私は仕事による寝不足とロンドン五輪観戦による寝不足が続く。
とくに競泳決勝を見ようとすると、ベッドで眠れるのが1〜3時間になる。
移動中に仮眠を取れることはあるが、猛暑による疲労が加わり、バテバテの状態・・・。
きょうは午前1時に就寝の予定だった。
ところが、仕事が片づかず、そのうちに体操男子個人総合決勝が始まってしまった。
私は早く眠ることを諦めた。
こうなると、結果を見届けるしかない。
◇
注目は、世界選手権3連覇を果たした内村航平(うちむら・こうへい)。
金メダルの最有力候補だ。
また、左足甲の剥離骨折(全治2カ月)の山室光史(やまむろ・こうじ)に代わり、急きょ出場した田中和仁(たなか・かずひと)。
山室光史は体操男子団体総合決勝の2種目目の跳馬で負傷・退場していた。
結局、日本はエースと主将が個人総合へ。
内村航平は、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、ゆかの順で演技を行う。
田中和仁は、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、ゆか、あん馬の順で演技を行う。
◆1種目目
田中和仁はつり輪。
落ち着いた演技で、着地も決めた。
15.200の得点。
内村航平はあん馬。
団体決勝で着地が乱れた鬼門のあん馬を大きなミスなく、無難に終えた。
15.066の得点。
順調な滑り出し。
1種目終了時点で、内村航平は10位、田中和仁は8位タイ。
◆2種目目
内村航平はつり輪。
高難度の力技を決めた。
着地で1歩動いた。
15.333の高得点。
田中和仁は跳馬。
15.533の得点。
2種目終了時点で、内村航平が4位、田中和仁が2位。
◆3種目目
内村航平は跳馬。
2回半ひねりから、難度の高い前向きの着地をピタリ。
16.266の高得点。
田中和仁は平行棒。
序盤で倒立が流れた。
が、得意の平行棒。
15.500の高得点。
3種目終了時点で、内村航平が1位、田中和仁が2位。
内村航平は高得点が出にくいあん馬を終えており、得意の平行棒、鉄棒、ゆかを残す。
田中和仁は団体総合でミスが出た鉄棒とゆかを残す。
◆4種目目
田中和仁は鉄棒。
F難度のコールマン、団体総合でミスが出たアドラーひねりを何とかこなした。
着地も決めた。
15.575の高得点。
内村航平は平行棒。
構成の難度をやや落とした。
大きなミスはなかった。
が、着地は完璧でなかった。
15.325の得点。
4種目終了時点で、内村航平が61.990で1位、田中和仁が61.808で2位。
日本の2選手が得点で抜けており、しかも2選手は僅差。
一騎打ちの様相・・・。
◆5種目目
田中和仁はゆか。
途中で痛恨の尻もちをつく。
着地は決める。
14.166の得点。
内村航平は鉄棒。
団体予選で落下したF難度のコールマンを避けた。
G難度のカッシーナ、アドラーひねりからのコンビネーションを決めた。
着地は完璧だった。
15.600の得点。
5種目終了時点で、内村航平が77.590で1位、田中和仁が75.974で2位。
最後が得意のゆかの内村航平は金メダルへ前進。
最後が高得点の出にくいあん馬の田中和仁は不安。
◆6種目目(最終種目)
田中和仁はあん馬。
序盤は乗り越えたが、途中で痛恨の落下。
その後はしっかりと演技を行った。
13.433の得点。
合計で89.407。
内村航平はゆか。
珍しく途中で手をついた。
が、無難な出来だった。
15.100の得点。
ゆかの演技を終え、勝利を確信した笑みを見せた。
全種目15点以上、合計で92.690。
2位に1.659の大差。
内村航平は1984年ロサンゼルス五輪の具志堅幸司(ぐしけん・こうじ)以来、7大会ぶり(28年ぶり)4人目となる個人総合金メダルを獲った。
世界一美しい体操にこだわり、それを貫いた。
表彰台の頂点で金メダルを手にして眺める表情が何とも印象的だった。
苦しんできた本大会だけに、喜びもひとしおだろう。
私は、体操男子団体総合ではあまりに自分を追い詰めすぎたかもしれないと思った。
内村航平は出だしのあん馬を乗り切り、流れに乗っていけた。
3種目目の跳馬で着地をぴたりと決め、会心の笑みを見せた。
この時点で優勝を確信したのでなかろうか。
内村航平はコンディションを考慮し、大きな失敗のリスクを避けた。
概して安全策を取り、確実に勝った。
インタビューで「表彰台に上がったときは、夢かと思いました。やっとここまできたなという思いと、いろんなものがこみ上げてきた。皆さんに感謝したい」と語った。
