リオデジャネイロ五輪、卓球女子団体。
日本は、15歳の伊藤美誠(いとう・みま)、23歳の石川佳純(いしかわ・かすみ)、27歳の福原愛(ふくはら・あい)の3選手で臨みました。

その準決勝でドイツに2−3で敗れ、2大会連続の決勝進出を逃しました。
2012年ロンドン五輪では銀メダルを獲っていました。
第1試合の伊藤美誠が5ゲーム目の9−3から大逆転負けを喫しました。
これが響き、日本チームは最後まで勢いに乗れませんでした。
ダブルスとシングルスで敗れた福原愛は「敗因はすべて私」と声を震わせました。

今大会の目標だった「中国との対戦、銀メダル以上」が崩れました。
しかし、3選手は中1日で気持ちを入れ替えて3位決定戦に向かいました。
そして、シンガポールを3−1で下し、銅メダルをつかみました。

第1試合、キャプテンの福原愛がユ・モンユに2―3で敗れました。

第2試合、エースの石川佳純がフェン・ティアンウェイとのエース対決に3―0で勝ちました。
ロンドン五輪、シングルスの3位決定戦で0−3で敗れていました。
彼女は自分に2勝を課していました。
劣勢を跳ね返し、振り出しに・・・。

第3試合、ダブルスで福原愛、伊藤美誠組がユ、ジョウ・イーハン組に3−1で勝ちました。
福原愛は伊藤美誠に励ましと助言を与えつづけました。
後輩に準決勝での敗北を4年間引きずらせないと誓っていました。
次のシングルスでもコーチみたいでした。
これで銅メダルに王手・・・。

第4試合、伊藤美誠がフェンに3−0で勝ちました。
先輩がつくった流れに乗り、物おじせずに攻めました。
集中力が高まり勢いが増していくのがはっきりと分かりました。
かさにかかったときの強さは見事でした。
第5試合、石川佳純に出番は回りませんでした。

日本は男子団体に続き、初の男女メダルを成し遂げました。
勝利の瞬間、3選手は抱擁で喜びを爆発させました。
福原愛は顔を覆い、号泣です。
目と鼻まで真っ赤に染めました。

石川佳純はスタンドのファンにピースサインと投げキスを送りました。

初出場の伊藤美誠はスタンドの母親に親指を突き出しました。
五輪の怖さも味わったはずです。

4大会連続出場の福原愛はシングルスで初の4位となりました。
しかし、最年長でまとめ役という責任感に押しつぶされそうでした。

2大会連続出場の石川佳純はメダル狙いのシングルスの初戦(2回戦)で敗れていました。
しかし、自分を奮い立たせ、団体戦では負けなしでチームをけん引しました。

卓球女子への国民の期待が高まり、二人ともロンドン五輪よりはるかに大きなプレッシャーと戦っていました。
試合後に重圧から解き放たれ、安堵感に浸りました。
「足を引っ張ってばかり」「一番苦しいオリンピック」と振り返った福原愛の言葉がそれを物語っています。

リオ五輪での日本チームの頑張りに拍手を送ります。
お疲れさまでした。

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