フィギュアスケートコーチの佐藤信夫。
浅田真央を引き受けた詳しい経緯を、私は知らない。
関係者から頼み込まれ、断り切れなかった?
コーチが指導に当たったのは、昨季の直前から。
タイミング自体が異例だ。
おそらく選手がほとほと困っていた。
私は正直、腫れ物(はれもの)に触るようだと感じた。
コーチは選手の様子を見ることから始めるのが定石かもしれないが…。
名伯楽と称えられる佐藤信夫とはいえ、五輪銀メダリストと2度の世界女王という圧倒的な実績を持ち、なおかつ絶大な人気を誇る浅田真央に対して遠慮が大きかった。
私には、選手よりもコーチのほうがつらいと思えた。
⇒2010年11月25日「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」はこちら。
実は、1998年長野冬季五輪(オリンピック)辺りからフィギュアスケートに対する関心が高まり、周囲や国民の期待が膨らんだ。
それにともない、外野が年々うるさくなった。
近年は、こうしたブログなどのネット情報も含まれる。
コーチはすぐに結果を出すことを求められ、指導が難しくなった。
それを耐えられたのは、佐藤信夫が鈍感さを持っていたか、鈍感さを演じたか、どちらかだ。
そうでなくては、浅田真央のようなスーパースターの場合、コーチが先に参ってしまう。
私は、佐藤信夫が若い頃の顔を知らない。
年齢を重ねるにつれて丸みを増したのか、いまは穏やかに見える。
好々爺といった印象…。
が、指導の厳しさで鳴らしてきたはずだ。
⇒2011年5月19日「佐藤信夫、浅田真央を叱る…新横浜の好々爺」はこちら。
佐藤信夫は浅田真央を引き受けるに当たり自分に我慢と言い聞かせたのか、見守る姿勢に徹した。
あるいは、それほど彼女の状態が深刻だった?
滑りの矯正に時間がかかると腹を括った。
かたや、浅田真央。
スランプに陥り、苦悩に揺れていた彼女にとり、基本中の基本を重視した佐藤信夫の指導はシンプルで分かりやすかった。
何をすべきか腑に落ち、迷いが消えた。
しかも佐藤信夫はいつも寄り添ってくれる。
練習で感じた疑問をその場でぶつけられる。
また、彼女が試合で結果を出せなくても佐藤信夫は飄々としており、表情に出さない。
不調のときほど安心が大きく、救いにつながる。
⇒2011年6月27日「佐藤信夫コーチのカミナリ、浅田真央を直撃!?」はこちら。
丸1年を過ぎた頃から、二人は心が徐々に通じるようになった。
佐藤信夫が考えを押し付けようとせず、辛抱強く待った結果、浅田真央の成長を促した。
ついに自らの判断でトリプルアクセルを引っ込めた。
言い換えれば、コーチに対する選手の信頼が増したのだ。
浅田真央は佐藤信夫のもとで取り組んできた地道な努力を、今季ようやく自信に変えつつある。
ところで、二人は孫娘と祖父の年齢差。
浅田真央は佐藤信夫に「Shall we dance?(シャル・ウィ・ダンス?)」と誘ってみたらどうか・・・。
◇
フィギュアスケートコーチは、世界トップクラスの選手を一人預かるだけで大変だ。
ところが、重荷に感じながら引き受けた浅田真央が小塚崇彦をあっさりと変えてしまった。
彼のなかに眠っていた競争心を引き出し、さらに精神的な自立をもたらした。
小塚崇彦が変節の時期を迎えていたのも確かだったが…。
佐藤信夫はそこまで読んで浅田真央を預かった?
