ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(たかなし・さら)。
ワールドカップ(W杯)で2年連続の総合女王を狙っています。
1月13日現在、ライバルをまったく寄せつけずに6戦5勝、通算49勝を挙げています。
男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)が持つ歴代最多の通算53勝まで4勝と迫っています。

高梨沙羅はライバルが苦しむ悪条件でも集中力を失うことなく飛べているように見えます。
牧野講平トレーナーによれば、理想の動きを体に染み込ませ、寸分の狂いなく繰り返せる「再現力」を備えています。
これまで指導した浅田真央や前田健太をしのぐということです。

高梨沙羅は1月14〜15日に札幌、20〜21日に山形・蔵王で行われるW杯4連戦に臨みます。
昨年と同様に国内4連勝を果たせば、記録到達の快挙です。
1996年10月8日生まれで成人になったばかりなのに・・・。
今後次第ですが、男女を通じてだれも抜くことのできない不滅の通算勝利数を記録するかもしれません。
(私はその可能性が大きいと考えています。)

年末年始は半年ぶりに北海道上川町の実家に戻っています。
雑煮や年越しそば、祖母の煮物をいただいて英気を養いました。
2月に世界選手権も行われます。

W杯を「楽しく飛べる」と語る無敵の高梨沙羅ですが、2018年平昌五輪でそうした精神状態を保てれば、2014年ソチ五輪で逃したオリンピック金メダルをつかめます。
(本人は忘れ物をしたような不思議な気分でしょう。)

前回もそうでしたが、今回も筆頭候補というより絶対的な本命です。
だれも疑わない状態で勝利を収めるのは、おそらくきわめて難しいことです。

◆書き加え(1月15日)

このブログは相当前の書き溜め記事です。
高梨沙羅がW杯通算勝利50勝目前の札幌大会2戦でまさかの足踏みとなりました。
満を持して臨みましたが、「焦りもあったと思う」と語っています。
「日本でいい結果をという気持ちがあった」と悔しがりました。

⇒2016年10月22日「浅田真央と高梨沙羅の限界…五輪メンタル」はこちら。

私が思い浮かべたのは、勝って当然のソチ五輪での失敗ジャンプでした。
きょう(15日)もそうでしたが、表彰台さえ逃しています(どちらも4位)。
今回は節目の大会となるはずでしたが、その緊張と重圧に負けたことになります。
それにより類まれな「再現力」が狂いました。

高梨沙羅は平昌五輪で「メンタル」が最大の課題でしょう。
私は、楽しく飛んで勝つ彼女が楽しく飛べないオリンピック本番が心配です。
本命とされる選手は狙って勝てないと金メダルを逃します。

蔵王大会でぜひとも巻き返してください。

◆書き加え(1月20日)

高梨沙羅が蔵王大会第1日で再び足踏みです。
私は「今度こそ」と思っていましたので、驚きました。
伊藤有希が札幌大会第1日に続いてW杯2勝目を飾っています。

◇◆◇

高梨沙羅に関するブログは以下のとおり。

⇒2016年12月8日「高梨沙羅W杯勝利、通算最多53勝へ」はこちら。

⇒2016年10月22日「浅田真央と高梨沙羅の限界…五輪メンタル」はこちら。

⇒2016年9月28日「高梨沙羅、土性沙羅にあやかり五輪金メダル」はこちら。

⇒2014年2月12日「高梨沙羅、ソチ金メダルならず…ジャンプ女子」はこちら。

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