きのうのブログ「浅田真央、全日本選手権感動大賞(女子部門)決定!」に続いて・・・。
⇒2011年12月25日「浅田真央、全日本選手権感動大賞(女子部門)決定!」はこちら。
「全日本フィギュアスケート選手権2011」。
来年3月にフランス・ニースで開催される「世界フィギュアスケート選手権2012」の日本代表が選出された。
やはり、波乱は起こらなかった。
しかし、ドラマは生まれた。
男子シングルは、高橋大輔、小塚崇彦、羽生結弦。
女子シングルは、浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子。
⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。
また、第1回全日本選手権感動大賞は、男子部門が羽生結弦、女子部門が浅田真央に決定した。
選考委員長と選考委員は予算不足のため、不肖・和田創。
SPとフリーの演技を踏まえて選考する。
しかし、浅田真央については特例としてSPが終わった段階で彼女しかいないと固めた。
⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。
羽生結弦は東日本大震災により未曾有の被害を受けた地元に大きな勇気を届けた。
彼は、長い四肢の伸びやかな動き、しなやかな滑り、情感豊かな表現が魅力だ。
そこにゆとりある4回転ジャンプが加わる。
⇒2011年12月25日「羽生結弦、気迫の表情、渾身の演技…全日本フリー最高得点!」はこちら。
浅田真央は天国の母・匡子さんに表彰台の頂点に立つ晴れやかな姿を届けた。
これ以上のものはないというクリスマスプレゼントになった。
最愛の母を亡くした悲しみを乗り越え、2年ぶり5度目の優勝で復活の一年を締め括った。
その母は自宅の隣の空き家を買い求めていたらしい。
浅田舞と浅田真央が将来結婚し、家族全員でくつろぐ場所がほしかったのかもしれない。
二人の娘に自分のすべてを捧げた人生だった。
ご冥福をお祈りする。
⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。
全日本選手権の出場選手と大会関係者の皆さま、お疲れさまでした。
大きな感動をありがとうございました・・・。
◇
女子シングルのフリースケーティング(FS)が終わった。
浅田真央が1位、鈴木明子が2位、村上佳菜子が3位だった。
1位 浅田真央 184.07点
2位 鈴木明子 179.27点
3位 村上佳菜子 172.69点
◇
SP3位の鈴木明子は冒頭のトリプルルッツを伸びやかに決めた。
安定感があり、美しい。
ダブルアクセルはシングルになったが、後にトリプルトゥループをつけた。
3連続を含めてループは2つとも決めた。
後半のルッツがシングルになった。
フリップは回りすぎ?
例のステップは軽やかだった。
滑り終え、残念そうな表情を隠さなかった。
固くなったのか、演技全体がやや重い印象…。
後半にジャンプミスが続き、得点を伸ばせなかった。
調子は下降気味だった。
SPは59.60、フリーは119.67、合計は179.27。
表彰台の頂点を意識して臨んだ今回、SPでは相当な緊張を感じたようだ。
フリーの得点は浅田真央を上回ったが、優勝は叶わなかった。
鈴木明子は涙も見せたが、この出来では仕方がないと気持ちを整理し、世界選手権での活躍を誓った。
⇒2011年12月4日「鈴木明子、フィギュア人生の仕上げ…摂食障害が彼女を強くした」はこちら。
◇
SP2位の浅田真央は冒頭のダブルアクセルを決めた。
ゆとりがある。
続くトリプルフリップ−ダブルループを流れるように決めた。
トリプルルッツをきれいに決めた。
後半、ダブルアクセル−トリプルトゥループを決めた。
ここまではほぼ完璧…。
が、トリプルサルコウが2回転になった。
最後の得意のトリプルループが2回転になり、しかもバランスを崩した。
ステップは楽曲にふさわしく、しなやかだった。
例のスパイラルはホント、美しい。
滑り終え、両腕で体を包み込んだフィニッシュポーズのまま、しばらく天上(天井)の一点を見詰めていた。
そして、できることはやったとでもいうかのように、ふぅーと深い息を吐いた。
非常に感動的なシーンだった。
母への約束を果たし、自らの重圧を解いた。
おめでとう!!!
⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。
浅田真央の表情はおだやかでやわらかだった。
なみはやドームの会場全体がみるみる安どの空気に包まれていった。
皆がほっとしたのだ。
私は彼女の人気の大きさを改めて感じさせられた。
浅田真央はブランクの影響か、終わりのほうで疲れが出た。
調子としてはいま一つだったのはムリもない。
しかし、演技全体はとても落ち着いていた。
また、スケーティングはとても伸びやかだった。
SPは65.40、フリーは118.67、合計184.07。
結局、SPでスピードを抑え、慎重に滑る作戦が功を奏した。
浅田真央は「愛の夢」を笑顔で伸びやかに華やかに滑りたいと語っていた。
そのとおりの演技を見せた。
私は彼女の精神力の強さにただただ感服するしかない。
また、普段の地道な努力の積み重ねがあればこそ…。
演技を終えた浅田真央を見守る佐藤信夫コーチは懸命に涙をこらえているようだった。
私は好々爺の様子にぐっときた・・・。
⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。
浅田真央は練習ではトリプルアクセルを4回のうち3回決めた。
しかし、本番では避けた。
試合のたびにジャンプ全体の安定度が増している。
私としては、来年3月の世界選手権で頂点に立つために取っておくといった気持ちでいいと思っていた(実は、再来年の世界選手権でいいと考えている)。
ソチオリンピックまで間があり、トリプルアクセルを外して勝つ得点構成を追い求めてほしい。
そこに、彼女の得意技を加えるなら敵なしだ。
浅田真央は競技後の記者会見で「一番近くにいるような感じで、何も報告しなくても分かっていると思う」と語った。
母に最高の色のメダルを持ち帰った。
⇒2011年12月24日「浅田真央、明るい受け答え…笑顔に隠す深い悲しみ」はこちら。
◇
SP1位の村上佳菜子は冒頭のトリプルルッツをきれいに決めた。
続くトリプルループは1回転に抜けた。
自分に呪文をかけるので、前日に苦手と口にすべきでない。
トリプルフリップを決めた。
後半のトリプルループからダブルアクセルを決めた。
続くトリプルフリップは両足着氷になり、ダブルアクセルにつなげられなかった。
トリプルトゥループを決めた。
が、ステップで転倒した。
これは気の毒だった。
最後の3連続ジャンプは決めた。
滑り終え、泣き出しそうな顔…。
あるいは、自分の不甲斐なさに呆れているのか。
SP1位で迎えたフリー、しかも最終滑走が影響したのだろう。
鈴木明子と浅田真央の得点は高くなかったが、それでもプレッシャーになった。
演技開始時はもちろん直前練習時、非常に緊張した面持ちだった。
SPは65.56、フリーは107.13、合計172.69。
ノドがからからだったのでないか。
確かに転倒は不運だったが、それも緊張が影響している。
「頭が真っ白になっちゃいました。どこから始めればいいか分からなかった」と振り返った。
昨季と同じ銅メダルに終わった。
しかし、序盤の不調から立ち直り、笑みを浮かべた。
私は村上佳菜子のSPの滑りに成長を感じて驚くとともに、表現を含めた演技に感動を覚えた。
天性のショーマンシップを備えており、会場を巻き込むことができる。
が、緊張に非常にもろい。
世界の大舞台で戦ううえで課題となる。
村上佳菜子は結果として、尊敬する先輩の逆転優勝を引き立てる役回りになった。
今回はよしとしよう。
来季は金メダルをつかめ。
⇒2011年11月18日「村上佳菜子と山田満知子コーチ、ソチ五輪への本気」はこちら。
◇
本大会で天才少女がシニアデビューを果たした。
13歳の宮原知子。
SPで緊張のあまり実力を発揮できなかったが、それがほぐれたフリーで完璧な演技を行い、潜在能力の高さを示した。
最初にトリプルルッツ−トリプルトゥループを決めた。
続いてトリプルループ、トリプルフリップ、トリプルサルコウを決めた。
後半にダブルアクセル−トリプルトゥループを決めた。
トリプルルッツからの3連続ジャンプを決めた。
高難度ジャンプをまったく苦にしない。
観客はスタンディング・オベーションで宮原知子を称えた。
SPは47.06、フリーは116.79、合計は163.85。
15位から6位へ。
フリーの得点は村上佳奈子が107.13、浅田真央が118.67、鈴木明子が119.67。
メダリストと遜色がない。
宮原知子はこれから体の成長期を迎えるので未知数だが、村上佳菜子の次世代のホープになるかもしれない。
女子シングルの新鋭、いや新星である。
きょうはエキシビション「All Japan メダリスト・オン・アイス」が行われる。
◆フジテレビ系列での放送予定は以下のとおり(確認のこと)。
◇12月26日(月) 19時〜20時54分 エキシビション(EX)
All Japan メダリスト・オン・アイス
◇◆◇
羽生結弦に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月25日「羽生結弦、気迫の表情、渾身の演技…全日本フリー最高得点!」はこちら。
⇒2011年12月23日「羽生結弦は強気…高橋大輔と小塚崇彦を制し全日本初優勝へ」はこちら。
