメン。
発売時点でなぜか懐かしい味だった。
妻は店頭でこの商品を見かけると、顔がくしゃくしゃになる。
一番のお気に入りだ。

                       ◇

私の一番のお気に入りは、イトメン。
Aチャンポンめん。
私は東京・墨田川高校から富山・魚津高校へ転校した。
富山は東日本と西日本の境目に当たり、両方の味(食品)が混在している。
やや西寄りであり、そこで「チャンポンめん」を知った。
あまりのうまさに感動してしまった。
受験勉強をやっているふりをして、夜食にどれほど食べただろう。
母は文句を言わなかった。
袋麺の最高峰、絶品だと思う。

私は東寄りの濃い醤油味を好むので、自分でも不思議。
ちなみに、チェーン店の長崎ちゃんぽん「リンガーハット」は大の苦手。
私みたいな味音痴でも、味覚はデリケートなものなのか。

「チャンポンめん」は、スープはさっぱりしているのに深い味わいがあり、野菜との相性が抜群だ。
私は、とくに白菜(ハクサイ)。それとニンジン。あればサヤエンドウ。
いずれも若干。
ほかに入れるとしたら、干しエビや干しシイタケをごくわずか。
チャーシューやメンマなど、主張の強い具材は避けたい。
卵は微妙。

東の人は湯の量を少なめにするのが無難では…。
また、粉末タイプのコショウは溶け込んで、スープが台無しになる。
それと、公式サイトのレシピに記されているコーンやキャベツを入れると西の「ちゃんぽん」ぽくなり、私はダメ。
具材を少なくし、貧しく食べるのがおいしい。
ベストマッチングはご飯。
それだけ商品の完成度が高いということだろう。
いまでも「チャンポンめん」を食べたいとよく思うが、首都圏ではめったに売っていない。
イトメンは量販店への営業努力が足らない。
社員はおいしさが分かっていないのでないか。

このブログで、だいぶ前にも取りあげた。

⇒2007年5月15日「イトメン・チャンポンめん」はこちら。

妻がエースコックのワンタンメンのほかに好きなのは、日清食品のチキンラーメン、サッポロ一番の塩らーめん、マルちゃんの冷しラーメン、イトメンのチャンポンめんの順番。

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