NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」。
きょう、総合テレビで最終回の放送が行われる。
ここ2週間ほどのシナリオは文字どおり“出鱈目”。
いくらドラマとはいえ、シナリオ(脚本)上で登場人物をあれほどまでに翻弄していいのか・・・。
出演者はサイコロの目に従って右へ左へ振り回され、東へ西へ動かされる。
全体を通じ、制作陣(スタッフ)が視聴率を取るために渾身のアイデアを出し合い、ぎゅうぎゅうに詰め込んだという印象が残った。
こんなに目まぐるしい日常劇は記憶にない。
私なら暮らしや人生が空中分解する。
画期的な内容だった。

ヒロイン・村上あかりを演じた19歳の新人女優、瀧本美織。
シナリオのせいか、半年間の「てっぱん」で流した涙はバケツ一杯分に達した?
感情移入が大きいにしろ、どうしたらあれほど泣けるのだろうと、私はずっと思っていた。
声を出さないので、正確には「号泣」と呼べない。
しかし、涙がボロボロこぼれる。
ときに両目が滝のもとみたいに見えた。
この辺りが命名の由来か。

瀧本美織は悲しみの涙でなく、喜びの涙、感動の涙がとてもよく似合う。
朝ドラでは笑顔と泣き顔が交互に現れた。
どちらも愛くるしい。

私は朝ドラの熱心な視聴者でない。
忙しく働いており、放送時間帯にあまりテレビの前にいない。
いま過去の朝ドラをぼんやりと振り返っているのだが、ここまで涙を流しつづけた主演(主役)を思い出せない。
瀧本美織は、「涙」の量に関しては歴代ヒロインナンバーワン(第1位)の栄冠に輝くのでなかろうか。
さらに、明るい涙を流せるという点においても・・・。
人柄を特技にしてみせた。

この子は、役者として実に達者である。
努力はもとより「資質」が欠かせない。
天性のものだ。
しかし、妻が瀧本美織は“童顔”なので20歳を過ぎてから壁にぶつかりそうと語った。
このブログで述べたが、私もそうした危惧を抱いている。
20代前半は持ち前のバイタリティでやっていけそうだが、20代半ばが近づくにつれて迷いが生じる?

が、やはりブログで述べたが、タレント(才能)の松下奈緒に対し、役者の瀧本美織という感じ。
本人は難しい時期をケロッと乗り切っていくかもしれない。
女優としての成長が楽しみである。
「てっぱん」は“素”のような役どころだった。
瀧本美織は当面、CMに引っ張り凧になるだろう。

私は数年ぶりにお好み焼きを食べてみたいと思った。
十年前とは言わないが、母が生きていた頃に大家族で楽しんだ。
ところは、横浜市営地下鉄センター北駅のモザイクモール港北5階にあったお好み焼き屋だった。
先日たまたま閉店していることを知った。
この朝ドラがスタートする前だろうか?

◆書き加え1(3月31日)

やはりブログで述べたが、ドラマだけでなく、どんなジャンルでも、つくる側は見る側の十倍、百倍は考えている。

その意味で、制作陣の事情や苦労がストレートに伝わってきた朝ドラだった。
プロデューサー(海辺潔)と演出家(井上剛)、3人の脚本家(作家)は大変だったのでは・・・。
お疲れさま、やっちゃったね、と申しあげたい。

それとも、やりたい放題で楽しかった?

◆書き加え2(4月2日)

最終回を見たら、無性にお好み焼きを食べたくなってきた。
この朝ドラというか制作陣にしてやられた感じで、ひねくれ者の私はどうも面白くない。
革命的な出来だった。

「朝ドラは爆発だ!」。

お好み焼き屋「おのみっちゃん」の店内の壁が取り払われ、かつての台所と食事場所とつながり、親子丼なども食べられる定食屋が加わっていた。
融合か対決か。
孫・村上あかり(瀧本美織)と祖母・田中初音(富司純子)が楽しそうに張り合っている。
下宿屋は廃業した?