⇒2011年12月13日「羽生結弦トップ3波乱…全日本フィギュア選手権表彰台へ」はこちら。
⇒2011年11月27日「羽生結弦、小塚崇彦先輩を置いていく…GPファイナル2011」はこちら。
◇◆◇
浅田真央に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月25日「浅田真央、全日本選手権感動大賞(女子部門)決定!」はこちら。
⇒2011年12月24日「浅田真央、明るい受け答え…笑顔に隠す深い悲しみ」はこちら。
⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。
⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。
⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。
⇒2011年12月11日「鈴木明子、浅田真央の分まで頑張る…GPファイナル銀メダル」はこちら。
⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。
⇒2011年12月9日「トゥクタミシェワは3Aを跳び、浅田真央を揺さぶる…GP決戦」はこちら。
⇒2011年12月6日「浅田真央、トリプルアクセル回避…グランプリファイナル2011」はこちら。
⇒2011年12月3日「浅田真央、トゥクタミシェワと激突!…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。
⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。
⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。
⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
⇒2011年11月20日「浅田真央に負けるわけにいかない小塚崇彦…全日本選手権2011」はこちら。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
⇒2011年11月2日「浅田真央をあたたかく見守ろう…心強い小塚崇彦の存在」はこちら。
Copyright (c)2011 by Sou Wada
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「全日本フィギュアスケート選手権2011」。
来年3月にフランス・ニースで開催される「世界フィギュアスケート選手権2012」の日本代表が選出された。
やはり、波乱は起こらなかった。
しかし、ドラマは生まれた。
男子シングルは、高橋大輔、小塚崇彦、羽生結弦。
女子シングルは、浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子。
⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。
また、第1回全日本選手権感動大賞は、男子部門が羽生結弦、女子部門が浅田真央に決定した。
選考委員長と選考委員は予算不足のため、不肖・和田創。
SPとフリーの演技を踏まえて選考する。
しかし、浅田真央については特例としてSPが終わった段階で彼女しかいないと固めた。
⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。
羽生結弦は東日本大震災により未曾有の被害を受けた地元に大きな勇気を届けた。
彼は、長い四肢の伸びやかな動き、しなやかな滑り、情感豊かな表現が魅力だ。
そこにゆとりある4回転ジャンプが加わる。
⇒2011年12月25日「羽生結弦、気迫の表情、渾身の演技…全日本フリー最高得点!」はこちら。
浅田真央は天国の母・匡子さんに表彰台の頂点に立つ晴れやかな姿を届けた。
これ以上のものはないというクリスマスプレゼントになった。
最愛の母を亡くした悲しみを乗り越え、2年ぶり5度目の優勝で復活の一年を締め括った。
その母は自宅の隣の空き家を買い求めていたらしい。
浅田舞と浅田真央が将来結婚し、家族全員でくつろぐ場所がほしかったのかもしれない。
二人の娘に自分のすべてを捧げた人生だった。
ご冥福をお祈りする。
⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。
全日本選手権の出場選手と大会関係者の皆さま、お疲れさまでした。
大きな感動をありがとうございました・・・。
◇
女子シングルのフリースケーティング(FS)が終わった。
浅田真央が1位、鈴木明子が2位、村上佳菜子が3位だった。
1位 浅田真央 184.07点
2位 鈴木明子 179.27点
3位 村上佳菜子 172.69点
◇
SP3位の鈴木明子は冒頭のトリプルルッツを伸びやかに決めた。
安定感があり、美しい。
ダブルアクセルはシングルになったが、後にトリプルトゥループをつけた。
3連続を含めてループは2つとも決めた。
後半のルッツがシングルになった。
フリップは回りすぎ?