どうだろう・・・。
以下に、「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」と題する2011年11月25日のブログをそのまま収める。
◇◆◇
フィギュアスケートグランプリシリーズ2011(GPシリーズ2011)第6戦「ロシア杯(ロシア大会)」が行われる。
浅田真央が12月8〜11日にカナダで行われるグランプリファイナル2011(GPファイナル2011)への進出をかける。
放送はテレビ朝日系列。
11月25日(金)午後8時 〜9時54分 女子SP
11月26日(土)午後6時58分〜9時 男子SP 女子FS
11月27日(日)午前3時25分〜4時20分 男子FS
先日のブログ「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」で述べたとおり、2位なら無条件、3位ならおそらく大丈夫。
浅田真央はショートプログラム(SP)でもフリースケーティング(FS)でも「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)」を避け、他のエレメンツと総合力で戦えば安全圏である。
強力なライバルが存在せず、無難な演技で1位に立てそう。
昨季の世界ジュニア女王で今季にシニアに参戦した15歳のロシアの新鋭、アデリナ・ソトニコワが地元の応援を受けて実力以上のものを出すと一騎打ちになる。
二人ともフリーは「愛の夢」なので非常に興味深い。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
浅田真央は昨季直前から佐藤信夫コーチのもとで取り組んできたスケーティングの矯正の成果が次第に表れている。
スピードがはっきりと増した。
ジャンプのタイミングもつかみかけている。
調子は上向き。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
浅田真央は「NHK杯(日本大会)」のフリーでトリプルアクセルを引っ込めた。
にもかかわらず、高得点を残した。
この経験は彼女の「スケート観」を変えるかもしれない。
◇
浅田真央はモスクワで公式練習に臨み、トリプルアクセルを2度着氷した。
本人は「百パーセント跳べるジャンプを入れたい」と語っており、ロシア杯で外すはずだ。
3季ぶりのGPファイナル進出は固い。
私は、トリプルアクセルは来季前半まで封印してもいいと思っている。
なぜなら、浅田真央の武器(得点源)だからだ。
オリンピックシーズンへ向けて調子を上げてくるライバルの動向や状態を見極めながら国際大会で披露する時期を決めるのがよい。
例えば、韓国のキム・ヨナ。
さらに、開催国ロシアの新星、エリザベータ・トゥクタミシェワ。
シニア1年目の14歳の天才少女はGPシリーズのスケートカナダ(カナダ大会)とフランス杯(フランス大会)をいとも簡単に制した。
試合で2連続3回転ジャンプを決めており、練習でトリプルアクセルを跳んでいる。
高難度ジャンプをまったく苦にしない。
浅田真央は2014年ソチ冬季五輪(オリンピック)で表彰台の一番高いところに立つために“切り札”を温存すべきだ。
成功したらマークが厳しくなり、ライバルがかならず取り入れる。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
浅田真央は主要な金メダルを獲得しており、残るオリンピックにフォーカスする。
勝つための得点構成を定め、それに則って2年計画で成し遂げる。
跳びたいから跳ぶというのは精神的に幼い。
知恵や作戦があってよい。
だれも跳ばなかったからトリプルアクセルが浅田真央の強い“こだわり”になったという側面は否めない。
しかし、エリザベータ・トゥクタミシェワは今季にあっさりと跳ぶ?