なお、大健闘の田中和仁は6位入賞に留まった。
前半は波に乗ったが、5種目目のゆかと6種目目のあん馬でつまずいた。
とくにあん馬での落下が響いた。
インタビューで「悔しい」を繰り返した。
メダルまであと一歩に迫りながら、最後の2種目で急失速・・・。
内村航平は、2008年北京五輪で銀メダルに終わった個人総合、そして本大会で銀メダルに終わった団体総合の悔しさを個人総合で晴らした。
◆書き加え1(8月2日)
普通にやれば個人総合で金メダルは間違いなしと言われていた内村航平。
しかし、普通にやれないのが4年に一度のオリンピックという大舞台だ。
私は団体総合から、内村航平の顔(頬)のやつれがひどくて気になっていた。
テレビ画面を通してなのではっきり分からないが、顔(肌)もかさかさしているように見えた。
潤いがなく、荒れている。
何より表情に生気がない。
目の光も弱々しい…。
内村航平はかなり弱っているようだった。
調子が上がらないまま迎えた団体総合で金メダルを逃した。
だから、個人総合にかかったプレッシャーは想像を絶する大きさだっただろう。
内村航平は、苦しみ抜いて個人総合で金メダルを獲った。
点差からすれば「圧勝」という言葉を使えるかもしれないが、当人にそれほど余裕はなかったはずだ。
◆書き加え2(8月6日)
世界最高のオールラウンダー・内村航平はロンドン五輪体操男子種目別ゆかで銀メダルを獲った。
団体総合の銀、個人総合の金に続いて3個目。
ゆかでは1992年バルセロナ五輪で池谷幸雄が銀メダルを獲って以来、20年ぶりのメダル。
内村航平は緊張しやすい1番手にもかかわらず、落ち着いた演技を見せた。
G難度リ・ジョンソン(後方抱え込み2回宙返り3回ひねり)を封印し、個人総合と同じプログラムでのぞんだ。
序盤からすべての技の着地を決め、いい流れで最後の3回ひねりもピタリと決めた。
15.800点の高得点で後の選手にプレッシャーをかけたが、次の中国の鄒凱が高難度の技を決め、15.933点で連覇を遂げた。
内村航平は「最後の最後でようやく満足のいく演技ができた」と、さわやかな笑顔で締めくくった。
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とくに競泳決勝を見ようとすると、ベッドで眠れるのが1〜3時間になる。
移動中に仮眠を取れることはあるが、猛暑による疲労が加わり、バテバテの状態・・・。
きょうは午前1時に就寝の予定だった。
ところが、仕事が片づかず、そのうちに体操男子個人総合決勝が始まってしまった。
私は早く眠ることを諦めた。
こうなると、結果を見届けるしかない。
◇
注目は、世界選手権3連覇を果たした内村航平(うちむら・こうへい)。
金メダルの最有力候補だ。
また、左足甲の剥離骨折(全治2カ月)の山室光史(やまむろ・こうじ)に代わり、急きょ出場した田中和仁(たなか・かずひと)。
山室光史は体操男子団体総合決勝の2種目目の跳馬で負傷・退場していた。
結局、日本はエースと主将が個人総合へ。
内村航平は、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、ゆかの順で演技を行う。
田中和仁は、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒、ゆか、あん馬の順で演技を行う。
◆1種目目
田中和仁はつり輪。
落ち着いた演技で、着地も決めた。
15.200の得点。
内村航平はあん馬。
団体決勝で着地が乱れた鬼門のあん馬を大きなミスなく、無難に終えた。
15.066の得点。
順調な滑り出し。
1種目終了時点で、内村航平は10位、田中和仁は8位タイ。
◆2種目目
内村航平はつり輪。
高難度の力技を決めた。
着地で1歩動いた。
15.333の高得点。
田中和仁は跳馬。
15.533の得点。
2種目終了時点で、内村航平が4位、田中和仁が2位。
◆3種目目
内村航平は跳馬。
2回半ひねりから、難度の高い前向きの着地をピタリ。
16.266の高得点。
田中和仁は平行棒。
序盤で倒立が流れた。
が、得意の平行棒。
15.500の高得点。
3種目終了時点で、内村航平が1位、田中和仁が2位。
内村航平は高得点が出にくいあん馬を終えており、得意の平行棒、鉄棒、ゆかを残す。
田中和仁は団体総合でミスが出た鉄棒とゆかを残す。
◆4種目目
田中和仁は鉄棒。
F難度のコールマン、団体総合でミスが出たアドラーひねりを何とかこなした。
