自らの競技人生の集大成と位置づけて臨むオリンピックシーズン。
その浅田真央に大きな変化が表れた。
表情はもとより様子、そして本人から漂う雰囲気がこれまでと違う。
それは浅田真央を支えてきたファンがはっきりと感じている。
滑りの矯正に取り組むなかで惨敗を喫し、かつてのような結果を出せなくて苦しみ抜いた末にたどり着いた境地だろう。
いい意味の開き直りと悟りが相半ばしている?

「さいたまスーパーアリーナ」で行われた「ジャパンオープン」。
フリーの演技を終えた浅田真央に、会場は沸き立った。
歓声がやまず、スタンディングオベーションが止まらない。
浅田真央は熱狂する観客にこぼれる笑顔で応えた。

日本勢が待つキス&クライに戻り、テレビカメラにピース!
やがて得点が表示され、フリーの自己ベストの更新し、ガッツポーズ!
かなりの手応えをつかんだのだろう。

浅田真央は今シーズン、初戦で迷うことなくトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んだ。
オーバーターンになったが、何とか転倒をこらえた。
昨シーズンみたいに、トリプルアクセルの解禁がマスコミの話題にのぼることも少なかった。
それだけ調子が戻っていたのだ。

浅田真央はジャンプ、とりわけ代名詞のトリプルアクセルに対する思い入れが強かった。
周りの忠告も耳に入らないほどで、「こだわり」というより「とらわれ」という状態に近かった。
コンディションを無視して跳び、失敗を犯して自らに失望する悪循環に陥っていた。
それを目の当たりにするファンもつらかったはずだ。

浅田真央は、主要大会で表彰台の頂点に立てるようになった昨シーズンでも、理想とする滑りに届かない自分に不満と苛立ちを感じていた。
くるくると回れた頃と、どうしても比べてしまう。

浅田真央は今年4月に引退表明会見を行った。
日本フィギュア界の最大のスター(ヒロイン)は、興行面からも休むことが許されなかった。
高橋大輔も大きく貢献したが、浅田真央は日本におけるフィギュアスケートの人気向上にもっとも寄与した。
15歳から主要大会に出つづけた23歳の浅田真央に、過酷な疲労が溜まっていた。

浅田真央は最後のシーズンに入り、インタビューや記者会見で明るく前向きな発言が増えている。
何よりジャンプ一辺倒に距離を置けるようになった。
それにともない、余分な力みと過剰な自意識が消えた。
自らに課した過大なプレッシャーに押し潰されそうな悲壮感も消えた。

初戦のフリー自己ベストの演技を見るかぎり、ソチオリンピック(冬季五輪)の代表切符をつかむことは難しくない。
やがて大舞台が迫り、ライバルの動静も伝わってくる。
いまの自然で平明な気持ちをどこまで保てるかにかかるのでは・・・。