ソチ五輪では技術点を大きく伸ばしている可能性がある。
浅田真央は年齢的に大人の女性として臨むわけだから、他のジャンプやエレメンツ、そして表現力というように幅を広げることを重んじるのが正解では・・・。
私は、トリプルアクセルへの思い入れはむしろ彼女を金メダルから遠ざけると思う。
「総合力」で勝つという冷静さがほしい。
⇒2011年11月08日「キム・ヨナはこのまま現役引退か…ソチ五輪復活は至難」はこちら。
男子の羽生結弦が公式練習で4回転ジャンプを決めた。
中国杯(中国大会)で4位なので、GPファイナル進出には初優勝しかない。
若さと闘志を前面に押し出し、一か八かで勝負してほしい。
◇◆◇
浅田真央に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。
⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。
⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
⇒2011年11月2日「浅田真央をあたたかく見守ろう…心強い小塚崇彦の存在」はこちら。
⇒2011年10月22日「フィギュアGPシリーズ2011日程&出場選手…小塚と真央は?」はこちら。
⇒2011年10月6日「浅田真央は順調らしい…GPシリーズ2011NHK杯が初戦」はこちら。
⇒2011年10月1日「なぜ? 浅田真央ジャパンオープン、安藤美姫グランプリシリーズ欠場」はこちら。
⇒2011年9月17日「浅田真央…和田創は「浅田創」状態なのか?」はこちら。
⇒2011年7月10日「小塚崇彦と浅田真央が初々しい…お似合いカップル」はこちら。
⇒2011年7月3日「浅田真央はどんな「愛の夢」を見るのか?」はこちら。
⇒2011年6月30日「北島康介の勝負脳、浅田真央の脱皮計画を応援しよう!」はこちら。
⇒2011年6月27日「佐藤信夫コーチのカミナリ、浅田真央を直撃!? 」はこちら。
⇒2011年6月22日「浅田真央の肉球、アメショーのトリプルアクセル」はこちら。
⇒2011年6月20日「浅田真央、看板を引っ込める勇気…トリプルアクセル」はこちら。
⇒2011年6月18日「AKB48の隆盛、浅田真央の奇跡、読売巨人軍の凋落」はこちら。
⇒2011年6月16日「浅田真央の準備、プロ講師の準備」はこちら。
⇒2011年6月14日「浅田真央・井上真央・大地真央…血液型と美人度」はこちら。
⇒2011年6月11日「浅田真央と高橋大輔、二人の熱愛のその後」はこちら。
⇒2011年5月22日「浅田真央コーチ、安藤美姫コーチ、どうしたものか?」はこちら。
⇒2011年5月19日「佐藤信夫、浅田真央を叱る…新横浜の好々爺」はこちら。
⇒2011年5月17日「浅田真央と高橋大輔の関係をすっぱ抜く」はこちら。
⇒2011年5月14日「浅田真央のストイック、金妍児の自由奔放」はこちら。
⇒2011年5月12日「金妍児、ソチオリンピック出場と優勝の可能性」はこちら。
⇒2011年5月5日「荒川静香と浅田真央、天才少女の重圧と低迷」はこちら。
⇒2011年5月3日「世界フィギュア採点のなぞ…安藤美姫の勝利」はこちら。
⇒2011年5月1日「浅田真央、世界で勝つ判断と作戦…佐藤信夫コーチ」はこちら。
⇒2011年4月30日「浅田真央、やってみないと分からない…修正途上」はこちら。
⇒2011年4月29日「浅田真央の連覇か安藤美姫の返り咲きか…世界女王」はこちら。
⇒2011年4月27日「浅田真央の純粋な狂気に学ぶ…プロ講師の心得」はこちら。
⇒2011年4月24日「世界女王・真央と五輪女王・ヨナ、プライド激突!」はこちら。
⇒2011年4月23日「キム・ヨナの恩返しと現役引退…世界フィギュア」はこちら。
⇒2011年4月22日「世界フィギュア2011日程…浅田真央は勝てる?」はこちら。
⇒2011年4月20日「浅田真央と井上真央、もう一人の真央」はこちら。
⇒2011年4月17日「斎藤佑樹のハラハラ、浅田真央のドキドキ…日本の至宝」はこちら。
⇒2011年4月17日「浅田真央、世界フィギュア2011延期の影響」はこちら。
⇒2011年3月27日「浅田真央とキム・ヨナ、最後の対決か…世界選手権」はこちら。
⇒2011年3月6日「浅田真央は2位じゃダメなんでしょうか」はこちら。
⇒2011年3月4日「浅田真央、キム・ヨナよ出てこいやぁ〜」はこちら。
⇒2011年3月2日「浅田真央、キム・ヨナにめらめら…世界選手権」はこちら。
