NHK朝の連続テレビ小説「おひさま」。
きわめてオーソドックスなつくりである。
とくに面白くもなく、とくにつまらなくもない。

瀧本美織主演の「てっぱん」が唐突だったり慌ただしかったり、話の展開についていくのが大変だっただけに一層そう感じる。
奇をてらっていない。
私は「おひさま」にじわじわ興味を引かれつつある。

ヒロイン・須藤陽子役の井上真央がマイペースの演技を見せる。
テレビ画面から頑張りが伝わってこない。
現在の陽子役の若尾文子はもっと・・・。
視聴者に合わせようとせず、自分の流儀や作法を自然体で貫いている。
主演の二人に気負いがないので、私はとても楽である。
朝の忙しい時間帯や昼の緩んだ時間帯にいい加減に接することができ、ありがたい。
見なければというストレスと無縁・・・。
「おひさま」は視聴者にやさしい。

脚本は岡田惠和。
公式サイトで、「おひさま」では戦前・戦中・戦後を生きたごく普通の女性の半生を描きたいと述べている。
確かに、どのような時代であれ、人々は暮らしている。

現在の陽子の回想の形にしたのは、視聴者の不安や心配を消すためとか。
ドラマの成り行きをハラハラしながら見るのでなく、ヒロインが成長する過程そのものをじっくりと楽しんでもらう狙いだ。
それを視聴者と共有するのが原口房子役の斉藤由貴である。

岡田惠和は台本を書くにあたり、現代(後世)の観点から振り返るのでなく、当時の人々の気持ちに寄り沿うように戒めている。
ドラマに登場するキャラクターたちと“同じ時”を生きること。
視聴者の「共感」を大切にしていると述べており、その言葉どおりの出来である。

岡田惠和は放送開始時に出演者への無茶振りを予告していたが、いまのところは淡々と進行している。
ドラマで描かれているのは、あくまでもそのときどきの喜びや悲しみである。
ありふれた日常がゆるやかに流れている。

「おひさま」は明るく穏やかで温かい。

                      ◇◆◇

NHK朝の連続テレビ小説「おひさま」とヒロイン・井上真央などに関するブログは以下のとおり。

⇒2011年5月4日「井上真央・おひさま、セーラー服と庶民顔」はこちら。

⇒2011年4月16日「井上真央おひさまの安全運転…朝ドラ視聴率低下」はこちら。

⇒2011年4月11日「おひさま陽子…伊那中・西駒登山、直小・妙高登山」はこちら。

⇒2011年4月9日「井上真央、謎めいた内面…おひさまヒロイン」はこちら。

⇒2011年4月8日「瀧本美織がおひさまヒロインを演じたら・・・」はこちら。

⇒2011年4月7日「八木優希のおかっぱ頭…おひさま陽子の子役」はこちら。

⇒2011年4月5日「おひさまの舞台、安曇野の自然の美しさ」はこちら。

⇒2011年4月4日「井上真央・おひさま、日本を明るく照らす」はこちら。

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