高梨沙羅は「記録より記憶に残る選手になりたい」との願いをずっと抱いてきました。
2018年平昌冬季五輪と同一ジャンプ台で行われたワールドカップ(W杯)で通算53勝という最多勝利に並んでいます。
外国選手に交じれば少女のように見える小柄な彼女が歴史に名前を刻んだのです。

20歳でメイクを行うようになって大人の女性らしさが出てきましたが、それでも素朴な面影を残しています。
(それが彼女の魅力でもあります。)
会った人から「普通だね」とよく言われるそうで、本人も「オーラ」がないことを気にしています。
謙虚な人柄で、競技を離れるとやわらかな表情をしていますから、そう見えるだけのことです。
「余計なお世話です」と言ってあげましょう。

確かにオーラを生まれ持った人がいます。
しかし、それはたいてい後天的に備わります。
高梨沙羅がこのまま勝利を順調に重ねていけばオーラはおのずと増していきます。
私はW杯通算百勝も可能と考えています。
本人や周囲が気づかないだけで、それらしい気配は漂いはじめています。

イチローと同様、高梨沙羅はウオーミングアップの段階から人を寄せつけません。
8歳から凄まじい集中力で練習に打ち込んできました。
アスリートに限らず経営者でもそうですが、勝利に並々ならぬ執念を燃やす人には怖さがあります。

高梨沙羅の最大の成功要因は突出した「努力」だそうです。
(イチローもそうでした。)
ほかに4歳からバレエで培ったバランス感覚と柔軟性です。
さらに人間離れした精密な飛躍です。
加えてとても低い助走姿勢です。
彼女が受ける空気抵抗は世界のトップクラスの選手と比べてきわめて小さいそうです。

高梨沙羅はこうした優れた要素をいくつか合わせ持つから、とんでもない記録を打ち立てることができたのでしょう。
もう普通の女の子と呼ばせませんよ。

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高梨沙羅に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年2月26日「高梨沙羅W杯53勝も一発勝負で結果を残せず」はこちら。

⇒2017年1月21日「高梨沙羅、楽しく飛べない五輪本番」はこちら。

⇒2016年12月8日「高梨沙羅W杯勝利、通算最多53勝へ」はこちら。

⇒2016年10月22日「浅田真央と高梨沙羅の限界…五輪メンタル」はこちら。

⇒2016年9月28日「高梨沙羅、土性沙羅にあやかり五輪金メダル」はこちら。

⇒2014年2月12日「高梨沙羅、ソチ金メダルならず…ジャンプ女子」はこちら。

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