全日本フィギュアスケート選手権2011が大阪・なみはやドームで行われている。
来年3月にフランス・ニースで開催される「世界フィギュアスケート選手権2012」の代表最終選考会を兼ねる。
日本は男女各3枠。

⇒2011年12月24日「高橋大輔、圧巻4回転ジャンプ、完璧演技で全日本王者!」はこちら。

私は年明け1月5日に業績回復・拡大のための本格教材の発売が控えており、締め切りとの闘いを連日繰り広げている。
ところが、追い込み時期に全日本選手権が始まり、そわそわ・・・。
仕事に集中しきれず、困り果てている。
とくに男子シングルのショートプログラム(SP)の高橋大輔の圧巻の演技に感動した。
非公認だが、世界歴代最高得点だ。
チャンと聞いてほしい。

⇒2011年12月12日「高橋大輔、世界一の演技でチャンを圧倒!…GPファイナル」はこちら。

女子シングルは、安藤美姫が休養のため、浅田真央と鈴木明子の一騎打ちになりそうだ。

浅田真央は母・匡子さんの死去という悲嘆のなかで出場を決めた。
おそらく母の願いを汲んでアイスリンクに立つ。

⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。

浅田真央はGPファイナルへ向け、滑りのスピードやジャンプの精度は上向きだった。
だが、フィギュアスケートは精神面が強く影響する。
また、葬儀後もバタバタして1週間ちょっとしか取れなかった練習量も不安材料である。
コンディションをどこまで立て直しているかは不明だ。
浅田真央は全日本選手権での4連覇が昨季途絶えた。
5度目の優勝で日本女王に返り咲きを果たせるか。

⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。

記者会見では気丈に振る舞い、明るく受け答えしていた。
私はいくらか安心したが、彼女の内面までは覗けない。
それだけ悲しみは深いのかもしれない。
浅田真央は笑顔に隠す。
どうか一日も早く立ち直ってほしい。

⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。

鈴木明子は3年連続で出場したGPファイナルで自己最高の2位に入った。
ベテランはいまなお進化を遂げ、好調を保っている。
プログラムの評価も高い。
GPシリーズ「NHK杯」で初めて決めた2連続3回転ジャンプを成功させられれば、悲願の初優勝に近づく。

⇒2011年12月4日「鈴木明子、フィギュア人生の仕上げ…摂食障害が彼女を強くした」はこちら。

村上佳菜子はシニアデビュー1年目に目覚ましい成長を遂げ、成績を残した。
2年目の今季は真正面から苦手の克服に立ち向かっている。
滑りが非常に不安定だ。
GPシリーズで表彰台に乗れず、GPファイナル進出を逃した。
2年連続の世界選手権代表へ向け、どこまで調子を上げているか。
ただし、不調の一因が小塚崇彦と同様にスケートシューズとの相性の悪さにあったようだ。
すでに靴を取り替えた。
本人は練習で思い切りやれていると口にした。

⇒2011年11月18日「村上佳菜子と山田満知子コーチ、ソチ五輪への本気」はこちら。

今井遥は今季から練習拠点を米国へ移し、佐藤有香コーチらの指導を受けている。
大人の演技への脱皮を目指して苦悩する村上佳菜子が崩れるようなことがあれば、3位に食い込むかもしれない。
となると、世界選手権に初出場する。

また、浅田真央の記録を塗り替える高得点で全日本ジュニア選手権を制した13歳の宮原知子がどの辺りの順位に食い込むか興味深い。
私は先日の深夜、つけっ放しのテレビ映像で彼女の演技を見て驚いた。
新鋭のシニアデビューだ。

◆書き加え1(12月24日)

女子シングルSPが終わった。

17歳の村上佳菜子は冒頭のトリプルトゥループ−トリプルトゥループを落ち着いて決めると勢いに乗った。
トリプルフリップを決めた。
ダブルアクセルを決めた。
全体を通じたスピード感も十分。
ノーミスで滑り終えると、例のスマイルを見せた。
表情を含め、全身表現がダイナミックだった。
バイオリンの音色に振り付けも演技もとてもよくマッチしていた。
今季の課題としてきた大人っぽさに近づけた。
力強さが備わった滑りで、自己ベストを更新した。
世界選手権で大暴れしそうだ。
浅田真央が通った道を歩む村上佳菜子だが、骨太な表現力は安藤美姫に通じる。

                       ◇

浅田真央は冒頭のダブルアクセルをきれいに決めた。
ゆとりがあった。
流れのあるトリプルフリップ−ダブルループを決めた。
トリプルループを決めた。
スピンをやわらかく、ステップをスムーズにこなした。
スケーティングがいい。
SPでのミスをなくすことを重んじたのか、自分に落ち着けと言い聞かせるような演技だった。
無難に滑り終え、ほっとした笑顔を見せた。
浅田真央は、演技前にいつもと違う緊張感があったと振り返った。
首位と僅差の2位につけ、フリーで逆転を目指す。

                       ◇

鈴木明子は冒頭のトリプルトゥループの着氷が乱れ、組み合わせのジャンプがシングルになった。
2連続3回転を決められなかった。
トリプルルッツを決めた。
ダブルアクセルを決めた。
例のステップでは会場の手拍子に包まれた。
が、全体にいま一つ。
最終滑走だった。
今季は好調で、初優勝を狙っていた。
欲が出ると、緊張が膨らみやすく、ミスが出る。
フィギュアスケートはつくづく難しい。

                       ◇

1位 村上佳菜子 65.56点
2位 浅田真央 65.40点
3位 鈴木明子 59.60点
4位 西野友毬 58.52点
5位 今井遥 57.82点
6位 村元哉中 54.20点
15位 宮原知子 47.06点

13歳の新鋭・宮原知子は極度の緊張からか、全日本ジュニアで優勝したときの面影がなかった。

◆フジテレビ系列での放送予定は以下のとおり(確認のこと)。

◇12月24日(土) 19時〜23時10分 女子SP&男子フリースケーティング(FS)

◇12月25日(日) 19時〜21時55分 女子フリー

◇12月26日(月) 19時〜20時54分 エキシビション(EX)
All Japan メダリスト・オン・アイス

メインキャスターは国分太一、高島彩、解説は八木沼純子、本田武史(男子)、荒川静香(女子)。

                      ◇◆◇

浅田真央に関するブログは以下のとおり。

⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。

⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。

⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。

⇒2011年12月11日「鈴木明子、浅田真央の分まで頑張る…GPファイナル銀メダル」はこちら。

⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。

⇒2011年12月9日「トゥクタミシェワは3Aを跳び、浅田真央を揺さぶる…GP決戦」はこちら。

⇒2011年12月6日「浅田真央、トリプルアクセル回避…グランプリファイナル2011」はこちら。

⇒2011年12月3日「浅田真央、トゥクタミシェワと激突!…GPファイナル2011」はこちら。

⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。

⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。

⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。

⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。

⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。

⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。

⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。

⇒2011年11月20日「浅田真央に負けるわけにいかない小塚崇彦…全日本選手権2011」はこちら。

⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。

⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。

⇒2011年11月2日「浅田真央をあたたかく見守ろう…心強い小塚崇彦の存在」はこちら。

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