⇒2011年2月26日「真央ちゃんと二人乗り…うれしはずかし」はこちら。
⇒2011年2月24日「浅田真央、世界フィギュアは崖っぷち」はこちら。
⇒2011年2月19日「復調・浅田真央、本場の中華が高速で回転!」はこちら。
⇒2011年2月17日「浅田真央の調子と連覇…四大陸フィギュア選手権」はこちら。
⇒2011年2月6日「浅田真央、バレエ転向の噂…ストナリニ選手権後」はこちら。
⇒2011年2月5日「浅田真央に連覇の期待…世界フィギュア2011東京大会」はこちら。
⇒2011年1月28日「キム・ヨナ、浅田真央への秘策…世界選手権2011」はこちら。
⇒2011年1月27日「浅田真央は小塚崇彦をどう思っているのか?」はこちら。
⇒2011年1月17日「浅田真央と福耳ボールペン」はこちら。
⇒2010年12月29日「浅田真央と30人31脚」はこちら。
⇒2010年12月26日「浅田真央、蝶の舞、2011世界フィギュア選手権代表」はこちら。
⇒2010年12月25日「浅田真央、観衆総立ち、感動の1位発進…全日本」はこちら。
⇒2010年12月23日「村上佳菜子に挑む浅田真央…全日本フィギュア選手権」はこちら。
⇒2010年12月20日「浅田真央はもうあの頃に戻れない」はこちら。
⇒2010年12月18日「浅田真央を取りあげた、いい加減なブログ」はこちら。
⇒2010年12月16日「浅田真央は貯金を使い果たした」はこちら。
⇒2010年12月14日「浅田真央は五輪4冠の北島康介の脱皮計画に学べ」はこちら。
⇒2010年12月11日「浅田真央がかいた汗の量」はこちら。
⇒2010年12月4日「浅田真央、惨敗後インタビューの残酷と地獄」はこちら。
⇒2010年12月2日「浅田真央のリップサービス…マスコミ対応」はこちら。
⇒2010年12月1日「浅田真央はソチ仕様に工事中、勝てなくて当然」はこちら。
⇒2010年11月29日「浅田真央、ジャンプの修正か改造かの判断」はこちら。
⇒2010年11月28日「惨敗・浅田真央は輝きを取り戻せるか?」はこちら。
⇒2010年11月27日「浅田真央、得意なジャンプが壊れる恐怖」はこちら。
⇒2010年11月25日「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」はこちら。
⇒2010年11月23日「浅田真央、ソチ五輪栄冠への長いトンネル・・・」はこちら。
⇒2010年11月21日「浅田真央が流した悔し涙の価値とは?」はこちら。
⇒2010年10月26日「浅田真央の敵、キム・ヨナの敵はだれか?」はこちら。
⇒2010年3月28日「浅田真央歓喜、キム・ヨナ最終決戦に勝利!」はこちら。
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浅田真央を引き受けた詳しい経緯を、私は知らない。
関係者から頼み込まれ、断り切れなかった?
コーチが指導に当たったのは、昨季の直前から。
タイミング自体が異例だ。
おそらく選手がほとほと困っていた。
私は正直、腫れ物(はれもの)に触るようだと感じた。
コーチは選手の様子を見ることから始めるのが定石かもしれないが…。
名伯楽と称えられる佐藤信夫とはいえ、五輪銀メダリストと2度の世界女王という圧倒的な実績を持ち、なおかつ絶大な人気を誇る浅田真央に対して遠慮が大きかった。
私には、選手よりもコーチのほうがつらいと思えた。
⇒2010年11月25日「浅田真央を引き受けた佐藤信夫コーチの胸中」はこちら。
実は、1998年長野冬季五輪(オリンピック)辺りからフィギュアスケートに対する関心が高まり、周囲や国民の期待が膨らんだ。
それにともない、外野が年々うるさくなった。
近年は、こうしたブログなどのネット情報も含まれる。
コーチはすぐに結果を出すことを求められ、指導が難しくなった。
それを耐えられたのは、佐藤信夫が鈍感さを持っていたか、鈍感さを演じたか、どちらかだ。
そうでなくては、浅田真央のようなスーパースターの場合、コーチが先に参ってしまう。
私は、佐藤信夫が若い頃の顔を知らない。
年齢を重ねるにつれて丸みを増したのか、いまは穏やかに見える。
好々爺といった印象…。
が、指導の厳しさで鳴らしてきたはずだ。
⇒2011年5月19日「佐藤信夫、浅田真央を叱る…新横浜の好々爺」はこちら。
佐藤信夫は浅田真央を引き受けるに当たり自分に我慢と言い聞かせたのか、見守る姿勢に徹した。
あるいは、それほど彼女の状態が深刻だった?
