一昨日、丸1日のセミナーの終了後、最大手クラスの流通グループでの講演を打診された。
3テーマ。
それぞれ別日程、3時間。
私がとてもお世話になっている知人が間に入っており、恩返しの意味でも引き受けたかった。
が、結局、辞退した。

和田創研は、わりと最近までそれなりの社員を抱え、オフィスほかの固定費を払わなければならなかった。
値引きが当たり前に行われていた社会人教育ビジネスにおいて、定価販売(受託)を守った。
たとえ日本を代表する企業であろうが、減額要請は拒絶した。
そのなかには、数年に及ぶ研修の依頼も含まれる。
日数が日数なだけに、総額は非常に大きい。

私は還暦を迎え、原点の“個人商売”に戻った。
今年から力を入れている「講演」は、それまでのセミナーや研修と異なり、講師が私に限られる。
後者は社員でも務まる。
実際、和田創研には数名の講師がいた。

現在は私一人でやっているので、かつてのように「講師料(講演料)」をあまりうるさく言うつもりはない。
なるべく柔軟に対応したい。
職業人生が残りわずかになり、社会貢献という気持ちも一段と強くなった。
が、それでも最低水準を下回ると、さすがに断らざるをえない。
定価で仕事を発注してくれているクライアントに顔向けできない。

きのう提示されたのは、いまどきの講師がたいてい引き受ける金額でなかろうか。
3時間10万円が3テーマで、30万円。
これに教材費が加わる。
先方は、私にこだわっているらしい。
期待にそえず、申し訳なく思う。

                       ◇

コンサルティングに関しては、これまで以上にクライアントの選別をシビアにしている。
その理由については、先だってのブログで述べたとおり。
著しい成果を上げられると確信を持てないかぎり、引き受けない。
自分が納得のいく仕事をしたいのだ。
業績をいくらかよくしたいという程度の話は断る。

肝心のクライアントが本気にならなければ、コンサルタントが頑張っても数字を伸ばせない。
そんな仕事はつまらん。

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