NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」。
飾らない尾野真千子がヒロイン・小原糸子を小気味よく演じている。
コシノ三姉妹(ヒロコ・ジュンコ・ミチコ)を女手一つで育て上げたファッションデザイナーの草分け・小篠綾子の奮闘記だ。

小林薫が父・小原善作、麻生祐未が母・小原千代、正司照枝が祖母・小原ハルを演じる。
3人のベテラン役者はとても面白い。
私はなかでも麻生祐未の演技が楽しい。

神戸の裕福な実業家・松坂家に育った小原千代はおっとりしている。
ちょっと抜けた雰囲気を漂わせる。
この夫婦は駆け落ちしたようだ。

麻生祐未は、とくに苛立ちやすい夫とのやり取りでは、何ともいえないとぼけた味を出している。
それとも、まともに取り合っていられないという自己防衛か。
また、呉服屋商売の振るわない夫の代わりに金を無心に訪れる実家での父とのやり取りでも…。
祖父・松坂清三郎は宝田明が演じる。
また、祖母・松坂貞子は十朱幸代が演じる。
懐かしい顔ぶれだ。

小原千代は一見頼りなさそうだが、どこかに芯の強いところを持つ。
糸子は父の血を引いているように見えるが、母の気質も受け継いでいるのでないか…。

子どものなかでもとりわけ糸子に対し、祖母は心底あたたかく、母はほんわかとやさしい。
がむしゃらに、ひた向きに頑張る子に、それはそれは深い愛情を注いでいる。
小篠綾子に光るものがあったからに違いない。

小林薫が演じる小原善作は家庭で威張り、父の威厳を取り繕っているものの、案外気が小さい。
いわゆる内弁慶。
また、根は自由人なのでないか。

私が久しく見なかった、高齢の庄司照枝は演技が達者だ。
昔はこんなおばあちゃんが確かにいた。
そう思わせる。

「カーネーション」は脇役が実に多彩であり、実在の人物の半生を土台としたドラマに楽しさ、そして「リアリティ」を与えている。
作品の出来が非常によい。

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尾野真千子と朝ドラ「カーネーション」に関するブログは以下のとおり。

⇒2011年10月28日「尾野真千子がコシノ三姉妹に対面、夢中のオーラを感じる」はこちら。

⇒2011年10月24日「カーネーション・ヒロイン小原糸子のモデル…小篠綾子」はこちら。

⇒2011年10月21日「尾野真千子・小原糸子の演技、朝ドラ・カーネーションの評判」はこちら。

⇒2011年10月18日「松下奈緒・瀧本美織・井上真央・尾野真千子…朝ドラヒロイン素顔」はこちら。

⇒2011年10月12日「松下奈緒、朝ドラ視聴率・朝ドラ人気回復に最大の貢献!」はこちら。

⇒2011年10月8日「二宮星お多福の演技力…カーネーション・朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2011年10月5日「尾野真千子カーネーション視聴率…井上真央おひさまに及ばず」はこちら。

⇒2011年10月3日「尾野真千子、朝ドラオーディション4度目の正直で号泣!」はこちら。

⇒2011年10月1日「おひさま井上真央からカーネーション尾野真千子へ…視聴率20%超連発」はこちら。

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