私は先週金曜日、2時間も眠らないうちに午前5時に目が覚めた。
悪い頭を限界まで動かしているせいか、神経が昂った状態がずっと続いている。
今月に入り、自分でも驚くほどの睡眠時間である。
人は案外、生きられるものだ。

私は朦朧とした意識で午前中に名古屋・錦へ移動。
「のぞみ」の車中で眠ると乗り越してしまうので、がまん・・・。

午後1時から5時まで、地場の中堅・中小・零細製造業の社長など取締役クラスを対象に「トップセールス」に関する講演(セミナー)を行った。
主催者は、旧東海銀行のシンクタンクが母体。
現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング名古屋。
クルマ業界のすそ野を形成する部品メーカーなどの経営層が参加した。
コンテンツの仕上がりは万全であり、私は講師としてベストを尽くした。

電気自動車(EV)へシフトすると、自動車メーカーは電気系部品も使いはじめる。
従来のクルマ部品メーカーのなかには仕事が大幅に減るところも出てくる。
そうでなくても、リーマンショック、トヨタ車の世界規模のリコール、東日本大震災と、自動車業界は立て続けに激震に見舞われている。
とくに下請けや孫請けは厳しい試練にさらされている。

昨今、新市場(新分野)への進出、脱下請けなど、生き残りをかけたさまざまな動きが出てきた。
しかし、そうした取り組みを成功へ導くには、新たな仕事を取ってこなくてならない。
営業部門が確立していないとか、営業人員が不足しているといった会社では、社長など取締役がいわゆる「トップセールス」を推し進めるほかにない。

当日、会場は決して明るい雰囲気でなかった。
程度の差こそあれ、受注減少の苦境に陥っている地場企業の集まりなので当然だろう。
仕事が上から降りてくる状態に慣れると、果敢な働きかけを行うことは容易でない。
中小・零細製造業のトップは概して営業活動に苦手意識を持っている。
だが、それを払拭しなければ業績のじり貧、規模の先細りは避けられない。
消滅は時間の問題である。

冒頭、「営業が好きな方?」と挙手で確認したところ、わずか1名。

私は講演が終わる頃には、ふらふら・・・。
その後、事務局と来年度の打ち合わせ。

週明け、当日の参加者からメールをいただいた。
大阪の方のようだ。
「先生のセミナーは 過去にいろいろと受講したセミナーのなかでも大変印象に残る、素敵なセミナーでした。
早速、名古屋拠点の営業マンに参加してみないかと投げかけをしました。」。
ありがたいこと。
実は、私は来週、名古屋で同じ主催者による「提案営業セミナー」の講師を務める。
その受講を皆に勧めてくれたのだ。

                       ◇

東京都大田区や神奈川県川崎市などの零細製造業や町工場は圧倒的大多数が下請けや孫請けであり、やはり経営危機に直面している。
すでに多くが廃業や倒産に追い込まれており、一帯はシャッター工場街と化す。
受注拡大と需要創造のための営業活動が不可欠である。

以前、公益財団法人大田区産業振興協会から4回シリーズの講演の問い合わせが寄せられたが結局、流れてしまった。
このテーマも「トップセールス」だった。
社員を食べさせる仕事は、社長など取締役が取ってくるしかない企業が少なくない。

                      ◇◆◇

営業講演、営業セミナーに関するブログ(ごく一部)は以下のとおり。

⇒2011年3月22日「コンサルティング営業セミナー…中企大広島校」はこちら。

⇒2011年3月7日「提案営業勉強会の衝撃…中小企業家同友会仲間」はこちら。

⇒2011年3月3日「提案営業研修に目から鱗…福岡県中小企業家同友会」はこちら。

⇒2011年2月7日「部品メーカー、下請け・孫請け社長の受注活動」はこちら。

⇒2011年1月26日「大田区町工場を救え…社長の受注強化セミナー」はこちら。

⇒2011年1月25日「名古屋地場製造業が苦しい…社長セミナー」はこちら。

⇒2010年10月28日「仕事がない…何と愚かな言葉だろう」はこちら。

⇒2009年11月4日「社長の悲鳴…中小製造業・零細町工場」はこちら。

⇒2008年12月4日「トヨタ系部品メーカーの悲鳴」はこちら。

⇒2008年11月27日「トヨタに命を預ける…太っ腹経営者」はこちら。

⇒2008年10月27日「やはり名古屋はトヨタ頼み」はこちら。

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