滑りの矯正に時間がかかると腹を括った。
かたや、浅田真央。
スランプに陥り、苦悩に揺れていた彼女にとり、基本中の基本を重視した佐藤信夫の指導はシンプルで分かりやすかった。
何をすべきか腑に落ち、迷いが消えた。
しかも佐藤信夫はいつも寄り添ってくれる。
練習で感じた疑問をその場でぶつけられる。
また、彼女が試合で結果を出せなくても佐藤信夫は飄々としており、表情に出さない。
不調のときほど安心が大きく、救いにつながる。
⇒2011年6月27日「佐藤信夫コーチのカミナリ、浅田真央を直撃!?」はこちら。
丸1年を過ぎた頃から、二人は心が徐々に通じるようになった。
佐藤信夫が考えを押し付けようとせず、辛抱強く待った結果、浅田真央の成長を促した。
ついに自らの判断でトリプルアクセルを引っ込めた。
言い換えれば、コーチに対する選手の信頼が増したのだ。
浅田真央は佐藤信夫のもとで取り組んできた地道な努力を、今季ようやく自信に変えつつある。
ところで、二人は孫娘と祖父の年齢差。
浅田真央は佐藤信夫に「Shall we dance?(シャル・ウィ・ダンス?)」と誘ってみたらどうか・・・。
◇
フィギュアスケートコーチは、世界トップクラスの選手を一人預かるだけで大変だ。
ところが、重荷に感じながら引き受けた浅田真央が小塚崇彦をあっさりと変えてしまった。
彼のなかに眠っていた競争心を引き出し、さらに精神的な自立をもたらした。
小塚崇彦が変節の時期を迎えていたのも確かだったが…。
佐藤信夫はそこまで読んで浅田真央を預かった?
どうだろう・・・。
以下に、「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」と題する2011年11月25日のブログをそのまま収める。
◇◆◇
フィギュアスケートグランプリシリーズ2011(GPシリーズ2011)第6戦「ロシア杯(ロシア大会)」が行われる。
浅田真央が12月8〜11日にカナダで行われるグランプリファイナル2011(GPファイナル2011)への進出をかける。
放送はテレビ朝日系列。
11月25日(金)午後8時 〜9時54分 女子SP
11月26日(土)午後6時58分〜9時 男子SP 女子FS
11月27日(日)午前3時25分〜4時20分 男子FS
先日のブログ「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」で述べたとおり、2位なら無条件、3位ならおそらく大丈夫。
浅田真央はショートプログラム(SP)でもフリースケーティング(FS)でも「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)」を避け、他のエレメンツと総合力で戦えば安全圏である。
強力なライバルが存在せず、無難な演技で1位に立てそう。
昨季の世界ジュニア女王で今季にシニアに参戦した15歳のロシアの新鋭、アデリナ・ソトニコワが地元の応援を受けて実力以上のものを出すと一騎打ちになる。
二人ともフリーは「愛の夢」なので非常に興味深い。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
浅田真央は昨季直前から佐藤信夫コーチのもとで取り組んできたスケーティングの矯正の成果が次第に表れている。
スピードがはっきりと増した。
ジャンプのタイミングもつかみかけている。
調子は上向き。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
浅田真央は「NHK杯(日本大会)」のフリーでトリプルアクセルを引っ込めた。
にもかかわらず、高得点を残した。
この経験は彼女の「スケート観」を変えるかもしれない。
◇
浅田真央はモスクワで公式練習に臨み、トリプルアクセルを2度着氷した。
本人は「百パーセント跳べるジャンプを入れたい」と語っており、ロシア杯で外すはずだ。
3季ぶりのGPファイナル進出は固い。
私は、トリプルアクセルは来季前半まで封印してもいいと思っている。
