フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズの最終戦「NHK杯」。
男子シングルは結局、羽生結弦が自らの魅力をアピールする独壇場になりました。
今季世界最高得点の3百点超えでNHK杯連覇を果たすとともに、グランプリ(GP)ファイナル進出を決めました。

私としては、もうちょっとはらはらし、いくらかでも手に汗を握りたいと思っていました。
が、この選手の実力は突出しており、見る側の気持ちはお構いなしです。

羽生結弦は前日のショートプログラム(SP)で首位に立っていました。
冒頭の4回転ループは着氷でバランスを崩してステップアウトしました。
しかし、続く4回転サルコウ+3回転トウループはきれいに降りました。
ミスがあっての百点超えはライバルを寄せつけません。
本人も演技後に手応えを語りました。
SPでけりをつけ、勝負の興味が薄れました。

羽生結弦はフリースケーティング(FS)で勝利を収めました。
守る気などさらさらありません。

冒頭の4回転ループはシュッとやってパッと降り、国内で初めて成功させました。
何を隠そう、65歳の私も半世紀以上前に童謡「汽車ポッポ」でシュッパッしています。

続く4回転サルコウは難なく降りました。
後半の4回転サルコウ−3回転トウループのコンビネーションは、4回転で転倒してしまいました。
最後の4回転トウループは着氷しました。

FSは4回転ジャンプを4つ組み込む高難度プログラムでした。
羽生結弦はそのうちの3つを決めました。
ただし、いずれも4回転を回りきり、大きな自信になったことでしょう。
本人は、後半の2つのトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は自分の武器としながらも、「体に来る」と笑わせました。

羽生結弦は「フリーでは、遠くの観客まで視線を移しながら滑れた」と明かしました。
いやはや、舞台歌手みたい。
昭和26年生まれの私に言わせれば、「余裕のよっちゃん」なのです。

意外だったのは、「非常に緊張していた」と語ったことでした。
さらに、「もうちょっと」から「まだまだ」へ、自己評価を変えました。
満足感に浸ることなく、ジャンプ、そしてスピンとステップで課題を見据えています。

羽生結弦は昨年のNHK杯と異なり、今年はSPでもフリーでもミスが出ました。
それでも3百点を突破しました。
異次元の強さを見せつけられと、追いかける選手に「無理かな」という諦めが生まれます。

さて、羽生結弦はGPファイナルで前人未到の4連覇に挑むことになります。
同じブライアン・オーサーの指導を受ける世界王者ハビエル・フェルナンデスと戦います。
私が一番楽しみなのは、4回転フリップを跳ぶ宇野昌磨とぶつかることです。
正直なところ、いまの羽生結弦に勝てる選手は世界にいないと思っています。
しかし、宇野昌磨がおおいに慌てさせる展開を期待しています。

2018年平昌五輪ではぜひとも二人で金メダルを争ってほしい・・・。

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羽生結弦に関するブログは以下のとおり。

⇒2016年11月26日「羽生結弦は全身オーラ、敵は自分だけ」はこちら。

⇒2016年10月16日「羽生結弦、平昌の敵は車俊煥(チャ・ジュンファン)か」はこちら。

⇒2016年10月14日「羽生結弦の不機嫌・・・4回転ループ」はこちら。

⇒2016年9月29日「羽生結弦はライバル不在、平昌五輪で連続金メダルへ」はこちら。

⇒2015年12月11日「羽生結弦、敵なし冬季五輪3連覇へ」はこちら。

⇒2014年3月30日「羽生結弦の強運と精神力…世界フィギュア金メダル」はこちら。

⇒2014年2月18日「美男子&若武者・羽生結弦の評価と人気」はこちら。

⇒2014年2月17日「羽生結弦、転がり込んだソチ金メダル」はこちら。

⇒2014年2月14日「羽生結弦、ソチ金メダルへ…くまのプーさん」はこちら。

⇒2014年2月14日「羽生結弦、史上初SP百点超え…完璧ジャンプ」はこちら。

⇒2014年2月8日「羽生結弦金メダルの勢い…オーサー助言ずばり」はこちら。

⇒2014年2月5日「浅田真央か羽生結弦か…ソチ金メダル予想」はこちら。

⇒2013年11月17日「羽生結弦ソチ金、あまちゃんと楽天の勢い」はこちら。

⇒2013年11月16日「羽生結弦、経験の未熟さ…チャンに敗れる」はこちら。

⇒2013年11月15日「羽生結弦は容姿端麗の美男子…海外でも評判」はこちら。

⇒2013年10月27日「羽生結弦…名前とたたずまいの美しさ」はこちら。

⇒2013年3月16日「羽生結弦、調子最悪…ソチ五輪出場枠3瀬戸際」はこちら。

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