おとといのブログ「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」の続き。

⇒2010年11月25日「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」はこちら。

浅田真央は、これまでの滑りの延長ではオリンピックで勝利を収められないと考えた。
そこで、見直しと矯正に取り組む決意を固めた。

さらなる高みを目指すとき、いったん壊さなくてならないことは、スポーツ競技全般はもちろん、私が指導する仕事においても珍しくない。
好ましくない習性に染まっている可能性もある。
そして、これまでのやり方を変える過程で、しばしば大スランプに陥る。

私は長年、営業の見直しを通じて収益の回復・伸長を支援するコンサルタントとして多くの企業を訪れた。
後者は結果にすぎない。
私が苦労するのは前者である。
従来の営業を改めさせることが困難を極める。
それは彼らにこびりついている。
過去に幾度も途中で放り出したくなった。

このたびの見直しと矯正には、浅田真央が得意としてきた「ジャンプ」も含まれる。
その前後のスケーティングをもっとスムーズにしなくてなるまい。
ちょっとした癖が得点の伸びを邪魔しているようだ。
数年前ならおそらく何の問題もなかった。
しかし、2006年トリノ冬季五輪(オリンピック)の後に、フィギュアスケートのレベルが大幅に向上した。

滑りの矯正。
頭で分かっていても、それを確実に行えるようになるのがきわめて難しい。
基礎的な練習を気が遠くなるほど繰り返し、体に覚え込ませる。
行動や動作に落とせないと、本番は悲惨である。

浅田真央は少女時代と体のバランスが変わったことも、ジャンプに精彩を欠く一因か。
不安が頭をかすめても、やり抜くしかない。

選手が自分の得意な部分を見直すのは、よくよくのこと。
それも採点で大きな比重を占めている。
自己否定そのものであり、私のような凡人は考えもしない。
浅田真央に頭が下がる。
不安と書いたが、それは「恐怖」に違いない。

浅田真央は、2014年ソチ冬季五輪の金メダルをどうしても獲得したいのだ。
そのために自分と向かい合い、闘っている。
凄い子。
私は日本勢を応援しているが、彼女は格別である。

続きはあさって、「浅田真央、ジャンプの修正か改造かの判断」のブログで…。

◆書き加え1(11月24日)

私のブログは数日から十数日の書き溜め記事が中心である。
ゆえに、「書き加え」を含め、内容の順序が前後しやすい。

浅田真央がグランプリ(GP)シリーズフランス大会に出場する。
これを放送するテレビ朝日は、「浅田真央、屈辱の開幕戦から1カ月。フランスの地で復活への第一歩を踏み出す」と前評判をあおっている(フレーズはうろ覚え)。
相当な放映権料を払っているので、視聴率を上げなくてならないという局側の事情は分かるが…。

開幕戦(第1戦)が日本大会「NHK杯」。
浅田真央はシニア後最低の得点(スコア)と順位に終わった。
練習でできたのに本番でままできないのがスポーツの常。
浅田真央は練習でできなかったので案外、結果を冷静に受け止めている?
すでにグランプリ(GP)ファイナルへの出場は消えており、テレビ朝日は頭を痛めているのでは…。

私自身は、浅田真央がフランス大会でどのような順位になるか興味がない。
しばらく結果を出せないほうが望ましいと考えている。
それは当然なのだ。
来年一杯くらい勝敗は二の次だ。
ただし、佐藤信夫コーチは叩かれつづける。
私は、指導者が先に参るのでないかと案じている。

もし、浅田真央がフランス大会で勝ってしまうとしたら…。
とてもうれしいが、あまり喜べない。
私は複雑な気持ち。

その理由は、来週水曜日のブログ「浅田真央はソチ仕様に工事中、勝てなくて当然」で述べている。

◆書き加え2(11月27日)

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズフランス大会は男女ともにショートプログラム(SP)を行った。