なぜなら、浅田真央の武器(得点源)だからだ。
オリンピックシーズンへ向けて調子を上げてくるライバルの動向や状態を見極めながら国際大会で披露する時期を決めるのがよい。
例えば、韓国のキム・ヨナ。
さらに、開催国ロシアの新星、エリザベータ・トゥクタミシェワ。
シニア1年目の14歳の天才少女はGPシリーズのスケートカナダ(カナダ大会)とフランス杯(フランス大会)をいとも簡単に制した。
試合で2連続3回転ジャンプを決めており、練習でトリプルアクセルを跳んでいる。
高難度ジャンプをまったく苦にしない。
浅田真央は2014年ソチ冬季五輪(オリンピック)で表彰台の一番高いところに立つために“切り札”を温存すべきだ。
成功したらマークが厳しくなり、ライバルがかならず取り入れる。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
浅田真央は主要な金メダルを獲得しており、残るオリンピックにフォーカスする。
勝つための得点構成を定め、それに則って2年計画で成し遂げる。
跳びたいから跳ぶというのは精神的に幼い。
知恵や作戦があってよい。
だれも跳ばなかったからトリプルアクセルが浅田真央の強い“こだわり”になったという側面は否めない。
しかし、エリザベータ・トゥクタミシェワは今季にあっさりと跳ぶ?
ソチ五輪では技術点を大きく伸ばしている可能性がある。
浅田真央は年齢的に大人の女性として臨むわけだから、他のジャンプやエレメンツ、そして表現力というように幅を広げることを重んじるのが正解では・・・。
私は、トリプルアクセルへの思い入れはむしろ彼女を金メダルから遠ざけると思う。
「総合力」で勝つという冷静さがほしい。
⇒2011年11月08日「キム・ヨナはこのまま現役引退か…ソチ五輪復活は至難」はこちら。
男子の羽生結弦が公式練習で4回転ジャンプを決めた。
中国杯(中国大会)で4位なので、GPファイナル進出には初優勝しかない。
若さと闘志を前面に押し出し、一か八かで勝負してほしい。
◇◆◇
浅田真央に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。
⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。
⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
⇒2011年11月2日「浅田真央をあたたかく見守ろう…心強い小塚崇彦の存在」はこちら。
⇒2011年10月22日「フィギュアGPシリーズ2011日程&出場選手…小塚と真央は?」はこちら。
⇒2011年10月6日「浅田真央は順調らしい…GPシリーズ2011NHK杯が初戦」はこちら。
⇒2011年10月1日「なぜ? 浅田真央ジャパンオープン、安藤美姫グランプリシリーズ欠場」はこちら。
⇒2011年9月17日「浅田真央…和田創は「浅田創」状態なのか?」はこちら。
⇒2011年7月10日「小塚崇彦と浅田真央が初々しい…お似合いカップル」はこちら。
⇒2011年7月3日「浅田真央はどんな「愛の夢」を見るのか?」はこちら。
⇒2011年6月30日「北島康介の勝負脳、浅田真央の脱皮計画を応援しよう!」はこちら。
⇒2011年6月27日「佐藤信夫コーチのカミナリ、浅田真央を直撃!? 」はこちら。
⇒2011年6月22日「浅田真央の肉球、アメショーのトリプルアクセル」はこちら。
⇒2011年6月20日「浅田真央、看板を引っ込める勇気…トリプルアクセル」はこちら。
⇒2011年6月18日「AKB48の隆盛、浅田真央の奇跡、読売巨人軍の凋落」はこちら。
⇒2011年6月16日「浅田真央の準備、プロ講師の準備」はこちら。
⇒2011年6月14日「浅田真央・井上真央・大地真央…血液型と美人度」はこちら。
⇒2011年6月11日「浅田真央と高橋大輔、二人の熱愛のその後」はこちら。