                      ◇◆◇

浅田真央に関するブログは以下のとおり。

⇒2013年10月8日「浅田真央、ソチで高得点へ…タラソワ振り付け」はこちら。

⇒2013年10月6日「フィギュア日本女子代表選考レースは混戦」はこちら。

⇒2013年8月6日「日本はフィギュア王国の看板を下ろす」はこちら。

⇒2013年3月17日「浅田真央とキム・ヨナ、演技と得点に大差がつく」はこちら。

⇒2013年3月15日「浅田真央の調子はどうか…フィギュア世界選手権」はこちら。

⇒2013年3月14日「浅田真央、金妍児の順位予想…世界フィギュア」はこちら。

⇒2013年3月12日「浅田真央と***、だれも知らない二人のつながり」はこちら。

⇒2013年3月10日「浅田真央の彼氏を占う・・・相性がいい男性は?」はこちら。

⇒2013年3月2日「浅田真央と金妍児への期待…世界フィギュア選手権」はこちら。

⇒2013年2月26日「浅田真央、大技と得点…世界選手権2013放送予定」はこちら。

⇒2013年2月23日「浅田真央は何もしないほど美しい・・・採点の限界」はこちら。

⇒2013年2月15日「佐藤信夫が浅田真央に勝った…世界フィギュア予想」はこちら。

⇒2013年2月13日「浅田真央は恐ろしいことを言う…世界選手権2013」はこちら。

⇒2013年2月10日「浅田真央、万感の思い・・・表彰台の表情に感動」はこちら。

⇒2013年2月10日「浅田真央、3回転−3回転で金妍児に勝つ…世界フィギュア」はこちら。

⇒2013年2月7日「浅田真央、トリプルアクセル解禁か…四大陸フィギュア」はこちら。

⇒2013年1月2日「浅田真央、金妍児を倒し、悲願の五輪金メダルへ」はこちら。

⇒2012年12月24日「浅田真央、金妍児、ソチ金メダルへのシナリオ」はこちら。

⇒2012年12月16日「浅田真央とキム・ヨナの戦い…全日本フィギュア2012」はこちら。

⇒2012年12月15日「浅田真央、全日本フィギュア⇒世界フィギュア」はこちら。

⇒2012年12月1日「浅田真央、GPファイナル2012制覇へ…ソチ五輪会場」はこちら。

⇒2012年11月25日「浅田真央、天性の清楚さ」はこちら。

⇒2012年11月23日「浅田真央、ソチGPファイナル進出…NHK杯」はこちら。

⇒2012年11月9日「浅田真央は年頃の女性、和田創は還暦の男性」はこちら。

⇒2012年7月4日「キム・ヨナ、ソチ五輪で浅田真央と再び激突!」はこちら。

⇒2012年6月23日「浅田真央と弥勒菩薩、清楚な慈愛…心の平安への祈り」はこちら。

⇒2012年6月17日「浅田真央は佐々木健介に家庭的なぬくもりを求める」はこちら。

⇒2012年6月13日「浅田真央の寝心地を初体験」はこちら。

⇒2012年5月31日「浅田真央、SPもフリーもエキシビションも新プログラム」はこちら。

⇒2012年5月30日「浅田真央、顔も体もふっくら…美しくセクシー」はこちら。

⇒2012年4月5日「溺れる浅田真央は内村航平をもつかむ…立て直しのヒント」はこちら。

⇒2012年4月4日「浅田真央抜き視聴率…フィギュア国別対抗戦放送予定」はこちら。

⇒2012年4月1日「浅田真央、ライバルと戦う前に自分に負ける…世界選手権」はこちら。

⇒2012年3月29日「浅田真央、半伽思惟像のほほえみ…世界フィギュア選手権」はこちら。

⇒2012年3月25日「浅田真央は頂点へ…世界フィギュア選手権2012放送予定」はこちら。

⇒2012年2月12日「浅田真央、ソチオリンピックで金メダルはムリ・・・」はこちら。

⇒2012年1月11日「浅田真央、女王復活のシナリオ…世界フィギュア選手権2012」はこちら。

⇒2011年12月28日「浅田真央、視聴率の化け物…日本唯一のスーパースター」はこちら。

⇒2011年12月26日「浅田真央優勝、天上の母へ金メダルのクリスマスプレゼント」はこちら。

⇒2011年12月25日「浅田真央、全日本選手権感動大賞(女子部門)決定!」はこちら。

⇒2011年12月24日「浅田真央、明るい受け答え…笑顔に隠す深い悲しみ」はこちら。

⇒2011年12月23日「浅田真央の調子…全日本フィギュア選手権5度目の優勝へ」はこちら。

⇒2011年12月15日「浅田真央、全日本選手権2011出場…母・匡子さんへの供養」はこちら。

⇒2011年12月14日「浅田真央、好意に甘えるのもよし…特例で世界選手権代表選出」はこちら。

⇒2011年12月11日「鈴木明子、浅田真央の分まで頑張る…GPファイナル銀メダル」はこちら。

⇒2011年12月10日「浅田真央、母・匡子さんの願い『娘よ、悲しみを乗り越えて…』」はこちら。

⇒2011年12月9日「トゥクタミシェワは3Aを跳び、浅田真央を揺さぶる…GP決戦」はこちら。

⇒2011年12月6日「浅田真央、トリプルアクセル回避…グランプリファイナル2011」はこちら。

⇒2011年12月3日「浅田真央、トゥクタミシェワと激突!…GPファイナル2011」はこちら。

⇒2011年12月2日「佐藤信夫、はれものに触る…浅田真央に遠慮と我慢」はこちら。

⇒2011年12月1日「グランプリファイナル2011…鈴木明子と浅田真央が出場」はこちら。

⇒2011年11月28日「浅田真央、トリプルアクセルは代名詞から疫病神へ・・・」はこちら。

⇒2011年11月26日「浅田真央、見事なダブルアクセル…GPファイナル2011」はこちら。

⇒2011年11月26日「浅田真央、心のなかで『たかちゃん、ごめんね』」はこちら。

⇒2011年11月25日「浅田真央、跳びたいから跳ぶのは幼い…GPシリーズ2011」はこちら。

⇒2011年11月23日「浅田真央、GPファイナル2011進出の条件…ロシア大会」はこちら。

⇒2011年11月20日「浅田真央に負けるわけにいかない小塚崇彦…全日本選手権2011」はこちら。

⇒2011年11月13日「浅田真央、納得の笑顔…ソチ五輪金メダルへ確かな手応え」はこちら。

⇒2011年11月12日「浅田真央、完全復活は間近…GPシリーズ2011NHK杯復調」はこちら。

⇒2011年11月2日「浅田真央をあたたかく見守ろう…心強い小塚崇彦の存在」はこちら。

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