例のステップは軽やかだった。
滑り終え、残念そうな表情を隠さなかった。
固くなったのか、演技全体がやや重い印象…。
後半にジャンプミスが続き、得点を伸ばせなかった。
調子は下降気味だった。
SPは59.60、フリーは119.67、合計は179.27。
表彰台の頂点を意識して臨んだ今回、SPでは相当な緊張を感じたようだ。
フリーの得点は浅田真央を上回ったが、優勝は叶わなかった。
鈴木明子は涙も見せたが、この出来では仕方がないと気持ちを整理し、世界選手権での活躍を誓った。
⇒2011年12月4日「鈴木明子、フィギュア人生の仕上げ…摂食障害が彼女を強くした」はこちら。
◇
SP2位の浅田真央は冒頭のダブルアクセルを決めた。
ゆとりがある。
続くトリプルフリップ−ダブルループを流れるように決めた。
トリプルルッツをきれいに決めた。
後半、ダブルアクセル−トリプルトゥループを決めた。
ここまではほぼ完璧…。
が、トリプルサルコウが2回転になった。
最後の得意のトリプルループが2回転になり、しかもバランスを崩した。
ステップは楽曲にふさわしく、しなやかだった。
例のスパイラルはホント、美しい。
滑り終え、両腕で体を包み込んだフィニッシュポーズのまま、しばらく天上(天井)の一点を見詰めていた。
そして、できることはやったとでもいうかのように、ふぅーと深い息を吐いた。
非常に感動的なシーンだった。
母への約束を果たし、自らの重圧を解いた。
おめでとう!!!
⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。
浅田真央の表情はおだやかでやわらかだった。
なみはやドームの会場全体がみるみる安どの空気に包まれていった。
皆がほっとしたのだ。
私は彼女の人気の大きさを改めて感じさせられた。
浅田真央はブランクの影響か、終わりのほうで疲れが出た。
調子としてはいま一つだったのはムリもない。
しかし、演技全体はとても落ち着いていた。
また、スケーティングはとても伸びやかだった。
SPは65.40、フリーは118.67、合計184.07。
結局、SPでスピードを抑え、慎重に滑る作戦が功を奏した。
浅田真央は「愛の夢」を笑顔で伸びやかに華やかに滑りたいと語っていた。
そのとおりの演技を見せた。
私は彼女の精神力の強さにただただ感服するしかない。
また、普段の地道な努力の積み重ねがあればこそ…。
演技を終えた浅田真央を見守る佐藤信夫コーチは懸命に涙をこらえているようだった。
私は好々爺の様子にぐっときた・・・。
⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。
浅田真央は練習ではトリプルアクセルを4回のうち3回決めた。
しかし、本番では避けた。
試合のたびにジャンプ全体の安定度が増している。
私としては、来年3月の世界選手権で頂点に立つために取っておくといった気持ちでいいと思っていた(実は、再来年の世界選手権でいいと考えている)。
ソチオリンピックまで間があり、トリプルアクセルを外して勝つ得点構成を追い求めてほしい。
そこに、彼女の得意技を加えるなら敵なしだ。
浅田真央は競技後の記者会見で「一番近くにいるような感じで、何も報告しなくても分かっていると思う」と語った。
母に最高の色のメダルを持ち帰った。
⇒2011年12月24日「浅田真央、明るい受け答え…笑顔に隠す深い悲しみ」はこちら。
◇
SP1位の村上佳菜子は冒頭のトリプルルッツをきれいに決めた。
続くトリプルループは1回転に抜けた。
自分に呪文をかけるので、前日に苦手と口にすべきでない。
トリプルフリップを決めた。
後半のトリプルループからダブルアクセルを決めた。
続くトリプルフリップは両足着氷になり、ダブルアクセルにつなげられなかった。
トリプルトゥループを決めた。
が、ステップで転倒した。
これは気の毒だった。
最後の3連続ジャンプは決めた。
滑り終え、泣き出しそうな顔…。
あるいは、自分の不甲斐なさに呆れているのか。
SP1位で迎えたフリー、しかも最終滑走が影響したのだろう。
鈴木明子と浅田真央の得点は高くなかったが、それでもプレッシャーになった。
演技開始時はもちろん直前練習時、非常に緊張した面持ちだった。
SPは65.56、フリーは107.13、合計172.69。
ノドがからからだったのでないか。
確かに転倒は不運だったが、それも緊張が影響している。
「頭が真っ白になっちゃいました。どこから始めればいいか分からなかった」と振り返った。
昨季と同じ銅メダルに終わった。
しかし、序盤の不調から立ち直り、笑みを浮かべた。
私は村上佳菜子のSPの滑りに成長を感じて驚くとともに、表現を含めた演技に感動を覚えた。