⇒2011年5月22日「浅田真央コーチ、安藤美姫コーチ、どうしたものか?」はこちら。
⇒2011年5月19日「佐藤信夫、浅田真央を叱る…新横浜の好々爺」はこちら。
⇒2011年5月17日「浅田真央と高橋大輔の関係をすっぱ抜く」はこちら。
⇒2011年5月14日「浅田真央のストイック、金妍児の自由奔放」はこちら。
⇒2011年5月12日「金妍児、ソチオリンピック出場と優勝の可能性」はこちら。
⇒2011年5月5日「荒川静香と浅田真央、天才少女の重圧と低迷」はこちら。
⇒2011年5月3日「世界フィギュア採点のなぞ…安藤美姫の勝利」はこちら。
⇒2011年5月1日「浅田真央、世界で勝つ判断と作戦…佐藤信夫コーチ」はこちら。
⇒2011年4月30日「浅田真央、やってみないと分からない…修正途上」はこちら。
⇒2011年4月29日「浅田真央の連覇か安藤美姫の返り咲きか…世界女王」はこちら。
⇒2011年4月27日「浅田真央の純粋な狂気に学ぶ…プロ講師の心得」はこちら。
⇒2011年4月24日「世界女王・真央と五輪女王・ヨナ、プライド激突!」はこちら。
⇒2011年4月23日「キム・ヨナの恩返しと現役引退…世界フィギュア」はこちら。
⇒2011年4月22日「世界フィギュア2011日程…浅田真央は勝てる?」はこちら。
⇒2011年4月20日「浅田真央と井上真央、もう一人の真央」はこちら。
⇒2011年4月17日「斎藤佑樹のハラハラ、浅田真央のドキドキ…日本の至宝」はこちら。
⇒2011年4月17日「浅田真央、世界フィギュア2011延期の影響」はこちら。
⇒2011年3月27日「浅田真央とキム・ヨナ、最後の対決か…世界選手権」はこちら。
⇒2011年3月6日「浅田真央は2位じゃダメなんでしょうか」はこちら。
⇒2011年3月4日「浅田真央、キム・ヨナよ出てこいやぁ〜」はこちら。
⇒2011年3月2日「浅田真央、キム・ヨナにめらめら…世界選手権」はこちら。
⇒2011年2月26日「真央ちゃんと二人乗り…うれしはずかし」はこちら。
⇒2011年2月24日「浅田真央、世界フィギュアは崖っぷち」はこちら。
⇒2011年2月19日「復調・浅田真央、本場の中華が高速で回転!」はこちら。
⇒2011年2月17日「浅田真央の調子と連覇…四大陸フィギュア選手権」はこちら。
⇒2011年2月6日「浅田真央、バレエ転向の噂…ストナリニ選手権後」はこちら。
⇒2011年2月5日「浅田真央に連覇の期待…世界フィギュア2011東京大会」はこちら。
⇒2011年1月28日「キム・ヨナ、浅田真央への秘策…世界選手権2011」はこちら。
⇒2011年1月27日「浅田真央は小塚崇彦をどう思っているのか?」はこちら。
⇒2011年1月17日「浅田真央と福耳ボールペン」はこちら。
⇒2010年12月29日「浅田真央と30人31脚」はこちら。
⇒2010年12月26日「浅田真央、蝶の舞、2011世界フィギュア選手権代表」はこちら。
⇒2010年12月25日「浅田真央、観衆総立ち、感動の1位発進…全日本」はこちら。
⇒2010年12月23日「村上佳菜子に挑む浅田真央…全日本フィギュア選手権」はこちら。
⇒2010年12月20日「浅田真央はもうあの頃に戻れない」はこちら。
⇒2010年12月18日「浅田真央を取りあげた、いい加減なブログ」はこちら。
⇒2010年12月16日「浅田真央は貯金を使い果たした」はこちら。
⇒2010年12月14日「浅田真央は五輪4冠の北島康介の脱皮計画に学べ」はこちら。
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⇒2010年12月4日「浅田真央、惨敗後インタビューの残酷と地獄」はこちら。
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⇒2010年12月1日「浅田真央はソチ仕様に工事中、勝てなくて当然」はこちら。
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