フィナーレは、おもな出演者総出による「てっぱんダンス」で締め括った。
最高視聴率は「ゲゲゲの女房」を超えたのでなかろうか。

ちなみに、最終回のオープニングは広島県尾道市・一宮神社の奇祭「ベッチャー祭り」。
撮影のためにわざわざ行ったものでなければ、祭の3日目、11月3日の「練り歩き」だ。
調子のいい太鼓と鐘の音に乗り、鬼神「ベタ」「ソバ」「ショーキー」の面をつけた氏子たちと獅子が、神輿とともに中心街を練り歩き、子どもを追いかけ回して「ササラ」や「祝い棒」で頭を叩いたり体を突いたりする。
一年間の無病息災が叶うと、親は嫌がる幼子を無理やり連れ出す。
江戸時代に流行した疫病の厄除け祭りとして始まったとされる。

◆書き加え3(4月9日)

最終週「かならず朝は来る」の6回分が4月9日に再放送された。
定食屋の名前は「御食事処 田中荘」だった。
意味不明。
下宿屋も続けているのだろうか?

                      ◇◆◇

朝ドラ「てっぱん」と瀧本美織など出演者に関するブログは以下のとおり。

⇒2011年4月1日「富司純子と瀧本美織がてっぱん秘話…あさイチ」はこちら。

⇒2011年3月29日「てっぱんテーマ曲、イタリアオペラ歌手の美声」はこちら。

⇒2011年3月28日「てっぱん・富司純子と任侠女優・藤純子」はこちら。

⇒2011年3月26日「瀧本美織、期待を上回る…てっぱん最終回」はこちら。

⇒2011年3月22日「中村玉緒、てっぱんナレーションのさじ加減」はこちら。

⇒2011年3月21日「てっぱん視聴率、出演者泣かせの無茶振り」はこちら。

⇒2011年3月8日「安田成美、古風な雰囲気、不思議な魅力…てっぱん」はこちら。

⇒2011年2月28日「瀧本美織の号泣…てっぱんヒロイン村上あかり」はこちら。

⇒2011年2月16日「てっぱん脚本は滅茶苦茶…十八番は唐突」はこちら。

⇒2011年2月14日「瀧本美織、バレンタインデーの手づくりチョコ」はこちら。

⇒2011年2月9日「てっぱん高視聴率のわけ…近藤良平ダンスの温かさ」はこちら。

⇒2011年2月8日「瀧本美織は燃えやすいぞ、と…てっぱん」はこちら。

⇒2010年12月13日「てっぱんの失敗、瀧本美織の涙」はこちら。

⇒2010年11月23日「第1回てっぱんダンス収録会…大阪城公園集合」はこちら。

⇒2010年11月21日「てっぱんダンス…瀧本美織はだれと踊るのか?」はこちら。

⇒2010年11月20日「富司純子が本領発揮…てっぱんを仕切る凄み」はこちら。

⇒2010年11月9日「てっぱんの息切れと名言、瀧本美織の演技」はこちら。

⇒2010年11月8日「近藤良平てっぱんダンス、あれは私です」はこちら。

⇒2010年10月27日「てっぱん見どころは富司純子か瀧本美織か」はこちら。

⇒2010年10月23日「てっぱん瀧本美織、人生の哲学と真理を語る」はこちら。

⇒2010年10月23日「てっぱんの踊りは人を幸せにする…近藤良平」はこちら。

⇒2010年10月20日「てっぱん・瀧本美織、ひたむきな演技が最大の魅力」はこちら。

⇒2010年10月16日「てっぱん瀧本美織、前輪に笑顔、後輪に泣き顔」はこちら。

⇒2010年10月12日「ピエロ瀧本美織…てっぱん・強引・マイウエイ」はこちら。

⇒2010年10月10日「葉加瀬太郎・ひまわり、近藤良平・てっぱんダンス」はこちら。

⇒2010年10月9日「てっぱん瀧本美織の涙、安田成美・遠藤憲一の味」はこちら。

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