天性のショーマンシップを備えており、会場を巻き込むことができる。
が、緊張に非常にもろい。
世界の大舞台で戦ううえで課題となる。
村上佳菜子は結果として、尊敬する先輩の逆転優勝を引き立てる役回りになった。
今回はよしとしよう。
来季は金メダルをつかめ。
⇒2011年11月18日「村上佳菜子と山田満知子コーチ、ソチ五輪への本気」はこちら。
◇
本大会で天才少女がシニアデビューを果たした。
13歳の宮原知子。
SPで緊張のあまり実力を発揮できなかったが、それがほぐれたフリーで完璧な演技を行い、潜在能力の高さを示した。
最初にトリプルルッツ−トリプルトゥループを決めた。
続いてトリプルループ、トリプルフリップ、トリプルサルコウを決めた。
後半にダブルアクセル−トリプルトゥループを決めた。
トリプルルッツからの3連続ジャンプを決めた。
高難度ジャンプをまったく苦にしない。
観客はスタンディング・オベーションで宮原知子を称えた。
SPは47.06、フリーは116.79、合計は163.85。
15位から6位へ。
フリーの得点は村上佳奈子が107.13、浅田真央が118.67、鈴木明子が119.67。
メダリストと遜色がない。
宮原知子はこれから体の成長期を迎えるので未知数だが、村上佳菜子の次世代のホープになるかもしれない。
女子シングルの新鋭、いや新星である。
きょうはエキシビション「All Japan メダリスト・オン・アイス」が行われる。
◆フジテレビ系列での放送予定は以下のとおり(確認のこと)。
◇12月26日(月) 19時〜20時54分 エキシビション(EX)
All Japan メダリスト・オン・アイス
◇◆◇
羽生結弦に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月25日「羽生結弦、気迫の表情、渾身の演技…全日本フリー最高得点!」はこちら。
⇒2011年12月23日「羽生結弦は強気…高橋大輔と小塚崇彦を制し全日本初優勝へ」はこちら。
⇒2011年12月13日「羽生結弦トップ3波乱…全日本フィギュア選手権表彰台へ」はこちら。
⇒2011年11月27日「羽生結弦、小塚崇彦先輩を置いていく…GPファイナル2011」はこちら。
◇◆◇
浅田真央に関するブログは以下のとおり。
⇒2011年12月25日「浅田真央、全日本選手権感動大賞(女子部門)決定!」はこちら。
⇒2011年12月24日「浅田真央、明るい受け答え…笑顔に隠す深い悲しみ」はこちら。
⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。
⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。
⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。
⇒2011年12月11日「鈴木明子、浅田真央の分まで頑張る…GPファイナル銀メダル」はこちら。
⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。
⇒2011年12月9日「トゥクタミシェワは3Aを跳び、浅田真央を揺さぶる…GP決戦」はこちら。
⇒2011年12月6日「浅田真央、トリプルアクセル回避…グランプリファイナル2011」はこちら。
⇒2011年12月3日「浅田真央、トゥクタミシェワと激突!…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。
⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。
⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。
⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。
⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。
⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。
⇒2011年11月20日「浅田真央に負けるわけにいかない小塚崇彦…全日本選手権2011」はこちら。
⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。
⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。
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