東京駅大丸(大丸東京店)では千種類ほどの弁当が売られているらしい。

私は先日の深夜、テレビをつけっ放しにしてデスクワークを行っていた。
テレビ朝日「お願い!ランキング」というランキング・バラエティで、東京駅大丸の弁当ランキング・ベスト100を猛烈なスピードで紹介した。
昨年1年間の売れ行き(販売個数)による。
これが面白く、仕事の手が止まってしまった。

私は、弁当は「セブン‐イレブン」などのコンビニエンスストアに叶わないと考えていたが、そうでもない。
百貨店の弁当なのに、ちょっと奮発すれば買える価格帯が充実している。
東京駅という立地も関係しているのか。
海鮮系や牛肉系の弁当などに、こんな値段で提供できるのかと不思議に思う弁当が少なくなかった。
実に、うまそう・・・。

ただし、私は東京駅大丸の猛烈な混雑が怖い。
たいてい大きな荷物を持っており、店内に入ることは滅多にない。
とくに食品売り場は人出がすごく、熱気に圧倒される。

さて、東京駅大丸・弁当ランキング1位の栄冠に輝いたのは、崎陽軒「シウマイ弁当」だった。
意外でもあり、当然でもある。
横浜暮らしの私は、出張ではかならずといっていいほど東海道新幹線・新横浜駅を利用する。
その際にしばしば崎陽軒「シウマイ弁当」を買う。
とくに時間がないときは自然と手が延びる。
これまでにどれくらい食べたろう。
その都度、駅弁としての完成度の高さにうなる。

⇒2012年8月16日「駅弁人気ランキング、駅弁売れ筋ランキング」はこちら。

⇒2012年9月2日「崎陽軒シウマイ弁当…こだわりの商品企画」はこちら。

◆書き加え1(1月14日)

私はたまに崎陽軒「シウマイ弁当」を家族(私を含む)への土産代わりに持ち帰る。
当日の夕食用。
しかし、だれも「チン!」はしない。
冷たくてもおいしく食べられるのが偉い!!!

コンビニの弁当はレンジで温めて食べる。

以下に、「崎陽軒シウマイ弁当…こだわりの商品企画」と題する2012年9月2日のブログをそのまま収める。

                      ◇◆◇

先だってのブログ「駅弁人気ランキング、駅弁売れ筋ランキング」に続いて・・・。

⇒2012年8月16日「駅弁人気ランキング、駅弁売れ筋ランキング」はこちら。

私は仕事柄、出張が非常に多く、しかも飛行機に乗らないので、たいてい鉄道で移動している。
というわけで、駅弁をかなり食べてきた。

私のお気に入りベスト3は以下のとおり。
何度も食べたくなることも大事だと思う。

1位 ますのすし 富山県富山駅
2位 峠の釜めし 群馬県横川駅
3位 崎陽軒シウマイ弁当 神奈川県横浜駅

私は横浜暮らしであり、新横浜駅から新幹線に乗り込む際に「崎陽軒シウマイ弁当」をよく買う。
これまでに食べた回数(個数)は群を抜く。
日本の駅弁で一番の売れ行きらしい。
1954年(昭和29年)の発売。

「駅弁人気ランキング」の類がインターネットにあふれている。
私は「崎陽軒シウマイ弁当」の名前を見た記憶がほとんどなかった。
しかし、テレビ朝日の2007年頃の番組「全国おいしい人気の駅弁 ベスト100」でツアーガイドが厳選したベスト3は、私のお気に入りと完全に一致した。
「ますのすし」と「峠の釜めし」は人気ランキング上位の常連なので驚かないが、3位の「崎陽軒シウマイ弁当」はうれしい。
名作なのに、評価が不当に低いと考えていた。

概して人気ランキング上位の駅弁は、その土地ならではの食材を用い、調理にこだわる。
独自性ゆえに、旅行気分をおおいに盛り上げてくれる。
「崎陽軒シウマイ弁当」は、弁当としての完成度が高いが、駅弁としての魅力が弱いのかもしれない。

しかし、私自身は十分に横浜っぽいと思う。
「文明開化」の雰囲気を残しており、小さめの箱のなかに和・洋・中の味覚がバランスよく詰まっている。
実力は駅弁ナンバーワンでなかろうか。

「崎陽軒シウマイ弁当」は、おかずの構成(品数を含む)と分量(割合を含む)が素晴らしい。
調理(味付けを含む)と食感(素材を含む)も…。
基本は「幕の内弁当」だが、ひねりが利いている。

横浜に暮らすから肩を持つわけでない。
「崎陽軒シウマイ弁当」は、おかずが縦に入っているのが偉い。
ボリュームとしては大きいシウマイがサブでないかと感じるほど、おかずが充実している。
シウマイなどをごろごろ、他のおかずをちまちまと楽しめ、飯が進み、ちゃんと腹が膨れる。

また、冷えた飯が抜群にうまい。
ギュッと型押ししているにもかかわらず、米を釜で炊かないで蒸気で蒸しており、粒が際立つ。
しかも、飯から出る水分を経木の折がほどよく吸収する。
さらに、俵の形状と絶妙な大きさの型押しは、飯を口に放り込みたい気分にさせる。

個人的には、わけの分からない筍(たけのこ)煮が好きだ。
いつ食べていいのか迷う杏(あんず)の甘煮も気になる。
苦手なはずの梅干しがいける。
粒の大きさ、味付け、食感に工夫が施されている。

価格は 750円(税込み)であり、幕の内弁当としては安い。
サイズは 縦20cm×横14.5cm×高3.5cmであり、幕の内弁当としては小さい。

横浜の学校や会社では、行事などに「崎陽軒シウマイ弁当」が出されることがある。
そのための仕出し・配達サービスが整う。
駅弁なのに市民が普段から食する機会が多く、高い知名度と強い愛着を保ってきた。

◆中身(おかず)
◇飯(小梅、黒胡麻)
昔から変わらない俵型。人気の小梅がのせられる。
◇「昔ながらのシウマイ」
横浜名物。5個。
◇鮪(まぐろ)の照り焼
こんがり、鮪のつけ焼き。うまみが凝縮される。
◇蒲鉾(かまぼこ)
幕の内弁当に不可欠。
◇鶏唐揚げ
ジューシーな鶏肉のからっと揚げ。
◇玉子焼き
ふんわり、しっとり、出汁(だし)たっぷり。
◇筍煮
シウマイに次ぐ人気のおかず。味がしみ込む。
◇杏
彩りを添える甘煮の一品。素材の酸味を残す。
◇切り昆布(こんぶ)、千切り生姜(しょうが)
飯に合う箸休め。

「崎陽軒シウマイ弁当」は、幕の内弁当の魅力を低価格でコンパクトに実現した。
私は商品企画が考え抜かれ、研ぎ澄まされていると思う。
崎陽軒の並々ならぬこだわりは包装紙(掛け紙)から折、飯、おかずまで、すべてに及ぶ。
公式サイトによれば、パッケージはリニューアルが11回行われている。
このパッケージは、駅弁の包装紙を指すのか折を指すのかはっきりしないが…。

なお、「崎陽軒シウマイ弁当」は食べごたえがあり、小食の人におすすめできない。
それと、飯がかためであり、胃の弱い人におすすめできない。
かなり男性向けの駅弁なのだ。

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