「都心」という言葉はあいまいである。
おそらく東京都の中心という意味だが、それが具体的にどの地域を指すのか、あるいはどの範囲を指すのか、はっきりしない。
JR山手線の中心辺り?
人に尋ねれば、それぞれの答が返ってくるのでないか。
どこが都心と思うか、仕事や生活(居住)、観光といった目的で変わる。
そして何より都市の発展につれて変わる。

ちなみに、私にとっての都心は・・・。
42年前、富山から上京したときには東京駅の界隈、とくに大手町が都心だと思っていた。
それが時代とともに西南西方向へ移っていった。
しかし、ここが都心という地点は示せない。
千代田区から港区にかけての広範囲の一帯である。

ところで、都心という言葉がもっとも使われるのは不動産業界だろう。
そこでインターネットで調べてみた。
おおよそ以下のとおり。

◆都心3区
千代田区、中央区、港区

私にとり都心3区とは「千代田区、港区、渋谷区」である。

◆都心5区
千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区

それほど違和感はないが、中央区が「品川区」のほうがしっくりする。

◆都心6区
都心5区+文京区

私にとり都心6区は「+品川区」である。

大手不動産会社のウェブサイトによれば、以下のとおり。

◆都心3区
千代田区、中央区、港区

これで決まりのようだ。
一般に渋谷区は含まれない。

◆城東地区
台東区、墨田区、江東区、荒川区、足立区、葛飾区、江戸川区

ちなみに、城東6区は「墨田区、江東区、荒川区、足立区、葛飾区、江戸川区」である。

◆城西地区
新宿区、中野区、杉並区

ちなみに、城西2区は「中野区、杉並区」である。
城東地区と比べ、城西地区は極端に少なく狭い。
不可解だ。

◆城南地区
品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区

ちなみに、城南4区は「品川区、目黒区、大田区、世田谷区」である。

◆城北地区
文京区、豊島区、北区、板橋区、練馬区

ちなみに、城北6区は「文京区、台東区、豊島区、北区、板橋区、練馬区」である。
台東区がなぜか城東地区から移っている。

また、新宿区と渋谷区がいずれにも属さない。
この場合には、都心5区として扱うのか。
「千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区」。
これで決まりのようだ。

不動産業界でも業者により区分は違ってくる。
確たる線引きはないようだ。

日本は人口の減少が加速し、東京でも買い手のつかない不動産(とくに中古マンション)が急増する。
すでにそうした現象が起こっている。
地方都市の惨状は東京にもかならず及ぶ。
ワンルームマンションに代表される賃貸用(収益用)物件は暴落している。

今後、不動産の取得には慎重を期さなくてならない。
自宅の資産価値の下落をいくらかでも防ごうとすれば、どのエリアを選ぶかが大事になろう。
なお、右肩下がりの経済、デフレ経済のもと、2割程度の頭金で自宅を購入するのはあまりにリスキーである。
自殺行為になりかねない。

⇒2009年10月2日「デフレ加速、住宅ローン地獄!」はこちら。

                       ◇

余談・・・。
大阪府が大阪都に変わると、都心を単独で用いたのでは、東京都心を指すのか、大阪都心を指すのか、分からなくなる。
だから私は大阪都構想に反対する、というわけでない。
きょう述べた都心とは、正確には「東京都心」である。

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