着地も決めた。
15.575の高得点。
内村航平は平行棒。
構成の難度をやや落とした。
大きなミスはなかった。
が、着地は完璧でなかった。
15.325の得点。
4種目終了時点で、内村航平が61.990で1位、田中和仁が61.808で2位。
日本の2選手が得点で抜けており、しかも2選手は僅差。
一騎打ちの様相・・・。
◆5種目目
田中和仁はゆか。
途中で痛恨の尻もちをつく。
着地は決める。
14.166の得点。
内村航平は鉄棒。
団体予選で落下したF難度のコールマンを避けた。
G難度のカッシーナ、アドラーひねりからのコンビネーションを決めた。
着地は完璧だった。
15.600の得点。
5種目終了時点で、内村航平が77.590で1位、田中和仁が75.974で2位。
最後が得意のゆかの内村航平は金メダルへ前進。
最後が高得点の出にくいあん馬の田中和仁は不安。
◆6種目目(最終種目)
田中和仁はあん馬。
序盤は乗り越えたが、途中で痛恨の落下。
その後はしっかりと演技を行った。
13.433の得点。
合計で89.407。
内村航平はゆか。
珍しく途中で手をついた。
が、無難な出来だった。
15.100の得点。
ゆかの演技を終え、勝利を確信した笑みを見せた。
全種目15点以上、合計で92.690。
2位に1.659の大差。
内村航平は1984年ロサンゼルス五輪の具志堅幸司(ぐしけん・こうじ)以来、7大会ぶり(28年ぶり)4人目となる個人総合金メダルを獲った。
世界一美しい体操にこだわり、それを貫いた。
表彰台の頂点で金メダルを手にして眺める表情が何とも印象的だった。
苦しんできた本大会だけに、喜びもひとしおだろう。
私は、体操男子団体総合ではあまりに自分を追い詰めすぎたかもしれないと思った。
内村航平は出だしのあん馬を乗り切り、流れに乗っていけた。
3種目目の跳馬で着地をぴたりと決め、会心の笑みを見せた。
この時点で優勝を確信したのでなかろうか。
内村航平はコンディションを考慮し、大きな失敗のリスクを避けた。
概して安全策を取り、確実に勝った。
インタビューで「表彰台に上がったときは、夢かと思いました。やっとここまできたなという思いと、いろんなものがこみ上げてきた。皆さんに感謝したい」と語った。
なお、大健闘の田中和仁は6位入賞に留まった。
前半は波に乗ったが、5種目目のゆかと6種目目のあん馬でつまずいた。
とくにあん馬での落下が響いた。
インタビューで「悔しい」を繰り返した。
メダルまであと一歩に迫りながら、最後の2種目で急失速・・・。
内村航平は、2008年北京五輪で銀メダルに終わった個人総合、そして本大会で銀メダルに終わった団体総合の悔しさを個人総合で晴らした。
◆書き加え1(8月2日)
普通にやれば個人総合で金メダルは間違いなしと言われていた内村航平。
しかし、普通にやれないのが4年に一度のオリンピックという大舞台だ。
私は団体総合から、内村航平の顔(頬)のやつれがひどくて気になっていた。
テレビ画面を通してなのではっきり分からないが、顔(肌)もかさかさしているように見えた。
潤いがなく、荒れている。
何より表情に生気がない。
目の光も弱々しい…。
内村航平はかなり弱っているようだった。
調子が上がらないまま迎えた団体総合で金メダルを逃した。
だから、個人総合にかかったプレッシャーは想像を絶する大きさだっただろう。
内村航平は、苦しみ抜いて個人総合で金メダルを獲った。
点差からすれば「圧勝」という言葉を使えるかもしれないが、当人にそれほど余裕はなかったはずだ。
◆書き加え2(8月6日)
世界最高のオールラウンダー・内村航平はロンドン五輪体操男子種目別ゆかで銀メダルを獲った。
団体総合の銀、個人総合の金に続いて3個目。
ゆかでは1992年バルセロナ五輪で池谷幸雄が銀メダルを獲って以来、20年ぶりのメダル。
内村航平は緊張しやすい1番手にもかかわらず、落ち着いた演技を見せた。
G難度リ・ジョンソン(後方抱え込み2回宙返り3回ひねり)を封印し、個人総合と同じプログラムでのぞんだ。
序盤からすべての技の着地を決め、いい流れで最後の3回ひねりもピタリと決めた。
15.800点の高得点で後の選手にプレッシャーをかけたが、次の中国の鄒凱が高難度の技を決め、15.933点で連覇を遂げた。
内村航平は「最後の最後でようやく満足のいく演技ができた」と、さわやかな笑顔で締めくくった。
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