フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)ファイナル。
6選手のうち、日本はロシアと同じ3選手を送り込むことができました。
人数だけを見れば健闘といえるでしょう。
しかし、実情はロシア勢の一強です。

日本勢は、16歳の坂本花織(さかもと・かおり)、15歳の本田真凜(ほんだ・まりん)、14歳の紀平梨花(きひら・りか)が出場しました。
(世界ジュニア女王の本田真凜はインフルエンザで棄権しました。)

女子シングルは全日本ジュニア女王の坂本花織がショートプログラム(SP)2位からフリースケーティング(FS)で3位と順位を落としました。
中盤以降の高難度ジャンプでミスが相次ぎ、得点を伸ばせませんでした。
緊張に押しつぶされたのか、所作や演技にはっきりと動揺が表れていました。
本人によれば、体が重く感じ、すべてにキレを欠いたそうです。

坂本花織は練習の段階からロシア勢のスピードに圧倒されてしまい、本番で普段の自分を出せませんでした。
試合後に悔し涙を流しています。
が、初のGPファイナルですから立派といえます。

紀平梨花はSP5位から4位と順位を上げました。
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転びましたが、その後は何とかまとめました。
こちらも相当な緊張が伝わってきました。
本人によれば、演技後も震えが止まらなかったそうです。

日本勢は2014年に樋口新葉(ひぐち・わかば)、2015年に本田真凜、2016年に坂本花織が3年連続で3位に食い込みました。
ロシア勢に果敢にチャレンジしましたが、7連覇を阻止することはできませんでした。
1位の14歳のアリーナ・ザギトワに30点以上の大差をつけられています。
3選手とも、世界の大舞台ではまだ通用しません。
ジュニアに注目される有望選手は何人かいますが、宮原知子に続くことができません。

ロシア勢は名前も覚えられないくらい新星が現れており、しかも勝利を収めています。
追い越すのはもちろんですが、追いつくのが大変です。

日本の3選手は、それぞれ多くの課題を抱えています。
共通するのは、トップクラスと戦えるメンタルと体力の強化を図ることでしょう。

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