きのうのブログ「高橋大輔、世界一の演技でチャンを圧倒!…GPファイナル」に続いて・・・。

⇒2011年12月12日「高橋大輔、世界一の演技でチャンを圧倒!…GPファイナル」はこちら。

高橋大輔とともに、カナダ・ケベックで開催されたフィギュアスケートグランプリファイナルに出場したのが羽生結弦(はにゅう・ゆづる)だった。
当地で17歳の誕生日を迎えた注目の成長株である。

シニア2年目の今季はバタバタの状態だった。
東日本大震災で仙台の自宅が被災し、避難所暮らしも経験した。
練習拠点のスケートリンクが使用不能になり、各地のアイスショーに参加して練習時間を確保した。
被災地の人々を勇気づけると心に誓い、シーズンに突入した。

ところが、羽生結弦はグランプリシリーズ中国杯で4位に終わった。
GPファイナル進出には優勝以外にないという追い詰められたなかで、ロシア杯を制した。
むろん、GPシリーズ初優勝だった。

⇒2011年11月27日「羽生結弦、小塚崇彦先輩を置いていく…GPファイナル2011」はこちら。

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羽生結弦はGPファイナルの公式練習でジャンプが安定していた。
試合前、緊張を和らげるかのように「平常心」を口にした。
硬くなっている証拠だ。

男子ショートプログラム(SP)。

羽生結弦は 79.33点で僅差の4位につけた。
冒頭の4回転と3回転の連続ジャンプは、最初の着氷で手をつき、次が跳べなかった。
それでも3回転をその後の3回転ルッツの後に加え、点数を挽回した。
が、スピンでミスが出た。
本人によれば、会場の雰囲気に飲まれた。

男子フリースケーティング(FS)。

SP4位の羽生結弦は166.49点でFS3位。
自己ベストを更新したものの、合計245.82点で4位。
表彰台まで2点ちょっと届かなかった。

羽生結弦は冒頭の4回転トゥループを鮮やかに決めた。
そして、3回転を含む連続ジャンプもノーミスでこなした。
さらに、終盤のステップでおおいに魅せた。
しかし、ここで精根尽きた。
最後のトリプルサルコウで左手をついた。

足にきたのだろう。
羽生結弦は大人の体力が備わっていない。
疲労で集中力を失った・・・。

羽生結弦は小顔で手足がすらっと長く、フェイスもスタイルも抜群にいいので、演技が大きく美しく見える。
体の柔軟性も関係している。
とても得である。
私は2014年ソチ冬季五輪(オリンピック)が非常に楽しみだ。

羽生結弦は終了後、「海外で認められたが、過信せずにしっかりと全日本フィギュア選手権に挑みたい」と先を見据えた。
世界フィギュア選手権への出場を明らかに狙っている。
このところ波乱がなかったが、高橋大輔・織田信成・小塚崇彦と熾烈な代表選考争いになりそうだ。
トップ3が入れ替わるかもしれない。

⇒2011年11月27日「羽生結弦、小塚崇彦先輩を置いていく…GPファイナル2011」はこちら。

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小塚崇彦は世界選手権の代表最終選考会となる全日本選手権へ向け、遅れ気味の調整に努めている。
世界の頂点に立とうと、大きな課題の克服に取り組む彼には何よりも練習の時間が必要だ。
このブログで述べたとおり、GPファイナル進出を逃したことは彼に幸いだった。

⇒2011年11月15日「高橋大輔と小塚崇彦の比較…スケーターの特性と演技」はこちら。

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村上佳菜子はシニア転向の昨季、目覚ましい成長を遂げた。
滑るたびによくなった。
が、それも一服…。
ソチオリンピックをにらんで課題の克服に立ち向かう。
あえて苦手なジャンプなどをプログラムに取り入れており、得点を伸ばせない。
焦りは不要だ。

⇒2011年11月18日「村上佳菜子と山田満知子コーチ、ソチ五輪への本気」はこちら。

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