ガソリンスタンド(GS)の減少が止まらない。
生き残りをかけた熾烈な値下げ競争がはてしなく続く。
独立系のガソリンスタンドなどでは、平均より10円以上も安い店頭価格を打ち出すところも現れている。
石油元売り大手の系列店が厳しい。

また、ユーロ不安に起因する世界経済の減速により、原油価格の下落がはっきりしてきた。
実は、店頭価格が下がる局面ほど、値下げ合戦に火がつく。

さらに、消防法の改正により老朽化タンクの改修が来年1月までに義務づけられた。
ガソリンスタンド1カ所当たり数百万円のコストがかかる。
多くの事業者が廃業に追い込まれそうだ。

民間調査会社「帝国データバンク」によれば、倒産は全体ではやや沈静化しているが、ガソリンスタンドでは異常に増加している。
今年度は過去10年で最多の倒産件数になるかもしれない。

最盛期に約6万軒あったガソリンスタンド。
現在は4万軒を大きく割り込んだ。
このところは毎年2千軒ずつ減っている。
しかも、そのペースが加速している。

主因は、若者のクルマ離れ、低燃費車の普及などによるガソリン需要の縮小である。
そして、とどめを刺しそうなのが、ガソリンを必要としないEV(電気自動車)の急速な普及である。

すかいらーくは、ファミリーレストラン「ガスト」に設置したEVの充電設備を来店客に無料開放する。
今後、対応店舗を拡大していく。
同社は店舗巡回車に三菱自動車のEV「i−MiEV(アイ・ミーブ)」を導入しており、CSR(企業の社会貢献)推進の一環として決めた。

私が暮らす横浜・港北ニュータウン。
百貨店(デパート)や大型複合商業施設が林立する。
港北ニュータウンはマイカーの所有が暮らしの前提となる。
集客を図るため、どこもかなりの広さの駐車場を備えている。
私はこうしたところでもEVの充電は無料になると考える。
近い将来、1台ごとに充電装置がつくのでなかろうか。

ガソリンスタンド事業は風前の灯、消滅間近である。

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