男子は中国大会で優勝した小塚崇彦が首位で発進した。
きょうフリーを行う。
合計点で3位以内に入れば、GPシリーズの獲得ポイント上位6選手で争うグランプリ(GP)ファイナルへ自力で進出する。

女子は、2010年バンクーバー冬季五輪(オリンピック)銀メダル・浅田真央が7位と出遅れた。
今季シニア転向の今井遥(日本橋女学館高)が3位に食い込んだ。
カナダ大会で5位に入り、フランス大会で優勝すればGPファイナル進出の可能性がある。

好調な小塚崇彦を指導する佐藤信夫は浅田真央のコーチに就任したばかり。
小塚崇彦と浅田真央はともに中京大(小塚崇彦はトヨタ自動車に所属)。
コーチが一緒なので、練習もしばしば一緒のようだ。
二人は世界のトップクラスの選手であり、互いにいい刺激を与え合っている。
心強いだろう。

                      ◇◆◇

2010年カナダ・バンクーバー冬季五輪(第21回冬季オリンピック)およびフィギュアスケート女子・浅田真央などに関するブログは以下のとおり。

⇒2010年11月25日「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」はこちら。

⇒2010年11月23日「浅田真央、ソチ五輪栄冠への長いトンネル・・・」はこちら。

⇒2010年11月21日「浅田真央が流した悔し涙の価値とは?」はこちら。

⇒2010年11月10日「安藤美姫と小塚崇彦、アベック優勝の注目度」はこちら。

⇒2010年10月26日「浅田真央の敵、キム・ヨナの敵はだれか?」はこちら。

⇒2010年10月25日「浅田真央を気づかう高橋大輔と村上佳菜子」はこちら。

⇒2010年10月24日「浅田真央、北島康介が最高の教科書…五輪金メダル」はこちら。

⇒2010年10月3日「浅田真央はしっとり大人の“女”へ…20歳の変身」はこちら。

⇒2010年7月3日「浅田真央新コーチ人選、ソチ金メダル条件」はこちら。

⇒2010年5月4日「アンジェラ・アキと浅田真央の失敗」はこちら。

⇒2010年4月18日「キム・ヨナ、気になる去就に決着か」はこちら。

⇒2010年4月16日「妹真央を兄大輔が気遣う春の園遊会」はこちら。

⇒2010年4月10日「石川遼と浅田真央、あふれる悔し涙」はこちら。

⇒2010年4月1日「キム・ヨナ、圧巻のエキシビション!」はこちら。

⇒2010年3月31日「金荒川静香が通った道…羽生結弦」はこちら。

⇒2010年3月30日「銀・浅田真央は金・荒川静香より凄い!」はこちら。

⇒2010年3月28日「笑顔がこわばる浅田真央…フィギュア表彰台」はこちら。

⇒2010年3月28日「浅田・長洲・村上、ソチ五輪表彰台独占へ!」はこちら。

⇒2010年3月27日「浅田真央vs長洲未来…ソチ五輪前哨戦?」はこちら。

⇒2010年3月26日「高橋大輔、日本男子初の金メダル!」はこちら。

⇒2010年3月4日「あきれた浅田真央と高橋大輔の言葉!」はこちら。

⇒2010年2月28日「浅田真央敗因分析、ソチ金へ新コーチ」はこちら。

⇒2010年2月24日「浅田真央と荒川静香、金メダルの苦闘」はこちら。

⇒2010年2月21日「浅田真央、金メダル極秘練習全記録…NHKスペシャル」はこちら。

⇒2010年2月19日「高橋大輔、4回転失敗も銅メダル!」はこちら。

⇒2010年2月19日「高橋大輔、攻めか守りかメダル予想」はこちら。

⇒2010年2月17日「男子フィギュアSP、高橋3位、織田4位」はこちら。

⇒2010年2月13日「バンクーバー五輪開幕、日本メダル予想」はこちら。

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